吉田美保子の some ori ノート

33通目のメルマガ【砧うち号】

2019.03.06

八寸帯 八寸名古屋帯 お誂え

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こんにちは。

弥生三月、いっきに春になりましたね。

柔らかく雨が降り、大地がよろこんでます。

私は、とうとう花粉症になり、右往左往しています。

「私は花粉、だいじょうぶ」と信じてきましたが、そんなことはありませんでした。笑

今日もメルマガ、お付き合いください。

《 目次 》

1.      砧うち

2.      あわれなり?

3.      花粉が、、、

4.      たくさま

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1.      砧うち

砧うちってご存知ですか?砧は「きぬた」って読みます。

織りあがった布を、木づちでたたいて、柔らかくすることを言います。

現代の織物で、砧うちをしているものは、ごくまれではないでしょうか?

上布(薄い麻の織物)では打つと聞いたことありますが、絹織物で砧うちをしている人は、私の周りには少数派のように思います。

私も今まで砧うちの工程をしてきませんでした。絹のしゃっきり感が好きですし、あまり、必要性を感じなかったからです。

しかし、先日織り上げた着尺が、少々強い(こわい)ように思いましたので、打ってみました。

そうしますと、布が、トロンとした表情になり、なんとも優しいです。しっとりした着姿も目に浮かびます。

繊維同士がなじむんでしょうね。なるほど変化するもんだなあ。これは、ありかもしれません。

2.     あわれなり?

「砧うち」って今はもう何のことやらって感じと思いますが、古くは、当たり前のことだったみたいで、歌に詠まれたり、お能になったりしています。

一番有名なのが百人一首のこれでしょうか?

み吉野の 山の秋風 小夜ふけて ふるさと寒く 衣打つなり

この歌でもお分かりのように、砧うちは、秋の言葉なんですってね!夜なべ仕事としたらしく、もの哀しさを表したりするらしい。

んー。

実際にやってみた感じでは、砧うちは、夜やるものではありません。ドンドンと音と振動がします。木づち、けっこう重いです。血圧が上がりそう。興奮して寝られなくなるんじゃ?それに、季節は関係ないよ。哀しくもありません。そんな、情緒をもりこむきっかけすらないです。

身の蓋もない言い方すれば、作業のひとつ。肉体労働。「もののあわれ」って感じじゃないなあ~

作業のひとつなのは、全ての工程がそうだけど、たまに「これ、絵になるな」とか「フォトジェニックじゃん?」と思うこともあります。代表的には、織ってるところや、伸子張りしているところなど。

砧うちはそんなふうでもないんです。どうも言葉からのイメージ先行してないかな?それとも私が風情がないだけ?

3.   花粉が、、、

上にも書きましたが、とうとう花粉症になってしまいました。こんなに辛いものとは今まで知らなかった。軽くみてました。ごめんなさい。

困って、いろいろ調べると、まずは花粉と接触しないのがいいらしいですね。

外に出ない。窓を開けない。洗濯物や布団を干さない。外から帰ってきたら、花粉を払い落とし、着ているものを洗い、シャワーを浴びる。

それで、洗濯の回数が増えました。

今までは外出着は、洗濯の必要性を感じなければ洗わなかったけど、今は、花粉がついてるかもという恐れで、なんでもガンガン洗います。

布がいたむなあ。おしゃれなんかしてられないなあ。

最近、きものを着る機会が続いています。私の道中着は、輪奈ビロード。きゃー、これは、花粉、くっついたら離れないね。それにこれこそ洗えないし。困った。困った。

4.   たくさま

先日、ONLY ONLYで帯を作らせていただいた「たくさま」と再会できました。

帯、イメージぴったりで、お似合いで、とてもうれしかったです。たくさま、キラキラしてました。

ブログにお写真、載せさせております。ぜひご覧ください。

https://www.someoriyoshida.com/category/only-only-注文制作/たくさま

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どうかよろしくお願いします。

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きものと帯の注文制作

染織吉田 吉田美保子
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