吉田美保子の some ori ノート

日本のグレージュ

2018.02.18

もまさまの鞄のONLY ONLY、希望の色は「グレージュ」とのこと。

さあ、グレージュってどんな色?はやりのヘアの色っていうのは分かった。もう一歩、腑に落とし込んで考えたいのだ。一度、和に寄せて考えてみるか。もまさま、「いろんなきものに合わせて持ちたい」というのが、ご希望だ。

それで、日本の伝統色の色見本から選んだのが、上のスクリーンショット。この辺りを組み合わせる?

もまさまに伺ってみよう。ご返信いただき、

「今の淡い色合いの中に、もう少し黒に近いグレーや茶色、白に近いグレーなど入れていただけませんか?」

とのこと。

合点承知!メリハリつけるってことですね。

グレージュ

2018.02.15

もまさまのONLY ONLY、鞄の色味はいかがしましょうとメールしますと、

「グレーと、グレージュの濃淡ではどうでしょう?」とお返事いただきました。

ん?グレージュ?

もしかして、ベージュの打ち間違えかしら?それで、「グレーとベージュの濃淡ということですか?」と返信しますと、

「グレーの濃淡と、グレージュを何色か組み合わせていただけますか?」とのこと。

これで、やっと、私は、「グレージュ」って色の名前なんだって気づきました。で、早速検索。画像検索の結果が、上のスクリーンショットです。

へええーーー、この色か!。ヘアの世界では、はやりなのだな。もしかして席巻してる?知らなかった〜〜。さすが、もまさま、おしゃれだなあ。

こういう、微妙な中間色で、いろんなきものに合うような鞄にするってことですね。了解!

もまさま、鞄の概要

2018.02.14

「バッグ、私も欲しいです。きものの時持てるような、地味目の」

とメールをくださったもまさまにお応えして、やり取りを続けます。

それによると、お望みは、きものをお召しで、お稽古事に行くときに、A4サイズのノートを入れる、そのギリギリサイズの鞄であること。色味はいろんなきものに合うように地味目がいいとのこと。

A4がギリギリ入るサイズなら、すでに作っています。例えばこれです。この型で、地味目の布で作るというのは、どうでしょうか?

ご返信は、「ヨコ長がいいです。」

ここまでのやり取りを善林英恵さんに伝えて相談すると、早速、上の写真のようなプロトタイプを作ってくれました。

もまさま3、スタートです!

2018.02.12

完全注文制作ONLY ONLY、新たなストーリーを始めましょう。次なるヒロインは、3回目のご登場の「もまさま」です。

もまさま、1回目のご縁は、八寸帯「Brown Brown」、2回目は「Sky Grey Bumpy (スカイグレイバンピイ)」。いやあ、本当に懐かしいなあ。

実はこれ以外にもオリジナル制作でいくつかご縁をいただいています。昨年秋にも九寸帯をお求めいただきました。その時のメールのやり取りで、感涙の一節、送ってくださったんですよ。

「ヨシダさん、最近、すごく良いですね!○○屋さんのご主人も言ってましたよ。」

このお言葉にどんなに励まされたことか、、、、。

そして、そのメールの最後に、

「バッグ、私も欲しいです。きものの時持てるような、地味目の」とお書き添え下さったのです。

ますます感激!

*写真は、この秋お求めいただいた帯のアップ。

2回目の試し織りを見ていただく

2018.02.11

朋百香さまのONLY ONLY、2回目の試し織りができましたので、早速、長平庵にお持ちして観ていただきました。

1回目で問題になったところは対処していたこともあったけど、すぐにほぼほぼオッケーとなり本当にホッとしました。朋百香さまの目指すところ、まずは外すことなく体現できているな。

試しで織ったところは、おタイコ柄なので、前帯の柄は、図面を描いて持って行きましたが(下の写真)、これは少々変更となりました。鱗紋以外の部分を、まんべんなく間延びさせようと思っていたのですが(おタイコ部分は、見えるところは八寸、それに対して、前帯部分は、一尺ほど見えるのです)、中央部分は、間延びさせないでとのこと。

そっか、そこまでが、ひとくくりなんだ。そっか、、、、気付かなかった。浅慮でした。今わかってよかった。

私が気にしている、収縮率の違う糸を混ぜることによってできる小じわ、朋百香さまは、「自然でいいんじゃない?」とおっしゃいます。そうなのよね、いいっちゃあいいんです。気にしすぎると、思い切ったことできません。「これこそ、織りでなきゃできないことよね。」とも。おお、なんと言う理解者。よし、全体として、朋百香さまの世界観を表現できる方を取ろう。

もう一回詰めて、立て直しして、本番だ!

