吉田美保子の some ori ノート

たたさま物語 2

2024.02.28

「ヨシダさんが思う、吉澤先生を織ってほしい。」

難題ですが、たたさまのお気持ち、シカと受け止めます。

吉澤さんは抜群のセンスで、なんでもカッコよく着こなす方でした。「吉澤カラー」というのもお有りでした。

初めは、色から考えこんなものもいいなと、突っ走って試し織りまで行きましたが、ちょっと違ったみたい。

3人でズームで話したことをひとつひとつ反芻して、そうだ、今回、白地にしようと思いました。白地のものはあまり持っていないとおっしゃっていたので。

「なんで、白地を避けてきたかというと、着物や帯は、綺麗に着て、次の方に受け継いでもらうものと思っているから、白は汚れてそれができなくなる。でも、最近、大事にすれば白もいいなと思うようになってきた。やっと白を締める責任感を持てたように感じるというか、、、」と。

さすが、着物を広める立場の方です。

たたさまもすごいけど、たたさまが師匠と仰ぐ吉澤さんもすごい。愛情が受け継がれているなあ。

よし、今回、たたさまに、白地に吉澤さんカラーが飛ぶ帯をお作りしたい。糸の準備とデザインを並行して進めよう。

今回は群馬県の碓氷製糸さんから低張力で引き出した糸を取り寄せることにしました。使い辛く一筋縄ではいかない糸ですが、味があって面白みがあります。

動画で、糸の下準備をしているところ、ご覧ください。

たたさま

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