吉田美保子の some ori ノート

いずさまとお会いする

2015.06.09

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昨年の8月、いずさまとお会いすることができた。私が熊本に帰省したおりに、スケジュールを調整していただいたのだ。その日、いずさまは、お仕事の後で、きれいな色の車を運転して、私の親の家まで来て下さった。
はじめまして!
思っていた通り、すらっとした、知的美人のいずさま、お洋服も、すっきり系。自分の似合うものをよくご存知の方だ。
資料一式、持って帰っておいた。それを元に、いろいろとお話を。
それで新しく出て来たキーワードは、オブラート。オブラートかかった白、ピンク。あの感じ。ふむ。
大事なのは、淡く、はかなげで、芯があること。泉鏡花の世界。
遠目には無地。完全に無地でなくとも、無地っぽい。粗密があった方がよい。ランダムがよい。ランダムだけど、統一感があること。ペタッとしないこと。ふむ。
単衣だけど、つるっとするより、ホッコリした方がよい。春の単衣より、秋の単衣を念頭に。
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過去に織ったものも、ファイルと実物と両方もって帰った。その中で、いずさまが、一番、ピンとこられたのは、なんと、九寸帯「レッド・モンドリアン」の無地場だった。上の写真の、白いところ。黒線なしの。
ふむーー、いずさま、このくらいの無地さ加減をお望みなのか、、、、私にとってはこれ、完全無地の範疇。いや、いろいろ仕事はしてあるのだけど、仕事の後を残さないようにしたからさ。よかった、伺って。
すぐには取りかかれないので、その秋には間に合わないことをご了解いただき、一年後の納品を目標に進めて行くことにあいなったのである。

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