吉田美保子のsomeoriノート

Tuesday,29 March 2016

Spirit of Green

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みるさまのonly only、完成いたしました。早速、みるさまにお納めしました。みるさまのお許しを得ましたので、こちらでもご紹介させていただきますね。

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この帯を、「Spirit of Green(スピリッツオブグリーン)」と名付けさせていただきました。

みるさまとのやり取りの中で、常に揺るがず、しっかりと存在したのは、みるさまのみずみずしい新芽のような明るさでした。

ちょっとしたことではめげない、生きてる感じを、みるさまからヒシヒシ感じ、それを帯の中に織り込みました。

みるさま、姿勢がきれいな方なんです。生きる姿勢も。すてきな方です。

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上の写真、黄緑の部分は「手」。濃い緑は「タイコ裏」から「タレ」。締めたときのうしろ姿、両方の色が見えるよ。

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お手紙を書いて、糸と色の見本を作って、みるさまの元へ。

きっとみるさまは、この「Spirit of Green」と今後の生活をぞんぶんに楽しまれると思うなあ。「Spirit of Green」は幸せな帯だ。ありがとうございます。

*みるさまストーリーは、これにて中締めです。お付き合いくださってありがとうございました。みるさまから、もしかしたら、締めてくださったお写真いただけるかも。どきどき。楽しみです☆


Sunday,27 March 2016

仕上げ中

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さあ、みるさまのonly only、織り上がりましたよ。早速、蒸して、水元して、張り手で張って仕上げます。
この作業、実はとても緊張します。失敗のリスク、けっこうあります。織りの他の作業で失敗してもリカバーできるけど、ここは出来ない。ほとんど祈りながらの作業です。色がにじみませんように。しっかり定着しますように。神さま〜〜。
祈りつつ、考えられるすべての対処をしています。

写真の手前のグリーンがタイコ裏とタレ部分。向こうにちらりと見えるのがおタイコです。チラみせで失礼〜。みるさまに観ていただくまでは、他の方にはお見せしませんことよ〜。

Friday,25 March 2016

佳境です

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みるさまのonly only、織りの佳境です。写真の中央部から下方、織り終わって巻いてあるところがおタイコ、上部のまだ糸の部分が前帯です。いわゆる、魅せ場です。正念場ですわ。

どうですかねえ?織ってて、ガーーーっと集中できるから、そういう時は出来がいいことが多いから、うまく行ってると思うのだけどね。こればっかりは仕上げてみないとね。どきどきですわ。いい具合にメリハリもついたと思っているのだけど。

私はここんとこ、いつもの肩こりを100倍ひどくしたような、四十肩(と言っていいですか?アラフィフですけど)に苦しんでましたが、みるさまの織りはじめたら落ち着いてきました。やっぱ、織りはじめると、肝が据わる感ありますね。たんたんと進めるしかないところまで来てしまったからね。

Thursday,24 March 2016

織りはじめ

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みるさまのonly only の八寸帯、織りはじめです。タイコ裏にくる返しの部分とタレ先はこんな感じ。生命が生い茂る、深いグリーンです。写真、ピンぼけですね。実物はもっとキレてますぜ。

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緯糸は、すべて国産のキビソ糸です。この糸、太さや固さやテクチャーが一定でないのです。面白いのだけど、行き当たりばったりでは織れません。それで、必要量をぜんぶ小管に巻いてしまって、どんな糸か把握して、狙いを定めて、杼を何丁も使って、同種の糸でも混ぜながら織ります。

みるさま、うちにお出でになった時、バンピーシリーズをご覧になって、糸のデコボコ、面白がっておられたし。みるさまの帯でも、そんな感じ出したいのよね。あまり大人しくしない方が、みるさまのご希望に添うと思うのよね。

小管巻きは、手伝いに来てくれたasakoさんが、重さを量って、長さを計って、デニールを出しつつ、全部巻いてくれました。助かりましたー。

Monday,21 March 2016

ブラッシングカラーズ

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みるさまのonly only、色もデザインもテクスチャーも出そろいました。さあ本番。ブラッシングカラーズです。緊張しますが、やるだけやったのだから、自信を持っていきましょう。元気になる帯、作ってますのでね。ポジティブにね。みるさまもそんな方ですしね。

