さて、みりさまのお襦袢、生地の厚さと色が決まりました。次は、必要な布の量を出して、発注です。丹後の機屋さん、短尺にも対応してくださるというすばらしさなんです。
みりさま、着物の袖丈は普通だそうですので、お袖の計算は簡単です。1尺3寸の5分ひかえで、折り込むのが1寸5分とすると必要布量は1尺4寸。今回はお単衣仕立てですので、片袖は単純にその倍で2尺8寸。ペアにして5尺6寸。これ、2メートルくらいです。袖をひと組作るのに、布、2メートル。案外長いでしょ。もし無双袖というダブル仕様だったらその倍で、4メートル強。長いわ〜
それで、裾よけの方はと、、、
ここで私は自分が持っている裾よけの大きさを測りました。広幅の生地で作った簡易的なものです。新モスの下の部分、タテは2尺(75cm)、ヨコは3尺4寸(1m38cm)。襦袢地の布の幅は1尺ですから、3.4÷1=3.4 尺。縫い代こみでも4枚はぎで十分足りるわ♪と見積もったのですが、、、、
うーん、なんだか気になる。数字では足りてるけど、、、いいのかな???
それで、おそるおそる仕立て師さんにお聞きすると、、、、
「立て衿は?」
「立て衿!」
初めて聞く単語!裾よけは、普通の襦袢のように身頃が4枚、それに「立て衿」がつくと。
それで自分の襦袢を見てみると、確かに、長着の衽(おくみ)と衿がドッキングしたような部分があります。なるほど、ここが立て衿か。そして、この襦袢の立て衿部分を、裾よけでもわざわざ作るんだ。
へー。
お袖と裾よけの仕立て代をお聞きしたとき、案外お高いなあと思ったのだけど、ここで急に納得しました。下着にまでたっぷりと手間と布がかかっているのだなあ。
着物は贅沢品と言われるけど、私は今までそんなことないよ、単なるよそ行きのおしゃれ着の一種だよって思ってましたが、この見えないところの布の量。それを作る手間、仕立てる手間。
着物は、本当に贅沢品であるかもしれません。それは同時に、文化の結晶であり、継承であり、心の栄養であり、それぞれの美意識、おしゃれ感覚、考え方や生き方、アイデンティティ、心意気。なるほどなあとジーンとしました。簡略の傾向もあると思うけど、それはそれでよし。これはこれでよし。
みりさまのお襦袢、必要布量は、お袖二組と、裾よけで、少々の余分を込みで、2丈3尺。では、余った分は、吉田の研鑽用として使うことにして、丹後には普通に一反、発注しました。
特厚お襦袢地のサンプルが送られてきてから程なく、みりさまが我が家にお越しくださいました。(これ、緊急事態宣言の前の話です。)
あいかわらず、ニコニコ笑顔で、こっちまでニコニコしてしまいます。
三種類の厚さ違いのサンプル地をお見せすると、特厚を即決のみりさま。
そしてお話を詰めていくと、今回のお襦袢のONLY ONLY、普通の襦袢を作るのではなく、替え袖と裾よけを作りたいと。それに、お袖は単衣仕立てで色を変えて二組と。
ほお〜。なるほど。さすが、着物つうのみりさま。襦袢を着ないで、肌襦袢に袖と衿をつけ、下は裾よけという、いわゆるウソツキスタイルですね。お袖は、チラッと必ず見えるので二組作って、着物によって使い分ける。裾よけはめったに見えないので、一つでオッケー。
なるほど、なるほど。
では色を決めましょう。
裾よけと一組のお袖は、山吹、空色、橙色とすんなり決まりました。
そして、お袖のもう一組は、赤を入れたいと。みりさま、お着物や帯は、アースカラーなど、地味目が多いそう。そこにチラッと赤。うーん、ニクいわ。悩んだ末に、赤、山吹、灰と決まりました。山吹色は、裾よけとの共通の色ですので、一体感がでます。
みりさま、こっくりした赤がお似合いになるのですが、赤の染料は濃すぎると染料が不安定になるので、できる限りこっくりさせるということで、合意しました。
みりさまからお預かりしたお襦袢を、早速丹後の機屋さんに送ってみていただいて、電話で詳しくお話を聞きます。
それによると、、、
みりさまのお気に入りの古い襦袢は、パレスという八掛などによく使われる生地であり、今回の生地の綸子(りんず)とは違うから、単純比較はできない。
送ってこられた襦袢の重さを測ると490gであったから、反物の時は500gくらいであったのではないか。しっかりした生地をお望みでしたら、反物で530~550g 程度に仕上げるのがいいと思われる。染織吉田用の襦袢地は、すでにほぼほぼそのくらいの重さで上がっている。
しかし、すでにあるのは薄いと感じられたようだから、比較のために、もう一段地厚にしたものをサンプルとして織るので、触ってみてください。
というわけで、みりさま用に特厚地のサンプルを織ってくださることになりました。これには私もびっくり!
