吉田美保子の some ori ノート

届いた!

2017.05.26

IMG_0001.jpg
玄関のピンポンが鳴った。出てみると郵便配達の方。大きな封筒を手渡され、ハンコいりませんよ、ポストに入らないから手渡しです、と。
IMG_0002.jpg
まあ、なんでしょう?(お、これはひごまる?全く有名でないゆるキャラの、、、)
IMG_0003.jpg
差出人は、故郷のお役所。開けてみると、、、、(まさか、督促状?って私は、住民票ないよ、、、)
IMG_0004.jpg
あ!
IMG_0006.jpg
これは蛇の目紋。加藤家の家紋です。
IMG_0005.jpg
こちらは細川家の九曜紋。
IMG_0007.jpg
昨年の個展「清正公の陣羽織」展での売上の10%を寄付させていただきました。これは、多くのお客さま方にお買い上げいただいたから出来たことで、とても感謝しています。僭越ながら皆様になり代わりまして、不肖わたくしが熊本城主になりました。(3月末で53,781人の城主がいるらしい)
お買い上げいただいた皆さまのお気持ちが熊本城に使われます。ありがとうございます。
10万円以上の寄付で感謝状を贈るとのことでしたが、寄付して半年、それがやっと来たのですね。市役所の方々、お疲れさまです。役所機能、滞りなく回ってるってことですかね。それならオッケー。まだまだそれぞれ大変で、問題はあると思うけど、回ってるって大事よね。回してくれてありがとう。
IMG_0008.jpg
そういえば、天守閣の復旧工事が始まっているみたいですね。現代アートのようなラッピングされた画像を見ました。
がんばろう、熊本!

せいしょこさんレッド

2017.04.14

17948502_621348561394998_1266583521_oのコピー.jpg
最高にうれしい画像が届きました。
八寸帯「せいしょこさんレッド」を締めてくださっています。ひょー!決まってますね。ピンクとも赤とも紫ともつかない深い色が、大人の色って感じだと思います。染料にはほんのちょっと茶色も入ってます。緯糸にはこっくりした黒も。それが、大人っぽくなった秘密かもです。
17916624_621349938061527_823742325_o.jpg
折しも、今日は4月14日。あの衝撃から丸一年。感慨深い。
17948344_621349951394859_375376864_o.jpg
このお方、昨年秋に、ふるさと熊本で開催した個展「清正公の陣羽織」展の、原動力となってくださった方です。
あの展示会は、この方の「熊本のために、何かできることない?」って一言から、全ては始まったのです。個展の開催があれよあれよと言うまに決まると、たくさんの方にお声がけくださり、関東、関西、中部、四国から、熊本へお客様をお迎えすることができました。
17916266_621348558061665_1007234247_o.jpg
今回、メールくださり、熊本でお求めくださった「せいしょこさんレッド」、重宝しているよって!まあ、なんとうれしい。
お茶のときも締めて下さってると。よかった。便利に登場回数多く締めて下さっているとは、作り手冥利に尽きます。
17916824_621349931394861_1650721258_oのコピー.jpg
あれから一年、それぞれ色々抱えつつ、しっかり生きてるふるさとの同胞に敬意を払いつつ、気にかけ続けてくれるこっちの方々にも感謝であります。いつ何が起こるか分からない。だからこそ、今日も。

熊本城に寄附、第二弾、Done

2017.01.13

P1190637.JPG
先日、熊本に帰省しておりました折り、熊本城の下にある、城彩苑に行ってきました。「清正公の陣羽織-吉田美保子展-」での、売り上げの10%寄附の第二弾のためです。第一弾の寄附は、個展そのものでの売り上げの10%の寄附で、すでに去る12月2日に郵便振込により、完遂しています。→
そのとき実は、ああ終わった〜〜って思ったのですが、、寄附の報告をしたあたりから、いろんな方から、お問い合わせが相次ぎました。帯やショールのご購入のご検討です。おのおのの方に、作品の詳しい説明とともに、個展の主旨を継続し売り上げの10%を寄附したいとお伝えすると、「ぜひそうしてください」とのこと。ありがたい。
お客様、お一人、お一人のお顔が浮かびます。ネットからお売りしたので、直接お顔は拝見してないけど、浮かびます。旧知の方、新しいお客様、とてもお久しぶりのお方、、、、。本当にどうもありがとうございます。おかげさまで、熊本のパワーとなります。願わくば、お求めいただいた帯やショールを身に着けるとき、熊本のこと、ちらりと思ってくださいね。
それに、和の國さんのネットショップからお買い求めいただいた分の10%も加え、寄付金額としましたが、おかげさまでけっこうな額となりました。第一陣の寄付金額と加えると、清正公も「あっぱれじゃ」とおっしゃってくださるのでは?個展前の計画時に設定した、少々背伸びした目標額まで行くことができました。本当にどうもありがとうございました。
売り上げの10%など、熊本の復興からみたら、ほんのほんのごくごくちょっぴりですが、それでも、ご協力いただいた方とともに、地震からの復興に参加できたことが、うれしくありがたいです。ほんの、ほんの、ごくごくちょっぴり、身の丈でできること、続けられればと思っています。
この度は、本当にどうもありがとうございました。

タブローたち

2016.12.15

P1190288.jpg
「清正公の陣羽織展」では、タブローも出品しました。タブローってのは、額に入れた作品のこと。わたし的にそう呼んでるってことだけどね。
私、タブロー作るの好きなんです。その額の中で世界を完結できるし、またいくらでも広がりそうな気もするし。
たくさん紹介させていただきますね。気になるものあれば、お気軽にお問い合わせください。詳しい説明や別カットの写真をお送りします。
上の写真は、金箔を貼った蛇の目紋。加藤清正の家紋です。額の大きさ、幅31cm、高さ59cm。

