吉田美保子の some ori ノート

144通目のメルマガ【何本もの柱号】

2026.03.09

         

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春ですね。

お隣さんのユキヤナギが満開を迎えています。

ふわっと周りが明るくなって、
いい気分のお裾分けをいただいています。

とはいえ、まだ朝晩は寒いですね。
風も冷たい日があります。

どうぞお身体、ご自愛ください。

《 目次 》

1.   京都の図録

2.   参考文献の中に

3.   23年前の研究

4.   柱の話

1.   京都の図録

昨年、京都市京セラ美術館で「民藝誕生100年 京都が紡いだ日常の美」という展示会が開かれました。

私は出掛けられなかったのですが、仲良くさせていただいている方が、ある日図録を送ってくださいました。

サプライズ!

とっても嬉しかったです。

何度もページをめくり、掲載作品を眺めながら、ああいい展示会だったんだなあと。

行きたかったなあ。

2.   参考文献の中に

隅々まで充実した、なかなかいい本で、感服しきりでした。

さすが、本好きの方が贈ってくれる本は格別だわとご満悦の私。

最後の方をパラパラと見ておりましたら、
主要参考文献のところで、ある一点に釘付けになりました。

そこにあったのは――

吉田美保子
「上加茂織之概念(青田五良著)ー挿入織物、平織り着尺を再現するー」
放送大学卒業研究、2003年

3.   23年前の研究

私は、普通に入った大学を中退して、
のちに放送大学に入り直しました。

その卒業研究で、
昭和初期の染織家・青田五良が書いた
『上加茂織の概念』という本についていた織物の再現をやったのです。

そのレポートは、いまもサイトにリンクしているのですが、
この展示会の学芸員さん、きっと検索して見つけてくださったのでしょう。

まさか自分の研究が、
こういう形で役に立つことがあるなんて。
よかった。
やった甲斐がありました。

4.   柱の話

この興奮、じっとしていられません。

まずは、この図録を贈ってくださった方へご報告。
とてもびっくりなさっていました。
美保子さんが追いかけている青田五良がこれまでになくたくさん載っているから
贈ってくださったとのこと。
本当にその通りで、青田がここまでフォーカスされた本は、
これが初めてでないかと思います。

そしてもうひと方。

26年前に私に『上加茂織の概念』をくださった方へ手紙を書き、
ついた頃を見計らって、Amazonからこの図録をお送りしました。

すぐに1通、
そして熟読なさったあと、もう1通のお手紙をいただきました。

そこには、こんな発見が書かれていました。
目黒の民藝館は、
柳宗悦という偉大な大黒柱がいたけれど、
京都の民藝は、
何本もの柱が支え合っていたのではないか。

なるほど。

青田五良という柱は、美意識と仕事の質は抜群だったけれど、
協調性がなく、
支える役目は、得意ではなかったのかもしれないなあ。

23年前に取り組んだ研究が、
思いがけないところで誰かの仕事の役に立っていたこと。
そしてそれをきっかけに、
また新しいやりとりが生まれたこと。
仕事も人も、どこかでつながっていくものですね。

レポートはこちらにリンクがあります。もしご興味がありましたら。
http://www.someoriyoshida.com/gallery/2003年

 

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