きれいな八寸帯を織りたかった。気品があって、可愛くて、でも妙に印象的な帯。
それにはまず色だろうと、染料の調合をたくさん試行錯誤しました。メインのピンク色はローズヒップティーの透明なパープルピンクをめざしました。周りのグレーも、何通りも試して、色の差、濃淡の差を出しました。淡いのは今までより、ぐっと染料濃度を薄くしています。このくらいのもあっていいね。気品が出るね。
たくさんのトライのすえ、この帯が生まれました。ね、可愛いでしょ。写っていないけど、手先もタレと同じピンク色ですので、ピンクもしっかり主張します。
手前がおタイコで、奥が前帯部分です。
前部分は、こんな感じです。
それを締めた時を想定して、筒状にすると 、こんな感じ。濃いピンクが入る方と、薄いピンクの方で、選んでお使いいただけます。
締めてみたところの例です。
いかがでしょう?かわいくて、大人っぽい、コーディネートを楽しめる帯です。ちなみにおきものはこちらです。→☆
この帯のもうひとつの特徴は、ヨコ糸が真綿紬糸だってこと。それが、ずーっと続きます。締めやすさ、ねらいました。色も、透明感がある淡ーいベージュです。タテ糸が白いので、優しい白に見えます。タテ糸もごくごく淡くは染めているのですけどね。
全体的にとても優しい感じです。
おタイコと前帯部分には、真綿紬糸に加え、銀糸も織り込んでます。銀糸の杼を入れるタイミングは、「七・五・三」です。真綿紬糸を七越し入れて銀糸の綾織り。真綿五、銀糸。真綿三、銀糸って感じで。
単調ではないのだけど、規則性があっていい感じになったと思っています。ブラッシングカラーズが自由だから、その分何処かに規則があると、引き締まりますね。
糸のアップ。ヨコ糸の真綿糸に、銀糸が挟まれているの、お分かりいただけると思います。
ルーペです。
ヨコに使った糸。真綿紬糸と、銀糸。
上は、下図と、色合わせの時の試行錯誤の試しをやった布。やんわりとしたアイディアを形に持っていく時の痕跡です。
それで、選抜されて、本番に使った色が上。
サイズなどのスペックです。こんな帯ですってことがお伝えできればと思って描きました。このスケッチ画、お求めくださった方に、コピーを差し上げます。これとは別に、手描きの「仕立てについてのご説明」も添えさせていただきますので、仕立ての参考になさってください。
お揃いの鞄もございます。よかったら、合わせていかがでしょう。→☆
品番 | J-8-3 |
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商品名 | 八寸帯 Rose Hip Tea ローズヒップティ |
素材 | 絹(ほとんど)、銀糸(ごくごく一部) |
染料 | 酸性染料 |
長さ | 1丈3尺3寸(約5m) |
幅 | 8寸1分5厘(約30.8cm) |
重さ | 572g |
価格 | ¥324,000(税込)帯地のお値段です。仕立ては含まれません。 |
注意事項 | 帯地のままでのお納めとなります。染織吉田では、お仕立ては承っておりませんので、ご面倒をおかけしますが、仕立て屋さんにご依頼ください。「お仕立てについてのご説明」を添えますので、あなたのサイズ、あなたの好みで仕立ててもらってください。ご存知の仕立屋さんがいらっしゃらない場合は、頼りになるところをご紹介いたします。ご遠慮なくご相談ください。 |