P1190192.JPG
上の写真、濃紺の蛇の目紋。のびのびしてるイメージ。これは織りではなく、染め作品です。額の大きさ、幅32cm、高さ26cm。

P1190211.JPG
上の写真、濃い茶色の蛇の目紋。染め作品です。額の大きさ、幅27.5cm、高さ20cm。

P1190207.JPG
上の写真。「蛇の目コパー」。染め作品です。銅箔を貼ってます。額の大きさ、幅22cm、高さ27cm。

P1190281.JPG
上の写真、「蛇の目ゴールド」。これは日本画の技法で描きました。額の大きさ、幅31cm、高さ28cm。

P1190285.JPG
上の写真、「清正フラッグ」。日本画の技法で描きました。清正の旗を探してください。戦国の屏風絵を元に描きました。額の大きさ、幅31cm、高さ28cm。

P1190197.JPG
上の写真、木枠にペインティングして、織り布を貼り込みました。銀糸が織り込まれ、銀箔も貼ってあるので、キラキラします。シャボン玉のようです。
左 額の大きさ、幅18cm、高さ14cm。
右 額の大きさ、幅18cm、高さ18cm。

P1190220.JPG
上の写真、マークロスコを目標に織った布を貼り込みました。背景も織り布です。しぶ豪華!額の大きさ、幅38cm、高さ27.5cm。

P1190216.JPG
上の写真、地球ぽいイメージです。額の大きさ、幅17cm、高さ12.5cm。

P1190215.jpg
上の写真、大きく写ってますけど、実物は小さくてほっそりすっきりです。額の大きさ、幅11.8cm、高さ22cm。

P1190229.JPG
上の写真、「Colored Buds」。染めの色見本を額に入れました。額の大きさ、幅33.3cm、高さ24.7cm。

P1190276.JPG
上の写真、おもちゃ箱ひっくり返したイメージです。額の大きさ、幅53.8cm、高さ38.6cm。

「清正公の陣羽織展」の出品作のご紹介は以上です。お付き合い、ありがとうございました。気になるもの、ぜひお問い合わせください。
帯たちは(ショールも!)、和の國さんのネットショップにありますので、そちらをぜひご覧くさい。
売り上げの10%を熊本城復旧支援金に寄附いたします。年末にはまとめて寄附したいと思っています。どうかよろしくお願いします。

大麻のストール

2016.12.14

P1190157.jpg
ひきつづき「清正公の陣羽織展」に出品した作品を紹介させていただきます。今日は大麻のストールです。男性にも女性にも、さりげないおしゃれに活躍します。
2枚ありまして、上の写真は、藍色バージョン。(追記、藍色バージョンはご縁いただきました。ありがとうございました。)
P1190265.JPG
こちらが茶色バージョン。似てるでしょ。それはそうです。2枚とも同じ経糸なんですもの。経糸は藍と茶の一本交互です。
違いは緯糸です。藍バージョンは緯糸が全部本藍の藍染め。茶色バージョンは緯糸が全部草木染めの茶色です。
P1190261.jpg
これは、藍色バージョンのアップ。
糸の良さ、分かってくれますか?使った糸は、経も緯もすべて、大麻の単糸です。普通、糸って単糸を二本かそれ以上の本数で、合わせて撚りを掛けているのです。そうすることで、扱いやすく、丈夫になります。しかしこれはもともとの糸、一本のみ。だから、経糸が抜けるように切れたりして、とても扱いにくいのだけど、織ってしまえば、薄く、しなやかで柔らかな布になります。
P1190168.JPG
茶色バージョンのアップ。ちょっと色が明るく写ってしまったな。
そしてこのストールの最大の楽しみは経年変化です。単糸だからってこともあり、使えば使うほど、やわやわになります。はじめの感触はちょっと固いと感じるかもしれませんが、使い込むと化けますよ!
P1190267.jpg
藍バージョンと茶色バージョンを、2枚を一緒に巻くとこんな感じ。色の違い、分かってくださいます?
大きさは、2枚とも、幅が約39cm、長さが130cmです。お値段は、税込みで、1枚32,400円です。よかったら、お気軽にご連絡ください。ご不明点、もっと詳しい説明いたします。
売り上げの10%を熊本城復旧支援金に寄附いたします。
(追記、藍バージョンはご縁いただきましたがが、茶色バージョンはございます。よろしくお願いします)

陣羽織プチマフラー

2016.12.12

P1190128.jpg(1、全体像)
今回の「清正公の陣羽織展」では、プチマフラーも作りました。が、ネット上ではまったくご紹介してなかった!ということは、ご覧いただいたのは、個展にお越しいただいたごくごく一部の方のみってことか。これはいかん。ぜひぜひみなさまにご覧いただきたく、手元にある4枚、ご紹介いたします。
もしご興味の方、おられましたら、お問い合わせください。ぜひお首元に、気軽に巻いていただきたいです。絹のあたたかさはほっとしますよ。お値段は税込みで、24,840円です。
P1190130.JPG(1、ディテール)
一枚目、これは、賤ヶ岳の七本槍をデザインソースにしました。6本の小さい槍と、1本大きい槍。この1本が清正のつもり。(一番上の写真を見てくださーい)
P1190133.JPG(1、首元にくしゅっと)
大きさは、幅約22cm、長さ約110cm 。ハッキリした紫みのピンクです。今回の個展のテーマカラーは猩々緋という赤なのですが、もしかしたら、戦国時代の猩々緋、こんな色もあったんじゃないかなと思って。というのは、猩々緋の染料は、コチニールやラックダイとのことなのですが、こんな色に染まるのです。今回は、酸性染料で染めたのだけど。
P1190137.jpg(2、全体像)
2枚目は、こちら。朱色ベースで、モスグリーンや薄茶などが入ってます。朱の一部は、真綿を染めて紡いだ糸を入れてますので特に表情豊かです。
P1190149.JPG(2、ディテール)
大きさは、幅約20cm、長さ125cm。朱ってやっぱり日本の赤だなあって思います。なじみやすい、使いやすい一本だと思います。
P1190124.jpg(3、全体像)
3枚目はこちら。緯糸は絣くくりした真綿紬糸です。それが、ランダムに全面に入ります。
P1190126.JPG(3、ディテール)
大きさは幅約21cm、長さ約124cm。ほっぺにすりすりしたい感じ。とても柔らかいです。首の周りにちょこっと巻いていただきたいです。
P1170965.JPG(4、全体像)
ラスト4枚目です。赤と黒のコントラストが面白い一本です。赤の部分には真綿から手引きした紡ぎ糸も使ってます。黒の部分は黒とマロンを一緒に織り込んでいるので、優しい黒です。
P1170966.JPG(4、ディテール)
大きさは、幅約21cm、長さ約132cmです。赤と黒、巻き方でどっちをどこに持ってくるか楽しめます。
気になる方、どうかお気軽にお問い合わせください。→
お値段は、24,840円です。売り上げの10%を預からせていただいて、熊本城復旧支援金に寄附いたします。このお金、どうなるのかな。石垣つむのになるのかな。小さくても熊本にちょっとの風を吹かせられればなと思っています。みなさまのお気持ち、心より感謝いたします。

