すごくカッコいい帯になりました。はっきりとした、白と黒と赤。シンプルで、いさぎよい感じです。そのいさぎよさ、感じ取っていただけたらうれしいです。それがテーマだからです。
こちら、イメージソースは、かの天下統一、豊臣秀吉の具足(戦の時の衣装)なのですよ。その上、この具足、秀吉から伊達政宗に与えられたのですって。うわー、当時のファッションリーダーのツートップ!さすが、おしゃれだなあ。
濃い色のきものに乗せたらこんな感じ。いさぎよさが際立つ感じね。
この帯の計画をしている時に、まず思ったのは、「赤の表現は絶対ゆずれない」ってこと。深く濃い真っ赤を織りたい。なぜなら、真っ赤は、戦国武将に大変好まれた色、「猩々緋(しょうじょうひ)」って色だから。(猩々っていうのは、中国の伝説上のお猿さん。)
ほら、真っ赤でしょう。
この赤、どうやって表現したと思います?
種あかし。
タテ糸をブラッシングカラーズで赤く染め、ヨコ糸は赤と白の2丁杼で入れ替えながら織っているのです。杼を持ち替えた時に、足も踏み替えて、織り方を平織から綾織に変えています。
説明が、わかりにくいですね。
ヨコ糸、赤い糸を入れて、途中で止めて、白い糸に持ち替えて、足を踏み替えて、織って、返ってきたらまた途中で止めて、赤に持ち替えて、足を踏み替えて、織っているってことです。赤の下のきわの所、白との境目に、糸を持ち替えた跡が残ってますね。
面倒ではありますが、真っ赤が織れることに、また、赤と白が、くっきり織り分けられることに、じわっと満足感が広がります。(←ちょっとM!)
黒の横線も、目立たせたいところは、綾織で織って、真っ黒を表現しています。
これは前帯の部分。
前帯部分を、筒状にして、胴体に巻いた感じにしてみました。
こんな感じ。
黒いきものに乗せてみると、、、
白っぽいきものでも、黒っぽいきものでも、バッチリ乗ると思います。コーディネートを楽しめる印象的な一本です。
関東巻きで締めるか、関西巻きで締めるかにより、前帯柄はガラッと違うのも面白いでしょ。帯締めで遊べる一本だと思ってます。
手前がおタイコ、奥が前帯。猩々緋の赤い部分の面積が違います。おタイコは大きめ。前帯は小さめ。ちょこっと赤いのがミソ。
タレ先と手先は、白です。
ルーペで覗いてみましょう。
もういっちょ。
タイトルと署名、この帯に使った糸を渋札に貼って、帯地につけています。
経糸(たていと)も緯糸(よこいと)も、すべて絹糸です。
手描きのスペックです。こんな帯ですってことがお伝えできれば、、、。
お求めいただいた方には、コピーをプレゼントいたします。
some ori ノートをチラ見せ。
イメージソースはこちら。長崎巌著、「勇将の装い」(PIE BOOKS)。いい本です!
品番 | J-6-3 |
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商品名 | 九寸帯 秀吉RED |
素材 | 絹 |
染料 | 酸性染料 |
長さ | 1丈3尺4寸(5m6cm)、タイコ裏の返しをのぞいた、帯本体の長さは、1丈1寸5分(3m83cm)までとなります。 |
幅 | 9寸2分(34.7cm) |
重さ | 307g |
価格 | ¥216,000(税込) 帯地のお値段です。仕立ては含まれません。 |
注意事項 | 帯地のままでのお納めとなります。染織吉田では、お仕立ては承っておりませんので、ご面倒をおかけしますが、仕立て屋さんにご依頼ください。「お仕立てについてのご説明」を添えますので、あなたのサイズ、あなたの好みで仕立ててもらってください。ご存知の仕立屋さんがいらっしゃらない場合は、頼りになるところをご紹介いたします。ご遠慮なくご相談ください。 |