吉田美保子の some ori ノート

ジャック・ドゥミの少年期

2015.03.09

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昨日の夕方、ちょろんと抜け出して、映画みてきました。銀座のメゾンエルメスのル・ステュディオで。
「ジャック・ドゥミの少年期」。1991年のフランス映画です。24年前。私、この映画が上映されたの覚えてる。どこに住んでたんだっけ?岐阜かな?情報誌かチラシかなんかでみて、すごく行きたかったけど、行けずじまいだった。
「わたしは残しておきたい 輝くばかりのジャックの少年期と夢見るようなあのまなざしを」っていう、印刷された宣伝文句も覚えてる。
それで、この映画をやると知って、これは行かなきゃって思って予約をいれた。(無料だし!)
本当に「夢見るようなまなざし」だった。「輝くばかりの少年期」なのだ。両親と弟と、周りのみんな。優しいお母さんが印象的。ああこれこそが幸せだ。最高の幸せだ。
が、実はそんないい時代でもないのだ。戦争があり、ドイツ軍が攻めてきて、爆撃があり、疎開を余儀なくされ、貧しいし、直接描かれてないけど人が死ぬ。望む進路には障壁だらけだし、、、
そんな中で、「夢見るまなざし」を頑固なまでにキープするのだ。
ジャック・ドゥミは、夢をかなえて映画監督になった。15本の映画を撮ったんだって。で、59歳で死んだ。その直前に、奥さんのアニエス・ヴァルダがこの映画を撮った。人は何をやっても死ぬんだなあ。生きて死ぬなんてあっという間なんだなあ、などと思った。

 

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