2016年4月、大地震がふるさと熊本をおそいました。遠く住む私を心底震わせました。いったいどうしたら。
動揺する私に多くの方がご心配くださいました。「私に何かできることない?」とお申し出くださった着物好きの方も。「落ち着いたら熊本に観光に来てください」とお願いしました。「美保子さんが個展をするなら行くわ」との言葉を受けて、実現したのが、この個展です。
個展のテーマを、「清正公の陣羽織」としました。熊本城を作った加藤清正公は、熊本のスーパーヒーローです。「せいしょこさん、出番ですよ!」復興の陣頭指揮を取ってください。せいしょこさんは、どんな陣羽織を着るだろう?そうだ、私もpetitせいしょこさんになって、帯やショールを織ろう。
関東関西中部四国方面からもお客様をお迎えし、また、地元熊本の方々にもたくさんお越しいただきました。売り上げの10%を熊本城災害復旧支援金に寄付致しましたが、皆様のおかげで、想定以上の額を寄付することができました。本当にどうもありがたいなあと思っています。
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50歳の記念に、着物を作りたい。大好きな碧い色で。そんなご注文でした。
碧い着物、なかなか難しいな。理想とする色が、はっきりありましたので、それを体現することと、着物として昇華させること、両方成し遂げるのが、楽しい悩みでした。
完成した着物で、熊本の個展にお越しくださったの、すごく嬉しかったです。次のお正月にはお年賀状もくださり、「碧い着物、50歳の記念として、一生大切にします」と書いてくださいました。感無量です。
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大変、イレギュラーでチャレンジングなご注文でした。糸は大麻のみ、染めは草木染めか藍染のみ。それで、作務衣を作る布が欲しいんだと。
まず、大麻の勉強から始めた仕事でした。糸の入手先も、いつもの絹糸商さんではダメですものね。リサーチし、まずはサンプルを取り寄せまくりました。染めも植物繊維に染まりにくい草木染めですから、繰り返し、繰り返し染め重ねました。大麻の糸といつもの絹糸の違いを一つ一つ、発見しつつ、調整しつつ、進めました。
密度や糸の太さや作り方を変えつつ、作務衣の上着、ズボン、ベルト、紐にする、4枚の布を織りました。
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こちらは、only only で、定年退職される記念に織らせていただきました。この方は、仕事も趣味も、大活躍の人生を送っておられ、なんと手織りも長くなさっていたとのこと。その時、ご自分で染めた糸や、取った糸など、大事に保管されていました。だったら、その糸も織り込みましょう!
何回か、我が家においでになり、ご自分で小管巻きなどしてくださいました。
タイトルの「夕方5時の私の空、2016年3月5日」は、この方が、退職間近の春浅い夕方、ふっと空を見上げ、こんな空の色の着物が欲しいとリクエスト下さったことからつけました。ごくごく薄いグレーです。ところどころ、この方が染めた生葉の藍染の糸や、明るいピンクの糸も入れています。
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only only 八寸帯のご注文です。グリーンとライムの軽く、締めやすい八寸帯が欲しいとのご注文。「グリーンは私の命の色なのです」とお手紙に書いてくださいました。使いたい色や、合わせたいお着物など、はっきりおありで、的確に伝えてくださりましたので、それをしっかり具体化するのに、集中できました。
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「清正レッド」(八寸帯)「清正ブラック」(八寸帯)「清正公の陣羽織」展のテーマカラーは、「猩々緋」と「漆黒」でした。戦国武将が好んだ色です。
