吉田美保子のsomeoriノート

Tuesday,20 June 2017

睦月さまの帯、試作

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ちょっとブログ状では時間があいてしまいましたが、睦月さまの帯、バッチリ進行中です。

1回目の打ち合わせで、「黒と青と茶色とベージュ」の、「布の表情」があり、かつ、「きちんと感」がある帯、というご希望は承ってます。

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それで、上のようなデザイン画を作り、実際に織ってみました(一番上の写真)。うーん、どうだろうな?

この段階で、一度みていただいた方がいいだろうなと思ったけど、睦月さまの上京のタイミングと私のスケジュールがなかなかあいません。

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そうこうしているうちに、ちょっとひらめきましたので、もう一つやってみました。これは、全面にドットをしていく方法で染めています。

睦月さまに、これらの画像をお送りすると、下のいいですね、とのことでした。どう発展させるかは、観ていただいた方がいいなと思いましたし、睦月さまも、実際に厚みや硬さ、柄ゆきを見てみたいとのことでしたので、実物に説明書をつけて、お送りいたしました。

Sunday,18 June 2017

きおさま、2回目の打ち合わせ

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きおさまとの2回目の打ち合わせは、4月の半ばに開催された、きものおたすけくらぶさんの盛装オフ会の会場においてでした。私、パーティーなどには、縁がない生活していますが、この時は、きおさまが誘ってくださり、いそいそと出かけたわけです。

場所は学士会館。会場に着いてすぐに、きおさまとお会いすることができました。きおさま、軽やかな盛装姿です。この方、本当に華がおありだわ。

私も目一杯おしゃれした着物姿ですが、手にした合財袋に、クリアファイルを円筒形にして忍ばせておりました。
クリアファイルには、イメージ画は2パターン、それぞれ、前から見たところと後ろ姿の計4枚。あと、経糸用の染見本を6色。
私としては、青磁色を軸として(なんてったって、飛青磁が目標だもんね)、そこからどのくらいどっちに振るのか、見極めたいところ。

着席前の雑談している時、きおさまに、今、見ていただけないかとお願いしたら快諾くださった。

見るなり、「こっち」と、緑に黄色が入っている方が指さされる。おお、こっちですか。飛青磁の飛びを黄色に変えてみた方です。
色見本は、「これね」と、一番鮮やかな色を選ばれた。青磁色をグッと緑に寄せ彩度をあげた感じですね。きれいな色でとは伺ってたけど、ここれは鮮やかですね。

それにつけても、きおさまの決定の早さよ。すばらしい。見習いたい。

それでは、選ばれた色見本を目標に経糸をまず一綛だけ染めますね。それで見ていただいて、オッケーとあらば、全てを染めるという段取りで行きましょう。

Wednesday,14 June 2017

きおさま、1回目の打ち合わせ

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きおさまの「飛青磁花生」を仰ぎ見て作るonly only はお着物と決まりました。桜が咲き始めた3月の終わりに1回目の打ち合わせをしました。

この時は、水天宮の駅で待ち合わせをして、上のレストランで食事をしました。実はその数ヶ月前に、きおさまの仲の良いお友達で、私もとてもお世話になった方が亡くなられ、一緒に偲ぼうとなったのです。思い出話しをすることが供養になるねと。

もし、その方が生きておられたら、きおさまと同じくスペシャルな着物ファンであられますので、今回のonly only についても、面白がって、興味津々いろいろおっしゃったかもしれません。出来上がったら一緒にお出かけできたかもしれません。それがないのが寂しい限りです。

というわけで、しんみりもし、かつ、限りある時間だからこそ精一杯生きましょうと、前向きなお話をしました。

きおさまのご希望は、「飛青磁花生」の色を、もう一段、鮮やかにしたイメージだと。薄い、きれいな色がいいと。それに、こげ茶色が、ほわっと入ると。こげ茶は、決して強くなく、モヤモヤしている。経糸は無地ベースだけど、ペタっとならないように、違う種類の絹糸を混ぜる。柄は緯糸で出すことになりました。

