吉田美保子の some ori ノート

73通目のメルマガ【春爛漫号】

2021.04.09

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おはようございます。

ちょっと前の話になりますが、桜が満開のころに、六本木の国立新美術館へ、「佐藤可士和展」を観に行きました。エネルギーに満ちあふれてて、すごくよかったです!

知っているデザインが多くて、とても「今」を感じました。現代日本もがんばってるなー。

実は、1月には、東京都現代美術館で、「石岡瑛子 血が、汗が、涙がデザインできるか」展も観てきました。同じデザインの分野の展示会で、こちらも素晴らしかったけど、「古き良き時代の日本」って感じを受けました。資生堂やパルコの広告、懐かしかった。日本がブイブイ言わせてたころの立役者なんだろうなあ。

一方、佐藤可士和は「現代」で、もっと手堅く、狙って、成功させている感じ。

どちらも時代の最先端で、日本を背負って立ってる感じがしました。

佐藤可士和展は、国立新美術館で、5月10日まで。
石岡瑛子展は、すでに終了しています。

(上の写真は美術館からの帰り、青山霊園の桜。この下に続く写真は、うちの近所の春爛漫。)

《 目次 》

1.  「白からはじめる染しごと」展、期日決定!

2.  「蚕から糸、糸から着物」の記録スタート

3.   53

 

1.   「白からはじめる染しごと」展、開催決定!

延期をお伝えしておりました、「白からはじめる染しごと展 」ですが、日時、会場を変更して開催しますことをお知らせいたします。以下、公式発表から抜粋します。

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4月初頭よりいったん延期した「白からはじめる染しごと-輪の巻-」を6月末に開催することにいたしました。

今回のテーマは「輪の巻」です。

このような状況だからこそ、人との輪、廻り合わせの大切さを確認する機会になったのではないかと思います。この場から輪が繋がり広がっていくような。

そんな展示を楽しんでご覧いただけるよう、準備を進めて参ります。

また、前回は協力出展として参加の江戸組紐中村正 中村航太さんが、今回より正式メンバーとして加入いたしました。

白からはじまる手仕事で作られる作品が、より豊かに、可能性が広がっていくのではないかと思っております。

どうぞ宜しくお願いいたします。
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◇日時 : 6月25(金)~27(日)
  10:00~17:30

◇会場 :  ICHIMASU TAGEN KIMONO CLINIC & MUSEUM
(イチマス田源 きものクリニック&呉服問屋ミュージアム) 東京都中央区日本橋堀留町2-3-8  田源ビル2階

◇参加作家
小林知久佐
鷹取麻利子
鈴木和美
クワバラマキコ
水橋さおり
大橋さやか
大地佐和子
中村航太
吉田美保子

◇ 会場では、新型コロナ感染防止対策をしてお待ちしております。感染拡大防止のため、混雑状況によってはお待ちいただくこともあるかと思いますが、ご理解のほどよろしくお願いいたします。

2.  「蚕から糸、糸から着物」の記録スタート

昨年から取り組んでいる、熊本の山鹿のお蚕さんからいただいた絹糸で着物を作るプロジェクトも、いよいよ織りの段階です。
着物ライター安達絵里子さんによる詳細なレポートも始まりました。

そのレポートが素晴らしいのです。まだ3回なので、桑の手入れをしている段階ですが、すでにうるうるきてます。お蚕さんたちはこの青々した桑の葉っぱをお腹いっぱい食べて、元気に育って、人間に美しい絹糸を与えてくれるのだなあ、、、、、

ぜひお読みになってください。
https://note.com/kaikokara

この連載、noteというプラットフォームで、読むのはどなたでもできますが、無料登録するとコメントやおすすめもできます。それも面白いかと思います。

3.   53

昨日、53歳になりました。

いいお天気だったしせっかくだからちょっと出かけようかと思ったのだけど、日中は機織り、夕方にヨガ、夜にオンラインミーティングという普通の1日になりました。あちこちからメールやカードなどいただき、うれしかったです。ありがとうございました。

