吉田美保子のsomeoriノート

Wednesday,15 March 2017

お出かけ、本番

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さあ、それで、ほうほうの体で着物をきて、駅に小走り。電車に飛び乗り、いざ日本橋へ。待ち合わせはコレド日本橋。和食のランチをいただくことになっております。

上の写真の7名がメンバー。みなさん、すてきです。

前列右が、ブログ上のお名前で神奈川絵美さん。お召し物は、再会がうれしい拙作「シスレーの居る風景」。
中央のキュートな方はtさん。なんと、来がけの電車でお声をかけてくださった。面識ないのに帯でわかったと!電車の中で「ヨシダさんの帯をしている人がいるなあ。あ!ヨシダさんだ!」。おかげで幸先いいスタートでした。
左は、みるさま。うふふ。締めてくださってるのは、「Spirit Of Green」です。可愛がってもらってる〜〜

後列右は画家の朋百香さん。ウェブサイトはこちら。かっこいいです。
お隣はrさん。お着物と帯留め、写ってないけどお羽織も、お義母さまから譲られたものだそうです。ものっすっっごくステキだった。それにお似合いだった。
一人置いて、左はmさん。お写真からはわからないけど、こちらもすてきな薄いピンクの牛首紬で、振りと裾に水が表現されてて、まさにお題の「魚座」と「春」にぴったりでした。ご自身は魚座ではないというのが、またツボでした。

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拙作まとってる3人寄って。

右の帯、みるさまの「Spirit Of Green」(メイキングはこちらにまとまってます→
中央のお着物、絵美さんの「シスレーの居る風景」(絵美さんがご自身ブログにお誂えの記録を書いてくださってます→
左の着物と帯は、名無しのごんちゃんです。(実は帯の名前は「大反省帯」。大失敗してしまった帯を、仕立てで生き返らせていただきました)

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お食事のあとは、デジタルアートを見に行きました。初めての体験。会場全体いい香りがするのです。まさに五感で楽しむアートですね。

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ここに写ってるのは、たぶん私。

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デジタルアートの出口で記念撮影。お食事の時より、リラックスして楽しんでるのがわかりますね。

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これはその後のお茶。もっと楽しんでる〜〜〜

*写真はそれぞれが撮ったものを、tさんに送って、まとめていただきました。そこから、それぞれダウンロードするの。こういうの、私できないので、感心します。tさん、ありがとう!

Tuesday,14 March 2017

お出かけ、着付け編

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日曜日の朝、出かける1時間半前、着付けを始めます。1時間も見れば大丈夫なはずだけど、念のためと、着付けで疲れるので休むため(笑)。

着物を着てる私を知る人はみんな賛同してくれると思うけど、私は、ちょー着付けが下手。いつも出たとこ勝負で着ています。そして、いつも、かたわらに着物の着方のアンチョコを置き、それを見ながら、おっかなびっくり着ているのです。それは昔から、今もです。

数年前、そんな私を見るに見かねて、旧知のお客様が、七緒のバックナンバーを送ってくださいました。その号は、着付け特集で、自分で読んでためになったし、とても分かりやすくツボを抑えて書いてあるからと。この号は人気だったらしく、売り切れていて、アマゾンで新古本を探して取り寄せ、それを送ってくれたのです。感謝感激しました。

このお方は、まだ私が、注文制作をonly onlyと名付ける前から、着物と帯を注文くださり、育ててくださいました。事実、ものすごく助かりました。染織を続けていられるのは、買ってくださるお客様みなさまのおかげですが、その一翼をになってくださいました。

個展の前には、陣中見舞いに、小さな醸造元の特別に美味しいビールをお送りくださったり。お食事にも2度、誘っていただいた、、、自分では行けないようないいレストランで、本格的なディナーをいただいた。ワイン1本ペロリとあけたなあ。第一線ビジネスウーマンでもある彼女は、染織吉田の打ち出し方の相談にも乗ってくださった。。。
お客様というより、人生の先輩だった。最高にかっこよかった。