その後の話しのつづきの話し。

2016.12.08

image1.JPG
先日、個展のその後の話しとして、メールを介して、いくつかご縁をいただいたという話しを書きましたら、反響いただき、またいくつか新たなご縁をいただきました。なんとまあ、驚きであり、感謝であります。
そのお一人が、上の写真のお方です。すぐに身につけて、写真を撮って送ってくださいました。めちゃカッコイイよね!
メールのやり取りをさせていただき、詳しい説明をさせていただいて、お決めいただいたことも、とてもうれしかったです。感激のご返信もいただいてます。うるうる。ショールの写真、別カットなど数枚お送りしたあと、
「気に入りました。もしたくさん並んでいたとしても、これを選んだと思います。」
とお返事くださり、さらには、お納めしたあと
「思った通り、この陣羽織は私のために残っていたんだと思います。これで名古屋を闊歩しますね。」
とメールくださいました。きゃー!最高!
このお方、清正公の生まれ故郷、名古屋にお住まいなのです。清正公の陣羽織、里帰りデビュー!どうもありがとうございます!
もしよかったら、下の3点の陣羽織ショール、手元にございます。お問い合わせいただければ、詳しくご説明いたします。お値段は、45,000円から55,000円(税別)です。売り上げの10%を熊本城復旧支援金に寄附いたします。
(追記、一番上のオレンジのショール、ご約定となりました。ありがとうございます!)
P1190093.jpg
P1190105.jpg
P1190096.jpg
また、この他に、和の國さんのネットショップにもございますので、あわせてよろしくお願いします。

その後のはなし

2016.12.06

DSC_2919.JPG
先日のブログで、「個展の話しはこれでおしまい」などとと書きましたが、ちょっと待った!
実は、あれから、トントントンと旧知のお客樣方からメールをいただきました。内容は、砕いて書かせていただきますと、「個展お疲れさまでした。行けなかったけど応援していたよ。お嫁に行かなかったのあれば紹介して。」っていうものでした。
あらま!なんとまあ。
DSC_3368.JPG
それで、写真を撮り直して、ご説明も書いてメールして、なんとおのおのご縁いただきました。
会場でお求めいただくのももちろんうれしいですが、こうやって会期後に、思ってもみないメールが来て、買っていただくって、本当にじわーーっときます。しみいるわ〜。
見ていて下さる方がいるんだなあ。真面目にやって来てよかったなあ。人って優しいなあ。生きててよかったなあ。
よし!この分の売り上げも、10%を熊本城復旧支援金に寄附するぞ!せいしょこさーん、待っとって〜〜。
DSC_3152.JPG
もしよかったら、あなたもいかがですか?今回作ったショールは、陣羽織ショールと銘打たせていただいてます。身を守り、心を鼓舞する現代の陣羽織、あなたも巻いていただけませんか?
お値段は、上の写真お大判のもので、45,000円から55,000円です。ご紹介しますので、お問い合わせください。詳しい説明や写真などお送りします。

寄附してきました。

2016.12.02

IMG_0669.jpg
今回の「清正公の陣羽織ー吉田美保子展ー」、開催目的のひとつは、売上金の10%を熊本城災害復旧支援金に寄附することでした。熊本のためになにかしたいと思ったとき、私ができること、それはお金だと思いました。
復興に必要なものはいろいろある。例えば知恵や行動力や統率力など。しかし私はなんのパワーもない。それならお金だ。
お金を必要としている所もいろいろある。しかしここは分かりやすくシンボルである熊本城だ。
それで、出来るだけ多くの福沢諭吉を、熊本城に上らせるべく、がんばろうと思った。それで、あがくだけあがきました。多くの方にご協力いただき、個展はおおぜいのお客様でにぎわいました。お買い上げもいただきました。
関東や関西からのお客様にお求めいただきましたが、実は地元熊本のお客様にも、思った以上にお買い上げいただきました。熊本県民は多かれ少なかれみんな被災者だと思いますが、そんな中、これは身につけたい、手元に置きたいってお求めいただけ、とてもうれしかったです。
和の國さんの絶大なるお力のおかげでもあります。会期中の販売でご尽力いただいたはもちろん、実は個展が終わった次の日にこちらに戻る前ご挨拶にお寄りした時に、売上金の一部を現金でいただきました。まだ数字が確定する前のことです。残りの売り上げも、伝票送ってあっという間に振り込んで下さいました。(まだ個展終わって一週間ですよ!)これって、ご商売されている方はおわかりでしょうが、ものすごいことなんです。和の國さんも地震でそうとうな目にあってらっしゃるのに有難いことです。
それで早速、寄附の仕方を調べました。そうしましたら「熊本城災害復旧支援金」が、「復興城主」という制度に変わってたことが分かりました。で、振込用紙を取り寄せて、郵便局から振り込むんだって。
えー、めんどくさーい。カード決済できないのー。PDFでダウンロードすらできないのー。郵便局に行かなっちゃいけないのーって思いましたが、おとなしく従います。用紙はほどなくやって来て、本日郵便局のATMに行ってきました。(金額表示はご勘弁くださーい。この3ヶ月の全収入バレちゃうからね。)
おほほ、これで私も熊本城の城主ですわ。城主手形をいただけ、デジタル芳名板に名前が映り、10万円以上の寄附でしたので感謝状もいただけるそうです。加藤清正公にもおよろこびいただけたかな。売り上げをたてさせてくださったみなさま方のおかげですけどね。
熊本の復興ははじまったばかりですが、明るく強い熊本人はきっと大丈夫って確信する次第です。県外の方、県内の方、このたびは、本当にどうもありがとうございました。
ブログ上での個展のお話もこれできっと終わりになると思います。夏から秋はこれ一色でしたね。おつきあいいただき、ありがとうございました。

なんと、石井ゆかりさんが!

