吉田美保子の some ori ノート

織物以前 タパとフェルト

2018.01.27

リクシル のギャラリーで開催中の、「織物以前 タパとフェルト」展へ出かけました。私、こういうプリミティブ系、弱いんです。魂にくるのだよな。私の作りたい布の根っこはここにあると思っている。福本繁樹先生と岩立広子先生のレクチャーにも申し込んでましたので、ますますウキウキと出かけました。

レクチャー、とても面白かったです。以下、ノートした走り書きより。備忘のために。

—人はなぜ装うか?もともと、入れ墨、ボディペインティグに大きな意味があった。(部族間の戦いに行くときの化粧など)布はその代わりとなるものである。布は第二の皮膚。それが布の本質。
紐衣(ちゅうい。腰に巻いた紐)が衣服の原点。
布はお金であった。
タパそのものは、物質的な財産であった。
タパに描かれてる文様は、知的財産であった。それも、とても高価な。
文様は、ストーリーがある。ストーリーとセットで受け継がれる。
資本主義が入らないところで、ものすごいものが出来る。文化にすごい高い価値を置く。—

 

などなど、ビンビンくるレクチャーでした。
資本主義の入らないところで、ものすごいものが出来るってのは、わかる。生まれたときから、どっぷり資本主義に浸かってる私など、どうしても破れない壁があるのだ。思考的にも。もっと根源的にも。しかし、それを無いものにしないと、本当にいいものはできない。便利なもの、流行りなもの、を作りたいんじゃない。心揺さぶるものをこの世の中で作って行くのが使命だなあと思った次第。

 

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