これからも日常を大事に、しっかり織り続けます。

みなさまにとっても、毎日が健康で充実したものでありますよう祈ります。今後ともどうかよろしくお願いします。

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染織吉田 吉田美保子

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みりさまからのお便り

2021.03.16

みりさまから、メールをいただきました。

仕立て上がった半襦袢をお召しでお出かけしたと。写真も添えてくださいました。

いいですねえ、春ですねえ。みりさまらしいあわせで、軽やかで素敵です。見ていると、私も幸せな気持ちになります。

振りからちらり。これぞ、着物の醍醐味ですね。そそられます。みりさま、「ふたたび沼にはまっています」だそうです。わかるー。

ネットへの掲載をお願いすると、「美保子さんの活動の役に立つなら」とおっしゃっていただきました。どうもありがとうございます。皆様にご紹介させていただきます。

仕立て上がりを置きでも撮ってくださいました。

 

お袖、ふた組、あわせをいろいろ楽しめます。もっともっと沼にはまりそうですね。あぶないです。笑

72通目のメルマガ【機屋さん号】

2021.03.09

     

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こんばんは。

一雨ごとに春の足音が大きくなり、冬が追いやられる頃となりましたね。いかがお過ごしですか?

私は最近、仕事場にあるものを導入し、それが大正解で、実にスカッとしています。

突っ張り棒です。

襦袢地や帯あげ地を染めるとき、白生地を張るのですが、今までは手すりなどにくくりつけていたのです。それがとても使いづらく。
それを打開するために、すごく丈夫な突っ張り棒を6本立てたのです。

そういたしましたら、まあ、仕事のしやすいこと。動きやすいこと。これまでとは雲泥の差です。

仕事は、段取り、道具、動線、システム化が大事だなあとつくづく思いました。これができてると、ストレスなく頭に思い浮かんだことを表現できます。
仕事場作り、もっとシビアにやっていこうと思いました。

それから、今回のこの導入についても、作り手仲間の助言、進言のおかげで大感謝してます。作り手同士の繋がりが、レベルアップと生きやすさになるとつくづく思います。

《 目次 》

1.   松本へ

2.   八王子通過

3.   岐阜の名前

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1.   松本へ

先日、要で急なことがあり、長野県の松本に出かけました。

用事だけすませ、ささっとお暇しましたが、実り多き一日となり、いい気分転換にもなりました。

伺った先は、今はもう閉めていらっしゃる機屋さんなのですが、その膨大な蓄積にびっくりしました。

道具も材料も、出来上がった商品も、制作のための資料も、いくらでもあるのです。

ああそうか、染織は産業だったのだ。地域のみんなを儲けさせ、家族を養い、豊富な資金で技術や材料を工夫し発展させ、エネルギーが満ちあふれていた。そういう仕事として成り立っていたのだなあ。。。

今はもう、私のやっているレベルでは、とてもじゃないけど産業とは言えません。

だからこそ独自の視点でできることを見つけて、新しい角度からチャレンジをしていくぞって思いました。

2.   八王子通過

松本へは、高速バスを使って往復しました。

行きはウツラウツラしてましたが、帰り道、ふと気づくと、岡谷、諏訪、八王子と、機織りをしているものにとっては、なじみの地名をどんどん通過します。ああ、このバスルート、産地のオンパレードだ。まさにシルクロードじゃんと思いました。

さらに八王子を通過しているとき、南に行けば横浜で、北に行けば群馬県だと気づきました。横浜はシルクの出港地、群馬は生産地。今回のルートよりちょっと南には富士吉田もある。そうか、八王子は要だ。繊維産業が栄えたわけだとガッテンしきり。

八王子にはお世話になってる撚糸屋さんがいらっしゃいます。お元気かな?あと継ぎはいないとおっしゃってたのが気になります。

3.   岐阜の名前

松本でお訪ねした機屋さん、感じの良い素朴で真面目そうなご主人とちゃきちゃきな奥様が迎えてくださいました。
もう閉じているご商売屋さんですので、お名前書きませんけど、ちょっと特徴ある苗字です。私、心当たりありまして、お聞きしてみました。

そうしたらまさに!先代のご出身は岐阜県とのこと。

私、20代初めに、岐阜に1年住んでたことありまして、ちょっとだけ知っているのです。

遠縁の叔父が病気になって亡くなったので、叔母を手伝いに行ってました。

叔父、生きていたら、80歳くらいか?こちらのご主人くらいの年恰好ではないだろうか?同郷だからかちょっと面影があるような気がする。

叔父は52歳で死んだ。私は今52歳。月日が経つのは本当に本当にあっという間だ。

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*写真は、高速バスの車窓から。シルクロードを撮りました。

