吉田美保子の some ori ノート

129通目のメルマガ【富岡日記号】

2024.09.20

   

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残暑お見舞い申し上げます。

もう9月も下旬なのに、ものすごい暑さですね。お身体、大丈夫でしょうか?

夏の太陽は高く、頭の上から降り注ぐ感じですが、秋はグッと下がり、斜めから強烈に刺してきて、夏とは違った疲弊を感じます。

なんというか、、、シミになりそうな日差し。

室内にも容赦なく刺さってくるので、昼間は南側のカーテンを厚く閉ざし、室温が上がらないようにしています。

夏は明るい暑さで、初秋は暗い暑さ、、、なかなか厳しいですが、もうちょっとで本当の秋と思って、乗り切りましょう!

今日のメルマガは、先日、群馬県の富岡に行った時のことです。お付き合いください。

 

《 目次 》

1.   富岡日記

2.   みさちゃん

3.   富岡製糸場

4.   富岡後記

1.   富岡日記

群馬県富岡市にある、旧官営富岡製糸場は、近代日本史の重要なポイントで、明治の殖産工業の立役者。絹織物を生業とする私には一度は行きたいと思いつつ、これまで果たせていませんでした。

先日、参加しているコミュニティの方に誘っていただき、初めての訪問と相成りました。

電車の乗り継ぎが不安で、余裕を持って3時間かかる計算で家を出ました。

お供は「富岡日記」。富岡製糸場の「伝習工女」だった和田英さんの回想録です。

明治6年、幕末生まれの16歳の士族の娘さんが、キリッと志高く、興味津々で、製糸場でのあれこれや、周りの人々、食べ物のこと、具に観察しているの本で、めっぽう面白かったです。

当時の皇后陛下が行幸されたことは知識としては知ってましたが、ちょうどこの英さんがいた頃のことで、行幸当日のみならず、前日に女官が下見にきた時のことも詳しく書いてます。
女官がおしろいを真っ白につけているのを、うちうちで笑ったと書いてあるのにはびっくり。そりゃ怒られるでしょと思ったら、やっぱりお達しがあったようで、、、

明治のティーンエイジャーの娘さんたちの様子に苦笑いしました。まさか150年たった今、「もー、笑っちゃダメじゃーん」と呆れられるとは、英さんも思っていなかったでしょう。

2.   みさちゃん

この小旅行にご一緒したお一人が(ニックネームで)みさちゃん。

初対面の方だったのですが、事前情報で、群馬県の奥の方のご出身で、現在は都会に住んでいるとは知ってました。

駅で落ち合って、レンタカーに乗り込んで挨拶していると、、、、、

「私、養蚕農家の出身なんです」と。

え!

話には幾度となく聞いていた、養蚕大国群馬の、まさに養蚕農家で育った人と一緒の車に乗っている!

子どもだったみさちゃんは、蚕が桑を食むサワサワという雨降りの音で目覚めていたと。

大きくなったお蚕さんを、両腕ですくって、そのひんやり感を楽しんだと。

毛虫は嫌いだったけど、お蚕さんはすべすべしてて可愛いと思っていたと。

うわ〜〜〜!大感激!

みさちゃんのご実家は、その後いつの頃か養蚕をやめ、野菜を作るようになったとのこと。

こういうの、生き証人って言うんでしょうか?こちらが知識として知っていることを、生活の中で実体験した人がここにいる。すごいなー。びっくりだなー。

3.   富岡製糸場

さて、富岡製糸場につきました。

レンガ作りで、威風堂々でっかくて、当時は最先端のピッカピカだったでしょう。さっき読んだ英さんの身になり、武者ぶるいがしました。

ですが、今の目になると、そうとう辺鄙なところであり、今でこそ世界遺産ですが、養蚕が廃れてきた昭和の後期から平成時代は、さぞ寂しかったのではないかなと推察されました。

明治のころ、全国から若い娘さんたちが続々と集まり、若い国家を世界レベルに追いつかせようと、一生懸命働いていたのだというのが幻のようです。

突然大雨に降られたり、雷が鳴ったりして、ちょっと感覚がクラクラしました。今が、英さんがいた明治時代か、みさちゃんや私が子どもだった昭和中期か、それとも令和なのか、なんだかわからなくなりました。

