吉田美保子の some ori ノート

めとさま、5回目の打ち合わせ

2017.09.12

8月後半のある日、めとさま、5回目の打ち合わせに、我が家にお越しくださいました。今年は関東地方、いつもよりは涼しい夏でしたが、それでも夏のさなかに、おそれいったことでした。

その日までに、私は、1240本のタテ糸を綜絖に通し、筬に通し、織り付けをして、試し織りをしました。
筬はこの時は、鯨寸間58羽を選びました。ちょっときつめだけど、めとさまが、丈夫な布を望まれたので、これくらいで行ってみようと。
めとさま、きもの生活を実践中で、なんと、洋服を気に入ってる数枚を残し、処分されてしまったのですって。毎日お召しとあらば、そりゃあ、丈夫さが特に大事です。
そういえば、1回目の ONLY ONLY の時も、着物を着て、近所のスーパーに買い物に行く生活が夢だとおっしゃっていたなあ。めとさまの、1回目の ONLY ONLY はこちらにまとまってますので、よかったらどうぞ。(長いよ!)

それで、暑い中お越しくださっためとさまに、早速試し織りをご覧に入れました。

ゆっくり丁寧に、ご覧になるめとさま。じっくり考えられて、いくつかの希望をおっしゃいます。それは、私には気づけなかった点でもあり、小さいけど大事な点でもあり、舌を巻きます。

曰く、ヨコに入れている緑をやめて、緑味を持っているベージュに変える。
アクセント的に入る、今のところ座繰り糸の赤茶色を、太めの真綿糸に変えて、表情を出す。
きれいな橙色もつるっとした生糸から、真綿糸に変える。

なるほど、確かにおっしゃる通り。その方が、よりめとさまが目指される「枯風」ですね。了解しました。
試し織り、布目が詰まりすぎと思いましたので、筬目を入れ替えることにも同意いただきまして、いろいろGOサインです。

カテゴリー