七緒を広げて、着物を着ながら、、、、思わず手が止まります。このお方の訃報を聞いたのは、2週間前。未だ、心の整理がつかずにいます。

Monday,13 March 2017

お出かけ前夜

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昨日の日曜日は、ランチのお誘いをいただき、久しぶりにお出かけでした。るんるん。

着物のお仲間に入れていただいたので、もちろん着物です。そして、せっかくだからと、ゆる〜いドレスコードがありまして、「星座」「魚座」「春」のどれかにちなもうと。大人のお遊びですね。

そのことはずっと頭にあったものの、日々の雑多に紛れ、準備ができずにいました。もう待った無しの、前日の土曜日の晩、コーディネートのために、色々ひっぱりだす私。着物と帯はすんなり決まります。だって、選択肢少ないもん。

帯締めは、菜の花の黄色。帯揚げは、鮮やかな青緑。ふむ、これで行こうか?課題のちなみものは「春」ってことね。どうかなあ??

うーーん、帯揚げの青緑が、若葉のようね。葉桜の季節ならまだしも。爽やかすぎじゃん?弥生三月の色じゃないなあ。

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だったら、染める?白生地あるし。

というわけで、夜10時すぎ、いそいそと染色鍋を出す私。商品染める時は、緊張するけど、自分のだしね。ちゃちゃっと色を調整して、酸を入れて、ガーッと温度をあげて、ちょいと放置プレイしてる間にお風呂に入って。フィックスしている間に髪の毛乾かして。仕上げは翌朝ね。

はい、おやすみなさい。

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というわけで、このコーディネートでお出かけしました。どうすかね?春らしくなった?

(ちなみに、上の写真の青緑の帯揚げも、自分で染めてます。私、帯揚げ染めるの、趣味かも。)

Sunday,19 February 2017

繭マスク、山鹿の花井さん!

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変な写真で失礼します。これは自撮りで、タイトルは「マスクする私」です。撮影場所は我が家で、後ろの壁に貼ってあるのは、姪のひなこが描いてくれた鳩サブレの絵です。

ご注目いただきたいのは、もちろん、ザ・マスク。

これは、昨年の12月に、熊本県山鹿市の養蚕農家、花井雅美さんが、我が家を訪ねてくれた時に、山鹿の織姫伝承塾で作っているものだと言って、下さったものです。私は、花粉症もなく、めったに風邪もひかないので、マスクってあんまり縁がないのですが、近ごろ、口内炎をこじらせ、口を閉じていたかったことから、おおそうだ、あの時、いただいた真綿のマスクがあるわと、つけているわけです。

それで、このマスクの良さに、メロメロ。マスク無しの普通の状態より、楽にいい空気吸ってるって感じ。マスクが結界にもなるのか、邪念もやってこず、目の前の仕事に集中できる。生産性アップの魔法のマスク!

布と布の間にはさんであるのは、真綿なんです。下の写真見て!これが真綿。すごいでしょ。繭を煮て、広げて、ふわふわの状態にほぐしたものです。真綿が、外の邪気を払ってくれるのかな???

(この写真は、花井さんのブログから拝借しました。ストーリー読むと、真綿のすごさがよくわかる。ほんと、お守りだね。)

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で、年末に花井さんが、お見えになった時、このマスクがよく売れると話されたから、だったら量産したら?と言ったら、「いえ、真綿を大事に大事に、丁寧に丁寧にふわぁーっとほぐして、包み込むっていうのは、外注したらできないのと思うんです。だから、これは、仲間達でやるしかないんです」っておっしゃってて、それではビジネスにならんなあと思ったけど、今回、自分でマスクつけてみて、ああ、この愛情のあふれ具合は、外注できんなと思った。(私の周りでは、よく聞く話。私を含め、作り手、商売下手。そんなこと言ってられないが。)