すごいなあ。一反の襦袢地のために、機屋さん、ここまでしてくださるんだ。じーん。私もみりさまのONLY ONLYを叶えるためにもっとがんばろう。
さてさて。しばらくしてサンプルとして送られてきたのが、上の写真の反物にちょこんと乗ってる可愛いのです。
*ヨシダが理解している範囲での今回の襦袢地の説明(機屋さんに教えてもらいました)。
綸子(りんず)というのは生地の名前で、繻子織(しゅすおり)で織ってます。地紋があります。表と裏で光沢が違います。襦袢地の場合、光沢がない方を着た時の外側にするのが通例ですが、好みで逆にしても支障ないです。作り方は、撚りが強い生糸で織って、布になってからセリシンを落とします。その工程で、布が縮み、独特の表情になります。(この精練の仕方が、門外不出のマル秘なんですよ〜〜。)
*こちらは、メルマガ《 some ori 通信 》の配信記録です。 配信のお申し込みはこちらです。過去の配信一覧はこちらです。 ___________ 染織吉田のメルマガ、《 some ori 通信 》にご登録いただき、ありがとうございます。 70通目のメルマガ【白から延期号】をお届けいたします。 おはようございます。 お元気でいらっしゃいますか? 関東地方はお湿りがあって、ちょっとホッとしましたね。 今日はひとつ、お知らせがあります。 4月9日から開催予定しておりました「白からはじめる染しごと」展が延期になりました。 メンバーみんなで話し合いをして、今の世の中の状況をかんがみ、染めを仕事とする我らがどうアクションするのが、社会や、お客様や、関わってくださる方々みんなにとって最適なのかと、意見を出し合い決めました。 私はここに照準あわせて、制作してきましたので、ガックリきましたが、世の中に喜ばれなければ意味ないと、気持ちを切りかえ、制作にはげんでます。年賀状に会期をしっかりと刷り込みお誘いしましたので、あわわわわわ、どうしようと焦っております。 転んでもタダでは起きないぞ! (上の写真はオンライン会議の様子です) ___________ 《 目次 》 1. 展示会期延期のお知らせ 2. ONLY ONLY みりさま 3. 蚕から糸へ、糸から着物へ ___________ 1. 展示会期延期のお知らせ(会の公式FBに発表された文章です) 「白からはじめる染しごと」を心に留めてくださっている皆さま。 いつもありがとうございます。 そして、本年もメンバー一同、どうぞよろしくお願いいたします。 さて、本日は改めてのお知らせがございます。 2021年が明けて早20日余が過ぎました。 かねてよりお知らせしてまいりました4月初旬の展示開催に向けて、1年越しで会議をしながら準備を進めておりました。 が、緊急事態宣言も再び出された中、全員で話し合いを重ね、大塚文庫様を会場にしての展示は、現時点では難しいのではないか、という結論に至り、会期の延期をすることとなりました。 まずは健康と安全を第一に、晴れてお目にかかって心置きなく作品をご覧いただける日を楽しみに、各々制作に励んでまいります。 また展示会期、場所などが決定次第、こちらでお知らせさせていただきますので、変わらず見守って下さいましたら嬉しいです。 今後制作状況などもこちらから発信していきたいと思いますし、個人ページもご覧下さいましたら嬉しいです。 今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
2. ONLY ONLY みりさま 完全注文制作ONLY ONLY は、「みりさま」ストーリーとして、スタートしております。 みりさま、アートなお襦袢キャンディ・キャンディをご所望です。 今回のスペシャルは、なんと、生地を特注してしまったことです。 元々、染織吉田の襦袢地は、丹後の機屋さんにお願いして作っているオリジナルなのですが、それをさらにカスタマイズし、みりさま用に織ってもらったという、特注の中の特注という展開です。 ブログはまだ書いている途中ですが、進行を楽しみにお読みいただければと思います。 https://www.someoriyoshida.com/category/only-only-注文制作/みりさま
3. 蚕から糸へ、糸から着物へ 「蚕から糸へ、糸から着物へ」プロジェクト、日々、少しずつ進んでいます。 今は経糸を巻いているところです。 作業の様子を、インスタやFBでライブ配信しておりますが、このメルマガを読んでいらっしゃる方にもぜひ見ていただきたいと、いくつかYouTubeにしましたので、よかったらご覧ください。 経糸を小綛に分けているところ https://youtu.be/tXFqk-HwJZs ふのりを作っているところ https://youtu.be/yJYQNaGg_BY 染めているところ(白) https://youtu.be/tWn_SLzwh2Y 染めているところ(青) https://youtu.be/V5HxJfMwsBs 糊をつけ終わって干しているところ https://youtu.be/oBHKS8gvZLc 糸を巻いているところ https://youtu.be/5wkGWgeaUdA ___________ 染織吉田のメルマガ、《 some ori 通信 》70通目のメルマガ【白から延期号】をお読みいただき、どうもありがとうございました。 ご感想、ご意見ございましたら、このメールに返信する形でお送りください。 配信停止をご希望の方は、タイトルを「配信停止」として、このメールをそのまま返信してください。 これからも、some ori や、きものや、モノ作りを通して、あなたさまとご縁を育んでいきたいと思っております。 どうかよろしくお願いします。 ___________ きものと帯の注文制作 染織吉田 吉田美保子
「アートなお襦袢キャンディ・キャンディ」のサンプル展示をご覧になってるみりさまに、
あら、ご興味ありますか?
