吉田美保子の some ori ノート

ずり出しの糸は、、、、

2016.04.22

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かずさまストーリー続けます。
かずさまが持って来られた、ご自分でとったずり出しの糸、この時点では、ペットボトルに巻かれてます。ペットボトルは木枠の代用ね。いいアイディアです。さあ、綛あげしてみましょう。
しかし!すぐにお手上げ状態に。こりゃ、ムリだ。撚りがまったく掛かってないわ。ギブアップ。綛上げどころか、小管にも巻けない。このままの状態で、少しずつひっぱり出して使うしかないね。桜のアルミ媒染の色は、かずさまのカラーではないけれど、ちょっとだけでも織り込んでいきたい。
*ここで、簡単ではありますが、少々ご説明させていただきます〜〜〜。
ずり出しというのは、繭から繊維をずり出して糸状にしたもの。一番原始的と言えるかな?ふわふわと空気をたくさん含んでいます。真綿糸は、繭をまず真綿状にして、そこから引き出して糸にしたもの。座繰り糸は、繭を煮ながら、何本か合わせて取って糸にする。蚕が吐いた糸がそのままスーッと出るので、ツヤッとしてる。
で、撚りもとても重要なんです。撚りが甘ければ糸の束ね具合がゆるいのだから、柔らかくなります。しかし、毛羽立って、扱いが難しい。逆に撚りが強ければ、固くなります。さばきやすく、扱いやすいです。織り布は、糸の撚りによって、表情がガラッと変るのです。
よーし!作戦変更だ!別の方向から、かずさまらしさを追求しましょう!切り口はいくつでもある。それを見つけて行きましょう。
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ちょっとだけ熊本のこと。宅配便が再開されて、すぐに送った支援物資、まだ届いてないみたい。送るについては、ちょっとだけ悩んだ。配送の仕事を増やしたり、渋滞の一因になったりするかもと、、、、うーん。
昨日あたりから、やっと、フェイスブックでつながっていない友人にお見舞いメールを出しはじめました。まだまだそれどころではないだろうと躊躇しながら打ったら、すぐに返信いただけたりして、よろこんでもらえたみたい。
その返信がね、明るいのだ。この激しい苦しい日々の中、すくっとすべきことをしている、すばらしい友だちたちです。

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