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125通目のメルマガ【ワイルドシルクミュージアム号】をお届けいたします。
おはようございます。
昨日は暖かい春の日でした。お住まいのあたりはいかがでしたか?
急に暑くなって、樹木や生き物が、一気に勢いを増したように感じます。
気配が濃くなったというか、、、、、
自然はすごいなあ。
それに引き換え、ダメ人間の私は、「あちー」と陽を避けて、タジタジとなっております。
今日のメルマガは、まだ暑さもそれほどでもなかった先週の月曜(桜満開の日)のお出かけのことを書いてます。
お付き合いください。
《 目次 》
1. ワイルドシルクミュージアム
2. 館長さん
3. 深川蚕(ふかがわさん)
4. イモムシ
1. ワイルドシルクミュージアム
東京の深川に、ワイルドシルクミュージアムという私設のミュージアムがあります。
存在はずっと知ってましたが、一体どんなミュージアムなのかも知らなかったし、開館日が週に二日のみなのもあって、未知の場所のままになっていました。
誘っていただいて初めて訪れたそこは、小さなビルの一階で、ミュージアム自体も可愛い感じで、小洒落た路面店の様相。
が、一歩踏み入れるとと、その小さな空間に、目一杯の展示物とともに、蚕への愛、豊富な知識、実行力、なんでもチャレンジしてみる精神が、ぎゅっと詰まっていました。
2. 館長さん
ワイルドシルクミュージアムの館長さんは、坪川佳子さんとおっしゃる、素敵な雰囲気の今どきのスマートな女性なのですが、淡々としていらっしゃる印象なのに、実は、濃くて、熱くて、広くて、大きく、深かった。
世の中にはすごい人がいるものだ。
3. 深川蚕(ふかがわさん)
野蚕(やさん・家蚕以外の蚕)の名前は、「@@蚕(さん)」とつけられていることが多いです。例えば「天蚕」「柞蚕」「ムガ蚕」「与那国蚕」「タサール蚕」「エリ蚕」「神樹蚕」など。
それらは、野生か、または人間が繭を利用するために、餌になる樹木に網などを張り飼育しているのがほとんどと思うのですが、なんと、坪川さんは自宅マンションの部屋で飼っていらっしゃるのです。
そして、なななんと、別種の野蚕同士を自分で交配して、何代も育て続け、新たな品種を作り、地名にちなみ「深川蚕」と名付けられたのです。
「エリ蚕」と「神樹蚕」のハイブリッドだそうで、彼らが吐く糸はきれいなオレンジ色。オレンジ色のふわふわした繭も見せていただきました。(エリ蚕は白、神樹蚕は薄茶の糸を吐きます。オレンジ色ではありません)
びっくり!すごすぎです。
4. イモムシ
坪川館長は、この日、ご自宅マンションから、深川蚕のイモムシ2頭を自転車に乗せて、連れてきてくださいました。
家蚕とは全く違って、ツンツンしているし、緑色をおびた白色です。
餌のネズミモチの葉をたくさん食べてるのか、ムチムチと健康そう。
ネズミモチの葉は、ご友人の造園家さんから分けてもらうほか、マンションの屋上で育てていらっしゃるとのこと。
深川蚕を育てているのはマンション室内だそうで、繭から蛾が出てきて飛びだすと、部屋に鱗粉が舞うそうです。
へーーーー!
私は家蚕のことはほんの少々の机上の知見はあるのですが、蚕の種(卵のことを種と言います)の取ることは、とても難しく、専門の業者が厳しく管理して行なっていると聞いているものですから、野蚕とはいえ、個人が交配させて、種を取って、孵化させて、幼虫を育て、繭にして、蛾にして、交配させて、、、を繰り返していることに心底驚きました。
人間てすごいなあ。蚕の可能性を広げているのは人間だな。思い込みを外さねばなあと思いました。
*ワイルドシルクミュージアムのサイト
https://wildsilk.jp/index.html
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染織吉田 吉田美保子