吉田美保子のsomeoriノート

Tuesday, 2 May 2017

試し織り以前

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きいさまの帯に取り組みはじめた頃、私は新しい絹糸を仕入れた。これはすぐにでも使ってみたい。やってみたい。織りって糸でぜんぜん違うのだけど、すごくいい予感がする。

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八寸帯の糸使いは、毎回、微妙に変えて、調整している。いつも挑戦だ。思い切って仕入れたこの糸、使いたい。しかし、使ったことない糸をいきなりonly only の本番にするのは、チャレンジングすぎる。まず自分の勝手で織って見よう。その上で、きいさまの帯に使えるか検証しよう。

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ま、やってみないと分からんというのが本音。ちょっぴりの試し織りだけじゃ、帯としての良し悪しは分からないから。ここは丸っと織って見るか。

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で、素材や染料などの条件は違うけど「ブラックパープル」をもう一度作る気持ちでやって見た。

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実は、拙作「ブラックパープル」、自分ではその良さがイマイチ分かっていない。織りたいからとにかく織るぞってその気持ちだけで織った。きいさまのお目に留まったのも実は意外。それに、その後すぐに売れてるのよね。あっという間に羽ばたく力があったのに、その力が、作者の私に全然見えてなかった。

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んじゃ、また、織って見るっきゃないじゃん。求められるには理由があるんだ。その理由をつかまねば。

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それで織ってみたのが、ここで使ってる画像です。ど迫力の帯となりました。上の6枚の写真と、下の6枚の写真、実は同じ帯の裏表です。リバーシブルという訳ではありません。仕立てる時に、どちらを表にするかは決める必要があります。

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ブラッシングに使った染料は、「ブラックパープル」と極力似た色味の酸性染料にした。ブラックパープルは、植物染料なのだ。

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緯糸は、大麻の草木染め。ブラックパープルはカンボウジュだが、その存在感と強さでは、勝るとも劣らないものがある。

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種明かしすると、上の6枚の写真は、経糸が見えていて、下の6枚の写真は緯糸が見えているというわけです。こんな風になるとは自分でも思っていなかった。想定を超えた、大変面白い帯となりました。

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きいさまにお目に留めていただいた「ブラックパープル」とは、全く別物になりました。さあ、きいさまの帯は、これをどう発展させましょう。

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こちらの帯、もしご興味おありの方、おられましたら、説明させていただきたく思いますので、どうかお気軽にお問い合わせください。

Monday,30 May 2016

八寸帯「Flying small birds」

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今日もオリジナル制作の八寸帯を紹介させてください。

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名前を「Flying small birds(フライングスモールバード)」と申します。上の写真は前帯ね。一番上の写真がおタイコです。

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一連のスモールバードシリーズの、現時点での完成形と思って作りました。この写真は前帯のアップ。

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楽しく軽快、かつ使いやすい帯ですよ。いろんな着物に合いますし、季節もそれほど選びません。

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ブラッシングカラーズは、酸性染料を刷り込んでます。蒸して定着させています。堅牢度(けんろうど)を調べるため、試し染めを数日間、太陽の下に置きっぱなしにしましたが、全く変化なしでした。

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経糸は8種類の絹糸です。緯糸は、キビソという蚕の外側からとれる絹と、和紙の糸です。絹と和紙が交互に入ることにより、しなやかさとシャリ感を両方出しています。

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とても軽い帯ですよ。締めていて疲れません。

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ちょいと締めて、お出かけになりませんか?

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こちらの帯はおかげさまで、ご約定済みとなりました。どうもありがとうございます。もしこちらを気に入って下さいましたら、新たに、色やデザインのご希望を伺って、あなただけの一本をお作りします。業界の方からのお問い合わせも、お待ちしております。
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Saturday,28 May 2016

八寸帯「White & Gray Bampy」

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今日は、オリジナル制作の紹介をさせてください。シリーズ物の新作つくりました。

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バンピーシリーズの3本目、八寸帯「White & Gray Bampy(ホワイト&グレイバンピー)」です。似たような名前ですみません。区別つくかな?

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バンピーシリーズの中では、これが一番シャープな感じよ。

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ホワイトとグレイのめりはりがきいてます。

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白のところは、あえて真っ白。

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前作と同じで、緯糸はすべて国産のキビソ糸(蚕の外側から取れる絹糸)です。

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太いキビソ、細いキビソ、バシバシ入れています。

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締めやすいとご好評いただいています。試行錯誤の、いまのところの、行き着いた地点です。

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ほーら、糸って面白いでしょう。糸味、布味、お楽しみいただける一本です。

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バンピーってのは、でこぼこって意味。なんか、かわいい響きよね。

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使った糸の見本です。渋札に貼ってます。一番下の糸なんて、相当ふといよ。これでも、みんな絹糸です。

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前作と並べて撮りました。奥が、この「White & Gray Bampy(ホワイト&グレイバンピー)」です。

