吉田美保子の some ori ノート

さえさま物語 7

2023.08.11

完全注文制作ONLY ONLY、さえさまのお着物、いよいよ大詰めです。織りの作業は、お蚕さんから始まって、糸にし、色にし、形にしの集大成です。

さえさまの4つのご希望を叶えるために、多くの方の力を結集しました。一人の力では到底できなかったことが、おかげで実現できます。

織っている時は、私一人の孤独な作業ですけれど、さえさまや、関わってくれた多くの方々がまるで一緒にいてくれるような気がしています。

さえさま物語6

2023.07.23

完全注文制作ONLY ONLY、さえさまのお着物、整経が終わった経糸を機に乗せて、織の準備をします。

綜絖という上下に動く装置の穴に糸を入れることによって経糸(たていと)が上下に動くようになります。
それによってできた空間に緯糸(よこいと)を通し、その緯糸を筬で打ち付けることで糸が布に変身するのです。

この綜絖と筬の通し方でどんな布になるかが決まります。複雑な通し方にすればそれはそれで面白い布になるのですが、今回はあえて、一番スタンダードな平織で。

平織は糸の表情が生きるし、経糸と緯糸が直角にぶつかり、しっかりした布になります。さえさまのお望みで、今回お単衣の着物にするので、丈夫さも大事なのです。

この作業をしていると、まるで魔法の種を仕込んでいるような気持ちになります。どんな魔法にも仕込みがあって、それをきちんとこなすことが重要なのだなあ。

さえさま物語 5

2023.07.10

 

完全注文制作ONLY ONLY で承っているさえさまのお着物、糸の準備が出来ましたので、整経作業にかかります。

ここに来るまでに、何度も計算を入れて、よくよく考えます。どんな着物になるかはここで決まってしまいます。合わせて、効率よく、無駄なく作業できるように計画します。

キモは、宮坂製糸さんに作ってもらった100粒の節糸をどのように混ぜ込むか?
少なすぎると「ツルツルした着物でなくて、風合いのある着物を」とおっしゃるさえさまの希望に添えません。
多すぎると、ざっくりしすぎて着心地が悪くなりかねません。それに織りにくくなりすぎます。

ギリギリのラインを狙います。

115通目のメルマガ【あけみとりん号】

2023.07.06

  

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*写真はあけみとりんの動画より、スクリーンショットさせていただきました。

    

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こんにちは。

九州の大雨に心を砕いております。
自然はダイナミックなのが魅力ですが、本当に怖いです。
気をつけてと言っても、気をつけようもないですね。
どうか無事でありますように。

話変わりまして、当方、このところ、蚕や繭についての出会いが続いてます。
思いがけないご縁が広がり、じわーっとうれしいです。

今日のメルマガはそんな話をしたいと思います。

《 目次 》

1.   あけみとりん

2.   のうけん

3.   歯医者さん

4.   エゴと可愛さ

1.   あけみとりん

あけみとりんとの出会いは強烈でした。

「あけみとりん」というのは、YouTube上のお名前で、小学生の女の子です。
懇意にしている撚糸屋さんのご紹介で、お父様からメールいただいたのがきっかけで知り合ったのですが、こんなすごい小学生がいたのかとパンチを食らったかのような衝撃でした。

お父様と二人三脚で、蚕をテーマに自由研究をやっていらっしゃるのですが、その内容が尋常じゃない。想像を超えた緻密さ、深さなのです。

実は、観察研究ノートを見せてもらいにご自宅に伺いました。研究の内容にも驚きましたが、あけみとりんの可愛さにもノックダウンです。はち切れそうな底なしのエネルギー。研究からも本人からも。

お父様とのユニット感がまたいいのです。尊敬し合い、信頼し合い、高め合っている感じ。

あけみとりんの動画、色々ありますが、私のイチオシは以下の一本。ぜひご覧ください。すごい観察眼で目から鱗がポロポロ落ちます。

「あけみとりんが選ぶ カイコの可愛いポイント7つ」(約17分)
https://youtu.be/KXq3q136OXo

 

