吉田美保子のsomeoriノート

Tuesday, 9 February 2016

クリエ、完成形!

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ジャーン!こちら、懐かしの「くりさま」です。一昨年、お着物とお羽織を織らせていただきました。その後、角帯も合わせていただき、三部作が完成しました。お正月にお召しくださったそうで、奥様がお写真送ってくださいました。

写真拝見し、とってもうれしかったです。ご主人さま、以前よりずっと着物になじんでらっしゃるわ。リラックスした感じを受けました。お正月に、わざわざ帰省先にお着物一式お持ちになられたんだろうなあ。ありがたいことだ。

すでに、「作品ギャラリー2014」に載せていましたが、この度写真を差し替えて、文章も少々いじりました。ここクリックして見てね。上から3番目です。→

これは、まさにご家族の象徴のようなお着物なんです。着物にも、羽織にも、羽裏にも、帯にもたっぷりストーリーがあります。栗と柿がキーワードでね。

本当にありがたいお仕事でした。これからも、ストーリーがある、唯一無二のお着物や帯、場合によっては、お羽織や布地なども織っていきたいと思います。

Tuesday, 8 July 2014

くりさま、お納めしました!

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ずっとずっと取り組んで来た、くりさまの着尺と羽尺、それから羽裏をお納めいたしました!

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くりさまとメールのやり取りをしていて、「素敵なコンセプトにもとづく色、染料、デザインで感激しました。」とおっしゃっていただけました。

イタリアに留学されてアートを学ばれたくりさまが教えてくださるには、デザインやセンスという意味の言葉を、イタリア語では、構想や方向という意味でも使うそうです。

「ヨシダさんの構想の矢は毎回、注文主の希望である的をはずすことなく、的中率120パーセントです。」とまでおっしゃっていただけました。感無量。ONLY ONLY の真髄ここにあり。

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今回の制作にあたって、私が心に刻み込んだキーワードは、「くりさまのご主人様が50歳の節目を迎えられたこと。」「くりさまのお父様がお正月に毎年和服をお召しで、そのお姿をカッコいいなと思っておられたこと。」「くりさまご夫妻、ペットの2匹のわんこと、いいファミリー関係を築いておいでだということ。うちの一匹は、ブリーダーで種犬として長く使われて、人を信用しないワンコであったってこと。それがくりさま夫妻の愛情で、やっと穏やかな表情をする幸せなワンコになれたってこと。」

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だから私は、くりさまご一家が、連れて行って下さった筑波の蚕影神社の鎮守の森で、青空のもと、栗ちゃん、柿ちゃんが、駆け回って遊んでいる、そんな幸せな光景を思い描いて織りました。

栗ちゃんの着物と羽織、柿ちゃんの羽裏。青い空。くりさまの印象的なブルー。

くりさまストーリーは、ここからお読みいただけます。時系列をさかのぼって下さると読みやすいです。

ご注文いただき、じっくり取る組む機会をいただけましたことに、くりさまご一家に深く感謝いたします。


Sunday, 6 July 2014

羽裏、染まった!

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くりさまの羽裏、図柄はロスコ。スカイブルーと大地の色の染め分けに決定しました。せっかくだからすべて草木染めで行きましょう。

これは、クチナシの抽出液でブルーを染めているところです。ふわっとした空。天高く、秋の空かな。

注文主さまのくりさま、アーティストでらっしゃって、印象的なブルーを使われます。それを見て、いいなって思ってたこともあり。くりさまご一家が、青い空の下、一緒に過ごしているってイメージもあり。

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空が染まったら、今度は大地。柿染めです。栗染めの羽織の裏が柿染め。くりさまご一家、2匹ワンちゃんがいて、一匹が栗ちゃん、もう一匹が柿ちゃんです。一家勢揃い。

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クランプでガシッと締めます。

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これは媒染が終わって、最終の染め工程。

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染まった!

Wednesday, 2 July 2014

くりさまの羽裏

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さあ、満を持して、くりさま、再登場です!