と話しかけると、、、うなずかれて、、、、
私、お襦袢何枚も作ってるのだけど、20代の時、一番初めに作ったのが一番よくて、いまだにそればかり着ているの。さすがにもうボロボロだし、色もピンクで今の気分じゃないのだけど、他のはどうしても落ち着かなくて。。。違いは多分、厚さだと思う。このサンプルより、もうちょっと厚いのはできないのかしら?
なんともっと厚くとは!
私はびっくりしました。目から鱗がポロリンコロコロです。着物や帯を作っていると、「もっと薄く、もっと軽く」とは言われること結構あります。時代的にも、薄くて軽いは必須のように思ってました。
それで襦袢に関しても、実はもう一段薄い物はご提案用にすでに作っていたのです。が、もっと厚くとは。。。
生地に関しては、私はどうにもできません。それで、会場からお世話になっている丹後ちりめんの機屋さんに電話をして相談しました。
そうしましたら、機屋さん、
布の厚さというのは織り方も関係してるし、実物を見てみないときちんとしたことは言えないので、送ってくれたら、アドバイスしますよ
と、頼もしいことおっしゃっていただきました!
それで、みりさまから、その理想的な厚さのお襦袢をお借りし、丹後へ送って見てもらうことになりました。
さあ、新しいONLY ONLYストーリー をスタートいたしましょう。
今回のヒロインは「みりさま」。みりさまと私の出会いは、2015年の夏です。みりさま、編集のお仕事をされていて、この年、出版された本に、ONLY ONLYを「世界に一本、私だけの帯を作ってみたら、、、」と題してご紹介くださったのです。とても好評で、重版もされたんですよ。
ちなみにブログではここに載せてます。→☆
着物好きなみりさま、その後も私の展示会を、たびたび覗いてくださいました。お着物の時もあり、お洋服の時もあり、どちらでも自分らしいファッションで、いい雰囲気で、とても素敵な方なんです。ふんわり、カジュアル、ナチュラルな感じ。個性的だけど、行き過ぎない感じ。ご自分に似合うものをよくご存じで、みりワールドを確立されている。いいな〜。
それで、昨年秋の「あわせ」展にも、お越しいただき、再会を喜んでおりましたら、みりさま、どうも「アートなお襦袢キャンディ・キャンディ」に興味があるご様子です。
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69通目のメルマガ【糸を迎えに号】をお届けいたします。
こんばんは。
小正月も終わりましたが、いかがお過ごしでいらっしゃいますか?
2021年、世界中でなかなかハードな滑り出しですね。こういうの、地球のバイオリズムというのでしょうか?何かの揺り戻しとか?
