吉田美保子の some ori ノート

伊勢丹展の経緯

2018.03.13

今回の伊勢丹新宿店での展示会、お声がけくださったのは、扇子や日傘の制作で有名な、久保紀波さんです。私、大昔の勤め人時代から、存じ上げているのです。紀波さん、プロデュースでも活躍されてて、今回、誘ってくださったというわけです。

それにしても、私にとっては久しぶりのデパート。実はデパートあんまり得意じゃないのよね、それに新作、どこまで作れる?結構きつきつよ。と、および腰の私。

そうこうしていましたら、なんと、伊勢丹側のご担当の方からメールいただき、我が工房にお越しになりたいと。まあ、それはとてもうれしいです。創作の現場をご覧になりたいというのは、売る側の本気の現れですもの。

その上なんと、三人でお越しになられるとのことなんです。商品部と営業部と売り場最前線。まあなんと、三本の矢と申しましょうか。デパート側の本気度が見て取れます。これは、私も腹をくくって取り組まないと。腰が引けてる場合じゃないよ。

その日、朝からおいでになったお三人は、皆さん、ポジションポジションでそれぞれ、とても真剣。私は一人で、三人のお相手をして、質問に答え、ものをお見せし、頭、フル回転。あっという間の2時間半。お湯は沸かせど、お茶を入れる暇もなく。ああ、申し訳ない。

お三人の中、売り場担当の方、おきものをお召しでお越しくださいました。きれいな目で、優しげな方なのですが、鋭く深く、ものを見る方だなと。お見せした帯やきものだけでなく、我が家の壁に掛かっているタブローにも目を留められ。

そして、機にかかっている布に釘付けになられているご様子。織っていたのはグレージュの布(上の写真)。この布のこと、ものすっごく褒めてくださいました。まさにこれだと。

そして、なんと、なんと、ご自分もこういう鞄が欲しいとおっしゃるのです。まあ、なんと。

この続きはまた後日。

 

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