なかなかカッコイイ帯になったと思ってる。

あまり狙わず、やって見たかったことをとにかくやろうと、織った一本。
3色の染料の配合の具合と、筆のタッチの勢い。ヨコ糸は和紙糸で、これは色を見極めて染める。全面を綾織りで織る。これらの総合力。

どういう帯になるか、私もドキドキだった。思った以上にうまく行ったと、ほくそ笑んでる。

ブラッシングの良さをうまく使えたかな。ブラッシングしたタテ糸が、張り直した時に、微妙にずれて、3色が混じり合う。それが、面白く出た。場所によって、そのずれ方が違うのです。それがまた面白い。

技法の話はともかく、これ、スッキリした紬のお着物などに、合うんじゃないかな。自分のスタイルがある現代の女性に合いそう。

これは前帯部分。

前帯部分を筒状にして、撮りました。

この帯は、全通（ぜんつう）っていう、帯全体に柄があるタイプなのだけど、柄が場所によって微妙に違って出てます。

上の写真、おタイコ、タレ、手先ですが、手先の方が、筆のタッチがはっきり出ているのお分かりでしょうか？

アングルを変えて。タイコ部分より、下に敷いてある手先部分の方が、柄がはっきりしています。タイコ部分は、モワモワっと。
手先部分は、タテ糸のズレが少なくて、筆のタッチがそのまま出ました。

この帯は、前面を綾織りで織っています。この織り方で織ると、表と裏が違うんですよ。

上の写真の真ん中部分が裏側です。ヨコ糸が見えますね。ヨコ糸は、和紙糸です。軽いのが魅力です。しかし、ツヤはありません。この帯は、タテ糸の絹のツヤを生かしたかったので、綾織にして、タテ糸を出しました。

ルーペをのぞくと、、、

寄ってみましょう。

小さいルーペ。

寄ってみましょう。

サイズなどのスペックです。こんな帯ですってことがお伝えできればと思って描きました。

このスケッチ画、お求めくださった方に、コピーを差し上げます。

これとは別に、手描きの「仕立てについてのご説明」も添えさせていただきますので、仕立ての参考になさってください。