この晩はとても楽しかった。夕方集合だったから、私は、お茶にもご飯にもお酒に合うように、鍋いっぱいのおでんを作っておいた。花井さんは、ずーっとお酒をやめていたとのことだが、今夜は特別と言って、たくさんお話をしながら、おでんをたいらげ、楽しそうに飲まれた。

*花井さんが、普段は飲まない理由は、仕事が忙しすぎて、飲んでる時間を節約するためと。私、己を省みる。。。。
山鹿の養蚕、目が離せません。

*花井さんサイト、お蚕ファーム→

When I wear this cough mask, I got totally concentrated on my work. This is the miracle mask, made by the silk from Yamamaga, Kumamoto.

Tuesday,14 February 2017

友と地震とタブロー

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今日、タブローをひとつ発送しました。お買い求めくださったのは、もう20年以上のお付き合いの、心の友です。彼女は今、和歌山県の奥の方に住んでいて、忙しくしているし、なかなか会えないのだけど、なんか、いつも繋がってるんだよな。

昨年秋の個展「清正公の陣羽織」展のご案内状は出したのだけど、もちろん来てくれるなどとは思っていない。私は元気でやってるよ、って近況報告のつもりで出している。

それが、その展示会はとうに終わったお正月過ぎてしばらくの頃、突然電話をくれた。熊本地震のお見舞いと、個展のDMのお礼と、寄付するとかヨシダちゃんらしい活躍しててうれしいよってことと、自分にも何かできないかってことだった。

彼女が言うには、ヨシダが作ったものを身近に置きたいと、それで、地震のことやいろんなこと、思うきっかけにしたいと。売り上げの10%の寄付にも今更ながら参加できないかと。

うん、もう熊本城への寄付はしちゃったけど、これからでも、もちろんできるよ!

それで、色々お話しして、ヨシダが作ったタブローを求めて、日々眺めたいって言ってくださった。で、選んでいただくのに、画像、サイズ、お値段など、メールすることを約束した。

そのメールのお返事が一ヶ月以上たってやっと来て、選んでいただいた上の写真のタブローが、本日、和歌山県に旅だったわけです。

電話で話した時に、10%の寄付先は、熊本城など大物ではなく、もっと小さく地道に活動してくださっているところにしたいねって話になった。
折しも、今、合切袋のコラボをしている善林英恵さんとも、今後、トートバッグなどでコラボしたら、売り上げの一部を寄付をしたいと話していて、その先として、アースウォーカーズさんはどうだろうと、ご提案いただいていた。

アースウォーカーズさんと言うのは、本拠地は宮崎県で、東北の地震では、子供のケアなどで、当初から現在までずっと活躍されている。熊本の地震では隣県と言うこともあり、いの一番に駆けつけてくださった。我が友人も、和歌山に移る前は宮崎にいた人なので、特にご縁を感じる。それで、ある程度、額がたまったら、アースウォーカーズさんに寄付することにした。

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彼女が選んでくれたタブローは既成のフレームでなく、外枠も手作りしたもの。とってもオリジナル。だから、箱がないのよね。というわけで、箱、自作しました。

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昔、NHKの教育テレビで、「できるかな」ってあったよね。知ってる?40代なら皆んな知ってるよね?50代の人も知ってるかな?30代も後半の人だったら知ってるよね?私、大好きだった。この箱、そのノリで作りました。私、今でもゴン太くんの大ファンです。

*売り上げの10%を寄付するというのは、熊本で開催した個展「清正公の陣羽織」展での試みでした。その後は継続できていません。(それはひとえに、売上高が不安定で、寄付する余裕がないと言う一身上の理由があります。情けなし、、)
しかし、もし、この友人のように、寄付したアイテムを身近に置きたいなど、特にあれば、ヨシダ、がんばります。どなた様でも、どのアイテムでも、売り上げの10%を寄付いたします。お手元に持っていただいるモノが、巡り巡って、熊本地震などの復興の一部になれれば本望です。寄付先は、ご相談に応じます。このページでご紹介したタブロープチマフラー大麻のストールの茶色い方、などございます。そのほかにも新作ショールや帯やお着物もございます。お気軽にお問い合わせください

Do you know old JAPANESE public TV program "DEKIRUKANA" means CAN YOU DO IT ?
Gonta-Kun is the main character for TV show. Almost all of my age range Japanese people watched this program regularly. I love Gonta-kun still.

