吉田美保子のsomeoriノート

Monday, 4 July 2016

作務衣のパンツにする布

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ベルトの次は、パンツにする布を織っています。緯糸は、手績みのヘンプを2に対して、紡績の双糸を1の割合で入れることにしました。これは、より丈夫な布にするため。

パンツは、上着に比べ、お尻の部分や膝の部分に、体重がかかります。布の負担が大きいのです。ですから、特に、丈夫な布を織らねばなりません。糸の選択もそのためですし、筬目も密です。筬打ちも、特にしっかり3度打ち。

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上の写真は、織り機のうしろの部分。経糸、こうしてみると、面白いねー。

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緯糸は、上の写真のように、すっかり水につけて、湿らせて織ります。ぬれ緯というのだけど。いろんな工夫で、しっかりした布を織ります。

Sunday, 3 July 2016

織る、機上げ、織る、機上げ、、、

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こうさまの大麻の作務衣、まずはベルトが織り上がりました。経も緯もぎゅうぎゅう。すごく目を詰ませてる。しなりがよく、締まるベルトをねらってる。

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さあ、次に取りかかりましょう。

織りの仕事は繰り返しです。

整経して、仮筬して、巻き取りして、綜絖通して、筬通しして、織り付けして、、、、。上の写真は綜絖通し。

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繰り返しだけど、前回よりも少しでも、きれいに、早く、段取りよく、、、ちょっとちょっとの微調整しつつすすみます。上の写真は筬通し。

Friday, 1 July 2016

織る。まずはベルト

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織りはじめました。織るのは、まずはベルトからにしました。

今回のこうさまのご注文は、作務衣の上着、作務衣のズボン、ベルトにする布、紐や内ポケットなどに使う布、と4回に分けて織ることにしたのだけど、ベルトでまず、ウォーミングアップです。

ベルトは他と比べ、圧倒的に、経糸の本数が少なく、長さも短く、経も緯も(タイヘンプは使わず)紡績の大麻だけにしたので扱いやすいと踏んだからです。なんってったって、大麻を織るのは15年ぶり。そろりそろりと、感覚を確かめながら、すすめたいです。

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これ、梅雨入りした頃のお話です。湿度が上がるの、待ってました。これで心置きなく織れます。それでも、お天気次第で、加湿器オン。それでも足りなければ、霧吹きシュッシッ。空気中に水分しっかり飽和させ、ガシっガシッと織って行きます。

Thursday,30 June 2016

緯糸

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緯糸も準備すすんでいます。小管に巻きまくりです。特にタイのヘンプは、太さも長さも手触りも、何もかもがバラバラなので、とにかく全部巻いて、様子をみます。(下の写真がタイヘンプね。)

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巻いた小管は、作務衣の上着用、ズボン用、ベルト用、紐にする布用と、選り分けます。
上着用には、手績みの面白さ、出したい。野武士みたいな感じはここに一番出そう。
ズボンはとにかく目を詰ませてしっかり織らねばなので、あまりに暴れん坊の糸とか太い糸はやめとく。
ベルトと紐は、締めやすく、結びやすいのが目標。紡績の大麻のみで織ろう。実用向けだ。

糸の状態だけでなく、染まった色でも分けます。
藍染めの分は、さすがすべての糸が安定し、ほぼ同一の濃い色に染まってる。染師さんが真摯に一生懸命染めてくれたのが伝わってくる。植物繊維である大麻と藍が相性いいのもあるけどね。
一方、赤茶色に染めた分は、染まりがいいのと、ちょっと悪いのがある。タイヘンプは特に。それで、染まりがイマイチなのは、遠慮組に入れて、ビンビンに染まっているのを優先で使うことにする。こうさま、濃い色をお望みだからね。

Wednesday,29 June 2016

機準備

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こうさまのonly only 大麻の作務衣、ズボンにする布の整経が終わったところです。この嵩高く重たい感じ、写真から伝わってます??普段は細目の絹ばかり扱っているわたしから見たら、うっわーーーっなんなんだ、このボリュームは!って感じ。着物にする糸とは、何もかも違うのだ。