朋百香さまとお会いすると、いつもインスピレーションがうずきます。この日も、「朋百香さまのイメージで作った鏡」を見せていただきました。とても美しく、凛としていて、確かに朋百香さまみたいです。はあ、こんな世界があるのねえ。。。

お部屋にあるエミール・ガレのランプも、すっごくなじんでいて、まるで普通のことのようです。

夢のような時間を過ごさせていただきました。

朋百香さま、この日のことをブログに書いて下さっています。→

 

2回目の試し織り

2018.02.08

朋百香さまのONLY ONLY 、1回目の打ち合わせを終え、さあ、目標は定まったぞ。あとは、フォーカスを絞っていく。

まず、下図の作り直し。

求める色もクリアになりましたので、ヨコ糸、新たに染め直します。

鱗紋を染めるブラッシングカラーズの染料も、調合し直します。2回目の試しは、このまま本番のつもりで、多めに作ります。

ヨコ糸をチョイスして、本番さながらに織っていきます。原画をしっかり観て、朋百香さまの表現を織り込めるように。

発見したけど、原画に忠実になればなるほど、絵としてのよさのみならず、織としてのよさも出るようだ。

織りあがったら、蒸して、水元。伸子張り。これも、本番とまったく同じで、やってみます。

1回目の試し織を見ていただく

2018.02.04

朋百香さまのONLY ONLY、1回目の試しに取り掛かってすぐに、この路線でいいのかどうか、早めにクリアにしたいと思いました。もしも、私の読みが違っていて大幅変更なら、すぐに対処したい。

それで、急ではありましたが、朋百香さまにお時間を作っていただき、長平庵(朋百香さま所有のお屋敷)に、原画と試し織と原画のコピーなどなど、一式かかえて出かけました。

おじゃまします。

朋百香さま、きものをお召しで、迎えてくださり、うれしかったなあ。朝のお約束だったから、お忙しかったと思うんだ。それなのに、これから作る帯の打ち合わせのために、きものをお召しになって、待っていてくださった。

試し織り見ていただくと、第一声が、明るく、

「まあ、きれい」と。

おっ、ほぼほぼオッケーか?路線的には間違ってなかったか。そっか、それならよかった。変更の可能性もあると思ってた。

それでまずはほっとしながらも、もっとよくするための変更点はどこなのか、細かく探っていく。私としては、どこまで均整を取らせるかも、分かりたい。原画が和紙だから、マットな感じも出したいのよね。どうしますかね。

朋百香さま、こだわり所はしっかり突き詰めるけど、小さい所にはこだわらない感が、いいなと思った。多分、私、細かすぎるところまで、言及してたんだろうな。要所をおさえることが大事。

デザインの変更点は、柄のメインとなる鱗紋、中央の三段を、少々拡大させること。メリハリにもなるし、目線を持っていく意味でも、おすすめした。

朋百香さま、試し織り以前

2018.02.03

ONLY ONLY 朋百香さまの帯、原画とタテ糸がそろいました。さ、それではいよいよ試し織です。

それに先立ち、、、、画家である朋百香さまが描かれた原画を、コピー(カラーもモノクロも)させていただきました。原画だと、ものさし当てるのも、はばかられますものね。

コピーの許可をいただくのに朋百香さまにメールしたとき、ご返信にすてきな言葉いただきました。

「織りには織りの良さがあると思っています。例えば原画と全く同じにならなくてもいいですので、あまり窮屈に考えずに原画のニュアンスを踏まえつつヨシダさんの感性で織ってください。」