2016.11.30

023_161120.jpg
「清正公の陣羽織ー吉田美保子展」の会期2日目に、事件が起こりました。なんと、石井ゆかりさんがお越し下さったのだ。石井さんて、「あの」石井さんですよ。本物です。「えっ!」でしょ。「んまー」でしょ。「どびっくり」でしょ。私だってびっくりしたよ。お越しになるのはもちろん知ってたけどね。
ゆかりさん、拙作のお着物「モルダウ・ミスト」をお召しになってお越しくださったのだ。それも知ってたから、その日は朝からむずむずしていた。手塩にかけ、旅立たせた子との再会だものね。それにあの子は、私の手をあっというまに離れて行った。
2010年の個展直前ギリギリに織り上がった。売れるか売れないか、実は自信がなかった。だって、真っ白なんだもの。水が湧き出るその瞬間を織ったもので、ごくごく微妙に染め分けた何種類ものアイボリーホワイトに、ところどころ、薄いグレーや水色の筋が入ってる。ただそれだけの、ほぼ無地に近い白い着尺。白すぎてちょっと着づらいかも。でもこのピュアな感じを織りたかったし、織る必要があった。
それをお買い上げ下さったのがゆかりさんだ。
あれから6年か。
昼過ぎごろ、ちょうど和の國さんの入り口あたりに立っていたとき、どこからかふわっと、お蚕さんが現れた気がした。ら、ゆかりさんだった。ほう、って思った。すごく自然で、似合ってて、満ち足りた感じを受けた。まあ、いいお召し物って思った。瞬間、あら、これ織ったの私じゃん!(ってすみません、自画自賛。いや、自織自賛か。)
モルダウ・ミストがいいお召し物であるのは、糸の力と着る方の力だ。お蚕ぐるみって言葉があるけど、うん、文字通り、ゆかりさん、お蚕さんにくるまれて、大事に守られてる感じした。かつ、独特な感じもした。モルダウ・ミストは、完全に、お召しくださるゆかりさんの世界の一部になっている。ああ、よかった。この子のこの姿を見せてもらえて本当によかった。
石井ゆかりさん、「モルダウ・ミスト」をお召しでお越しくださり、本当にどうもありがとうございました。
P1170694.JPG
そしてなんと!!!実は、この日、ゆかりさん、帯をお求めくださったのだ。選んでくださったのは、八寸帯「清正Red」。猩々緋の真っ赤な帯。タイコ裏以外は全面真っ赤で、全部綾織りで織ってる。ちょっとビロードのような感じもする。戦国時代にポルトガルあたりからやってきた南蛮渡来の織物をイメージしたのだ。その上この帯はそうとう立体的だ。太いキビソ糸をところどころに入れている。ブラッシングカラーズも全面に斜めに走る。うねりのある、勢いのある帯だ。
この「清正Red」もモルダウ・ミスト同様、この展示会になくてはならない帯として織った。展示会に出す新作はすべてそういう気持ちで織ってるけど、売れにくいかもって思ってたのはこれがピカイチ。それでも織った。だって清正公の陣羽織、こんな感じではなかったかと思ったから。覚悟を決めた色なのだ。覚悟を決めて織ったのものを選んでいただけて大変光栄です。
・石井ゆかりさんのサイト→筋トレ
・ゆかりさん、こんな感じのコーディネートでお求めくださいました→和の國ブログ
・石井NP日記に書いてくださいました。熊本ツアーinRed・その1 ここから3部作、ぜひお読みください〜。

「清正公の陣羽織展」お披露目会の様子

2016.11.28

112_161120.jpg
「清正公の陣羽織ー吉田美保子展ー」さる11月20日、会期に先立ちましてお披露目会をいたしました。その時の写真です。東京、神奈川、名古屋、京都、大阪、香川のきものファンの方々が、吉田の個展をきっかけに、熊本応援に遊びにきて下さいました。
ご覧になっている帯は「八寸帯せいしょこさんレッド」。今回の一連の制作の、大トリ、最後の最後に力をふりしぼって織った帯です。濃い深いピンク色。もしかして猩々緋はこういう色だったかなと思って染めました。
上の写真、鏡の中もお見逃しなく。締めて下さっている拙作帯、おタイコ写ってます。実はこちらの上から3番目の帯です。うふっ。
064_161120.jpg
鎌倉からお越しくださったすてきご夫妻。前日には、A列車に乗って、天草に行かれました。夜は蛇の目寿司だったそう(蛇の目つながり!今回のテーマの一つが蛇の目紋なので)。この日は熊本泊。次の日は皆さんで阿蘇ツアー。奥万願寺温泉にお泊まり。熊本を堪能してくださってありがとうございます。
009_161120.jpg
こちらは京都から。締めてくださっているのは、「イエロートライアングルズ」。おタイコはこちらに。いやーいろんなお着物に合うものですねー。リンク先のお着物と、この日のお着物は、全く違うけど、どちらもすごく合ってる。おしゃれだなあ。
025_161120.jpg
こちらのお写真、手前の碧いお着物で、向こうを向いて、名プロデューサーの安達さんにショールをおすすめされてる方、どなたかお分かりですか?このブログをずっと読んでくださっている方は、ピンと来るかも。このお方については、また改めて書かせていただきますね。乞うご期待。
075_161120.jpg
左側の洋装は、私の母と姪でして、ご挨拶させていただいている方は、下の写真のすてきなお方。なぜ母が特にお話しさせていただいているかというと、、、
066_161120.jpg
ほら!なんとすてき!
お締めくださってる帯は、2015年のお正月2日に家族みんなで砧打ちした帯なのだ。それがこんなに立派になって、、、カッコよく締めていただけて、、、。感無量。
ちなみに、リンクのブログに載ってるベイビーは、上の上の写真の姪ではありません。その妹で、今はちょーワル子としてすくすく育っています。
053_161120.jpg
こちらは、銀線細工の松原智仁さんコーナー。松原さんが加わってくださったおかげで、展示会に幅が出ました。熊本テーマの、蛇の目紋と桔梗紋のリバーシブル帯留め、銀杏城にちなんだイチョウの帯留めなど。みなさん、興味津々。
007_161120.jpg
写真中央が、熊本ゆかりの染織作家展のプロデューサー、安達絵里子さん。「Good Morning Koh!」をお召しくださってます。やっぱさすがね、おきもの姿が板についてるね。安達さんは熊本在住。毎日をきもので過ごされています。「Good Morning Koh!」については、こちらの上から2番目に書いてます
050_161120.jpg
こちら、きものサロン和の國のご主人、茨木國夫さんです。遠来のお客様を、馬刺や奥様のご実家の菊鹿ワインでもてなされます。
051_161120.jpg
よろこんでいただけて何より。
100_161120.jpg
みなさんで、記念写真。
017_161120.jpg
そして、なんとこちらは、坂口恭平さん。私と同じ、日吉小、城南中出身で、熊本からボーダレスに活躍する、作家でありアーティストであり、ミュージシャン。そして新政府総理大臣&水。私、ファンなんです。お出でいただき、興奮したわ!
IMG_0531 2.JPG
お集りの二次会は、シャワー通りのショコラさんで。こんなすてきなプレート、いただいてしまった。うるうる。
ショコラさん、ものすごくおいしかった。感激で胸一杯で完食できず。次の帰省時、出直します!

