吉田美保子の some ori ノート

染織吉田、15周年です!

2018.05.01

どうもありがとうございます。本日、5月1日は、染織吉田の独立記念日です。

なんと、今日で15年です。15年間、たくさんの方に助けていただきながら、織りを仕事として来れましたこと、本当にありがたいことだ思っています。いまだに、自分がこれで生きていることに、びっくりしてしまいます。もうダメだ、もう無理だとひやひやしながらも、人に恵まれたという、ただ一つのことだけで、なぜだか生きて来れました。景気や世相もなんのその。本当に「人」のおかげです。心から、御礼申し上げます。

独立15年ということは、織りを始めてからは、25年です。あっという間の四半世紀でした。織りの技術や知識は、少しは上達したかもしれません。しかし、一番大事なものは、そこ以外にあると思っています。これからも、そこのところを、しっかり見極めて、深く、美しく、豊かで、愛しいものを求めて、コツコツ織り続けます。どうか今後とも、よろしくお願いいたします。

今日の染織吉田は、普通の営業日でしたが、絵羽のONLY ONLY のご相談にお越しくださったお方と、いろいろお話ができた、とても良い日でした。

お着物が大好きな方でした。その上、ご実家筋が呉服屋さんで、お母様のお着物もたくさん受け継ぎ、人間国宝級の有名作家さんのものなどたくさんお持ちで、着付けの先生もされているという大の着物通のお方でした。

そんな着物のことを知り尽くしていらっしゃる方に、ONLY ONLY でご注文いただけ、ちょっとだけ、自分が誇らしかったです。(おっと、うぬぼれてはいけませんね)

お話を伺っていて、とても心に残ること、おっしゃってくださいました。

「ずっと着物を着てきて、この頃思うのは、平凡なものも案外いいなってことなのよ。」

うわあ、なんといいお言葉なのでしょう!ここに、着物の真髄があると思います。どうしても目立つものや、「私!私!」ってもの、作りがちですものね。平凡で、着やすく、コーディネートを楽しめる、ありそうで無いもの、一生懸命に作ろうと思いました。

*写真は我が仕事場のベランダから。雨上がりの朝。最近。

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