吉田美保子の some ori ノート

めとさま、悩みの筬通し

2013.12.07

P1070797.JPG
めとさまのお着物、筬通しです。
写真は、悩んでいるところ。53羽でいくか、52羽にするか、はたまた51か????
写真に写っている下の筬は、53羽。一寸ほど入れて、考える。ちょっときゅうくつか?息が詰まるかな?男性物だったら、これでいくけど(男性はどうしても布に掛かる力が強いので、丈夫さを最優先せねばなので)、めとさまの場合は、そこを最優先しなくてもいいと思ってる。布の息づかい、糸の息づかい、大切にしたいのです。
じゃあ、51羽は???こっちでやってみるかな。(写真に写ってる上の筬は51羽です)(場合によっては、52にするかな???)
計画の段階では、52羽のつもりで、糸の数や幅など、揃えてます。少々の振れ幅は問題ないので、51でも53でも行けるのです。机上では読み切れなかったこと、今やっとやっと目の前に。自分でやってて、自分で、「おお!」と思う。計画通りで「おお!」、予想外でも「おお!」。織りは常に新鮮です。
とは言っても、よそから見たら、大差ないね。より、めとさまに添える着物であるためにってことだけ考えてます。
*53羽というのは、一寸間に53の羽がある筬ということで、そこに糸が2本ずつ入るので、一寸に106本入ると言うことです。52羽だと104本で、51羽だと102本です。一羽違うと、表情が違います。伝わってくるものが違います。布作りの面白さです。

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