手前は、「Grayish Bampy(グレイッシュバンピー)」。こちらで紹介しています。ぜひ合わせてお読みください。

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この写真も、奥が「White & Gray Bampy(ホワイト&グレイバンピー)」。手前が「Grayish Bampy(グレイッシュバンピー)」。ただいま二作とも手元にございます。お値段など、お気軽にお問い合わせください。業界の方からのお問い合わせも、お待ちしております。ぜひ!
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Thursday, 7 April 2016

Grayish Bampy

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オリジナル制作のご紹介です。こちら、八寸帯「Grayish Bampy(グレイッシュバンピイ)」と申します。バンピイシリーズの2作目です。

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小気味いい帯になったと思っているのだけど、いかがでしょう。

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一本目のバンピーより、ずっとグレイです。薄いグレイが主ですが、濃いグレイもこそっと入れています。

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緯糸はすべて国産のキビソ糸なのですが、太めの糸を多く使いました。八寸帯ですので、仕立てないで、張りを持たせるためです。

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しかし、全体的に太いキビソを使っている訳ではありません。タイコと前帯部分に集中して使っています。その方が布としても面白いですし、もし全体に使ってしまうと、重たい帯になるためです。

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いろんなお着物に合わせやすい、いろんなシチュエーションに締めてお出かけいただける、一本になるかと思っております。

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糸の面白さがたまらんです。織りならではの一本。

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もしよかったら、より詳しくご説明いたします。お値段などもお気軽にお問い合わせください。業界の方からのお問い合わせも、お待ちしております。ぜひ!
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Friday, 1 April 2016

Four Colors-Vivid Separation

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昨日の続きでオリジナル制作のご紹介です。

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これは、九寸名古屋帯「Four Colors-Vivid Separation(フォーカラーズビビッドセパレーション)」と申します。4色の間に入った白線が、ビビッドでしょ。

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タイコが締め方によって表情かえられるのは、昨日と同じです。

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前帯です。

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緯糸は国産のキビソ糸。

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昨日のソフトセパレーションとの違いは、白がスキッと入るのに加え、こっちの方が、青が効きます。タレも青だし、手先も青です。青好きな方、青にあうお着物お持ちの方にはこちらかな。

青の色は、他の色と同じく、植物染料と酸性染料の併用ですが、染液が元気がいい時の藍染めの色に似ています。縹色(はなだいろ)って言いますか、日本のソウルカラーって感じです。和風を意識してませんが、和となじみがいいのでは?

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キリッとカッコよく締めていただけると思っています。

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もしよかったら、より詳しくご説明いたします。お値段などもお気軽にお問い合わせください。業界の方からのお問い合わせも、お待ちしております。ぜひ!
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Thursday,31 March 2016

Four Colors-Soft Separation

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オリジナル制作のご紹介です。私の手元にある分です。どうかお付き合いください。

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こちらは、九寸名古屋帯「Four Colors-Soft Separation(フォーカラーズ ソフトセパレーション)」と申します。以前つくった八寸名古屋帯「Four Colors」の発展形です。Soft Separation というのは、色と色の境目が、やんわりとしてることから命名しました。境目がちょっとナナメになってるのもかわいいなと思います。

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上の3枚の写真、おタイコを少しずつずらして締めた感じを撮りました。このように表情を変えて締めるのも面白いと思います。

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前帯はこんな感じ。前もちょっとずらして締めると面白いかも。

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おタイコのアップです。

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染めは、全面にブラッシングカラーズしています。植物染料と酸性染料を両方使ったダブルブラッシング。併用することで深みが出ると思っています。

植物染料は、蒸しによる色の変化が予想しづらく、難しい、、、。何回やっても思った通りには行きません。これは予想通りではなかったけど、いい方に転んだと思っています。

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緯糸には細目のキビソ糸を使いました。国産の絹です。

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*こちらは、おかげさまで、ご約定となりました。ありがとうございました。


Monday,22 June 2015

お納めした帯、2本

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先日、帯をお納めしてきました。この帯、「Persimmon Noir (パーシモン・ノワール)」(角帯)と、

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この帯、「Persimmon & Chestnut(パーシモン&チェスナッツ)」。

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2本並べるとこんな感じ。

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これらの帯は、only only のご注文ではなく、私のオリジナル制作なのですが、実は、はじめから、頭の中には、ある設定がありました。それは、「ペア」で、そっくりじゃないけど何となく対になるものを織りたい、そしてカップルで締めていただければな、、ってものでした。
その上、頭の中には、理想のご夫婦がおいででした。このお二人に締めていただきたいって設定で、ガシガシ織りました。目標がハッキリしてる方が燃えますものね。

なかなか面白く出来たと自負していましたが、なにしろご注文ではないので、ガシガシとはおすすめできません。ご紹介するまでです。バラけてしまう可能性も大アリです、、、

が!とうとう、理想のお二人に締めていただけることになりました!やったーーー!

