吉田美保子のsomeoriノート

Wednesday, 7 June 2017

きいさま、Let's go to Opera.

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きいさまのonly only 完成しました。

ちんまりしない。見たこともない帯。のびのびと思い切りよく。ファッションではなく、工芸。

そんなきいさまとの、二人三脚。やっとこやっとこ、走ってきました。二人でゴールを切りましたよ。

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名前をね、「Let's go to Opera」とつけさせていただきました。華やかなきいさまにお供して、いろんな場所に締めていっていただきたい。そんな思いを込めて。

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上の3枚の写真を見てくだいね。おタイコの締め方で、表情がこんなに変わります。遊べる帯よ。

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きいさまね、先日、完成したこの子に会いに、我が家にお越しくださいました。見るなり、パチパチパチと拍手してくださった!ミホコさん、やったねって!

ブラボー!

私もとても感激しました。うれしかった。ありがとうございます。

きいさま、作り手に精一杯仕事させてくださいます。優しい、度量が深い方です。そうじゃなきゃ、「見たこともない帯」ってご注文されないよね。見かけが穏やかで、きれいな方だから、その肝の座った感じがちょっとギャップで、萌えました(笑)。

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この帯は、きいさまのライフでもあります。手先で静かに始まって、だんだん活動的になり、お腹とタイコで賑やかな時間を過ごし、また静かになってきて、タレの部分では静かな時を迎えてる、、、、そんな人生を表現しています。

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静かな時に戻るには、まだまだゆっくり時間がありますね、きいさま、ますますいい人生を!


Thursday, 1 June 2017

ラジオ深夜便で笠原博司さん

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いつも布団に入って寝入りばな、ラジオを聞いています。NHKのラジオ深夜便って老人に人気の番組。妙に好きなのよね。

昨晩聞いていたら、「4時からのインタビューは染織家の笠原博司さん」と言うではないですか! 笠原さんって、今、取り組んでいるきいさまの帯の合わせる着物の作家さんです。まあなんと言うご縁。

これは聞かなくちゃと思うも、午前4時の放送では、とてもとても。。

そう思いながら寝ちゃったのだけど、今は便利なサービスができてて、昨晩のラジオが1週間聞けるのね。今日、仕事しながら繰り返し聞いてました。

笠原博司さん、丁寧な、率直な語り口で、ラジオの向こうの宮城県の自然の中の工房でお話しされてる姿が目に見えるような感じしました。若い頃の本郷さんの工房での修行時代の話も、今、東北で後進の方に道を作ってらっしゃる話も、引き込まれて聞きました。ああ、この人の織ったものは、気持ちのよい、いい織物になるわけだなあと思いました。

今からでも聞けますよ。こちらのページの、一番下の「4時台」ってとこをクリックしてください。6月8日の午後6時まで聞けるそうです。

*写真は、きいさまの only onlyの帯、水元している様子。この帯がね、笠原博司さんのお着物に合わせて、締めていただくんだよ!

Tuesday,30 May 2017

きいさま、織ってます

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さあ、きいさま、本番織ってます。あとはもう決めたことを完遂するだけ。

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緯糸の地の部分は和紙の糸です。

メインのところは、「カンボウジュ」。カンボジアにいる野生に近いお蚕さんの吐いた絹です。それから、「キビソ」。繭の外側のシェルターになる硬い部分を糸にしたもの。

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染めにはちょっとだけ秘密があります。それは染料に「オペラ」をほんのちょっぴり加えたってこと。色で言うところの「オペラ」って、とても華やかな濃いピンク。ちょっと派手すぎるくらいの色。

きいさま、そそとした華やかさをお持ちになのです。そして、オペラを愛してらっしゃる。だから、「オペラ」の華やかさのエッセンスをこっそり加えました。ごくごくちょっぴり。魔法をかけるつもりでね。

Tuesday,23 May 2017

ブラッシングカラーズ

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きいさまのonly only、いよいよブラッシングカラーズです。