2.   のうけん

もう一つ、動画を紹介したいのですが、先ほどのあけみとりんは、小学生とお父様のユニットでしたが、今度は、国がやっている研究機関の研究員さんによる動画です。

何気なく見始めたのですが、最先端の研究職の方々がやっているのに、一般に向けわかりやすく、内容みっちりで、とても勉強になりました。

登場しているみなさん、動画制作は専門ではないと思うのですが、蚕の魅力を伝えようという一生懸命な気持ちがあふれていて、熱心さにほだされました。

4時間の長い動画ですので、合間合間に「ながら見」がおすすめです。

農研機構 「光るシルクを生み出す家畜!? おカイコ」(ニコニコ動画)
https://live.nicovideo.jp/watch/lv339921230

3.   歯医者さん

3ヶ月に一度、歯科検診に通っています。

この歯医者さん、ちょっと変わっていて、診療を中断して、雑談してくるのです。

こっちはリクライニングが倒れて、寝そべった状態なのに。。。(さすがに口は開けてないですが、、)

で、先日のこと。

「いやー、ヨシダさん、蚕って可愛いですね。ボク、たまたまなんですけど、動画見てたら出てきて、、、初めて見たんですけど、こんな可愛かったんだとかぶりついちゃいました。その後も色々検索して、、、」

と目をキラキラして話してくれました。

え!まじ!

いや、私の目から見たら、めちゃくちゃ可愛いけど。(あけみとりん程の観察力もなく、実際に飼ったのは25年くらい前に数回だけなんだけど)

今まで、身内の身びいき的に可愛いと思ってましたが、身内でない人から見ても、蚕は可愛いんだなあ。

4.   エゴと可愛さ

養蚕の起源は、のうけんの動画の中でも5,000年以上前言っていたけど、蚕と人の付き合いは長く、蚕は人がいないと生きられない家畜です。

美しい絹に魅せられた人間が、叡智を結集し、品種改良しまくったわけです。私は、それは人間のエゴでは、、、と思いつつも自分自身、沼にハマってしまいました。

まあ、人間の周りにいる動植物のほとんどは、品種改良されまくってます。当たり前といえば当たり前です。

エゴという表現が正しいかどうかは分かりません。文化とも文明とも科学とも言えるでしょう。

人間が操作しまくった生き物に、可愛さを感じる。それは一体、、どういう心情なのだろうか。

が、実物を前にすると(動画や写真であっても)それは、強烈に可愛いのです。理屈じゃないって感じで。

蚕や絹については、神聖さとかも感じます。

エゴで、可愛くて、神々しくて。本当に不思議で離れられないです。

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きものと帯の注文制作

染織吉田 吉田美保子

メルマガ

さえさま物語 4

2023.06.26

完全注文制作ONLY ONLYで承っているさえさまの着物と帯のうち、着物がいよいよ始まりました。

デザインは、さえさまのご希望により、遠目には無地、近くでみるとたくさんの色が入っている細い縞。緯糸(よこいと)にもたくさんの色が入っている。

それで10色に染め分けます。糸の種類も考慮して、どの色をどう配置するか、試行錯誤を重ねます。

経糸にも緯糸にも、上州式のスーッとした糸と100粒でひいた節のある糸を混ぜて使うのだけど、どう混ぜるか。それが問題。100粒の節糸が、想定以上に暴れん坊で冷や汗です。使いこなしてこその特注糸。受けて立ちます。

ここでどんな着物になるかが決定します。ですので、慎重に、大胆に。

さえさま物語3

2023.06.12

 

さえさまの着物と帯になる山鹿の繭、宮坂さんで製糸してもらって、次は撚糸にまわします。
製糸も大事だけど、撚糸もものすごく大事。絹が織れるのは、製糸された糸に撚りがかかっているからです。撚り次第で、糸はガラリと変身します。どんな布になるかも、撚りで変わります。