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この2本は、今、お仕立てをお願いしている段階です。「パーシモン&チェスナッツ」は、実は半分に折って、半幅帯として織りましたが、八寸名古屋帯として締めたいというご希望でした。半幅より出番が多いとのこと。わー、うれしい。

しかし、このままでは、タイコに柄がきませんので、1回ハギをを入れることになりました。こんなことも、仕立屋さんのお力を借りればできちゃうんですね〜。世界が広がります♪ ありがとうございます。

Wednesday,13 May 2015

ピンクレイン、夙川なう、一衣舎さん。

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これは、オリジナル制作の九寸名古屋帯、「ピンク・レイン」。

カリスマ仕立て師、一衣舎さんが、ただいま兵庫県の夙川での展示会へ、この帯など、連れて行ってくださってます。5月17日の日曜日まで。詳細はこちら→。よかったら、ぜひお出かけください。

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ここでは、九寸帯「ピンク・レイン」の紹介をいたしますね。実物は、ぜひ、夙川「小さい芽」の一衣舎展でご覧下さい。

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すっとした感じが都会的な縞帯です。基調のピンクはコチニールで染めてます。アクセントで入る強いピンク(2ヶ所のみ。これがミソよ!)や赤や黒は酸性染料です。グレーは、墨染め。白もきいてるでしょ。白も青味の白と、アイボリーホワイトと、二種類入れてます。天然染料と酸性染料が、それぞれ上手く仕事してくれたと思ってます。

糸は、しなやかで強い、国産の絹糸です。気軽に締めていただける、インパクトある楽しい帯です。

お問い合わせは、こちらから、何なりどうぞ!

Sunday, 5 April 2015

オリジナル制作「Yellow Mondrian」

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九寸名古屋帯「イエローモンドリアン」を紹介させてください。オリジナル制作で作った、ピエト・モンドリアンへのオマージュです。線と面の構成が、最盛期のモンドリアンを彷彿とさせます。モンドリアンらしいモンドリアンを目指しました。

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黄色、青、黒と白場の構成で、「大胆でまとまりもある」を狙いました。強さと柔らかさが同居してて、面白く個性的に締めていただけると思います。

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こちらは前柄。

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左が手先、真ん中が前柄、右がタイコ、右端はタレです。タレと手先は無地。

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タイコのディテールです。これ、全て綾織りしてます。綾織りは柔らかさが出るのよね。

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染料は酸性染料で、ブラッシングカラーで染めてます。

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黄色もブルーも効いてるでしょ。黒が締めるしね。

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手先の無地場です。無地じゃないのだけどね。糸を微妙な色に染め分けて織ってますので、複雑な深い白場です。軽快だけど軽くない帯です。(重力的には軽いです)

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気軽なお出かけの時に締めていただきたいなって思います。この帯締めてたたずむと、その場の風景がぐーっとお洒落に変ります。

九寸帯名古屋「Yellow Mondrian」
素材、絹(ぐんま200という国産ブランド絹です。)/染料、酸性染料/技法、ブラッシングカラーズ、綾織り

sold out
こちらの帯「Yellow Mondrian」は、おかげさまでご縁をいただきました。ありがとうございました。

この帯を発展させて、あなた様の only only として新たに織らせていただくことももちろん可能です。お気軽にお問い合わせ下さい。業界の方からのお問い合わせもお待ちしております。お問い合わせはこちらから→

Monday,30 March 2015

オリジナル制作「Red Mondrian」

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オリジナル制作で作った、九寸名古屋帯「レッド・モンドリアン」をご紹介します。画家ピエト・モンドリアンへのオマージュです。

モンドリアンを現代の着物姿に取り入れたいと、ずーっとチャレンジしてきました。これはその中でもいっとう大胆な一本。目立つよ。

観劇やお食事など、いつもの中で、ちょっぴりだけキラキラしたい時に、しめると役に立ちます。
お洋服とも、伝統的な着物とも違う、、、ちょいと新しい感覚を味わっていただけると思います。

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こちら、タイコのフォーカス。銀の所は、織り上がったあと、銀箔を貼ってます。実際はフィルムです。最後の最後に、もうひと仕事することを、フィニッシュオンフィニッシュと名付け、取り組んでいます。

*銀彩フィルムは、独自の実験で実用に問題なしと判断しました。しかし、経年変化は実験できていません。

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ここが前柄。黒銀の方を使うか、赤い方にするか、、、ガラッと違います。使い分けていただきたい。

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前柄のディテール。

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ひきで撮るとこんな感じ。左がタイコ、右が前柄です。

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手先の方は、このように経の黒線が一本だけ走ってます。糸も国産ですごくいい糸(ぐんま200)です。白場も真っ白じゃありません。うっすらと多様な色に染めて、白を作ってます。

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ディテール、よーく目を凝らしていただけると分かりますように、赤と黒の部分だけ綾織りになってます。これによって、色が際立ちます。何気ないですが、綾織りにしないとこの強弱は出ませんの。

九寸帯名古屋「Red Mondrian」
素材、絹(ぐんま200という国産ブランド絹です。)/染料、草木染め(白い所は極薄の矢車節染めです)、黒糸とブラッシングカラーズは酸性染料

この帯は、ただいま、染織吉田の手元にございます。お値段など、お気軽にお問い合わせ下さい。業界の方からのお問い合わせもお待ちしております。お問い合わせはこちらから→


This Obi named Red Mondrian. It is my tribute work to Great Mondrian.
This Red Mondrian changes your daily routine into the something so special.

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