流れに逆らうこともできませんので、どうにか無事に前向きに、できることなら楽しく、乗り越えましょう。
最近はラジオのニュースを聞くのも憂鬱なので、もっぱらポッドキャストを聴いてます。
自分で自分のご機嫌をとるというのが、もうしばらくは、とても大事なことのように思います。
《 目次 》
1. 山鹿の蚕が、埼玉で糸になる
2. トートバッグ
3. 志乃ラジ
4. コテンラジオ
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1. 山鹿の蚕が、埼玉で糸になる
1月5日に、埼玉県の大宮からさらに電車で30分ほどの所に、特別な糸を迎えに行ってきました。
中島愛さんのご自宅兼工房をお訪ねしたのです。
熊本の山鹿の養蚕農家、花井雅美さんが育てた繭を、中島さんが、座繰り、撚糸、精練をしてくださって、それが、年末ギリギリで仕上がり、完成した糸をお迎えに参ったというわけです。
中島さんは、いろいろな才能がある方で、織もでき、友禅も描け、パターンも引け、仕立てもできと、すごいんだけど、「私、人のための座繰りをしているのが天職かと思った」とぽろっと話されました。
そうかーー、そうなのか。受け止めなきゃ、私。
山鹿の花井さんと、着物ライターの安達絵里子さんと、4人でズームでつながっていろいろおしゃべりしたのも面白かったです。いずれ、安達さんによる記事をご紹介できると思いますので、楽しみになさってください。
あ、よかったら私が織る着物も楽しみになさってください。
糸のことブログに書いております。最高に美しい糸の写真も載せてますので、ぜひご覧ください。
https://www.someoriyoshida.com/9423
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2. コラボのトートバッグ
新作のトートバッグを、通販サイトにアップいたしました。
服飾作家善林英恵さんとのコラボ作品です。このタイプ、ご好評にて定番となりました。軽くて、おしゃれ。たっぷり入ります。
サイトをのぞいてくださいね。コロナ反撃送料無料キャンペーンやってます。この機会にぜひ。
https://www.someoriyoshida.com/store
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3. 志乃ラジ
前回のメルマガでご紹介した、葛布作家の渡邊志乃さん。音声配信もされていて、それがとても面白いのです。
自粛などで、ついウツウツとしそうになる時、これを聞くとシャキッとします。ああ、ここにがんばってる人がいる、私もウジウジしてちゃダメだ、さあやろうって思うのです。
正式名称は、「葛布の手織りの機場から」というのですが、私はお名前から「志乃ラジ」と呼んでます。
https://anchor.fm/shino-watanabe/
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4. コテンラジオ
その渡邊さんが教えてくれたのですが、「コテンラジオ」というのがありまして、これまた、ドはまりしてます。
歴史上の人物や出来事を、歴史好きの二人と聞き役の一人で、深く深く、言及していくのですが、すごく面白いのです。史実をドラマ化することなくそのまま話してくれるのだけど、膨大な読書量、勉強量で説得力あり、吸い込まれます。
へーへーへー。新しい動きが出てきたなあと聞いていたのですが、なんと、本拠地が「田川」らしいのです。びっくり!正直、私が九州出身だから知ってる地名と思います。炭鉱の町だったってこと以外に、特記することもないんじゃ。。。(あったら失礼!)私もずーっと前に通過したことあるだけですが、ただの田舎町よね、、、
そこを発信地として、こんな面白いものが!日本語わかれば世界中で聞け、夢中にさせるものが、あの田川から発信されている、、、、すごいなあ、、、、
私は、18歳で九州をでて、その後一時戻っていたこともありますが、すでに一番長く住んでいるのが、関東です。地方の時代だと言われてもピンときてませんでしたが、本当、そうなんだなあ。東京でなくていいんだって改めて思いました。
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どうかよろしくお願いします。
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きものと帯の注文制作
染織吉田 吉田美保子
我が家に、めっちゃきれいな、ツヤツヤの、ピカピカの、プルプルの、ふんわりの、生き生きとした絹糸がやってきました。
ね、すごいでしょ。
めっちゃきれいでしょ。それに生きものって感じします。
この糸は、熊本県山鹿市の養蚕農家、花井雅美さんが育てた蚕を、埼玉県で座繰りをしている中島愛さんが生繭から糸にしてくれたものです。
花井さんの養蚕も、中島さんの座繰りも、ひとつひとつの工程への誠心誠意さが素晴らしくて、深すぎて、面白すぎて、ここにうまいこと書けません。
着物ライターの安達絵里子さんが、丁寧に取材してくださってますので、いずれ安達さんによる文章をご紹介できると思います。それをお待ちくださいね。
今は、ただただ、美しい糸がやってきたよってことをここに記します。
私はこれから、この糸で、着物を一反織ります。
4月に開催される「白からはじめる染めしごと」展に出品します。どうか観にきてくださいね。
会期:2021年4月9日(金)〜11日(日)
会場:大塚文庫(東京・自由が丘)
*こちらは、メルマガ《 some ori 通信 》の配信記録です。
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染織吉田のメルマガ、《 some ori 通信 》にご登録いただき、ありがとうございます。
68通目のメルマガ【今年もありがとう号】をお届けいたします。
おはようございます。
昨日の昼下がり、近所を歩いていたら、ベランダにサンタさんの服を干しているうちがありました。
家族でパーティーでもした衣装でしょうか?(それとも、こちらがサンタさんのご自宅?!)