今回、さえさまのご希望に応えるべく、通常だったら遠慮するような細かい頼み事あり、電話じゃ無理だと糸を抱いて、八王子の森田撚糸さんへ足を運びました。

おそるおそるしどろもどろで話す私に、「ヨシダさん、仕事は情熱だよ」とおっしゃっる森田さん。
そうか、そうだよな。勇気づけられ、もとい、衿を正して、熱を込めてお願いしなおしましたら、あっさりと、「いいですよ」と受けてくださった。

言ってみるものだ。仕事は情熱ということを改めて教えてくださる森田さん、本当にありがとうございます。熱を受け止めてくださるプロがいてくれてうれしい。

以下の写真が、森田さんから戻ってきた、さえさまのための糸。情熱のかたまり。


7種類の細かいロット。

 
以上が着物用にメインに使うスーッとした糸。上州式。合わせた本数と撚り回数を変えて3種類。

 
以上がざっくり太めに特別にひいてもらった糸。着物の風合い出しに使う。一部帯にも織り込む予定。甘撚りにしたものと、カバーリングしてもらったもの。



銀河シルク。帯の経糸にも緯糸にも使います。今回2種類に分けて撚ってもらいました。

森田さんから戻ってきた糸たち、着物に使う糸はさっそく精練します。

アルカリで炊いて、ゆっくり糸のベールを脱がせていく。その変化に毎度おどろく。

こうやって、さえさまの糸は揃ったのでした。


精練した糸たち。セリシンの膜を脱いでさっぱり、ぷりぷりしています。

114通目のメルマガ【さえさまスタート号】

2023.06.08

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*上の写真は、阿蘇市フリー画像よりお借りしました。

 

 

 

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こんにちは。

天候不順で空を見上げる日が続きますが、お住まいのあたりはいかがですか?

台風も発生しているようだし、関東もきっと今日あたり梅雨入りかなと思います。

このところ、突然にびっくりするような気象があらわれ、呆気にとられることが多いですね。

荒ぶる自然に人はなすすべもなく、、、、

十分に備えて、かつ地球に対して謙虚に丁寧にいきたいものですね。

《 目次 》

1.   さえさまスタート

2.   苅安色とススキ野原

3.   さつまいもとプロテイン

4.   着姿ギャラリー

1.   さえさまスタート

完全注文制作ONLY ONLYが新しくスタートしております。今回のヒロインは「さえさま」。

熊本にゆかりがある方で、山鹿の蚕で、着物と帯を作りたいというご希望です。

繭や糸づくりからのこだわった究極の着物と帯の制作工程、ぜひブログでご覧ください。

ただいま2話目まで進んでおります。

https://www.someoriyoshida.com/category/only-only-注文制作/さえさま

2.   ススキ野原と苅安色

さえさまが注文くださって初めに話し合いをしたときに、作りたい着物のイメージは「阿蘇のススキ野原」とのことでした。

それに加え、「ツルツルピカピカではなく少々ざっくりめで、遠目には無地に見えるけど、実は色がたくさん入っている着物」がご希望。

なかなか難しいご注文です。

突破口は、ゆき和さんのカラー診断で「苅安(カリヤス)色」が選ばれたこと。苅安とはススキにそっくりな植物で、色は薄い緑みのある黄色。清々しい阿蘇のススキ野原がくっきり頭に浮かびました。

そうか、素直に阿蘇のススキ野原を織ればいいのか。

たくさんの色がかくれている苅安色の着物を、さえさまとともに、楽しく探求したいと思います。

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3.   さつまいもとプロテイン

私も健康を気遣うお年頃になってまいりました。

最近教えてもらって、さつまいもとプロテインを摂るようになりました。

さつまいもは、カリウムが豊富で、むくみ防止や血圧低下に役立つそうです。皮もたべるとアントシアニンが摂れてベターとのこと。4℃以下に冷やして食べると、でんぷんがレジスタントスターチに変わり、整腸作用の効果を高めてくれてモアベターとのこと。