「清正公の陣羽織ー吉田美保子展ー」おわりました。

2016.11.25

110_161120.jpg
おかげさまを持ちまして、「清正公の陣羽織 ー吉田美保子展ー」無事、終わりました。本当にどうもありがとうございました。ふるさと熊本で個展を開催できて、たくさんの方々に見ていただけて感無量です。
今回お買い求めいただいたお客様、本当にどうもありがとうございます。おかげさまで熊本城への寄附もでき、私の生活資金ともなり、次の制作も出来ます。
ご来場いただいたすべてのお客様、どうもありがとうございます。会えてよかったです。
来れなかったけどエールを送ってくださったみなさま、ありがとうございます。
それから、熊本ゆかりの染織作家展プロデューサー安達絵里子さん、本当にどうもありがとう。安達さんは心の支えでした。
そして、最高の舞台を用意してくださり盛り上げてくださった、きものサロン和の國の茨木國夫さん、女将さんのゆりさん、スタッフの緒方麻由子さん、重ねましてどうもありがとうございました。
熊本へは約7ヶ月ぶりに帰りましたが、第一印象は、「わあ、元気になった。街もとてもにぎわってて、みんなの表情も明るい。さすが、熊本。底力あるなあ〜」というものでした。「ああ、よかった」と思いました。
なんと私はのんきなのでしょう。
それが、街中はまだよかったのですが、ちょっと外に出ると、ぽっかり空いた空き地がぽこぽこあります。あれ、ここ空き地だったっけ?一秒後に、ああ、業者さんが来て、解体済みってことね。さらに見回すと、取り壊し中の家や、まだ手つかずの建物も。ブルーシートもまだまだ。まだまだ。
人と話しても、明るいけど、みんな何らかのことを抱えています。どうしようもないことがあっても、前向きな熊本人は、めちゃ強いと今回確信しました。
展示会のご報告を書きたいのですが、ちょいと、、、伸びてしまって頭も指も動かず、、、。せいしょこさんにご報告もせねばなりませんが、、、、かたじけない、、、明日以降、かならず、、、
そんな中、安達絵里子さんが、和の國さんのブログに、お礼の記事を書いて下さいました。さすが出来る人は仕事が早かね。こちら→
こちらには、緒方麻由子さんが、「熊本日々新聞」になんと2回載ったことを書いてくださっています。→
どうもありがとうございます。ではまた明日以降。

ただいま!

2016.11.19

IMG_0527.JPG
帰ってきました〜。熊本、最高!
今日は、朝から本降りの雨の中を、びしょぬれに濡れながら南林間まで歩いて電車に乗って、乗り換えて、乗り換えて、羽田に着いたら大混みで、すわ、乗り遅れかって焦ったら、飛行機も遅れ、熊本への到着も遅れ、あわわわわ。
1時半に和の國さんで、「ふらっと日本」さんというネットニュースの取材を受けていたのです。きゃーギリギリ〜。
ギリギリだったけど、ほんわかした雰囲気でお話させてもらって、ありがたかったです。
和の國の國さん、おかみさん、スタッフの麻由子さん、みなさん、あたたかくウェルカムしてくださって、うれしかった。それから、飾り付けをお任せして、私は久々のフリータイム。熊本市内をてくてく歩く。
前から行きたかった「さかむら」さんでお茶。一歩入ったら、空気が違うよ。さすがだ。空気を作り替えちゃう。すごくほっとして、一服のお茶をいただく。名前なんだったかな?さっぱりしたほうじ茶みたいな冷たいお茶。おいしかった。
それから、下通りと新市街をてくてく歩いて、肥後銀行の里山ギャラリーへ。まあ、なんといい空間が出来ているのでしょう。その上、奇遇なことに、「清正公と本妙寺」という展覧会をしていたのです。ビックリ。今回の制作の参考にした清正公が着た上衣の本物が出てた。すごい。大事にされているんだな。見られてよかった。
それから、すぐそばの「橙書店」へ。一瞬で吸い込まれる。来れてよかった〜。以前のお店もよかったけど、ますますいいわー。震災をきっかけにグレードアップしてる。うっとり。ゆっくりお買い物して、さあ帰ろう。
熊本は今、交通センターというバスの拠点が工事中で、私はどこで乗ればいいのか分からない。それで、交通センターから乗るのではなく、途中から乗ろうと歩き始める。「日銀前」「河原町」。国道3号線、白川沿いを歩いて、長六橋を渡る。いい散歩である。「迎町」。ここで待つか。次の「向山校前」まで行ったら、途中でバスに追い抜かれるかも。
「迎町」でバスを待ちながら撮った写真が、上の画像。なんか、しっとりしているの、熊本。空気が水っぽい。カラカラの関東から来ると、なんと優しいのだろうかと思う。