「清正レッド」(八寸帯)こちらは、有名な星占いのライター石井ゆかりさんがお求めくださいました。熊本にお越し下さり、本当にうれしかったです。
「せいしょこさんレッド」(八寸帯)戦国武将は最高にオシャレだったということを体現したく織りました。すごくオシャレな方に締めていただくことになり、うれしいです。
「清正縞」(九寸帯)こちらは、清正公の現存する具足「金小札色々威片肌脱胴具足」をモチーフに作りました。色使いが威糸に習っています。
左「清正ブラウン」(八寸帯)、右「boss秀吉レッド」(九寸帯)清正のボス、秀吉公の「銀伊予札白糸素懸威胴丸具足」がモチーフです。
右「清正ストライプ」(九寸帯) 清正公の「縞地上衣」がモチーフ。これは舶来品で、「ジバン」(襦袢の語源か?)と呼ばれていたらしい。すっきりとした、清々しい帯になりました。
手前「清正ゴールド」(九寸帯)、中「清正ブルー」(九寸帯)、奥「清正ブラウン」(八寸帯)
「清正ブラック」(八寸帯)清正公の愛用品と伝えられる具足「紺糸威具足」(熊本市・本妙寺蔵)がモチーフです。
「清正ブルー」(九寸帯)加藤家の家紋、蛇の目紋をモチーフに、シルクスクリーンの技法で染めました。
左「パープル&グリーン」(八寸帯)きれいな、パッと鮮やかな、浮き立つ印象の帯です。
「スカイ・グレイ・バンピー」(九寸帯)only onlyのご注文で、浦野理一さんの作品のような存在感ある帯をとのご希望でした。緯糸は微妙なグレーに染めわけたきびそ糸を入れています。制作過程は、こちらにまとまっています。→☆
「グレイッシュ・バンピー」(八寸帯)左のスカイ・グレイ・バンピーを、八寸に作り直しました。そして、緯糸をよりワイルドにしました。これはこれで面白い。
「フォーカラーズ・ソフトセパレーション」(九寸帯)ブラッシングカラーズ、植物染料と、酸性染料、ダブルで染めています。4つの色の境目が、柔らかく、またちょっと垂れているのが、愛嬌あるでしょ。
「フォーカラーズ・ビビッドセパレーション」(九寸帯)こちらは、4つの色の境目が、はっきりしています。はっきりしているけど、草木染めが下染めだから、柔らかい雰囲気があります。
「フライング・スモールバード」(八寸帯)スモールバード系の帯の完成形のつもりで織りました。小鳥がさえずりながら、飛んでいます。
「シャボン」(横長)木枠にジェッソで下地をつくり、その中に織り布をはめ込んでます。清々しい感じ。
「シャボン」(真四角)
「シャボン」ふたつ並べて。
「蛇の目紋」加藤清正公の家紋、蛇の目紋を濃紺の染料で、シルクスクリーンの技法で染めています。
「蛇の目紋」左と同じくシルクスクリーンです。茶色です。
「蛇の目紋」こちらは純金の金箔を貼りました。
「戦国軍旗」水干絵の具で描いてます。戦国の屏風絵がモチーフです。清正公の御紋を探してください。
「蛇の目紋」純金の金箔を貼りました。
「蛇の目紋」こちらは銅箔を貼ってます。
「ラブ・ロスコ」マーク・ロスコを思って作った。絵の部分はブラッシングカラーズで経糸を染めています。背景の白の部分は着物を織ったときの練習部分。渋くて豪華。
「ウォーターフォール」深呼吸してるみたい。
「おもちゃのチャチャチャ」ブラッッシングカラーズで経糸を自由に染めています。その後織っています。
「TERA テラ(惑星、地球)」みずみずしい地球のイメージ。
陣羽織ショール
陣羽織ショール
赤いショール
陣羽織ショール、賤ヶ岳の七本槍
赤いショール、焦茶の杢糸入り。
陣羽織ショール
陣羽織ショール
陣羽織ショール
陣羽織ショール 左のを羽織ったところ
陣羽織ショール
陣羽織ショール
陣羽織ショール
陣羽織ショール
陣羽織ショール
陣羽織ショール
陣羽織プチマフラー
陣羽織プチマフラー
陣羽織プチマフラー
陣羽織プチマフラー
陣羽織プチマフラー
陣羽織プチマフラー
陣羽織プチマフラー
陣羽織プチマフラー
陣羽織プチマフラー
大麻マフラー単糸
大麻マフラー単糸、アップで撮りました。
大麻マフラー単糸
大麻マフラー単糸