プロテイン摂取は、私はこれまで、一度も気にかけたことすらなかったのですが、もはや常識となりつつあるようですね。筋肉のみならず、髪や爪にもいいようです。

新習慣を始めると、新しい扉が開いたような気になりますね。

4.   着姿ギャラリー

サイトの着姿ギャラリーに新たに二枚、写真を加えました。

一枚は、帯と、別注いただいた帯揚げ、お襦袢袖を、アートの街ニューヨークで初おろしして下さったお写真。

そしてもう一枚は、お襦袢地一反を染めさせていただいたお客様からの、袂からチラリと覗くお姿です。全身を肌に近く包み守るお襦袢ですから、任せていただきうれしいです。

お二方とも、とても素敵です。以下のリンク、ぜひご覧くださいね。

https://www.someoriyoshida.com/style


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きものと帯の注文制作

染織吉田 吉田美保子

メルマガ

さえさま物語2

2023.06.01

 

さえさま物語の2話目です。

さえさまのご希望は、熊本の山鹿で育った蚕で、着物と帯を作ること。布の風合いは、ツルツルピカピカではなくて、ざっくりとした手触りがあること。

繭のことは、さえさまからお話もらってすぐに養蚕農家の花井雅美さんにお願いして、2022年の春蚕を特別にキープしてもらってました。

同時に、糸づくりについては、長野県岡谷市の宮坂製糸の社長、高橋耕一さんに電話して、相談に乗ってもらいました。

そしていよいよ製糸していただく日に、花井さんと二人で糸くりの様子を、宮坂製糸さんに見せていただきに出かけました。

織物は糸で決まります。糸は繭で決まります。

花井さんの愛情たっぷりで育った山鹿の繭を、さえさまのご希望にそうように、高橋さんの指示で、糸のひき方を変えて着物用に2種類、帯用に1種類にしてもらいました。

10kgの繭は乾燥させて約4.7kgになり、その繭を製糸すると約2kgになり、撚糸をへて、精練というタンパク質を取り除く作業をすると1.6kgくらいになります。

10kgってたくさんのような感じがしますが、着物と帯になる部分はたった1.6kgなのです。一層大事に余すところなく織らねばと思いました。

宮坂製糸所

お蚕ファーム

 

さえさま物語1

2023.05.15

 

新しいONLY ONLYをはじめます。今回のヒロインは「さえさま」です。

「いつか、着物と帯を、山鹿の蚕で、ヨシダに織ってもらうのが夢」とずっとおっしゃっていただいてました。

さえさまと私は古い友人で、一昨年、私が熊本の山鹿の蚕で着物を作った時、いつか自分もと思われたのです。

それが満を持して、いよいよ動き出しました。今回のストーリーは、その夢を実現させるまでの物語です。

まずはじっくりお話を聞きます。ちょうど一年位前、水天宮のホテルのラウンジでお会いしました。

さえさま、夢に描くイメージは、ふるさとの阿蘇に広がるススキ野原とおっしゃいます。同郷ですからよく分かります。あの清々しさ、雄大な大地に吹き渡るそよ風。

が、、、ふむ〜、ススキ野原、、、着物のイメージとしては大変難しいです。つかみどころが無さすぎる、、、この日はお話を聞くだけでお開きとなりました。

その後さえさま、ご自分でネット検索されて、カラー診断を申し込まれました。人伝の紹介などではなく直感的に。行動力に感服です。

当日は私もお付き合いすることに。

お願いしたのは、ゆき和さん。
こんな言い方は適切ではないと思いますが、これが大当たり。色のこと、着物のこと、着方や素材のことまで熟知していらっしゃって、惜しげもなく湧き出るように伝えてくださいます。知っているからこその自由さや、臨機応変さがあります。
我々との相性もバッチリで、和気藹々と濃密な時間を過ごし、すっかり仲間になりました。

ゆき和さんによる、最終的な診断結果は「苅安色」。

か、か、苅安!!苅安はススキの仲間、見かけはススキそっくりです。ここで、阿蘇のススキ野原と繋がるとは心底驚きました!