テーマは、ライフ。

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それも生まれる前から、

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土に帰った後まで。

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静かに始まり、活動し、静かに帰る。

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そんな一生を帯に表現する。

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きいさまのおのぞみは、「ちんまりしないこと」。

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のびのびと、きいさまの一生を表現します。

Tuesday,23 May 2017

色をつくる

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さあ、きいさま、デザインは決まりましたので、色をつくります。ここは踏ん張りどころです。妥協なく、ある一点を見つける感じで、合わせて行きます。

試し織りの時のデータはあるけど、その通りにはいかないのが泣きどころ。がんばります。

ひとつ、きいさまと話していて面白かったのは、私が「ブルー」のカテゴリーのつもりで染めている部分を、「グリーン」とおっしゃいます。このグリーンがいいと。え?これ、緑に見えます?え?え?

私は舌を巻きました。確かに、その部分、青い染料に、黄色の染料を相当量混ぜています。だから、緑成分はあるのです。しかし、ぱっと見には分からないと思うのだけどな。色に敏感な方だな、きいさま。

私の方に、これは青だって思い込みがあるのもあるだろな。思い込みはいかんぜよ。本番にも黄色成分、こっそりしっかり入れますよ。

Sunday,21 May 2017

5回目の打ち合わせ

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*お詫び 申し訳ございません。きいさまストーリー、ページが前後しており、時間軸が狂っておりました。話が通じなくて、読みづらかったと思います。申し訳ありませんでした。理由は、保存しておいた原稿を、時間軸を合わせないまま、アップしたことによります。すでに差し直しましたが、きいさま、お読みくださっている方々、ご迷惑をおかけいたしました。以後気をつけます。ごめんなさい。


では、気を取り直して、青い銀糸に「待った」が掛かったのちの話から再開しましょう。

青い銀糸が却下になった数日後、きいさま、5回目の打ち合わせにお越しくださいました。「お忙しい中、ミホコさんの手を止めて申し訳なかった」と急いでくださったようで、こちらも恐縮。

構いません、構いませんよ。お互いに納得したものを作りましょう。なんでもおっしゃってください。

この日は、デザイン的に大どんでん返しがありました。最後の最後にひっくり返りました。

まず、くだんの青銀はやめて、ブラッシングの入れ方も変えて、タイコに切り替えが2回入ります。タレの茶色のグラデーションもなくし、タレと手先は同じ色にします。お腹の柄もだいたい同じです。

うん、決まったね。

きいさまと、いろいろと腹を割った感じで、お話ができよかったです。

きいさま、「ちまちましないでくれ」と何度もおっしゃいます。「世の中、ちまちましたものばかり。思い切りよくやってほしい」と。

私、「そうは言っても、、、」「話し合ったことを、全部指定された通りに入れるとなると、どうしても狙ってやりますよ。実は狙いすぎになるのを私も警戒しています。ちまちまは私も嫌いだけど、思い切りよくすると外れる可能性も出て来ます」

きいさま、「それは、この帯をミホコさんに頼んだ時点で、責任の半分は私にあると思っている。だから思い切りよくやってほしい。」

わー、そういわれると、ますますがんばります。きいさま、かっこいいなあ。きれいで優しげでふんわりした印象の、いいところの奥様って感じのきいさまですが、漢の部分もお持ちだわ〜〜。ギャップに萌えます。

*写真は何度も描き直している図面たち。


Monday,15 May 2017

ペンディング

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4回目の打ち合わせの2日後、きいさまからメールが入った。恐縮しつつといった感じで、、、、

読んでびっくり。なんと!

「撮ってきた画像を見ていて思ったのですが、おタイコに入れるブルーグレーの横線ですが、色を変更してみたいと思うのですが、間に合いますか?
写メを見ると、すごく沈んだ感じなのです。そこでなぜか三本の金色の横線を入れたらどうかなと思い立ちました。三本の太さは変えるのです。ミホコさんはどう思われますか?」

おー!ペンディングですね。ギリギリですが間に合います。とにかく一旦中止します。セーフです、

しかし、金色の横線となるとどうだろうな。ミホコさんはどう思うかって問いにはどう答えるか、、、、
うーん、そうだなあ。どんな金にもよるけど、案外、変化に乏しくなるかもな。うーむ。あと、まとまりという点ではどうだろうなあ。バラバラすぎないか?

