吉田美保子の some ori ノート

くりさまは、クリちゃん!

2014.04.14

P1070584.JPG
それから、くりさまとは、8月、9月とメールがときどき行き交いました。メールの文章から、少しずつでも、お着物のイメージが拾えないか考えつつです。
布の風合いは、真綿紬糸を多用して、ふっくらほっこりさせることは確定しました。緯糸はもちろん、経糸にも紬糸に極細の生糸を絡ませた糸を使って、経緯諸紬の風合いに持って行きます。
しかし、色の方向性がなかなか出てきません。ご主人様はすでに青い大島紬をお持ちだそうですので、それとは違うお色味ではどうでしょうとはご提案しましたが、その先に進めないまま、時間は経って行きます。慌てて決めることはないと、私もゆっくり構えています。
くりさまは、草木染めがご希望です。さあ、どうしましょう。
P1070579.JPG
そして、2013年9月25日、くりさまから、一通のメールが届きました。曰く、
「やっとひらめきました!主人の着尺の色は、愛犬クリちゃんの「毛の色」でお願いします!」
「ところで、染めに栗は使用できますか?」
「全体的でなくても、一部分だけでも、または白髪のようにばらしてでも入れていただけるとうれしいなあ」
おお!ご主人さまのお着物の色は、愛犬クリちゃんの色。それを栗染めで作る。おお!!面白い。受けて立ちましょう!
*写真が、今回の主役のクリちゃんです。

カテゴリー