熊本ゆかり便り、吉田美保子展直前号・後編

2016.11.18

P1170598.JPG
わー!きものライター安達絵里子さんが、和の國さんのブログに、「熊本ゆかり便り、吉田美保子展直前号・後編」を書いてくださいました。今回は、銀線細工の松原さんのことを書いてくださってます。どうかお読みになってください。→
私、今回、松原さんが、熊本に来てくださること、本当にありがたいことだと思うのよね。何より、熊本に来たいから来てくれるってこと。作品を持ってきてくれることは、あとから付け加えられたプレゼントで、もともとは松原さん、「熊本に観光にいくことが支援になるなら行こうかな」ってノリでお越しくださろうとしていたのです。
その上、松原さんは、熊本ではまだお目見えしていない、人気作家さんですので、おしゃれな熊本人の頬が上気するってもんです。
復興ってこういうことの積み重ねなのかなあと思います。ひとつひとつは小さくとも、それが重なれば大きな力になりますもんね。みんなが、petitせいしょこさんになって、それぞれ出来ることをして、大きなうねりにしたいなあなんて、おもっております。
写真は、今朝、湯のしから戻ってきた最新作です。八寸帯「せいしょこさんレッド」。うふふ、松原さんの帯留めと合いそうね。
明朝には熊本に帰ります。ブログ、更新できたらするね。展示会、どうかお越しください。特に西日本の方、新幹線に乗ればあっという間に熊本です。どうかどうか飛び乗ってください!東の方は飛行機でどうぞ!

チラ見せ、陣羽織ショール第二弾

2016.11.17

DSC_3164.JPG
陣羽織ショールのチラ見せ、第二弾です。これは、緯糸が、真綿から手で紡いだ紬糸で、藍染めです。
DSC_3230.JPG
みかん色。チラ見せ第一弾の最後の写真はオレンジ。こっちはみかん。違うのですよ。
DSC_3197.JPG
少々青みのある、強いピンク。黒の中のピンク味の茶もアクセントです。
DSC_3276.JPG
濃いみどりと、鮮やかなみどり、それと青。
DSC_3320.JPG
レモン色。きみどり。ライム色。すっぱい感じ。
DSC_3368.JPG
赤と黒の配色の妙。赤がきれいでしょ。黒があるから、赤が目立つね。

熊本ゆかり便り、直前号前篇!!

2016.11.17

DSC_3053.JPG
きものライターの安達絵里子さんが、和の國ブログに連載されている「熊本ゆかり便り」に、「吉田美保子展直前号・前篇」を書いてくださいました。
さすが文章の達人、引き込まれる文章です。ぜひお読みください。こちらです。→
特に文章後半の、清正公の声が天から降ってくるところ、圧巻!せいしょこさんは、今も、熊本の地で、いきいきと息づいているんだなあ。
さあ、あがけるのは明日までです。清正公にもっとほめてもらえるよう、もうひとがんばりいたします。
*上の写真は、絵里子さんが書いてくださった「賤ケ岳の七本槍」を羽織っている所ですが、もう一本はこの写真にも写ってません。7本目の槍がキモなのよ。ぜひ和の國さんに観にきてね。

チラ見せ。ショールたち1。

2016.11.15

DSC_2962.JPG
今回は久しぶりにショールもたくさん作りました。
DSC_2971.JPG
現代の陣羽織はショールかもなと思いまして。外出の際、心を鼓舞するものだし。体を包んで守るものだし。
DSC_2955.JPG
ちょいとチラ見せいたしますね。
DSC_3050.JPG
例えばこれはね、清正が活躍した「賤ヶ岳の七本槍」がモチーフ。とんがりが7本あります。写ってるのは6本だけど、もう一本大きいのがあるのだよ。
DSC_3093.JPG
これは、この写真じゃ分かりにくいけど、色の組み合わせ、上杉謙信の金襴緞子の胴服をモチーフにしました。戦国時代の武将って本当にすごいの着ているのだ。
DSC_2919.JPG
その色違い。
DSC_2928.JPG
巻くとこんな感じ。
DSC_3007.JPG
会場で巻いてみてね。どうかよろしくお願いします。

チラ見せ。帯たち。

2016.11.14

L1003036.JPG
新作帯の一部をチラッとお見せいたします。スナップで申し訳ないです。ちゃんと撮る暇ないのです。今はこれでご勘弁くださいませ〜。
L1003030.JPG
手前は猩々緋をめざした「清正レッド」。奥は清正公の具足がテーマの「清正ブラック」。
L1003038.JPG
手前が清正公の舶来の上衣がモデルの「清正ストライプ」。中が清正のボス、秀吉公の具足がモデルの「秀吉レッド」。猩々緋が効いているでしょ。奥が清正の具足の色々威がモデルの「清正縞」。
L1003021.JPG
染め帯にもチャレンジしました。テーマは加藤家の家紋、蛇の目紋です。手前は純金の金箔を貼ってます。「清正ゴールド」。真ん中は「清正ブルー」。奥は「清正ブラウン」。
まだまだあるよ。会場で見てね。一点一点の詳しい説明も会場でさせてもらうね。カモーン。

最後の一本

2016.11.13

DSC_2885.JPG
「清正公の陣羽織」展、あと一週間となりました。今、八寸帯の最後の一本に取り組んでます。上の写真は昨日だよ。経糸をブラッシングしたところ。間に合うのか!!落ち着いて集中してギリギリセーフできるはず。手持ち搬入めざしてがんばります。
仲良くして下さってる方とか、また、思いがけない方からも、ありがいありがたい陣中お見舞いいただいております。うっわーー!本当にびっくりうれしいです。涙が出ます。
私にとって、染めたり織ったりは普段の仕事の延長で、特別なものではないのだけど、こうやって、個展に向けていろいろ届いたりすると、改めて心が引き締まります。これはがんばらんと。この陣中見舞いは私にいただいたのではなく、熊本にいただいたんだ。これを生かして、いい作品作って、作品展を盛り上げて、お客樣方に喜んでいただいて、熊本を賑やかにしよう。
制作できるのは正味6日。後悔ないよう、精一杯作ります。

