吉田美保子の some ori ノート

私の単衣・2

2014.06.11

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私の単衣をつくるのに、山本きもの工房の山本さんには、とーってもお世話になりました。全身自作の夢をかなえて下さいました。
実はお襦袢もつくりましたのよ、おほほ。こちらは裁断済みの白生地の状態で送っていただいて、うすーい緑に自分で染めた。日本語でいうとひわ色かな?ミントグリーンにちょっと黄色を溶かしたような色。透き通った羽衣系の布になった。
着物の裏につける居敷宛てなども、裁断済みを自分で染めた。こちらは薄めの菜の花色というか、カナリーイエローというか。かわいい色になりました。
帯もね、手元にあった一本をおろしたのだけど(こちらは、1丈5尺と長過ぎ。切ればよかったのだけど、どこを出すかを自分で決めていいものやらと思い悩み、切れずにいた。)(自分のものにすると決めてから、人が変わったようにバシバシ決めてった。あはは)、「タイコの幅はこの縞からこの縞までの八寸で」「前帯はそれに限らず」「タレ先はこのポイント」「長さは私サイズで切って下さい」と指定して、思い通りの帯にしてもらった。
いやーー、仕立師さんって本当にすごいね!山本さんと話してて、実感しました。
着物の反物の長さが足りないの、単に形にしてくれただけじゃないんだよ。着物としてカッコいいの。格子のリズムも抜群なのだ。縫い方も必要に応じて変えてあって、力が掛かるお尻あたりの背縫いは鬼のように細かいのだ。
今回しみじみ思ったのだけど、仕立師さんと組んで助けてもらうことで、織り手はもっと自由に羽ばたけるのではないか。仕立師さんのすごさを知ってれば、「ねばならない」の強迫観念に押しつぶされそうになることから、ちょっとだけ解き放たれるんじゃないか。もしかしたら、織ること自体にもっともっと集中して、愛撫するように織れるんじゃないか。
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