 

4.   富岡後記

高崎駅で解散して、私は一人新幹線で大宮に出て、埼京線に乗り換えたら、事故で立ち往生してしまいました。

ちょうどいい時間ができたと富岡日記の続きの「富岡後記」と「解説」を読みながら、運転再開を待ちます。

富岡後記は、和田英が、富岡から故郷の長野に帰ってから、地元の製糸場の立ち上げに指導者として関わったときの話です。

(谷根千で有名な)森まゆみさんの解説もなかなかに詳しくて、丁寧に取材されたのだろうなあ、さすがだなあって思って引き込まれて読んでましたら、やっと電車が動き、神奈川のうちにたどり着いた時は、タイムスリップから帰ってきたような気がしました。

 

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きものと帯の注文制作

染織吉田 吉田美保子

メルマガ

128通目のメルマガ【繭から糸づくりイベント号】

2024.09.02

          

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おはようございます。

台風10号の影響は大丈夫でしたか?

私の住む神奈川県でも警報がなり、土砂崩れなどもあったようで、緊張しました。

それから数日経った今も、大地に、そして空気中にも、水がたぷたぷに充満しています。

まだ止まったままの鉄道路線もあって、相当量が広範囲に降り続いたことに怖くなります。

鉄道は止まってしまうと、手も足も出なくほとほと困りますね。

みなさま方に被害がないことを祈ります。

《 目次 》

1.   繭から糸づくりイベント

2.   夢の企画

3.   郷土民家園

4.   藁の灰汁

 

1.   繭から糸づくりイベント

この夏の私の一番の出来事は、小学生を対象としたワークショップの講師をしたことでした。

繭を真綿にして、糸にして、機織りまでするのです。

お話いただいたのはまだ寒い頃で、自分がやるだけでも精一杯なのに、小学生に教えるなんてとてもじゃないけどできないと思っていましたが、なんだかんだ話しているうちに、これは私にとってもありがたい機会だと、参加させていただきました。

一緒に講師を務めた(蚕の自由研究で有名な)あけみとりん親子さんやイベントの主催者さんと素晴らしいチームが組め、実りあるものになりました。暑い中、みんな頑張りました。

 

2.   夢の企画

今回は、繭を真綿にしたもの(一部は草木染めしたもの)からずり出して、太ももなどでよって糸にする。それを、まず牛乳パックの織機で織ってみる。フライヤーで真綿つむぎをしてみる。ペットボトルの座繰り機を回して、座繰りをしてみる。高機で織ってみる。と盛りだくさん。

資料もいっぱい用意され、実際の野蚕も登場して、芋虫好きさん、もの作り好きさんにとっては、夢のような企画だったのではないかと思います。

機織り体験している男の子が使っている糸が細かったので、変えたほうが織りやすいよというと、いや、僕はこれで織りたいと言ったのには、日本の未来は明るいと思いました。

真綿から糸を作るのは、小学生も親御さんも夢中になってました。何かを作るというのは、人間の本能なのでしょうね。

 

3.   郷土民家園

イベントの会場は、郷土民家園に移築された江戸時代の茅葺き屋根の民家でした。

黒くて太い柱、梁。土間、縁側。中にいると、なんだか落ち着くのはDNAゆえだからでしょうか?

風が通れば涼しいですが、この日はまだまだ猛暑で、皆さんの熱気もあって、なかなか大変でした。

敷地を出たところの桑畑には、美味しそうな葉が茂っています。

近くに湧き水もあり、夏休みにぴったりの場所です。

4.   藁の灰汁

 今回使った繭は、講師陣があらかじめ煮て、真綿にしておいたのですが、繭を煮る時に使うアルカリの液を、藁の灰汁から取りました。

藁の灰汁はマイルドで、昔から絹の精練には最適と言われていますが、実は私、初めてでした。(これまでは、木灰、マルセル石鹸、重曹を使ってきました)