ちなみに本数は、いつもの70〜80%くらい。本数すくないのに、どーんとグラマラス。

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上の写真は、仮筬に通しているところ。

織りの準備をしているときが一番、糸とガチで向き合えるんじゃないかなあ。染めている時より、織っている時より、近い感じがするのだ。糸が、私の範疇に入って来てくれている感じ。

太めの大麻の糸で織るなんて、こうさまがご注文くださらなかったら、一生なかったのではないかと思う。そう思うと、面白く、また言い表せないくらいありがたい。大麻の作務衣なんて半信半疑ではじめたが、取り組んでいるとぐんぐん引き込まれる。

こうさまにも、「あのとき思い切って電話してよかったな」って思っていただきたいなあ。そのために、もうひとがんばりだ。

Monday,27 June 2016

整経

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こうさまの大麻の糸、巻き終わりました。次は整経です。

整経するには、どんな布にするか明確に落とし込まねばできません。数字で明らかにするのです。いつもは始めからイメージがしっかりしてますが、今回は未知数の部分を残したまま突き進んで参りました。出たとこ勝負のところ、やるっきゃないの部分、正直ありました。

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整経、今回、4回に分けてすることにしました。作務衣の上着とズボンを分けて織ろうと思った。それからベルトにする布。あと上着の上前と下前を合わせる紐にする薄地の布がいると思うのよね。これ、こうさまからのリクエストは無いんだけど、縫い糸まで大麻がいいとおっしゃるのだから、そりゃー、紐も大麻でなくちゃね。

作務衣を上着とズボンに分けるのは、いっぺんに織ると嵩高になりすぎるからという理由と、もう一つの理由は、上着とズボンの布、少々違えた方がいいと思ったから。完成する布のパッと見た目は同じだけど、筬密度をほんのちょっと変える。ズボンにする方を、密にして全体重が掛かっても、動き回っても、大丈夫な強度を保たせる。上着の方は、手績みのタイヘンプの割合多くして、こうさまのご希望の野武士のような雰囲気を出す。

Sunday,26 June 2016

巻く

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こうさまの大麻の作務衣、染まった糸が出そろいました。さあ、巻きますよ。

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藍染めの糸(外注分)は、綛が乱れていたなどと書きましたが、自分で染めた草木染めの糸も、これ、この通り乱れています。人のこと言えないね。あはは。

これは糸の問題、大きいです。タイやネパールなどで手績みされた大麻の糸は、織り糸にするには、相当の覚悟が必要です。苦労することが分かっていても、それでも使いたかった。こうさまのお望みに近づくからね。

逆に言えば、流通に乗ってる糸の優秀さよ。信頼できるありがたさよ。ま、しかし、使いにくい糸を、工夫と粘りで、徐々に手なずける快感もありますわいな。

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木枠に巻いていきます。この作業は、我が家に手伝いに来て下さってる、miwaさんとasakoさんに、ずいぶんお世話になりました。特に藍染めはほとんどasakoさんがやってくれたようなものです。asakoさんは麻子さん。麻にご縁が深い方です。

Saturday,25 June 2016

藍染め糸、戻る。

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こうさまの作務衣、糸染めの半分は藍染めにするということで、こうさまのご友人で、すくも建ての藍染めをなさる方に送っていました。それが、とうとう戻ってきました!発送から2ヶ月半。さあさあ!

ものすごく、濃く、しっかりと上がっています。申し分なし。いい色です。

が、綛はそうとう乱れてました。染めれば必ず綛は乱れるから、ある程度は覚悟していました。それを未然に防ごうと、発送前に、綛上げし直して小綛にし、ひびろ糸も何ヶ所も入れました。しかし、しかし、覚悟以上に乱れてました。これ、巻けるのか?