ちゃんと洗って片付けて来年に備える。晴れが続く、南関東の冬の太陽をさんさんと浴びて。いいなぁ。いいもの見たなぁ。
その先の公園では、梅が咲きはじめてました。まあ、なんとお正月らしい。
が、もうすぐやってくるのは新暦のお正月。梅さん、ちょっと早すぎませんか?
新暦のお正月は、天気予報によると寒波到来とのこと。心配です。
《 目次 》
1. 今年もありがとうございました
2. お襦袢のONLY ONLY
3. 渡邊志乃さん
4. 通販サイト更新
___________
1. 今年もありがとうございました
今年も暮れようとしています。
今年は誰にとっても大変な年でしたね。大丈夫でしたか?
感染症も心配でしたし、ふるさと熊本では大雨の大災害。夏も猛暑で、不安やストレスも多かったですよね。ご無事に乗り切られましたでしょうか?
私自身は、少々の体調不良などもありましたが、おかげさまで、おおむね良好でありがたい年でした。
気にかけてくださり、応援してくださる皆さまのおかげです。本当にどうもありがとうございました。
春の「白からはじめる染しごと」、秋の「あわせ」では、チームで展示会を盛り上げるという経験をし、創作の幅も、人との繋がりも広がり、とても勉強になりました。
来年からも、この繋がりをエクスパンドさせ、もっと自由にいいものを作って、ご期待に応えたいです。どうか楽しみになさってください。
来る年が、世界中の人にとりまして、穏やかで健やかな、よい年でありますように。
2. お襦袢のONLY ONLY
「アートなお襦袢キャンディ・キャンディ」と名付けて襦袢の制作にチャレンジしましたが、初めてご注文をいただきました。
作りながら、中に着るものって、究極のおしゃれだなあと改めて思いました。
下着といっても袖口からチラリと見える前提ですよ。ニクいな~。これだから着物は。もぅ。
ブログに注文制作の工程をまとめてありますので、よかったらご覧ください。
https://www.someoriyoshida.com/category/only-only-注文制作/まるさま
3. 渡邊志乃さん
札幌で葛布の帯を織っていらっしゃる渡邊志乃さんをご紹介させてください。今年、とても仲良しになれた作家さんです。
私がインスタで呼びかけたのに応えてくださったってのが、お近づきのきっかけですが、なんだか、急接近でいろいろ話し、その素晴らしい作品と人柄にノックアウトされています。
モノを作るのはどこでもできますが、首都圏が有利というのは私のこれまでの実感なのですが、北海道の渡邊さん、私のその思いをひっくり返してくれました。
いろいろ発信されてますので、ぜひチェックなさってください。
4. 通販サイト更新
染織吉田の通販サイトを更新しました。年末年始、案外ぽこっと時間できるかも!?
そんなおり、ぜひのぞいてください。
ご説明文、コーディネート例写真、紹介動画、載せています。
展示会などで直に観ていただくのはもちろんいいのですが、あまりうまくお話しできなかったりもします。
ですので、もしかしたら、こっちの方が伝わるかもしれません。
もし、もうちょっと「ここが知りたい」「この角度の写真、みたい」などあれば、お気軽におっしゃってください。
お正月は帰省もしませんので、すぐに対応します。
https://www.someoriyoshida.com/store
*写真は先日観てきた「大山エンリコイサムー夜光雲」展より。すごくよかったです。2枚目と3枚目の写真の作品、糞掃衣 ( ふんぞうえ )を思いました。作家さん、ニューヨーク在住とのことですが、日本的だと思いました。それに、神奈川県民ホール、激疎(激混みの反対語のつもり)でした!
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染織吉田のメルマガ、《 some ori 通信 》68通目のメルマガ【今年もありがとう号】をお読みいただき、どうもありがとうございました。
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どうかよろしくお願いします。
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きものと帯の注文制作
染織吉田 吉田美保子
まるさまのお襦袢、蒸しと水元、湯のしをしてもらって、すっかりべっぴんさんになって戻ってきました。
発色がよくなり、ツヤも出て、触った感触もしっとり柔らかです。
しましまのお袖部分と、レモン色の身頃部分、相性もよさそう。よかった。
さて、最終の検反で、しっかりチェック。
丹後ちりめんのネームのところ。
検反終わったら、お納めのためにきっちり巻きます。今回のお仕立ては、まるさまの方でなさるので、反物のままお納めです。
さあ、行っておいで。まるさまを優しく守る、襦袢になるのだよ。
お受け取りになったまるさま、さっそくメールくださいました。お喜びのようでほっとしました。仕立て上がって、お召しになったら、またメールくださるとのこと。それをとっても楽しみにしています。