今回は、熊本県山鹿市の養蚕農家、花井雅美さんが藁を燃やして作ってくださった灰をいただいて、灰汁を取りました。

灰汁の出来は上々で、繭はふっくら柔らかくなり、サナギもぽろっと取りだせ、良い真綿にできました。

その作業中に実感したのですが、何より大事なのは繭ですね。繭の状態が良ければ、良い真綿になる。良い真綿になれば、糸もひきやすく、結果的に良い糸になり、良い布になる。

今回、養蚕農家さんの繭、民家園で育てた繭、野生の蚕の繭など、いろいろ煮てみたところ、養蚕農家さんの繭の優秀さは圧倒的でした。

それぞれに良さがあるのですが、さすが、プロの技術と長年の知恵と知識はすごいものだとうなりました。

      

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きものと帯の注文制作

染織吉田 吉田美保子

メルマガ

127通目のメルマガ【納涼・和の東京湾クルーズ号】

2024.08.08

 

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残暑お見舞い申し上げます。

立秋を過ぎましたね。

ここ関東平野の片隅は、ほんのちょっとだけ空の様子に季節の移ろいを感じます。

そうは言っても猛暑が続いております。お身体、大丈夫でしょうか?

私は、去年の夏の盛大な夏バテを教訓に、極力とじこもり生活をしているせいか、どうにかクリアしています。

昨年よりは、うまく凌いでいるようにも感じています。

人間は、慣れる生き物で、酷暑にも慣れていくのでしょうか?

___________

 

《 目次 》

1.   ななさま出来上がり

2.   納涼・和の東京湾クルーズ

3.   マニュキュアとペディキュア

4.   画像生成AI

 

___________

 

1.   ななさま出来上がり

ONLY ONLY で取り組んでいたななさまの半幅帯、時を同じくして、浴衣も仕立て上がりました。

着物も帯も、お召しいただいた時が完成です。ななさま、命を吹き込んでくださいました。

その組み合わせで早速お出かけされた様子を密着(?)しております。ぜひご覧ください。

https://www.someoriyoshida.com/category/only-only-注文制作/ななさま

 

 

 

2.   納涼・和の東京湾クルーズ

この日は、ななさまと私が入っているコミュニティの皆さんと一緒に、和装で、船遊びに出かけてたのです。

貸切クルーズって楽しいですね!思った以上に盛り上がりました。

着物を着慣れている方、初めて着られた方、新調された方、レンタルの方、お身内から借りられた方、思い思いの和装で集った総勢17名。

夕まずめから、夜景までを楽しめました。

 

 

 

3.   マニュキュアとペディキュア

クルーズに向けて、何か新調したり、おしゃれをする人が多い中、私はいつもの浴衣にいつもの帯。目新しいものは何もなく、、、、

それも詰まらないなと思って、ものすごく久しぶりにマニュキュアとペディキュアにチャレンジすることにしました。

と言っても、本当のじゃなくて、爪にシールを貼る形式のなんちゃってです。

これを探しに百均へ。いろいろあるんですねえ。。。。

シール形式、初めての経験でしたが、指ごとに変えられてなかなかおしゃれでした。完全に自己満足ではありますが。

ペディキュアの方は、今も貼ったままで、うふふと思っております。

 

4.   画像生成AI

このクルーズの幹事は私がやったのですが、呼びかけのためのイメージ画像を、初めての挑戦で生成AIで作りました。

AdobeのFireflyという無料のソフトを使って、「着物をきた男女がクルーズ船に乗って、お酒を飲みながら、東京の夜景を眺めている」など書いて、どんなイメージでなどいろいろ指示すると、勝手に絵を描いてくれるのです。

その中からいいと思うのを選び、指示を少し変えたりを繰り返します。

これが難しい。

何が一番難しかったかというと、着物の形が「ちょっと変だなー」のままなんです。

Fireflyの中にある「着物」という概念が、そもそも違うんじゃないかな。

もしかして、こっちの方が世の中の常識なのかもしれません。

それでも、新しいチャレンジをとっても楽しみました!

(実際に使った画像、2枚載せます。ね、変でしょう?)

 

 

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ななさま物語 7

2024.08.07

ななさま物語の7話目です。(ラッキーナンバー「7」!)

半幅帯の完成と時を同じくして、新調した浴衣も仕立て上がってきました。

ONLY ONLYはお召しいただいた時が完成ですので、まさにこの時です。ほら、こんなにかっこいい!