Monday,13 February 2017

影山工房公開講座

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昨日は、影山秀雄先生による公開講座に参加しました。大変に大変に大変に、面白かったです。一日みっちりと、私の知らない織りの世界に浸ってきました。そうなんです。一番の感想は、私はなんと物を知らないんだろうっていうことでした。驚き!私、四半世紀ほど、織ってます。専業になって、14年。それなのに、なんと知らないままに来てしまったんだろう!!加えて、なんて、思い込みが強くて、頭を固定させているのだろう。あらら、私、もしかして頭でっかち?頑固?柔軟さが売りのつもりだったんだけどなあ。違うわ、私。ガチガチだったわ。大反省。

昨日は、「やたら縞を創る」と、「紬を織るということ」のふた講座を、受講しました。いつもの自分のやり方を、一歩踏みとどまって、よくよく見直して、もっとよくするための一投石、しっかりと投げ込んでいただきました。ものにするぞ!!!

いやはや。織りって本当にすごいね。無限大ね。きっと限定しないってことが一番大事ね。影山先生、本当にどうもありがとうございました。

* 写真は、やたら縞の乱数表について、説明くださる影山先生の手。この手でなんでも生み出すのね。

Yesterday I had the chance to have lectures and demonstration by Mr.Kageyama, great Japan kimono fabric weaving master. Deep and wide, I really frightened and moved to his way of making AYA, the most important basic technique to weaving. Oh my God, it's totally deferent from my way. My technique is more normal, but his way is so established.

* もう何年も前に、ブログの英語バージョンもがんばると宣言しながら、ずっと怠けてました。今日、我が家に和紙作家のお客様が見え、近々ヨーロッパに行かれるとのことだったので、ご自分の和紙を広めるために、英語バージョンのサイトもやるべきだと力説しました。でも、私、全然やってないじゃーーん!反省し、慌ててアップします。
このブログをご覧の方で、もし、ヨーロッパ(イタリア、スイス、パリ、ロンドン)で、手漉き紙事情に詳しい方ございましたら、ご一報いただければ、その作家さんに繋がせていただきます。よろしくお願いします。

Saturday,11 February 2017

お出かけ

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昨日は、久しぶりに都会の喧騒にまみれてきました。南青山、銀座、京橋、竹橋。やあ、都会だなあ。

まず南青山のイトノサキさんへ。いつ行っても気持ちいい空間です。今、私の帯も並べていただいてますのよ。私のかわい子ちゃんたち、店主のあびるさんに可愛がられながらがんばってました。ぜひ見に行ってやってくださいね。

それから、所用ありて銀座へ。伊東屋に寄り道して、空を仰ぐと、高架の向こうにLIXILが見える。さあ行こう。和紙の展示をやってるし、ちょっと気になる陶器の展示もやっている。本屋もチェック。

LIXIL のメインギャラリーでやってる「WASHI 紙のみぞ知る用と美」では、和紙のすごさに、恐れおののく。甲冑の下に着ていた紙縒りで作った肌着とか、素晴らしかった。実用のために極限までやる。同時に美が生まれる。そんな感じした。

