この帯のストーリーはこんな感じです。
飛行機に乗って、どこか、大平原の上を飛ぶ。どこかって?うーん、例えばウクライナとかトスカーナとか(あくまでイメージ)。眠りから覚めて、窓から眼下をふと眺めると、なだらかな肥沃な大地が広がっていて、実りの季節を迎えている。
目にしたとたん、心が吸い込まれる。平原はどこまでもどこまでも続いていて、先は空と繋がっている。なんて豊かなんだろう。
そんなイメージを帯にしました。だから、他にはありませんよ。配色もね。なかなかないと思います。でも、案外、乗るんじゃないかな?都会的な、すっとしたおきものに合わせて、ちょっとだけ土の匂いをさせるの、どうでしょう?
上の写真は、前帯部分です。全通ですので、柄はずーっとあるのですが、色の強弱はありまして、お腹の部分はおタイコに次いで強いです。
お腹のところを筒状にして撮影しました。
織り方は、ヨコ糸がみっちり見える緯斜文(ぬきしゃもん)という綾織りです。この織り方、どこまでも続く豊穣な大地ぽいと思っているのだけど、どうかしら?
この織り方の特徴は、ヨコ糸が表に3倍見え、裏はタテ糸が3倍見えます。だから、上の写真、裏が見えているところは、白々としてますね。
ディテールです。ほら、みっちり豊穣な感じしない?
ほらほら。
糸は、キビソ糸(絹)がほとんどです。他に、麻糸も一部使っています。上の写真で言えば、黒の二つ向こうの緑色が大麻の糸です。
ルーペで覗くと、こんな感じ。
もっとアップで。
写っている黄色の糸は、ヨコ糸で、キビソ糸です。キビソっていうのは、蚕がまずはじめに吐く糸で、蚕が外敵から我が身を守るため、硬くて強いのです。
ルーペと一緒に。
サイズなどのスペックです。こんな帯ですってことがお伝えできればと思って描きました。このスケッチ画、お求めくださった方に、コピーを差し上げます。
これとは別に、手描きの「仕立てについてのご説明」も添えさせていただきますので、仕立ての参考になさってください。
品番 | J-8-1 |
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商品名 | 八寸帯 Fruitful Field フルーツフルフィールド |
素材 | 絹(ほとんど)、麻(ごく一部) |
染料 | 酸性染料 |
長さ | 1丈3尺3寸(約5m) |
幅 | 8寸1分〜2分(約30.6〜31cm) |
重さ | 474g |
こんな時に | 盛夏をのぞいたオールシーズン、カジュアルなお出かけに締めてください。 |
価格 | ¥302,400(税込) 帯地のお値段です。仕立ては含まれません。 |
注意事項 | 帯地のままでのお納めとなります。染織吉田では、お仕立ては承っておりませんので、ご面倒をおかけしますが、仕立て屋さんにご依頼ください。「お仕立てについてのご説明」を添えますので、あなたのサイズ、あなたの好みで仕立ててもらってください。ご存知の仕立屋さんがいらっしゃらない場合は、頼りになるところをご紹介いたします。ご遠慮なくご相談ください。 |