吉田美保子の some ori ノート

My One And Only Bag

2017.12.22

みるさまの二つ目の ONLY ONLY 、完成しました!

「My One And Only Bag」という素敵な名前を、みるさま、つけてくれました。

これ、ジャズの名曲 “my one and only love” にちなんでとのこと。さすが、ジャズシンガーのみるさまです。(ちなみに私、今、このyoutube、聴きながらこれ書いてます。)

これから、この「My One And Only Bag」が、楽譜を入れて、あちこちのコンサートなどに連れて言っていただけるかと思うと、とっても楽しみです。

到着してすぐに、素敵なメールもいただきました。ご了解いただきましたので、下にご紹介させていただきますね。

染織吉田
吉田 美保子様

先ほど、My One And Only Bag が到着いたしました。
大きな箱なのに、驚くほど軽いのですね~、感激しました。
ふうわりと空気を含み、バッグの内側に至るまで美意識と神経の行き届いた、これぞプロ中のプロ!と言うしかない丁寧なお仕立てに惚れ惚れします。
取っ手の長さも、下げても肘にかけてもぴったりです。
早速楽譜数冊と小物を入れてみました。ジャストサイズです!!

そして、吉田さんが私のイメージ通りに出してくださった美しい彩り。
アドリア海のような深い紫紺に、大好きなターコイズブルー、履き込んだデニムのような微妙な薄縹。
裏側も、暖かいマロン色に、この時期に心にも体にも元気を注いでくれるビタミンカラーが映えて、、、。
こっくりとしているのに、地味じゃない、若々しいの。

セパレーションと持ち手のステッチのオフホワイトがごくごく小さな面積ながら響き合って、とてもおっしゃれー!です。
私が年を重ねていって、段々白髪になっていくに従って、このバッグも一緒にいてくれるかと思うと、嬉しくて嬉しくて、、、大事に大事に使いますね。
善林さんにも、どうぞよろしくお伝えください。
お二人には本当にお世話になりました。文字通り、一生もののバッグをありがとうございます。

わが家にもサンタさんが来ました。

お礼まで

みるさま、本当にありがとうございました。読ませていただいて、大感激の私です。

この鞄は、両A面と申しますか、表裏で色が違うのが特徴です。どっちを出すかで2倍楽しめます。

みるさま、「清正公の陣羽織展」のとき、みかん色の陣羽織ショールをお求めくださっています。そのみかん色とこのバッグのみかんいろが引き合って、トータルコーディネートができそうです。

お尻も可愛い。マチは10cm。モノがたっぷり入ります。ちなみに、幅は38cm。底の方は32cm。高さは26cmです。

私としましても、織った布が、このような可愛くて、実用にもバッチリの鞄となったことは、なんというか、びっくりなのです。「こんなのが欲しい」とオーダーくださったみるさまと、それに応える善林さんのおかげです。魔法のようです。解けない魔法というのが、これまたびっくり。

善林さんもご自身のブログで、記事にしています。「持ち手」の試行錯誤など、面白い。→

 

 

みるさま、すすんでます!

2017.12.18

みるさまの二つ目のONLY ONLY 、コラボの善林さんのインスタを見ていたら!進んでます!どんどん形になっていくのが、魔法のようです。

ブログにも記載がありました。こちら→

立体のラフを作ってから、型紙をいちいち作るんだね。なるほど。自由なモノづくりには、きっちりした型紙が不可欠。どの分野も同じような気がします。

これから、持ち手をつけるのが、最大の難関らしい。「柔らかい持ち手」というみるさまのご希望にどう応えるか。作り手は、いつも悩みます。

*写真は2枚とも、善林さんのインスタより拝借。

みるさまの型ラフ

2017.12.10

みるさまの鞄の ONLY ONLY、善林さんサイドでも、着々と進んでいます。ラフの第一案がでできたと上の画像送ってくれました。しかし、「全体的に気に入らないので、プラン練り直します」と添え書きあり。

しばらくして、「再考した結果」と送られて来たのが、上の画像。型のことはちっともわからない私にすれば、大差はないように見えますが、きっと善林さん的に、納得いく所まで持って来たってことだと思います。

それと、キーチェーンが必要ならお付けするが、、とのことだったので、上の画像を添付してみるさまにメールしました。

みるさま、早速のご返信くださり、本体は問題なしだが、持ち手の間隔を、腕がひじまですっと通るくらいまで、開けて欲しいとのご要望が。キーチェーンは不要とのこと。

善林さんに伝えると、すぐに上のようなラフの修正版が出ました。「これ以上、持ち手を長くするとブラブラして持ちにくくなる」との添え書きあり。

みるさまにご連絡すると、下のような返信が。

「今回オーダーをお願いして思うことですが、下げて持っても、ひじに通してもよい、この大きさのバッグ、市販のものではなかなかありません。サイズ、持ち手についても、オーダーならではの絶妙のバランスです。これで進めてくださいませ。よろしくお願いいたします。」