それから、同じ階の小さなギャラリーで開催中の「美崎光邦展 -茫洋として- 」もすごくよかった。この展示会、この前、益子に行った時、ミュージアムショップにDM置いてあったのをもらってきて、我が家の「素敵なハガキやチラシを貼っとく場所」(上の写真)に貼って、ずっと気になってた。
DMからは分からなかったけど、作品はバーンと大きいの。青い色も清々しく、とても気持ちの良いオブジェだった。
作家さん、存じ上げない方だけど、好きだわ〜。陶歴拝見したら、お年、還暦はすぎてらっしゃる。やり続けている強さがあり、常に切り拓いている感がひしひしあり、仕事に乗っている感があり。すばらしい。

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それから、竹橋の近美に、「endless 山田正亮の絵画」展に行きました。2回目です。金曜は夜8時まで開館しているので、ゆっくりです。
山田のストライプ、やっぱ、魅せる。ひきこまれる。目が離せない。山田が彼の代名詞となっているストライプを描いていた時期は、1960年代の前半だけなのか。たった5年でやりきったのか。
回顧展だと、初期には自画像などの人物画があること多いと思うけど、山田の場合は、静物画はあっても人物画はない。人には興味がなかったのか?それとも??
写真は、アトリエを復元したエリア。すごく整理整頓されたアトリエだったんだって。

夜に中央林間に帰ってきたら、雪が積もっていて、驚いた。
 

Monday,30 January 2017

「endless 山田正亮の絵画」展をみた

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昨日のことですが、竹橋の東京国立近代美術館で開催中の、「endless 山田正亮の絵画」展を拝見しに行ってきました。この展示会、開催中とはつゆ知らず、旧知の「わださま」から、教えていただき、これは見逃せんと行ってきました。(「わださま」については、後日語らせていただきます!)

山田正亮のことは、大昔の美大生時代から知っていて、当時必ずチェックしていた懐かしの佐谷画廊で実物をみて、ものすごく感激した覚えがあります。その後、まとまった作品群を拝見する機会なくきましたが、久しぶりにお名前を聞き、つき動かせれるように行ってきました。

で、山田が、こんなに多作で、情熱的で、湧き出る血潮のようにエンルギッシュにバンバンバンと作品を世に送り出した作家だったと初めて知りました。有名なストライプは乗りに乗っていて特にすごいけど、それに行き着くまでとそれからもすごいのよね。展示の作品数もものすごくて、クラクラしました。あてられたってやつです。かつ、綿密な作品ノートも残されていて、情熱を支える冷静さも観てきました。すごい〜。一回じゃ受け止めきれんわ。もう一度観に行きたい。ちょーおすすめです。東京のあとは京都に廻るそうですので、関西の方もぜひ!

昨日は、本江邦夫氏による講演会があり、せっかくだからと参加しました。本江氏は元近美のキュレーターで、山田正亮とも近しい関係だったそうで、色々突っ込んだ話が聞け、面白かったです。

びっくりしたのは、山田の学歴詐称です。私、大昔、山田展で、経歴に東大中退って書いてあったのを見て、はあ、頭のいい人の描いた絵なんだって思ったの、今でも覚えているのです。それが、今回の講演会で、嘘だったって知りました。ショックだったのは、山田が詐称したことより、自分がそれを鵜呑みにして、色眼鏡で見ていたことです。私、経歴とか、所属とか、全く関係ないと思ってるのだけどな。深層心理ではそうではないのみたいね。自分のこと、色々考えさられた1日でした。

Sunday,29 January 2017

「日下田正とエセル・メーレ」展に行った、3

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日下田正さん、とてもお優しい紳士で、素晴らしい作家さんでした。遠くから自分の展示会を見に来た熱心な人、というだけのことで、見も知らぬ私のことを、ギャラリーに再度招き入れ、ソファーに促してださり、お茶も出してくださいました。

年譜拝見すると、御年77歳。はつらつと明るく、柔和で、かつ、第一線で作り続け、発表し続け、生き抜いて来た強さを感じます。
私はここぞとばかり、聞きたかったことを、いろいろ突っ込んで質問させていただきました。率直に何でも答えていただき、大感激でした。

