八寸帯
清正Black

|価格| ¥ 216,000 (税込) |品番|  [:ja]J-6-8[:]
SOLD OUT


キリッとした強そうな帯を織ろうと思った。

わが故郷のスーパーヒーロー、加藤清正のことを調べていた時に見つけた、清正の甲冑(かっちゅう。戦いの時の衣装)が、ものすごくカッコよく、これを帯に表現したいと思ったからだ。


今の女の人が締めるものに、戦国武将の甲冑をヒントっていったい、、と思われる向きもおいででしょう。しかし、あのファッションセンスは、時代や性別、関係ないと思った。

こういう帯、今の女の人に、似合うと思うのです。


色は、黒が基調で、ブルーがキメ色で、黄金色が飛び飛びで入る。この色味は、清正からもらった。

元になった清正の甲冑、ずっと下に載せますね。見てください。


私の工夫は、締め方によって、ブルーの分量を変えることができるってこと。これは、下半分のブルー多め。

トップの画像はブルーと黒が半々くらい。3番目の画像は黒が多め。


前帯部分。こちらも、黒とブルーをどこで切り替えるかが見せ所。


お腹を模して、筒状にして見た。


黒いところのアップ。ヨコ糸はキビソ糸です。真っ黒に染めたのと、一部えんじ色も入っています。黒に溶け込んでるけど、ほんの少しだけ甘くなる。


ブルー部分のアップ。うーむ、この写真の色が出ていない。もっと空色みたいなブルーです。下の写真の方の色が実物に近いです。

ブルーの部分は、太い真綿紬の絹糸と、細くて硬いカンボウジュ(カンボジアの野生に近い蚕からとった糸)、青い銀糸で織っています。


染めは、ブラッシンングカラーズ(黒、ブルー、黄金色の3色)で帯全体の経糸を染めました。

織り方は、タイコ裏以外は全て綾織りです。おタイコの裏にくる部分だけ、麻和紙糸で平織りで織ってます。そうすることで、軽い帯にしました。上の写真、タイコ裏の平織り部分が、ど真ん中にちょっと写ってます。


おタイコ、タレ、手先の三つどもえは、こんな感じ。手先は黒です。


上の写真、タイコ裏も写っていますね。


ルーペでのぞいて見ましょう。ルーペは大事な織り道具の一つです。織りながら、ヨコ糸の本数を数えて、密度を確認したり、織り傷がないか確認したりします。


うわあ、よく見える。


もっとよく見える。ブルーのところ、銀糸が3本どりで入っているの、よく見えますね。カンボウジュも見えます。


小さいルーペをのぞいてみましょう。

小さいルーペは、正しくは2分メガネって言って、2分(7.5mm)の中に何本糸が入っているかどうか確かめる道具です。


11本ですかね。2分あたり。

糸の太さの違いも面白いですね。こんなに違ってもいいのです。手織りならではですね。


渋札に、ヨコ糸をずらっと貼りました。

上から、

青い銀糸
空色の真綿糸(絹)
黒い麻和紙糸(麻)
青いカンボウジュ(絹)
濃い目の青のカンボウジュ(絹)


糸見本の渋札、ひっくり返します。

上から、

真っ黒に染めたツヤのある絹糸
紫みの黒に染めた、ツヤのある絹糸
黒っぽいエンジに染めた、タイのキビソ糸(絹)
真っ黒に染めた、タイのキビソ糸(絹)
エンジに染めた、国産の極太キビソ糸(絹)
青みの黒に染めた、ツヤのある絹糸

経糸はすべて絹糸です。


帯のスペックです。こんな帯ですってこと、お伝えしたくて描きました。

このスケッチ画、お求めくださった方に、コピーを差し上げます。

これとは別に、手描きの「仕立てについてのご説明」も添えさせていただきますので、仕立ての参考になさってください。


こちらが、我らが「せいしょこさん(清正公)」の甲冑です。ヒュー、かっこいい。

長崎巌著「勇将の装い」(pie books)より

品番 [:ja]J-6-8[:]
商品名 八寸帯
清正Black
素材 絹(キビソ糸など)、麻和紙糸、銀糸
染料 酸性染料
長さ 1丈3尺6寸(5m15cm)、タイコ裏の返しをのぞいた、帯本体の長さは、1丈3寸(3m90cm)となります。たっぷりの長さですので、お仕立てで、お好みの長さに調節してください。
8寸1分〜8寸2分(30.6〜31cm)
重さ 425g
価格 ¥216,000(税込) 帯地のお値段です。仕立ては含まれません。
注意事項 帯地のままでのお納めとなります。染織吉田では、お仕立ては承っておりませんので、ご面倒をおかけしますが、仕立て屋さんにご依頼ください。「お仕立てについてのご説明」を添えますので、あなたのサイズ、あなたの好みで仕立ててもらってください。ご存知の仕立屋さんがいらっしゃらない場合は、頼りになるところをご紹介いたします。ご遠慮なくご相談ください。