熊本ゆかり便り11月号、銀線細工の松原さん

2016.11.09

L1003009.JPG
熊本在住きものライターの安達絵里子さんが、和の國さんのブログに連載中の「熊本ゆかり便り11月号」に、「清正公の陣羽織」展のことを書いてくださいました!今回は、ご案内状にフォーカスして書いてくださってます。さすがの文章、優しくて的確。読みいってしまいます。ぜひお読みになってください!→
それから、ひとつ、すてきなニュースがあります。この展示会に、銀線細工の作家さん、松原智仁さんがジョイントしてくださることになりました。銀線細工って、銀の細い線をねじったり曲げたりして作り出す、繊細な繊細なアートです。帯留めやピアスなどのご出品です。松原さんは、大人気の引っ張りだこの作家さんですが、たぶん熊本では見られる所ないのでは?おしゃれな熊本人のみなさま、これはチャンスですぞ。
松原さん、そもそもは、熊本の応援をかねて、この展示会に遊びに来てくださろうとしていました。それなら、せっかくだから作品を熊本の皆さんに見せて差し上げれば?という声を受けて、参加の運びに。その上なんと、特別に、熊本をイメージした新作を作って下さるとのこと。たぶん、いまごろ鋭意制作中と思われます。楽しみね〜。松原さんのサイトです。→
*写真は昨日の仕事場。出品作を一同に並べタグをつけました。ふう、やれやれ。もうひといき。

あと2週間!清正ならどうする?

2016.11.04

P1170347.JPG
気がつくと再来週の土曜は、帰熊の日。うわー、焦るわー。とはいえ出来ることしか出来ないのだ。粘り強く、コツコツと作り続けるしかない。
戦乱の時代を生き抜いた清正公なら、こんなせっぱ詰った時、どうするだろう?
おーい、せいしょこさーん!
P1170350.JPG
個展が決まって、よし、テーマは清正の陣羽織だって決めた昨夏に、まずしたことは、大和市立図書館のサイトに検索を掛けて、思いつく限りのキーワードを打ち込んで、出てきた本をすべて借りることだった。そして、バラバラとめくって、気になる所に付せんを貼り、読むの日々。難しい本は読んでない。〇〇歴史読本とか言う名前の、ムック本とか、そんなの。
私のような10代終わりに故郷を離れ、特に歴史に興味をなく、、、、というタイプの人間にはとって、清正公は、熊本城を作ったお殿様という以外、知らないのだ。
私の子どもの頃のせいしょこさんのイメージは、今は、藤崎宮秋の例大祭と言われている、通称ボシタまつりの隋兵行列の、当時の星子熊本市長が、清正公のコスプレをして、馬に乗って、先頭を歩いてた。その市長さんのコスプレこそが、清正公のイメージだ。
これではいかん。正確な知識、カモーン。
P1170355.JPG
それで、本を読んで初めて知った、清正のこと。
1562年6月24日、尾張中村で生まれる。幼名、夜叉丸。元服後は虎之介清正と名乗った。母が秀吉の生母の伯母であったことから、小さい頃から秀吉に仕えた。身長は2m近くあったらしい。
1582年、賤ヶ岳の戦いで大活躍して、「七本槍」の一人として、名をなした。
1592年と1597年の朝鮮出兵で活躍。虎狩りしたとか、しなかったとか。
1596年、慶長元年、近畿地方に大地震が起こったとき、清正は直ちに伏見城に馳せ参じ、秀吉のために働く。当時、秀吉は誤解から清正のことを疎んじていたのだが、その勘気を解く。このことから、清正は「地震加藤」を言われた。清正は、築城、治水、干拓の名手であった。
1600年の関ヶ原の戦いでは、東軍に加担。それにより、家康より肥後全土を与えられる(それまでは北半分だった)。
1607年に熊本城が完成。
1611年、秀吉に恩を感じていた清正は、京都二条城での、家康と秀頼の会見に同席。無事を見届ける。その帰り道に病気になり(一説では京都で毒を盛られた?)、1611年6月24日、熊本の地で死す。享年50歳。
清正の死後、かねての約束通り、娘の八十姫が家康の十男、徳川頼宣に嫁ぎます。なんとその孫が八代将軍吉宗です。ちょい残念なのは、清正の血は入ってないってこと。八十姫はお子様ができなかったらしく、養子を実子のように育てたとのことです。
一方、跡継ぎの加藤忠広は、きちんとした理由は分からないけど、改易(初めて知った言葉だけど、更迭って意味らしい)されています。豊臣の子飼いの血筋は、徳川にとってじゃまだったってことなのか、はたまた、素行が悪かったからなのか?

清正公の案内状

2016.10.26

IMG_0449.jpg
個展のご案内状、届きました?ご住所いただいている方、発送しましたよ。お手に取っていただけました?
いいでしょ、いいでしょ。おほほ。我が展示会のDMながら、いい出来なのですわ〜。ほれぼれ〜。
ただ、お届けできてない方もいらっしゃるに違いないと心配しております。私、ヌケが多いんです。ごめんなさい。お送りしますので、ご一報ください。→
それから、私と面識がない方けどちょっと興味あるって方、ぜひお送りさせてください。ご住所お知らせください。→
忙しかったり、遠かったりして来れないけど、DMだけ欲しいって方もいいですよ。お気軽に!→
一部の方には、お友達などにお配りいただくよう、複数枚送らせてもらってます。そんな方で、「まだ足りん。もっと配ってやるよ。」と言う方も、ぜひぜひご一報ください。→ ご協力、心から感謝します。
IMG_0471.JPG
個展が決まったときから、今回の布陣は熊本で決めたいって思ってました。
それでDMは、一も二もなく、幼稚園と高校の同級生の渡辺善文くんにお願いしました。いやー、お世話になりました。
展示会のコンセプトからよく考えてくれて、そこを理解し、目に見える形にしてくれました。さすがだね!
例えば、
ーテーマカラーってあるの?
「うん、猩々緋って色。赤なんだけどね。」
ーしょうじょうひ?
「うん、猩々ってね、中国のお猿さん。猿がお酒を飲んでね、顔が真っ赤になるの。その色なんよ。戦国武将が好んだ色と。」
「色はさ、その猩々緋と、黒ね。」
「あとさ、加藤家の家紋を入れて欲しかと。蛇の目紋。」
「ハガキの形はさ、幟旗の形にならん?縦に細長くしてさ。」
うふふ、私の希望をすべて叶えてくれ、ほんとにすてきなDMができましたよ。どうか、お手に取ってくださいね。