「きれいな色で」と、きおさまは何回も強調されました。

「ね、ヨシダさん、悲しいかな若い頃のような張りはないから、きれいな色を身にまとって、カバーしたいのよ」と。

きおさまは、華やかな美しい人で、今もとてもおきれいだけど、だからこそ「若い頃はさぞ」、って感じはします。きれいな人の宿命ですね。

Tuesday,13 June 2017

きおさま、みたび、飛青磁

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完全注文制作only only、実はもうひと方、進行してます。「きおさま」です。3回目のご登場です。

きおさまとのご縁は、1回目が、2013年から2015年に取り組んだ、八寸帯「Little Cosmos」(リトル・コスモス)。2回目は、去年の暮れの赤いショールでした。

1回目に取り組むとき、きおさま、ご自分が思い描いているイメージとして、静嘉堂文庫の「曜変天目茶碗」と、大阪の東洋陶磁の「飛青磁花生」とおっしゃいました。それも両方、、、、

おそれおののくほどの大きなお題にガクブル状態でしたが、まずは「曜変天目茶碗」に力をもらって、小さな宇宙を作り、八寸帯「Little Cosmos」と名付けました。

この時のもう一つのお題、「国宝 飛青磁花生」へのチャレンジがまだ残っていて、私は、躊躇しながらも、いつかはやらねばならんと、ずっと心にありました。

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きおさまは、優しい方で、決して急かすようなことはおっしゃいませんでしたが、私は受けて立つタイミングをずっと測っておりました。

さあ、機は熟した(のかな?)。行くぜ。

Sunday,11 June 2017

今は漕ぎ出でな (part2)

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めとさまと4回目の打ち合わせの後、メールのやり取りをして、色やデザインを微調整して、さあ、これでいかがというこちらからのメールに対して、めとさまが応えてくださったメールのタイトルがこれ、

「今は漕ぎ出でな (part2)」

わー!にくいなあ〜。さすがめとさま。part1 を思い出すなあ。前回のめとさまの一枚目のonly only の時も、デザインを詰めて、さあこれでどうでしょうってお伺いメールした時のお返事がこのタイトルだったなあ。

前回、この言葉に支えられて航海しました。
今回はいかに。

船はしっかり作りました。風もいい感じで吹いてます。潮の流れも最高ね。
bon voyage!

*写真は、経糸を巻いているところ。今回、経糸に12色の色を細縞で入れ、緯も縞で小格子にします。1色につき、色の濃淡や糸の種類を生糸と真綿を両方使うなど、2種の糸を用意するとして、24種類の経糸を用意します。それを、整経するために290本に巻き分けます。

Saturday,10 June 2017

めとさま、4回目の打ち合わせ

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5月の半ばの爽やかな日、めとさま、4回目の打ち合わせに、我が家にお越しくださいました。

メールで段取っているとき、「実は沼にはまってしまって、、、」とご自分のことを揶揄しておられましたが、お越しになってしまえば、いつも通り、すっきりとした表情をされています。

二人で図面をにらみ、もう少し黄色に振ることになりました。ピンクの分量が減って、こっくりした黄色を増やします。

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今、染まっている糸を見ていただきます。糸を見ているめとさま、本当にこういう色がお好きなんだなあ。ぽーっとされてる感じがいいなあ。

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後日連絡がきて、一色染めなおしました。どの色が違うかお分かりですか?

右から二番目の茶色です。鳶色から、ニュートラルな茶色になりました。

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図面もご希望で、山吹色の太細を入れ替えて作って見ました。が、これは相談の上、却下となりました。うん、私も、元々の細いバージョンの方がいいと思います。かすみのようで、風が吹いているようで、かっちりした形でなく、めとさまらしいと思います。

Friday, 9 June 2017

めとさま、染めはじめる

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めとさま、2枚目のお着物のonly only、ブログ上ではちょっと間があいてしまいました。アップデートいたしましょう。

3回目の打ち合わせのことまで、書きましたね。あれから、ちょこちょこと染めはじめました。完全にデザインが決まったわけではないけど、指針は決まりましたので、できることからやりましょう。

どの糸を使おうかな?