実は、くりさま、羽織と着物を織らせていただきましたが、羽裏も染められないかとお聞きくださっていたのです。それも、先日作った、柿の染料を使って。それで、ここんとこ、その試し染めをしつつ、模索していたのです。

羽裏とは何ぞやってことからいろいろ勉強しました。色柄のことや素材のこと。現代の額裏を作ってやるぜよー。おー!
くりさまとも「ジャクソン・ポロックのドロッピングみたいのなのは?」とか「ロスコ風は?」「スペインのアルハンブラ宮殿は?」などなどのやり取りが。

それで、生地を探して、京都の生地問屋さんから、手に入れました。で、早速、熱湯で余計な成分を洗い流して、干しています。(上の写真) うーーん、いい布。

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これ、本番の布。5cmほど切って、最終の色の試し用です。同じ布でないとね。本当には分からないから。

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一部を板締めにして強く紐でくくって、白場を作ろうと思います。白場って深呼吸が出来る感じがして大事にしてます。

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こちらは、染め方の試しです。染めのタンクに張り付いているのは、手伝いにきてくれたmiwaさん。今日は一人でなくてよかったよ。ありがとう、miwaさん!

Sunday,15 June 2014

できた!

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長らく取り組んできた、くりさまの着尺ですが、、、

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織り上がりました!

着尺を織るのは、自分と向き合うことだ。ダメなところもさらけ出される。実は怖いのです。とにかく逃げないでぶつかること。私に出来るのはこれだけ。
ご注文主さまはじめ関わって下さる人や、素材や、道具に助けられ、精一杯のタッグです。いい試合が出来たか?成果はどうか?

Sunday, 8 June 2014

緯糸ラインナップ

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くりさまの着尺、緯糸はこんな感じです。それぞれに愛おしい糸たち。表情ゆたかで、キャラだちしているのだけど、けっこう謙虚で、分をわきまえ、出番をじっと待っている。ここぞと言うとき、大活躍。

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ほれぼれ〜。

こいつらをどう生かすかという責任重大さ、受けて立たねば。糸はすごいんだぞって伝えたい。

Friday, 6 June 2014

織ってます。動画もあるよ。

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くりさまの着尺、織ってます。淡々とした中に、驚きと反省が繰り返しやってくる。落ち込んだり、舞い上がったり、飽きないなあ。野趣味で素朴な布、朴訥とした色気を感じる布です。

動画も撮ったよ。1分くらい。よかったら見て下さい。これ、一日中やってます。
今回のくりさまの着尺は、一日3尺くらいのペースで織ってます。羽尺の方がもうちょっと早かったな。密度の違いかな。

I have been weaving Kuri's Kimono. I am working with this all day long. Please watch the video on the you-tube.

Thursday, 5 June 2014

ルーペで覗く

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くりさまの着尺、要所要所で、ルーペで確認しながら織っています。

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ルーペは2種類使ってまして、こちらは小さい方。トップの写真は大きい方です。

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焦点を合わせると、こんな感じ。

小さい方は、一辺が2分なのです。2分メガネとも呼ばれます。2分に何本の緯糸が入ったかを数えて、計画通りか確認しながら進みます。
ありゃ、ちょっとゆがんでますね。糸目に合わせて置かなきゃね。

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こちらは大きい方。

Wednesday, 4 June 2014

織ってます。

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くりさまの経糸、こんな感じ。毛羽が多いのよね。これがふんわり弾力のある、柔らかな布になる秘密なのだけど、織るのは大変。目がまわる〜。

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布の表情は、なんと言うか、静かでおおらかな大地のよう。

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真綿紬はマットな絹糸なのだけど、こうして見ると、光沢があるなあ。抑えた中に輝きがある、これが絹の力かな。

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これは、端に出た緯糸を、いちいち切ってるところ。緯糸は12種類。メイン以外は、例えば、一寸に一本とかの出番なのです。飛んだ分は、切るのです。

Tuesday, 3 June 2014

緯糸の準備

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さあ、着尺の緯糸が決まりました。巻きます、巻きます。

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栗染めの鉄媒染がメインで、濃さを変えたのを数種。真綿紬糸がメイン。座繰り糸もほんの少々。5.5匁と6.5匁を用意。5.5の方がメインね。こっそり、柿の実を思わせる赤っぽい色を隠し色として使います。緑もちょっぴり使います。無地に見えて、よくよく見ると、深く、豊かで、果てしない、布を織りたい。

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同時にしっかり計算を入れます。準備した糸の量と、入れていく割合の折り合いを付けるのです。自由に織りたいのだけど、自由なだけではいけない。しっかり計算を入れることで、バランスのよい布になると思う。

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