 

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きものと帯の注文制作

染織吉田 吉田美保子
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みりさま、お納め

2021.03.03

みりさまのお襦袢地、京都の蒸し屋さんから、べっぴんさんになって戻ってきました。大人の可愛らしさ満載って感じです。みりさまを彷彿とさせます。

プリプリツヤツヤ、ふっくらぷくぷくです。さすが、特厚地、しっかりしています。
柔らかく、ドレープが効いて、硬いとか重いとかいう感じはしません。
このくらい地厚さ、お襦袢地としていいかもしれません。私自身もとても勉強になりました。

さてさて、最終の検反をして、撮影をして、さあ、みりさまの元へ旅立ちます。

今回、お仕立ては、みりさまがご自分で頼んでいるところがあるそうで、こちらでお世話はせず、反物のままでのお納めとなりました。

受け取ったみりさまから、「パワーアップしそう!早く仕立てたいですねー。」とメールいただきました。

うふふ、よかった。仕立てあがりが楽しみです。

染めの本番

2021.02.28

 

みりさまのお襦袢、色が決定しましたら、白生地を張って、地入れをして、さあ、いよいよ本番!

上の動画で、一部を早送りでご覧ください(44秒です)。
息を止めて、同じ調子で、たんたんと。たんたんと。ただただ染めます。

染め上げました。

地紋がきれいですね。

下から見るとこんな風です。

乾いたら、染料の定着のため蒸します。その後の、水元、湯のしも合わせ、専門業者さんに頼んでいます。

白生地到着、染料の調合

2021.02.24

丹後よりみりさまの白生地が届きました。特注中の特注、特厚地の白生地です。絹ならではの持ち重りがします。

さあ、目指す色に向け、染料を調合しましょう。染料は、狙いを定めて調合し、小さな布にちょっと付けてみて、大体よしと思うレベルに持っていきます。

自分なりに納得したら、大きめの面積に試し染めをやってみます。

染めた布は、実際の仕上げと同じように、蒸して、水元して、伸子(しんし)で張って乾かし、アイロン仕上げ。

写真を撮ってみりさまに送ります。

「赤がもっと鮮やかでもいいかも?」というお返事。

了解。ご希望を踏まえ、染料の調整をします。そして二度目のトライ。

またまた写真に撮って、みりさまに送付。

「いい感じです!けど、もう少し、可能?」「美保子さんの感覚で、楽しく、テンションを上げてください^ ^」

こういう言葉のキャチボールを重ねながら、目指すお襦袢に近づいていきます。

71通目のメルマガ【ちょこちょこ号】

2021.02.14

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*昨晩の東北での大きな地震、大丈夫でしたか?
怖い思いをされた方、不安な夜を過ごされた方、多いと思います。
心と体がギュッと縮こまった思いしましたね。関東でもそうなのですから、東北の方はさぞと思います。
どうかご自身、周りの方々、大切になさってください。
ちょうどこのメルマガを配信予約したところでの地震でした。取り消そうかと一晩悩みましたが、このまま送らせていただきます。少々の気分転換にしていただければと思います。(2/14 早朝追記)

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おはようございます。

今日はバレンタインデイですね。チョコ、プレゼントなさいますか?またはいただく予定(?)ですか?

私は、このいつまで続くかわからないウツウツした日々に、ちょっとのエッセンスをと思って、小さなチョコをちょこちょこ買って、郵便で送りました。

郵便受けに、小さな包みを見つけたとき、免疫力上がるかなって。

それで、2月になったくらいから、買い物するたびにキョロキョロしていて気づいたのですが、バレンタインの特設売り場って、減少してませんか?