まあとにかく、作業は一旦止めて、きいさまからの次のご連絡を待ちましょう。お互いに納得できる着地点を探りましょう。

*写真は却下になったブルーの銀糸。出番がなくてがっかりという面持ちか。

Sunday,14 May 2017

きいさま、4回目の打ち合わせ

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きいさまとの4回目の打ち合わせは、3回目の3日後。連休初日。私は、くだんの青緑の糸を織り込んだ4枚目の試し織りを間に合わせました。今回の試し織りは、短いのでブラッシングカラーズは大変やりにくく、本番のような刷毛目は出ません。しかし染料や糸は本番と同じですから、色味はわかるはず。

この日、我が家は人の出入りが多い日で、朝からワタワタしておりました。(前の晩にiphoneが壊れるという衝撃を引きずっていたこともあり、、、いつも鳴らない電話がバンバンということもあり)きいさまは、いつもと同じ、にこやかで涼やかな感じで登場されました。

4枚目の試し織りをお見せすると、これは違うとハッキリ。こんなにパッキリさせたいのではなく、音楽で言えば、ちょっと変調したいだけだと。ガラッと違う曲にするのではないのよと。

なるほど、そうか。やりすぎた。

ではどうしましょう。

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私はふと、青い銀糸を入れたらどうかと思いついた。おさえた色味の細い青銀なので、紬の織物にも合う。糸棚から出して試し織りの上に置いてみた。お?

きいさまも乗り気なご様子。ほっとされた表情になられます。奏でる音楽の調子、いい感じで変わるかな?これ、普通の絹糸と一本置きに入れましょうか?テンションが合いますしね。

金糸や銀糸をちょっと入れると、表情変わるし、角度によってキラリと光って華やかになる。きいさまは劇場にも締めて出かけたいとのご希望なので、華やかさはウェルカムだ。

よしよし。いいぞ。ではこれで決定ですね。

きいさまは、写メして帰られました。

Saturday,13 May 2017

きいさま、糸を染め直す

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きいさまのonly only、染め直すことになった色の目標はこの色。打ち合わせの最中に、二人で決めて切り取って貼った。ピンポイントでめざすのだ。青とも緑ともつかないきれいな色。

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その日、きいさまお帰りになった後、さっそく染めたよ。うーん、ちょっと鮮やかすぎかな?強すぎたか?タイコや前柄に、一本、目立つ色が入るのはいいと思うのだけど。それに経糸に消される分もあるし。やってみらんと分からんわ。織るっきゃないね。もうそんなに経糸使えないけど、ちょっと織ってみよう。

Friday,12 May 2017

きいさま、3回目の打ち合わせ

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きいさまとの3回目の打ち合わせに向けて、私は3枚目の試し織りをした。2回目の打ち合わせで決まったことと、先日いただいたメールを鑑みて、本番に使う染料も糸も全て入れ込んで、ぎゅっと圧縮して織って見た。こんな感じだよな。

さあ、準備オッケーだ。

4月後半のゴールデンウィークの直前に、きいさま、3回目の打ち合わせにお越し下さった。この日もお着物で。すっきり美しい着姿で、とてもお似合いです。きいさま、とてもきれいな方です。

さっそく試し織りを見ていただく。タイコの形にして、体にあてて鏡に映すきいさま。タイコを少しずらしたり。だいたいは良いようだが、さらに詳しく検証。

私としては、タレ先からの茶色のグラデーションが気がかり。たった2寸(8cm)のところにグラデーションを入れたいとのことなのだが、これって怖いのよ。織り縮みの計算がちょっとでも狂うとずれるから。

「これ、リスクです〜。」ということは、もちろんお伝えする。その上でやるならやります。

きいさま、タイコのところに入れている、青い緯糸を見て、「この色が違う気がする」とのこと。

おお、そうか!そうですね。この色は2枚目の試し織りの時、きいさま用でない部分に使った糸です。流れでそのまま使ってました。染め直しましょうか?タイコの中心ですものね。要となるので、しっかり納得した色でないとね。

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