上の写真は、前帯部分。途中だよ。これからもっと色いれます。

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はい、ブラッシングカラーズ、終了しましたよ。

Sunday,20 March 2016

3回目の試し織り

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さあ、みるさま、本番に向けて最終の試しです。染料の調合、慎重に慎重に。何度も何度も。オッケー出せるまで。このまま本番用にしますんで、妥協できません。

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デザインも最終調整。話し合いを受け、微調整です。

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試しのブラッシングをして、本番と同じ緯糸で試し織りしました。蒸して、水元して、様子を見ます。みるさまのご希望に添えているか?何より、グリーンの生命力を出せているか?

Saturday,19 March 2016

2回目のミーティング

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さあ、2枚目の試し織りが出来ましたので、みるさまに観ていただきましょう。ありがたいことに、みるさま、ふたたび我が家にお越しくださることになりました。

実は、メールのやり取りしているうち、楽しげな計画がわき上がってきました。この2ndミーティングに、みるさまのご友人で、私もとても懇意にさせていただいている、みるさまと私が出会うきっかけをくださった方がご一緒して下さることになったのです。(とても人気のブログを書いている方です。仮にここではemiさまとお呼びしましょう)

その日、午後1時半、みるさまとemiさまがいらっしゃいました。お二人ともお着物で。みるさまは、この帯を合わせる予定のお着物で。emiさまはありがたいことに、懐かしの拙作で。

三人よるとかしましい!笑。楽しい時間は、あっという間に過ぎるってもんです。要注意!心を強く、楽しいばかりに流されないようにしなくては。笑。

みるさまは、1回目のミーティングでもそうでしたが、お好みをしっかり伝えて下さいます。ありがたいのです。

試し織りのブラッシングカラーズは、各色、微妙な差で2種類を染め分けてました。どっちがお好きかお聞きできるように。みるさまが選ばれたのは、グリーン、渋くない方。ターコイズ、渋くない方。イエローは青味が入ってない方。レモン色にならないように。迷ったら鮮やかな方にしてとのご要望。了解しました!
筋に入れる青味の色は紫によらない方がいい。あくまで、プルシアンブルーで。ふむふむ。

それから、地の緯糸は、薄いグリーン、濃いグリーン、乳白色と、3種類染めてましたが、乳白色のみで織るのは、イエローのブラッシングのところのみとなりました。メインの部分はすべて薄いグリーンと乳白色を交互に入れることに。あー、お聞きしてよかった。自分の判断だと、どうしても地白になりがちなのよね。これは、私のクセかもね。気をつけなきゃ。

それから、みるさま、「この糸はもっと強い方がいいですね」とおっしゃいました。緯糸の筋にいれていたグリーンの糸のことです。キビソと生糸を入れていたのですが、両方とも却下です。
なるほど。では、このくらいの色?もっと強い?近くにあった色鉛筆をあててみたり。糸棚からごっそり糸を出してきて、合わせてみます。(写真がそれです。)合うのあるかな?新しく染めるのはぜんぜんかまわないのだけど、、、

これがいいと選ばれたのは、染料をいっぱい吸った濃く深いグリーンでした。(写真中央下側に写ってます。)ああ、ここまで濃いのだな。帯の方向性がしっかり決まった気がした。
しかし、みるさま、この糸、タイコに二筋いれるのみで、前帯には入れないでとおっしゃるのだ。ふむー、面白い。不特定多数のお客様に向けてつくるのなら入れると思う。これこそonly onlyの醍醐味だなあ。

みるさまに、生命を吹き込んでいただき、完成形が見えてきました。ここまで行けば、第三コーナーまわったようなもんです。

*この日は、天気予報は雨マークでした。みるさまとemiさまが我が家滞在中に、ザーッときて、お着物なので心配しましたが、お帰りになる時はからりと晴れて。さすがお二人とも強運でいらっしゃいます。

Wednesday,16 March 2016

2回目の試し

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みるさまの帯、デザイン画を元に、2回目の、試しブラッシングと試し織り。染料の調合の割合も意識して。重ね染めの回数を変えたり。染料を変えたり。薄め液の割合を変えたり。どうかな?渋いのはどう?深さは必要??