特にタイヘンプと、単糸。この時点で、タイヘンプを経糸に使うことは断念しました。単糸はふわふわになっていた。気持ちはいいけど、織り糸としてはキツい。双糸はセーフ。

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双糸の糸を、もう一度、綛あげし直します。付きっきりです。これから糊をつけなきゃですので、綾の出てる綛じゃないと。

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洗ってます。さすがー、色がぜんぜん出ませんね。藍染めのあと、しっかり洗ってくださっているのがよく分かります。

Thursday,23 June 2016

ふのりを作る。藍はまだ。

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こうさまの大麻の作務衣、草木染めで、赤茶色に染める分は完了しました。藍染めの方の進行が気になります。3、4週間くらいで戻ってくるかと思ってましたが、気配もなく。

では、赤茶色の方の糊付けを先にやっちゃいましょう。糊はふのりにしましょう。化学の糊を否定しているわけではないけど、今回はできるだけ自然のものを使いたい。

上の写真は、ふのりをちぎって、水にふやかしているところです。

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こちらの写真は、ふのりを煮て、漉したところ。きれいに出来ました。

藍染めの糸は、待てど暮らせど戻ってきませんが、私は実はホクホクしていました。もうちょっと遅れてくれたほうがいい。準備万端になってしまったら、織らない訳にはいかなくなる。実は今は織りたくないのだ。

これ、今年の一月の話しです。なぜ、織りたくなかったのか。

そうです。冬だったからです。関東の冬はカラカラです。いくら加湿器をフル稼働させたとしても、冬の間は麻は織りたくなかった。少なくても春。ベストは梅雨。それまでひっぱりたかった。

目の詰んだしっかりした大麻の布を織るのに、湿度が必要です。

Tuesday,21 June 2016

染めの話し

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only only こうさまの大麻の作務衣、糸染めの段階です。今、このブログは、染めてた時のデータを見ながら書いてます。話せば長ーーいのですが、きゅっとまとめて書きますね。昨冬の話しです。

大麻の糸染め、苦労しました。草木染めに染まりにくい植物繊維であること、分厚い布にするために太い糸を使っているので嵩がはるってこと、タイヘンプは糸の状態も不均一だってこと、いやー一、ひと筋縄では行きませんでした。一ヶ月間で、都合、12回染めました。

まず、求める色は、赤茶からえんじ色です。選んだのは、強い染料であるカテキュー。アルミ系の媒染で定着させる。染めていてまず心配したのは、茶色は茶色でも、ちょっと黄色に振れた茶に染まるなってこと。

それで、3回目の染めから、染料に、様子を見ながら、スオウとアカネとラックダイを追加。赤みを持たせます。よしよし。

それから、「濃い色に染めてください」という、こうさまのご希望。どう答える?

染液を濃くして、何度も繰り返して染めるのは常套手段。もちろんやります。しかし、6回目の染めから、それだけでは足りないと気付く私。思うような濃さにまではならないのです。大麻の糸が、染めのタンクに入っている時は、濃く見えるのでホクホクなのだけど、乾かすと白っ茶けてきてガッカリ。はい「もう一度」、だけではらちがあかない。

糸が染料成分を吸う率をあげなければ。

それで、媒染剤を変えてみた。まず、極薄の鉄媒染。うっすら、黒みを帯びます。いい感じ。しかし、これを何回も繰り返すのはこわすぎ。黒くなってしまっては元も子もない。2回までにしよう。

よし、では次ぎは銅で媒染してみよう。あ、これもいいぞ。媒染剤が変ると、新たに染料が繊維に食いつく感じします。結合の量が増えるという感じ。これも繰り返す。

赤茶に染まった糸は、最終的には、藍染めの糸と合わせて布になります。藍染めの方も、しっかり濃い色に染めて下さっていることでしょう。それは手元にないから、シュミレーションで、乾かした赤茶の糸の横に、濃い藍色の別の糸を仮に置いてみて、合わせてみる。強い藍に負けない茶色まで持って行かねば。「よし!」って思えるまで。

もうこれ以上、染まらない(繊維に染料が入らない)って地点まで染めました。ヘトヘト。

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