 

ジャーン、この日、私もご一緒に、東京湾クルーズに繰り出しました。

実は、クルーズが先に決まっていて、急遽、浴衣を作り、帯を作ることになったのです。
それで、大急ぎで、浴衣地を選び、仕立てに出し、その生地とななさまの希望や生き方に合う帯を作ったのです。

ななさま、後も見せて!

帯結び、色々やってみられている写真、いただきました。

こんなのも可愛いですね。

     

帯締めと帯留め、大人の浴衣にとっても合いますね。さすがです。

半幅帯「変化上等!」、これからもずっと、変わり続けるななさまに寄り添っていくことでしょう。

そして、なんと過分なご褒美までいただいてしまった!

 

 

ななさま物語 6

2024.08.03

さて、ななさまのONLY ONLY、織り上がって、仕上げの段階まで来ました。

蒸しと水元と湯のしは専門業者さんにやっていただいて、その後の最終の検反と仕上げを自分でやります。

あれこれ振り返り検証する大事な時間。

今回、ななさまからのリクエストで追い求めたのは、以下の5つ。

 

・変化上等
・静と動
・寒色と暖色
・浴衣生地の茄子紺色に映える
・ラッキーナンバー7 

 

できることは全てやり尽くし、新しいチャレンジも各所に取り込んで、おかげさまで私にとっても変化上等ができました。

  

今回は、半幅帯だから、特にしっかりした布であるように、経糸も詰め、緯糸も渾身の力をこめて織りました。それが締めやすさにつながると思っています。

ルーペで覗いてみましょう。

    

最後の最後は、拡大鏡で細かくチェックして、ピンセットや針で、糸の乱れなどもただします。

    

ななさまの茄子紺の浴衣地と合わせてみる。いいのではないか!

   

「変化上等!」、これからも変化し続けるななさまに寄り添う帯です。

 

 

 

ななさま物語 5

2024.07.30

ONLY ONLY、ななさまの半幅帯、上の動画は、トシさん撮影の織っているところです。7分くらいあります。心地よい音を採取してくれましたので、BGMにどうぞ。この後の写真も全て、トシさんの撮影です。

さて、前回、ブラッシングカラーズまで終わりました。その後、今回のONLY ONLYのキモとも言える「ずらし」を施しました。「ずらし」の工程は写真がないので、文字だけで説明します。

経糸を7つの束に分けて、それぞれの頭と尻尾を結びつけ、大きな輪にして、ピンと張ります。7つに分けたのは、もちろんななさまの「7」。

その7つの輪をずらしていくのです。

ななさま、「動と静」を望んでいらっしゃったので、沸々とたぎるマグマのように、大胆にずらします。狙ってはいるけど、偶然の力も大きく、これは冒険でもあります。

ずらし具合が決まったら固定させて、かっちり巻き取って、織り機に掛けて、機拵え(はたごしらえ)。順番通りに綜絖に通して、筬に通して、テンション揃えて、結びつけて。

それから、ようやく織りです。

 

織り機にかかってしまえば、後は淡々と遂行していくだけ。力を込めて、締めやすいしっかりした帯になるよう、きっちり織って行きます。

 

経糸が7色のところは、緯糸も7色。

 

緯糸を入れている道具は杼(ひ)というのですが、杼も7丁、持ち替えながら使います。

    

さて、先が見えてきました。

ななさま物語 4

2024.07.15

ONLY ONLY ななさまの半幅帯、経糸の準備ができたら、ブラッシングカラーに向けて、染料を調合します。これが、大事。納得いくまで何度も。

ななさまの好きな茄子の色。静と動。寒色と暖色。変化上等。ラッキーセブン。白も含め7色。柄は7回繰り返す。

緯糸の準備も並行して。その時点で試し織りをして、得心がいったら、経糸をもう一度、伸ばします。そして、あたりをつけて、いよいよ、本番のブラッシングカラーズです。

その時点で、ななさまと記録の伴奏をしてくださってるトシさんがお越しくださいました。レフ板持って、撮影助手もしてくださるななさま。

 