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何と言っても、手を動かさないと始まりませんものね。特に今回は多色ですので、少量ずつコツコツ根気よく染めましょう。机上から、ガス台の上にシフトです。

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色を調整しながら染めます。

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濃い紅色の雨絣、これは本数は少ないけど、大事ですので、やっちゃいましょう。

雨絣って、糸をくくって染めて、色が濃いところと薄いところを作って、それがランダムに出るように、織ることです。そうすると、雨が降ってるように見えるんです。

ではまず、小綛を作って、

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くくります。

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染めます。この糸ね、経糸1240本の内の、16本の予定です。輝け、渾身の16本!

Wednesday, 7 June 2017

きいさま、Let's go to Opera.

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きいさまのonly only 完成しました。

ちんまりしない。見たこともない帯。のびのびと思い切りよく。ファッションではなく、工芸。

そんなきいさまとの、二人三脚。やっとこやっとこ、走ってきました。二人でゴールを切りましたよ。

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名前をね、「Let's go to Opera」とつけさせていただきました。華やかなきいさまにお供して、いろんな場所に締めていっていただきたい。そんな思いを込めて。

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上の3枚の写真を見てくだいね。おタイコの締め方で、表情がこんなに変わります。遊べる帯よ。

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きいさまね、先日、完成したこの子に会いに、我が家にお越しくださいました。見るなり、パチパチパチと拍手してくださった!ミホコさん、やったねって!

ブラボー!

私もとても感激しました。うれしかった。ありがとうございます。

きいさま、作り手に精一杯仕事させてくださいます。優しい、度量が深い方です。そうじゃなきゃ、「見たこともない帯」ってご注文されないよね。見かけが穏やかで、きれいな方だから、その肝の座った感じがちょっとギャップで、萌えました(笑)。

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この帯は、きいさまのライフでもあります。手先で静かに始まって、だんだん活動的になり、お腹とタイコで賑やかな時間を過ごし、また静かになってきて、タレの部分では静かな時を迎えてる、、、、そんな人生を表現しています。

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静かな時に戻るには、まだまだゆっくり時間がありますね、きいさま、ますますいい人生を!


Thursday, 1 June 2017

ラジオ深夜便で笠原博司さん

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いつも布団に入って寝入りばな、ラジオを聞いています。NHKのラジオ深夜便って老人に人気の番組。妙に好きなのよね。

昨晩聞いていたら、「4時からのインタビューは染織家の笠原博司さん」と言うではないですか! 笠原さんって、今、取り組んでいるきいさまの帯の合わせる着物の作家さんです。まあなんと言うご縁。

これは聞かなくちゃと思うも、午前4時の放送では、とてもとても。。

そう思いながら寝ちゃったのだけど、今は便利なサービスができてて、昨晩のラジオが1週間聞けるのね。今日、仕事しながら繰り返し聞いてました。

笠原博司さん、丁寧な、率直な語り口で、ラジオの向こうの宮城県の自然の中の工房でお話しされてる姿が目に見えるような感じしました。若い頃の本郷さんの工房での修行時代の話も、今、東北で後進の方に道を作ってらっしゃる話も、引き込まれて聞きました。ああ、この人の織ったものは、気持ちのよい、いい織物になるわけだなあと思いました。

今からでも聞けますよ。こちらのページの、一番下の「4時台」ってとこをクリックしてください。6月8日の午後6時まで聞けるそうです。

*写真は、きいさまの only onlyの帯、水元している様子。この帯がね、笠原博司さんのお着物に合わせて、締めていただくんだよ!

Tuesday,30 May 2017

きいさま、織ってます

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さあ、きいさま、本番織ってます。あとはもう決めたことを完遂するだけ。

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緯糸の地の部分は和紙の糸です。

メインのところは、「カンボウジュ」。カンボジアにいる野生に近いお蚕さんの吐いた絹です。それから、「キビソ」。繭の外側のシェルターになる硬い部分を糸にしたもの。

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染めにはちょっとだけ秘密があります。それは染料に「オペラ」をほんのちょっぴり加えたってこと。色で言うところの「オペラ」って、とても華やかな濃いピンク。ちょっと派手すぎるくらいの色。

きいさま、そそとした華やかさをお持ちになのです。そして、オペラを愛してらっしゃる。だから、「オペラ」の華やかさのエッセンスをこっそり加えました。ごくごくちょっぴり。魔法をかけるつもりでね。

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