テーマを「清正公の陣羽織」としたわけ

2016.10.14

DSC_2470.JPG
個展が決まったら、次はテーマを決めねば。力強い、メッセージが必要だ。私自身を支える、制作上の羅針盤ともなる。
自問自答。まず、初心に返って。なぜ、この時期に熊本で個展をするの?
それは、地震がきっかけ。突然起こったふるさとの大地震に心底おそれおののいた。
地震ね。じゃあ、一番ショックだったのは?
熊本城がくずれかけていること。
そっか、熊本城ね。熊本城がテーマ?
うーん、織物の展示会のテーマが建造物ねえ、、、、
じゃあ、ちょっと広く考えよう。熊本城と言えば?
せいしょこさん。
今も熊本人に愛されている加藤清正公の愛称ね。領民のために治水工事とか尽力したらしいね。せいしょこさんは、織物と関係ないの?
そんなの聞いたことないけど、そりゃー、着物は着ているでしょ。それに戦国武将だから、甲冑とか、陣羽織とか。。。
お、織の字が出てきたね。せいしょこさんは、どんな陣羽織を着ていたの?
知らない。
じゃあ、作れば。清正公に着せる陣羽織。現代版で。帯とショールで表現すれば。
ーーーーー
今日で、あの地震から半年だ。あっという間だなあ。熊本の家族や友だちはどうしてるだろう。まだまだこれから、もうひとやま、ふたやま、越えなくちゃだろうなと思う。さあ今こそ、
「せいしょこさん、出番ですよ!」

個展のはなし、そもそも編

2016.10.10

DSC_2535.JPG
今回の私の個展は、そもそもは4月の熊本大地震がきっかけです。
ふるさとに大地震がおき、多くの方から、お見舞いのメールをいただきました。おかげで、動揺していた私は、ずいぶん落ち着くことができました。ありがたかったです。
その中に、「何かできることない?」って聞いてくださる方がありました。私は「落ち着いたら観光に来てください」とこたえました。
遠くから、わざわざ、楽しむために、人が来ることが、疲弊し落ち込んでいる熊本を、明るい日常に戻す原動力になると思ったからです。
頭に中に、ちらりと会ったのは、東日本大震災後の「さんま寄席」です。立川志の輔さんが気仙沼で落語をする。それを東京はじめ、全国から観に行くというものです。実は私、2回、参加しました。震災後の東北に行ったのは、この企画があったからです。落語も最高に面白かったし、津波の爪痕を見たのは心に深く残ったし、何より、地元の方が本当にうれしそうに遠来の客を迎えられていたのをよく覚えています。
しばらくして、同じ方とフェイスブック上のコメントのやり取りで、
「ミホコさん、熊本で個展しないの?観に行くのに。」と。
まじすか!!だったら!!!
私はまず、懇意にしている熊本在住のきものライター、安達絵里子さんに相談しました。安達さんはきものサロン「和の國」店主、通称「國さん」に相談しました。
それでトントンと、個展を開催し、全国から熊本に遊びにきていただきましょうということになりました。うっわー、、、セキニン重大、、、、
私の個展きっかけに、熊本にお越しいただいて、熊本をぞんぶんに堪能していただき、また、復興中の熊本に外からの風を入れていただきたい。熊本の方には、日々の生活に振り掛ける一滴のエッセンスになれれば。そんな思いで個展を開催することになりました。
どうか、遊びにきてくださいね。まってます。
「清正公の陣羽織 吉田美保子展」
とき  2016年11月21日(月)、22日(火)、23日(水)《20日(日)お披露目会・予約制
じかん 11:00〜19:00
ところ きものサロン 和の國 熊本市中央区城東町4−7 電気ビル1F

「清正公の陣羽織 吉田美保子展」のご案内

2016.10.04

DSC_2822.JPG
この秋、個展を開催いたします。ところは、熊本。わがふるさとです。書きたいことはいろいろあれど、それはボチボチいくことにして、まずは、情報的なこと、書かせていただきますね。どうか、晩秋の予定に入れて下さい。遠方の方は、宿とフライトの手配を、今すぐ、プリーズ。
P1170577.JPG
「清正公の陣羽織 吉田美保子展」
とき 2016年11月21日(月)、22日(火)、23日(水)。《20日(日)お披露目会》11:00〜19:00
ところ きものサロン 和の國 熊本市中央区城東町4−7 電気ビル1F
◎トーク会をします
会期中(11/21、22、23日)連日、14時から、個展開催の経緯や、思い、作品の解説をします。申し込み不要、無料です。30分程度の予定です。ぜひご参集ください。
大地震がふるさと熊本をおそった。遠くに住む吉田を心底震わせた。あの美しい熊本城がくずれかけている。築城した加藤清正公に思いをはせた。
「せいしょこさん、出番ですよ!」
復興の陣頭指揮をとって下さい。せいしょこさんは、どんな陣羽織を着る?吉田もpetitせいしょこさんになって、帯とショールを織ります。
P1170516.JPG
◎お披露目会をします
会期に先行して11/20(日)に、お披露目会をします。いの一番に吉田の新作をご覧になりたい方、特別にご案内いたします。予約制です。申し込みやお問い合わせはこちらから
DSC_2772 2.jpeg
なんと、和の國さんのブログに、きものライターの安達絵里子さんが、この展示会について書いて下さっています。ありがとうございます。何よりの応援いただきました。制作に力が入るね。ご期待にこたえますよーー。

カテゴリー