試し織り部分をあててみるななさま。

ここに挙げている写真は全てトシさん撮影です。(一枚だけ例外) 創作に寄り添ってくださって、今回は3人で作っている気がします。それはとても幸せなこと。

 

ななさまとトシさん、お越しくださったのブラッシングカラーズをしている日に合わせてですので、工程全てを細かに追ったわけではないのですが、おおらかに全体を分かってくださって、私一人の作業部分も理解してくださって、いつも一緒に作ったような気がしています。

下の写真、ジャーン、ななさま撮影の撮影中のトシさん。

ななさま物語 3

2024.07.12

ななさまの半幅帯、全体像をつかんだら、糸の準備です。

ななさまは、光沢感のあるキラキラしたものも似合われるので、その路線上にある糸を選ぶことにしました。浴衣に合わせるのが目的なので、ドレッシーすぎない、綺麗めカジュアル。締めやすく、ツヤがあり、花がある。そして、合言葉は「変化上等!」。

さあ、それを実現するためには、糸をどう選び、どう組み合わせれば最適なのか?そのために私ができることは何なのか?

経糸に使う糸は、長野県岡谷市の宮坂製糸さんに特別に引いてもらった銀河シルクと、ぐんま200というお蚕さんの繭から引いた甘よりの糸にしました。どちらも貴重で希少な、国産の絹です。
緯糸は、太めのやはり光沢のある絹にしました。

半幅帯は、両面を使うことができるので、表は経糸が見えて、裏は緯糸が見えるしずはた織りという綾織にして、表情の違いを楽しめるようにしよう。

大きな綛は、まず、扱いやすくするために、回数をそろえて、巻き直します。

  

そして、染めます。白に見えるけど、ごくごく少量の染料で染めています。絹は、そのまま使うことはしません。

 

染まったら、ブラッシングカラーズに備えて地入れ液と糊をつけて、整経に備えて計算して、その通りに大管に巻いていきます。

整経と巻取りは、今回は自宅工房ではなくて、特にお願いして、やらせていただきに上がりました。今までと違った方法でチャレンジしたくて。

受け入れていただけることに感謝。可能性を広げていけることに感謝。ものづくりは一人でできるものではないのだなあ。

ななさま物語 2

2024.07.03

ななさまの半幅帯とタブローを制作する今回のONLY ONLY。

ななさまが求めていらっしゃるのは、以下の5つ。

・変化上等
・静と動
・寒色と暖色
・浴衣生地の茄子紺色に映える
・ラッキーナンバー7 

なるほど、これを同時に表現するのが私のミッションなのだな。承知。それぞれじっくり考える。

「変化上等」ななさまのキャッチフレーズ。変化って望んでなくても、ある日突然あらわれる。押し寄せる。人はそれを拒否することはできない。流される。しかし、それを「変化上等」と捉えるななさま。受け入れるのも、流されるのも強さなのだ。

「静と動」これは、ななさまそのものと思う。ななさま、静謐な面影を持った品の良い方なのだ。同時に情熱的でもある。フラメンコを踊るとおっしゃってたな。両方持っている方。
普段のオシャレは、どちらかというとコンサバティブなエレガント系と拝察したが、どっこいその反対も似合われると踏んだ。しかし、いつもと違いすぎるのを作ると、似合っても落ち着かないということになりかねない。その静と動を両方取り入れ、ギリギリのラインを狙わねば。ずらし技法を入れるか?

   

「寒色と暖色」これは、そうしておいた方が、帯としての使い勝手も増す。浴衣には涼しげな寒色が素敵だし、凛としたななさまに合う。暖色でチャーミングさを出したい。

 

「浴衣生地の茄子紺色に映える」浴衣は、おあつらえになるとのことだったので、一緒に懇意のギャラリー「イトノサキ」さんに行って選んだ。茄子紺のおしゃれな生地がとても似合われた。その端切れをいただいて来た。着る人と長着が決まっている状態なので、私としては一点集中して臨めて大変ありがたい。

「ラッキーナンバー7 」ななさまのななは数字の「7」。7を織り込もう。そのやり方はいくらでもある。7つにずらす。7色に染め分ける。柄を7回繰り返す。

出来上がってしまえば「7」は目立たなくなるだろう。しかし、そこに「7」がある。そのことはとても大事なのだ。

普段は、私一人で粛々と進める作業だが、ななさまが打ち合わせに来てくれた。伴奏してくださるトシさんと一緒に。それで、一挙に楽しくなった。

*写真提供はトシさん(1,2枚目)、ななさま(5,7枚目)、私(3,4,6枚目)

126通目のメルマガ【ななさまスタート号】

2024.07.01

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おはようございます。本州は雨の季節ですね。お住まいのあたりはいかがでしょうか?