なんか、お望みにじわっじわっと近づけている感がある。こういう時、我々のやってることは間違ってないぞって思います。

 

みるさまの布

2017.12.07

ONLY ONLY みるさまの手織り鞄、進みましたよ。

何日もかかっているのですが、話が長くなると何ですから、はしょりますと、上の写真は、糸の準備をして、染めて、巻いて、織って、蒸して、水元して、張り手で張ったところです。まだ、濡れてますね。乾くと、色は変わります。

色は、染めているとき、織っているとき、蒸した後、水に入れたとき、乾いたとき、どんどん変わって行きます。

最終的に落ち着く色が、みるさまのご希望に、ぴたっと合いますように。できるだけのことは、精一杯しますが、あとはひたすら祈るのみです。

布は、この後、善林さんのところへ発送です。

みるさまの色を作る

2017.12.05

みるさまの2回目のONLY ONLY、善吉コラボ鞄、みるさまご希望の色は、カラーチップでいただいております。こっくりした青系と茶系です。鞄の両方の面を、青い方と茶色い方にして、使い分けるという算段です。

さあ、それでは作っていきましょう。染料を測って、混ぜて、試して、、、の繰り返し。上の写真は青系です。

こちらは、茶色系の染料を配合したところ。茶系の方は、ほぼ一発で右横のカラーチップと同じになりました。やったぜ!

みるさまからお手紙

2017.11.29

メールのやり取りのしばらく後、みるさまから、お手紙がきました。達筆で端正で、、、色見本のカラーチップが入ってます。八寸帯「Spirit of Green」を作らせていただいた時とおんなじです。わーー、なつかしい!

みるさまは、お望みの鞄について、だいたいのイメージラフと、サイズについても、お書きくださいました。色はこっくりと。大きさは、ジャズシンガーでもあるみるさまのこと、楽譜が入る大きさっていうのがキモです。

私は、早速善林さんに連絡し、仕立ての観点から見てもらい、この大きさの鞄を作るにに必要な布の用尺を割り出してもらいました。

 

みるさまとメールの往復

2017.11.27

みるさまやお集りの皆さまに、鞄の試作を見ていただいてから半年、この10月のこと、みるさま、メールをくださいました。サイトをリニューアルしたお祝いです。うれしいなあ〜。

お祝いに続けて、

「今春の会でバッグのお話をされていたのが、もう実を結んだとは、嬉しく思います。私たちの年代になると、硬いもの、重いものは苦手になり、たっぷり入って、しかも軽く、柔らかいものを求めて彷徨います。お陰で、私も革のバッグ数点を処分しました。」

あ、鞄、よかったら詳しくご説明しますよ。
メールは、行ったり来たりと、何度も往復します。

みるさま、私の過去の作品を、このサイトの作品ギャラリーのページでご覧になり、例も上げて下さいました。わかりやすくて、助かります〜。

「イメージとしては、「九寸帯 Four Colors」シリーズに用いられたような深い色味で、濃紺と焦げ茶を表側と裏側に染め分け、把手は黒で。軽くてたっぷり入って、自立するバッグ、、、ほんと、ないのです。着物は勿論、洋服の時もガンガン持ちたいのです。全く急ぎませんので、、、お時間が出来ましたらゆっくり進めてくださいまし。私も、ちょっとバタバタしておりますので、落ち着きましたら、サイズと色味を記した簡単なスケッチをお送りするかもしれません。追って、ご連絡差し上げます。またまた、楽しみができました!どうぞ、よろしくお願いいたします。」

ああ、このみるさまの、メールの文面が好きです。サッパリ的確。江戸っ子のようですが、私と同じ、九州の女でいらっしゃいます。

*写真は、みるさまが、イメージとして上げられた拙作「九寸帯 Four Colors」です。

 

みるさま2、スタートです!

2017.11.27

さあ、新たなるONLY ONLY のはじまりはじまり〜〜。今回のヒロインは、2度目のご登場の「みるさま」です。

前回は2016年に八寸帯「Spirit of Green(スピリッツオブグリーン)」を作らせていただきました。

今回のご注文は「善吉・手織り鞄」です。これから、このブログで、「みるさま2」としてご紹介していきますね。今日は、まずそのプロローグです。

今年の3月、ランチのお集まりで、みるさまと、ご一緒しました。その時、「Spirit of Green」を締めてきてくださったんですよ。

その席に、私は、すでに善林英恵さんから届いていた、試作の鞄を持っていきました。そしてみなさんにお願いをしました。
「実は今、コラボで鞄のプロジェクトをはじめようとしています。ちょっと見ていただけませんか?そして、厳しい眼でご意見くださいませんか?」

ああでもない、こうでもないと、みなさん、とても率直に意見下さいました。とってものありがたかったです。その時、みるさまは、

「持ち手が固いと使わなくなる。木のハンドルのものには手が伸びなくなった。」
「軽いことはとても大事。」
「タテとヨコの比率は黄金比がある。それは1:ルート2である。」

とおっしゃいました。ふむふむ、なるほどなあ。

 

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