私がこの日、益子に来たのは、展示会の図録を送っていただいて、それをみて感激したことと、青田五良を彷彿としたということが理由だということも、お話ししました。青田の名前はよくご存知でしが、「上賀茂織之概念」は未読とのこと。

他にも、私が織の中でも平織りを特にしているなど話すと、「それがいいです。やっぱり平織りです。」などとおっしゃったり。(日下田さんの綾織もすごい。)織の工程の話では、糊付けに難儀しますねとおっしゃられ、深く深くうなづいたり。。。手紡ぎの和綿を経糸にも使っておられるのに驚いていると、「経糸に行けるように作ればいいだけのことです」とおっしゃられ、それはそうだけど、それが普通はできないのよと思ったり。

展示作品の中では、栃木県の依頼で、正倉院所蔵の、調庸布の復元したのが、何より一番難しかったと話され、正倉院のものと同じにするために、砧打ちするか否かで、悩まれた話など、大変興味深かったです。

先ほど、松本の森島千冴子さんの話が出ていたのを聞かれ、懐かしそうに、話をつがれました。曰く、大昔、高校を卒業してすぐ、織の修行に東京の柳悦孝先生の内弟子に入られていた頃のこと、松本から森島さんが訪ねて来られたそうで、日下田さんもお会いされたそうです。その時、お土産にくださった、信州のりんごの味が忘れられないと。もう60年近く前の話です。

まあ、なんといい話。私、この話、師匠の高野久仁子さんにも伝えますね。

日下田藍染工房で、あっという間の3時間ほどの素晴らしい時間を過ごし、美術館にとって返し、もう一度、よくよく作品を観て、いただいたご恩をエクスパンドさせるぞっと、図録をたんと買いこみまして、帰りのバスに乗り込みました。ああ、昼ごはん食べ損ねたなあ。

*「日下田正とエセル・メーレ」展に行ったお話は、これにて中締めです。またご縁がつながって続きが書けるよう、私も日々がんばります。

Saturday,28 January 2017

「日下田正とエセル・メーレ」展に行った、2

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陶芸美術館で、「日下田正とエセル・メーレ」展を見た後、まずはとにかくと思って、日下田藍染工房へ向かいました。予約も問い合わせも何もしていないけど、とにかく。

そこは美術館から歩いて5分ほどの、江戸時代から連綿と続く、今もせっせと仕事をする場所でした。多分、紺屋さんの典型ではないかと思うけど、玄関入るとすぐに大きな染め場があって、向かいはご家族の居住スペースと思うのよね。奥に抜けると、中庭。そう、干場です。干場を囲むように、型場や洗い場。それから、ギャラリースペースもありました。

ちょうどお昼の時分どきで、どうぞご自由にご覧くださいって感じになっていた。ギャラリーを覗くと、そこに織り機があった。わあ、ここで織ってるんだ!

ほどなく、織り手の方が戻ってこられ、色々お話を聞くことができた。藍染の益子木綿でショールを織っていらっしゃった。隣の大きな機は飾り布かな。売ってる物の値段の安さに驚いていると「うちの先生は、商売には頓着がないから。。」などとおっしゃりながらも、深い信頼と尊敬が感じられた。

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ギャラリーを出てると、干場で作業中の染め師の男性一人。これまた、色々丁寧に教えていただく。「うちの母ちゃんも、織ってるんだよ、松本の森島千冴子さんというところで、修行して。」と。まあ、森島先生って、私が着尺を習った高野久仁子さんのお師匠さんです。私、お会いしたことはないけど、孫弟子のつもりです。などの話で盛り上がる。

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そうこうしてたら、そのおじさまが、「あ、先生。こちら、神奈川県からいらした、とても熱心なかた」と。なんと、日下田正さんご本人が、出先から戻ってこられたのです。

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