これまでのイメージだと、1月下旬あたりから、どこもかしこもチョコレートの甘い匂いにげっそりするくらいだったのに、今年はスーパーなど、さほど力を入れていない印象でした。

多分、専門店とか、デパートとか、ショッピングモールとかは、大々的なのでしょうけど、徒歩圏内の、普段使いのスーパーは、バレンタインコーナー、できてはいるけど、しょぼいのです。

あれ~~?こんなだったかなあ????これ、時代の移り変わりでしょうか?それにしてもいつ変わったの?見た感じ、恵方巻きとか、ひな祭りと同じ程度の扱いなのだけど、、、。明らかに潮流が違う、、、気づかなかったわ~

全体的にしょぼい中、モロゾフさん、さすがでした。バリエーション豊富で、ものすごくかわいいパッケージ。訴求力の高さに完敗で思わず手が出まくり。自分の分も買いたかったけど、それはグッと我慢でした。

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《 目次 》

1.   蚕から糸へ、糸から着物へ

2.   サイト更新 【着姿ギャラリー、ONLY ONLY みりさま】

3.   クラブハウス

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1.   蚕から糸へ、糸から着物へ

どんなお着物を作るか計画したところを、動画にしました。15分ほどありますので、お時間あるときご覧ください。

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2.   サイト更新 【着姿ギャラリー、ONLY ONLY みりさま】

サイト更新しました。

着姿ギャラリーに3点、ニューカマーが加わりました。このページ、私自身、とても楽しみにしていますので、ありがたい限りです。写真をクリックすると、説明文や他の写真がでます。ぜひご覧ください。

https://www.someoriyoshida.com/style

完全注文制作ONLY ONLY は、「みりさま」ストーリーも進んでおります。こちらもぜひ。

https://www.someoriyoshida.com/category/only-only-注文制作/みりさま

 

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3.   クラブハウス

ここのところ急に流行りだした「Clubhouse クラブハウス」、ご存知でしょうか?
新手のSNSで、声で繋がります。おしゃべりを聞くことができ(聞き耳を立てる感じ)、自分も加わることもでき、自分がしゃべりの場を主催することもできます。

大流行りだと聞き、うずうずして、ホイホイ参加しましたが、結構はまっております。どこがいいかっていうと、自分の周りにいない、世代や職業、思想の方々の、まあまあ本音のおしゃべりを聞くことができることです。自分が知らない世界を垣間見られ、視界が広がる感じがいいです。

私はこれまでラジオっこで、目覚めから就寝まで、いつもラジオがなってる生活でしたが、ここんとこ、それがクラブハウスになりました。きっと、今、ラジオの聴取率落ちてるんじゃ?

私は今のところ、聞く専門でしゃべってはないのですが、しゃべりデビューしてみようかなあ?

もし、まだ参加していなくて、興味のある方いらっしゃいましたら、先着2名さまに招待を送りますので、このメールに返信するかたちでお知らせください。今のところ、Androidには対応していないそうですので、iPhone (iOS) が必要です。

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きものと帯の注文制作

染織吉田 吉田美保子

必要布量の計算

2021.02.13

さて、みりさまのお襦袢、生地の厚さと色が決まりました。次は、必要な布の量を出して、発注です。丹後の機屋さん、短尺にも対応してくださるというすばらしさなんです。

みりさま、着物の袖丈は普通だそうですので、お袖の計算は簡単です。1尺3寸の5分ひかえで、折り込むのが1寸5分とすると必要布量は1尺4寸。今回はお単衣仕立てですので、片袖は単純にその倍で2尺8寸。ペアにして5尺6寸。これ、2メートルくらいです。袖をひと組作るのに、布、2メートル。案外長いでしょ。もし無双袖というダブル仕様だったらその倍で、4メートル強。長いわ〜

それで、裾よけの方はと、、、
ここで私は自分が持っている裾よけの大きさを測りました。広幅の生地で作った簡易的なものです。新モスの下の部分、タテは2尺(75cm)、ヨコは3尺4寸(1m38cm)。襦袢地の布の幅は1尺ですから、3.4÷1=3.4 尺。縫い代こみでも4枚はぎで十分足りるわ♪と見積もったのですが、、、、

うーん、なんだか気になる。数字では足りてるけど、、、いいのかな???

