緑の帯を織りたかった。生命力溢れるような、草いきれにむせかえるような。

イメージ的には、熱帯雨林。ジャングルの緑。ってこの帯は、お締めになるのに、夏には向きません。穏やかな春とか秋とか、常夏に想いを馳せる寒い季節に締めてくださいね。

色は、3色。緑、茶色、黒。しっかりとした主張がある色ばかりです。緑って、誰にでも似合う色じゃないけど、似合う方には、ドはまりしますね。緑好きなあなた、いかがでしょう？

ヨコ糸はキビソ糸です。いわゆる全通で、常夏の緑はどこまでも続きます。織り方は、綾織りで、これもどこまでも続きます。

これは前帯部分。ワイルドです。

前帯部分を筒状にしたらこうなります。迫力ありますね。

アップです。緑、黒、茶色の間の「白」がヌケ感あっていいのです。色が濃くても重くならないのは、白場のおかげです。

もっとアップで。

ルーペで覗くと。

写真で横方向に走っているのが、タテ糸です。太細があるの、見えますね。ブラッシングカラーズで染めた具合もご覧いただけます。

小さいルーペで。

手書きのタグです。

糸見本がついてます。これはヨコ糸。キビソ糸です。もともとはすごく硬い糸なのですが、蚕さんが吐く、たんぱく質（セリシン）を残しつつ軽く精練することで、硬さを少々取り除き、張りと柔らかさ、両方ねらっています。

サイズなどのスペックです。こんな帯ですってことがお伝えできればと思って描きました。

このスケッチ画、お求めくださった方に、コピーを差し上げます。

これとは別に、手描きの「仕立てについてのご説明」も添えさせていただきますので、仕立ての参考になさってください。