さえさまとゆき和さんと私、ススキの野原の大草原を三人で冒険するように、物語を紡いで行くことになるのです。

ゆき和さんのサイト

ゆき和さんが書いてくれたこの日のこと 

113通目のメルマガ【染織吉田20周年号】

2023.05.03

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*上の写真は、いただきもののわらび。春が飛び込んできた。

 

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おはようございます。

清々しい5月の風が吹いています。ゴールデンウィーク、いかがお過ごしでしょうか?関東はまさに五月晴れといった天気ですが、あなた様のお住まいのあたりはいかがですか?

先日、染織吉田は、20周年を迎えることができました。

これもひとえに支えてくださっている皆様のおかげです。本当にどうもありがとうございます。

これからも、変化しつつも織り続け、30周年を充実した気持ちで迎えられるよう、コツコツやっていきますので、どうか今後ともよろしくお付き合いのほどお願いいたします。

 

《 目次 》

 

1.   20周年

2.   さとさまお手元に

3.   周年記念は特になし

4.   chatGPT

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1.   20年前

2003年5月1日が、染織吉田の設立の日です。

20年前のこの日のことを昨日のように覚えています。

その前の年の夏の終わりに勤めを辞めて、満を持して、開業届けを当時住んでいた板橋区の税務署へ、自転車をこいで持っていきました。

連休の間の平日でちょっと世の中がのんびりムードの労働者の日、そしてこの日は父の誕生日でもあります。父は66から86へ。私は35から55へなりました。

とにかくスタートさせて、行き詰まったら出直そうくらいのノリでの開業でしたが、曲がりなりにも続けてこれています。

世の中も変わりました。

変化できるものが生き残るとは、ダーウィンの言葉だそうですが、織り続けるためにも変化が必要と思っています。根っこは大事に、あとは柔軟に変わり続けながらコツコツやっていきたいものです。

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2.   さとさまお手元に

ONLYONLYで制作したさとさまの帯ですが、とうとうお手元に届きました!

送ってくださったお写真も載せてブログに「さとさま物語9」書きました。

そこにもちょっと書きましたが、お写真に写っているさとさまが、昨年お会いした時より一段登られたような、清々しくさっぱりした表情でしたのが、印象的でした。

50歳の記念に帯を発注くださったのですが、「どんな帯にするか」を私と二人三脚で考えているうちに、ご自分を深く見つめ直されたのかもしれません。

かくいう私も、さとさまに100%フォーカスした帯を作り出すことで、自分も鍛えられたように思います。ウィンウィンの関係が築けたとしたら、本当に嬉しいです。ブログ、ぜひご覧くださいませ。

https://www.someoriyoshida.com/category/only-only-注文制作/sato

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3.   記念事業は特になし

20周年の記念に何かすべきかと、、、、実はずーっと考えていたのですが、決断には至らず。

(10周年の時は、それを機に、ホームページを開設しました。)

淡々と仕事に向き合いたいと思います。

次のONLY ONLYも水面下で始まっています。

しっかり向き合って、その方に喜んでいただけるモノづくりを続けていこうと思います。

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4.   chatGPT

メルマガを書くとき、誤字脱字や伝わりやすさなど、それなりに気を使っているつもりですが、配信後に後悔することがあります。

それで今回は、うわさのchatGPTに、下書きの添削を頼んでみました。

それによると「満20周年」と書いていたのを「20周年」と書き直せと!ありがとう!chatGPT !

 

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きものと帯の注文制作

染織吉田 吉田美保子

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