ありがたいなあ。通じ合えるなあ。さすが画家さんだなあ。

それで、試し織りに取り組み始めたのですが、すぐに気づいたことは、「できるだけ、原画に忠実になるようにやってみよう」というものでした。原画の完成度が高いのです。それは、絵としても、帯としても。だから、変更を入れないほうが、いいものになるのではないか。

朋百香さまへは、原画を描かれる前に、帯の寸法とか、デザインのコツ(タイコは中央の少々上に目線がくるようにポイントを持っていくといいなど)はお伝えしていました。それもあってか、帯としてのバランスもいいのです。

よし。では、まずは可能な限り、忠実ラインをねらって1回目の試し織をしてみよう。その上で、織の特性で変えたほうがいいところがあれば、変えていこうと決心しました。

タイムマシンに乗ったのれん

2018.02.01

大変に、大変に、大変に恥ずかしいですが、これ、私が20年くらい前に織ったのれんです。

まだ、染織家として独立する前に注文いただいて、織ったものです。勤め人をしながら、機織りしていた頃の話。指定されたサイズも大きくて、そんなデッカいの織ったことなくて、でもうれしくて、ドキドキしながら、織ったのおぼろげに覚えてます。

のれん、なんとなんと、20年間、ずっとご愛用いただいたとのこと。

20年間、お仕事場の屋根はあるけど、半分外のようなところで使っていて、それを今度、うちの中で使いたいから、ほつれの修理はできますかとの問い合わせいただいたのです。

送ってもらって見せてもらうことにしましたが、内心ドキドキです。20年も前の自分が、今、こちらに向かっている。クロネコさんはタイムマシンか?

で、ヒヤヒヤで待っていたところ、荷物がついて、オープンして、「うううわああ。。。あわわわ、、、、」

想像以上に恥ずかしい!!!穴を掘って、ビバークしたい。勢いだけで恐ろしいほど強引に織ってる。ぎゃー!

お客様にお電話し、織物として再生することは難しい旨、お話しする。タテ糸とヨコ糸を拾って、合わせていくことは無理ですわ。

すると、電話の向こうで、がっかりして、「それでもこれは捨てたくないから、修理できないなら、額にでも入れて飾るかなあ」とおっしゃいます。

えっ!額!!

こんな大きな額はないでしょう。だったら、織物として再生させることは無理だけど、テキスタイル作品として、ほつれを縫い止めることはできますよ。それでよければ、喜んでやらせていただきます。

それで、できる限りの補修をしました。縫いながら、20年前の自分と対話します。どうしようもなく稚拙ではありますが、精一杯でぶつかって、ガチで向き合ってる感じ、20年後の私にも伝わってくる。問題は多すぎだけど、なかなかいいじゃないの!愛しさだけはピカイチというのは身内の身びいきね。(身内というか、本人だけど)

修理を終えて送り返しますと、とてもよろこんでくださいました。メールにあった「本当に力作です。」の言葉がうれしい。

*こののれんの話は、先日配信したメルマガ《 some ori 通信 》にも、速報チックに書きました。ブログはどうしても遅れ気味です。メルマガの方には写真は載せられませんがね。

メルマガ、よかったらご登録くださいね。月に2回の配信で、もちろん無料です。

*1月15日に、メルマガ申し込みいただきました、TNさま(docomo のメールアドレスの方)、確認メールが戻って来てしまいます。メルマガ、届いてませんよね?お手数、おかけいたしますが、もう一度こちらからご連絡、くださいませ。よろしくお願いします。

 

 

朋百香さま、タテ糸

2018.01.29

朋百香さまのONLY ONLY、タテ糸を作りましたよ。

朋百香さま、きれいな整った九寸帯をお望みです。紬のおきものに合わせるだけでなく、小紋にも合わせたいとのこと。では、思いっきり、きれいな織帯にいたしましょう。

いつもは、タテ糸も数種類の糸を混ぜて使って、表情豊かにするのが、常套手段なのですが、今回は、混ぜないことで、均質で上品な感じをねらいます。

タテ糸はブランド繭の「ぐんま200」にしました。やっぱ、光沢が違います。輝くのですよ。扱っていて、とても気持ちがいいのだ〜。

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