緯糸も新たに染める。緯糸は、和紙の糸は入れず、キビソのみとなった。精練したキビソ糸を、グリーン2色に染め分け。薄いグリーンと濃いグリーン。地は薄いグリーンをさらに乳白色をまぜた色とのことだった。
筋に入れる糸もキビソがいいか?それとも、細目の生糸で光らせるか?今は両方入れてみよう。太めのキビソも印象的な強いイエローグリーンに染めてみよう。変更の可能性はもちろんあるがとにかく探るのだ。

試しをしながら自分がガチガチ硬くなりがちなのに気付く。これ、要注意。みるさまは、元気がある生命感にあふれる帯を望んでおられる。私が深呼吸しなくちゃね。同時に直地点を探ること。自由な部分と、詰める部分と、両方あわせ持つのが2回目の試しです。

Tuesday,15 March 2016

デザインの詰め

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みるさまの only only、1回目のミーティングを受けて、デザインを詰めて行きます。まずはラフスケッチをイラストレーターに写してみます。こんな感じか?ちょっと配置を動かしてみようか?柄の大きさは???

まあこんなもんかなと思えたら、縮小のままプリントアウトしてみます。うーん、いまいち。ここは入れ替えようかな。こっちはもっと大きくだ。

そんな感じで何回かプリントアウトして、まずまずと思えたら、今度は実物大でプリントしてみます。

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実物大で出したら、それを帯の形にして、鏡の前で体にあててみる。私の体だけど、みるさまのお姿をしっかり想像して。そうするとすぐ分かるのです。あ、ここ違うね。バランス悪いよ。ここんところはうるさいな。

それを何回も繰り返す。よっしゃーと思えるまで。

Wednesday, 9 March 2016

1回目のミーティング

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その日、暖かい日だったと記憶しているけど、みるさま、我が家にお越しくださいました。それもこの帯を合わせるご予定のお着物で。うれしいなあ。

お会いするの2回目で、じっくりお話するのははじめてですが、すぐに打ち解けることができました。みるさまは思った通り、明るくまっすぐな方でした。いろいろ大変なことを乗り越えて、今ちょっとホッとしておられるの、よく分かりました。人生をみるさまなりに、謳歌してらっしゃててすてきです。

早速、試し織りをみていただきました。まずまずいけてるようです。ひとつひとつの色と柄を、説明と検証していきます。「ここはもう少し黄色みがあっても。」とみるさま。すぱすぱと好みを伝えてくださるので、私も飲みこいやすいです。

「だいたいこんな感じですね」と、帯のタイコ部分、前柄部分、全体像をシャシャっと色鉛筆で描いてみます。稚拙だけど可視化するとつかめるよね。

軽いこと、元気がいいこと。これ大事。緯糸は和紙の糸は使わず、きびそのみで行く。

地の色はごくごく薄いグリーンで、タレは深いグリーン。手先は薄いグリーン。

私は、つい「手先もタレと同じで、濃いグリーンでもいいのでは?その方がまとまりがいいかも、、」などと申し上げましたけど、みるさま、「この帯、白大島にも合わせるつもりだから薄い方がいい」のだとおっしゃいました。

ギクッとしました。帯だけ見てちゃダメなんだ。みるさま、いっとうはじめに、この帯に合わせるつもりのお着物の着用写真、送ってくださったじゃないか。ちゃんと頭に入れ直せ。

この帯を締めてくださるご本人が目の前にいらして、合わせる着物をお召しになっている。そのありがたさ。それも我が家でだもんなあ。作り手として、これ以上は望めないってくらい恵まれてます。これで、いいもの作らなかったらバチが当たるってもんです。がんばります!

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