それで、おそるおそる仕立て師さんにお聞きすると、、、、

「立て衿は?」

「立て衿!」

初めて聞く単語!裾よけは、普通の襦袢のように身頃が4枚、それに「立て衿」がつくと。

それで自分の襦袢を見てみると、確かに、長着の衽(おくみ)と衿がドッキングしたような部分があります。なるほど、ここが立て衿か。そして、この襦袢の立て衿部分を、裾よけでもわざわざ作るんだ。

へー。

お袖と裾よけの仕立て代をお聞きしたとき、案外お高いなあと思ったのだけど、ここで急に納得しました。下着にまでたっぷりと手間と布がかかっているのだなあ。

着物は贅沢品と言われるけど、私は今までそんなことないよ、単なるよそ行きのおしゃれ着の一種だよって思ってましたが、この見えないところの布の量。それを作る手間、仕立てる手間。

着物は、本当に贅沢品であるかもしれません。それは同時に、文化の結晶であり、継承であり、心の栄養であり、それぞれの美意識、おしゃれ感覚、考え方や生き方、アイデンティティ、心意気。なるほどなあとジーンとしました。簡略の傾向もあると思うけど、それはそれでよし。これはこれでよし。

みりさまのお襦袢、必要布量は、お袖二組と、裾よけで、少々の余分を込みで、2丈3尺。では、余った分は、吉田の研鑽用として使うことにして、丹後には普通に一反、発注しました。

みりさまと打ち合わせ

2021.02.03

特厚お襦袢地のサンプルが送られてきてから程なく、みりさまが我が家にお越しくださいました。(これ、緊急事態宣言の前の話です。)

あいかわらず、ニコニコ笑顔で、こっちまでニコニコしてしまいます。

三種類の厚さ違いのサンプル地をお見せすると、特厚を即決のみりさま。

そしてお話を詰めていくと、今回のお襦袢のONLY ONLY、普通の襦袢を作るのではなく、替え袖と裾よけを作りたいと。それに、お袖は単衣仕立てで色を変えて二組と。

ほお〜。なるほど。さすが、着物つうのみりさま。襦袢を着ないで、肌襦袢に袖と衿をつけ、下は裾よけという、いわゆるウソツキスタイルですね。お袖は、チラッと必ず見えるので二組作って、着物によって使い分ける。裾よけはめったに見えないので、一つでオッケー。

なるほど、なるほど。

では色を決めましょう。

裾よけと一組のお袖は、山吹、空色、橙色とすんなり決まりました。

そして、お袖のもう一組は、赤を入れたいと。みりさま、お着物や帯は、アースカラーなど、地味目が多いそう。そこにチラッと赤。うーん、ニクいわ。悩んだ末に、赤、山吹、灰と決まりました。山吹色は、裾よけとの共通の色ですので、一体感がでます。

みりさま、こっくりした赤がお似合いになるのですが、赤の染料は濃すぎると染料が不安定になるので、できる限りこっくりさせるということで、合意しました。

みりさまの襦袢を丹後に送る

2021.01.28

みりさまからお預かりしたお襦袢を、早速丹後の機屋さんに送ってみていただいて、電話で詳しくお話を聞きます。

それによると、、、

みりさまのお気に入りの古い襦袢は、パレスという八掛などによく使われる生地であり、今回の生地の綸子(りんず)とは違うから、単純比較はできない。

送ってこられた襦袢の重さを測ると490gであったから、反物の時は500gくらいであったのではないか。しっかりした生地をお望みでしたら、反物で530~550g 程度に仕上げるのがいいと思われる。染織吉田用の襦袢地は、すでにほぼほぼそのくらいの重さで上がっている。

しかし、すでにあるのは薄いと感じられたようだから、比較のために、もう一段地厚にしたものをサンプルとして織るので、触ってみてください。

というわけで、みりさま用に特厚地のサンプルを織ってくださることになりました。これには私もびっくり!

すごいなあ。一反の襦袢地のために、機屋さん、ここまでしてくださるんだ。じーん。私もみりさまのONLY ONLYを叶えるためにもっとがんばろう。

さてさて。しばらくしてサンプルとして送られてきたのが、上の写真の反物にちょこんと乗ってる可愛いのです。

 

*ヨシダが理解している範囲での今回の襦袢地の説明(機屋さんに教えてもらいました)。
綸子(りんず)というのは生地の名前で、繻子織(しゅすおり)で織ってます。地紋があります。表と裏で光沢が違います。襦袢地の場合、光沢がない方を着た時の外側にするのが通例ですが、好みで逆にしても支障ないです。作り方は、撚りが強い生糸で織って、布になってからセリシンを落とします。その工程で、布が縮み、独特の表情になります。(この精練の仕方が、門外不出のマル秘なんですよ〜〜。)

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