吉田美保子の some ori ノート

14通目のメルマガ【出かけた先で号】

2018.05.13

染織吉田のメルマガ、《 some ori 通信 》にご登録いただき、ありがとうございます。
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こんにちは。天候が定まらないこの頃ですが、お元気でいらっしゃますか?

先日、「日本伝統工芸染織展」と「国展」と「こいのぼりなう!」に行ってきました。

ご存知の方も多いとは思いますが、「日本伝統工芸染織展」と「国展」は、染織界のツートップの公募展です。

「こいのぼりなう!」というのは、国立新美術館で開催中の展示会で、テキスタイルデザイナーの須藤玲子さんの布をこいのぼり型にして、大きな会場中をダイナミックに泳がせるというインスタレーションです。

今回のメルマガは、出かけた先で思ったことなど書いています。大っぴらには言えない内容ですので、オフレコでお願いします(笑)。

《 目次 》

1. 伝統工芸展と国展

2. 着るのか?

3. こいのぼりなう!

4. 宣伝

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1. 伝統工芸展と国展

「日本伝統工芸展」と「国展」は、大変に権威のある公募展で、多くの染織家が入選を目指して出品しますし、常連の方々は、日本を代表する有名な作家さんです。

私は、なんとなく、「ここを目指すぞ!」という気持ちになれず、今まで出品することなくやってきました。しかし、機会があれば、会場に出かけて、拝見することは続けてきました。

今年も、よかったですよ!

やはり、今、染織をやってる人たちの最高峰だと思います。すごいです。

*日本伝統工芸染織展の、東京での展示会は、5月14日までです。その後、京都、岡山、福岡を巡回するようです。
*国展の、東京での展示会も、5月14日までです。その後、名古屋と大阪に巡回するようです。

 

2. 着るのか?

しかし、一方で、こういう公募展で展示される着物や帯は、力がこもりすぎて「着るものなの?」と思うものもあります。国展に出品されている大きな布は、「これ、なんにするの?」と思わざるを得ません。

*伝統工芸染織展の出品作は、「着物」「帯」がほとんどで、「帯締め」などが少数出品されています。一方、国展の出品作は、「着物」「帯」のほかに、でっかい布があるのです。

「着物」や「帯」も入賞するためには、目立つことや、技巧を凝らしたものであることも求められるのでしょう。完璧さを追求しているのか、「大変そうだなあ」「こもってるなあ」っていうのが、第一印象だったりするものもあります。

着はしないし、用途はないけど、すごい、美しいってのもいいかもしれません。そういう世界があってもいいとも思います。しかし、少々のモヤモヤは残ります。

3. こいのぼりなう!

先日は、そのツートップの公募展の後に、こいのぼりなう!展を観たものですから、いろいろ考えてしまいました。

「こいのぼりなう!」は、今回はインスタレーションで、会場全体で一つの世界観を作っているものでした。マイナスイオン出てるの?ってくらい、気持ちよかったですよ。

こいのぼりの布たちは、本来は洋服やインテリアなど、明確な用途があります。その特別な用途のために、特化して作ったマスプロダクツです。

*須藤玲子さんは「布」というブランド名でテキスタイルを作っている方なので、「布」さんの布と言った方が、通じるかもしれません。

で、それらが、すごい情熱で、エネルギーに満ちているのです。

布は、用途があるものなのだ。誰かの何かに役立つということが、布が生きるということだ。

そんなこと、思いました。

例えば、「アウターにする布」という命題があったとして、それに向けて、須藤さんを中心とした何人ものチームが、あらゆる試行錯誤とアイディアと技術と努力をぶつけ合い、昇華させて行く、、、、。

やりきった清々しさがある布なんです。それはマスだから出来るんだ。

かなわんなあとも思いました。

では、手織りの作り手がすべきはなんなんだ?

この日のことは、ブログにも軽く書いていますので、よかったら見てください。上から2番目の記事です。「こいのぼりなう!」の写真もあります。ブログに書いた方は公表用で、こちらに書いたことは、オフレコですので、そこんとこ、よろしく!(笑)

http://www.someoriyoshida.com/blog

4、宣伝

自分の宣伝もさせてください!

染織吉田の通販「some ori マーケット」、更新しています。

用途、あります!使えます!!役に立ちます!!!

ぜひ、御許へ。

http://www.someoriyoshida.com/store

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きものと帯の注文制作

染織吉田 吉田美保子
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