今日から7月。

昨日は夏越の祓(なごしのはらえ)で、「水無月」を近くの和菓子店で求めていただきました。三角形のとんがりが、キッと邪を祓ってくれそうで、美味しくいただきました。

雨から暑さの季節へと続きます。お身体大事に、お元気にお過ごしください。

《 目次 》

1.   ななさまスタート

2.   コミュニティ

3.   いちょう団地

4.   タンハー

 

1.   ななさまスタート

 

新しいONLY ONLY をスタートさせました。ヒロインは「ななさま」。

ななさまの「なな」は数字の「七」。七月に相応しいとなんとなく嬉しくなってしまいます。

今回のONLY ONLYは、いつもと違う点がいくつかあります。

・半幅帯とタブローを同時にご注文くださったこと。二つのことを考えながら、まずは締切のある半幅帯から取り組んでます。

・ななさまと私の出会いが、あるコミュニティを通してであること。

・そのコミュニティの仲間の「トシさん」が制作工程の取材に入ってくださっていること。

どの点もが、これまでより幅を広げてくれそうで、とてもありがたいのです。

ブログにはトシさんが撮ってくれた写真も多数載せてますので、ぜひご覧ください。

https://www.someoriyoshida.com/category/only-only-注文制作/ななさま

 

2.   コミュニティ

 

そのコミュニティは、50代60代の人たちの集まりで、主にネットで繋がっているのですが、思っていたよりずっとオープンな交流ができ、深く繋がれて、面白いもんだなあって結構のめり込んで参加してます。

私はずっと独立独歩でやってきて、コミュニティらしいものに属せずきたので、一挙に知人友人が増えてありがたく、みなさん大人で節度があって、居心地がいいのです。

いい人生とは、人とのつながりにあるそうです。コミュニティも一つだけでなく、いくつも首を突っ込んで、あちこちで繋がっておくことがセイフティネットにもなると。

ほんと、そうだなあと思うこの頃です。

自分でも主宰したいなあと思いつつ、このメルマガがゆるいつながりのコミュニティの一つになれればいいのだけど、どう発展させて行ったらいいのかわかりません。

もし、よいアイディアがあれば、このメルマガに返信する形で、ぜひ教えてください。

 

3.   いちょう団地

 

それで、先日のこと、ベトナム料理を食べに行こうと言うことになり、そのコミュニティの有志と、うちからそう遠くない「いちょう団地」を目指したのです。

いちょう団地とは、神奈川県大和市と横浜市泉区にまたがる巨大団地で、多国籍の外国人の方々が多く住んでおられます。

なぜそんなに多くの外国人が住んでいるかというと、特に、我々世代の人間からすると考えざるを得ないような、深い理由やさまざまな事情があるのです。

その敷地の中に、本格的なベトナム料理の店が複数あって、日本では他で食べられない味で絶品だと。これは行かねばと。

 
4.   タンハー

 

それで、我々5名、小田急江ノ島線の高座渋谷駅で落ち合って、いざ、いちょう団地へ。
途中、ここは新宿まで小1時間の首都圏なのかと言うような、鎮守の森や畑や土手を通ります。

やっとこさで「タンハー」というベトナム食材屋さん兼食堂についたのですが、そこが居心地良くて、美味しくて楽しくて、居着いてしまいそうになりました。

一挙に氷解。今が幸せなら、それでいいじゃん。

コミュニティのみなさんの探究心、知識欲、好奇心もすごい。みんな、遠くからのご参加です。群馬県、千葉県、東京都、新潟県。わわわ〜、地元神奈川県は私だけ〜。

タンハーの夜は更けていきます。

 

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