吉田美保子の some ori ノート

まるさま、お納め

2020.12.26

まるさまのお襦袢、蒸しと水元、湯のしをしてもらって、すっかりべっぴんさんになって戻ってきました。

発色がよくなり、ツヤも出て、触った感触もしっとり柔らかです。

しましまのお袖部分と、レモン色の身頃部分、相性もよさそう。よかった。

さて、最終の検反で、しっかりチェック。

丹後ちりめんのネームのところ。

検反終わったら、お納めのためにきっちり巻きます。今回のお仕立ては、まるさまの方でなさるので、反物のままお納めです。

   

さあ、行っておいで。まるさまを優しく守る、襦袢になるのだよ。

お受け取りになったまるさま、さっそくメールくださいました。お喜びのようでほっとしました。仕立て上がって、お召しになったら、またメールくださるとのこと。それをとっても楽しみにしています。

まるさまのお襦袢、染めの本番

2020.12.23

地入れも乾いて、色も納得いったら、さあいよいよ、染めの本番です。仕事場をいっぱいいっぱい使って、のびのび染めます。

下の動画は、はじめにお袖を染めてます。キャンディ・キャンディの様子をタイムラプスで。あっという間ですが、実際は、じっくりゆっくり全集中の呼吸で染めてます。

その後、無地場をリアルタイムで。そっちには音も入ってます。

袖の出来上がりはこんな感じ。(下の画像)

これらが乾いたら、蒸しと水元と湯のしは、専門業者さんに頼んでますので、発送です。ふぅ。

まるさま、身頃はレモン色

2020.12.22

アートなお襦袢キャンディ・キャンディ、まるさまのONLY ONLY、お話しの続きです。

白生地を発注している間に、まるさまとメールでやりとりを何回か。

そこで、まるさまより、びっくりのご提案が!

なんと、今回のお襦袢、お袖はキャンディ・キャンディの縞模様だけど、身頃は無地ではどうだろうと。身頃の部分は見えないのにすべてを縞にするの手間だろうと私をおもんぱかってくださってのご提案。

なるほど。それもそうですし、加えて、身頃の部分の色を淡い単色にしておけば、胴抜きのお着物の時などでも襦袢の映りを気にすることもありません。お袖は印象的な濃いめのしましまで、身頃は淡色一色というのはとても理にかなってます。

それで、お袖に使う三色から一色を選んで、さらにそれを薄めにしたお色で身頃を染めることになり、、、、
さらに、せっかくだから、お手持ちのお襦袢の色にない色にしようということになり、、、、

まるさま、お袖の色の中から、イエローをチョイス。山吹色やカラシ色のお襦袢はお持ちだそうですので、さわやかなレモンイエローを希望とのことになりました。

下の動画は、染料を調合しているところです。この中でも言ってますが、この段階が何より大事。本当に納得できるのか、自分に問いながら、「OK」と言い切れるまで、やります。

自分なりにやり切ったら、まるさまに画像を送ってご確認いただきます。今回、一発OKいただきましたよ。

トップの写真は、染料の調合をして色出しをした布。下部に写っているのはもともとあった色見本。上部に写っているのが今回のために調合した染料の色。右の薄いレモンイエローが身頃用。黄、橙、空がお袖のしましま。

まるさまの白生地

2020.12.19

染織吉田の「アートなお襦袢キャンディ・キャンディ」の白生地は、丹後の機屋さんで特別に織っていただいている襦袢地として最適な綸子(りんず)です。

キャンディ・キャンディをやりたくて、このために作っていただきました。私のような小さい規模の作り手に、特別に織っていただけるとは思ってもみませんでした。つないでくれた丹後の師匠と、受けてくださり希望をかなえてくださった機屋さんに大感謝です。

この生地、機屋さんと何回もやりとりをして、地紋のななめ線の角度や幅を話し合い、型を起こしていただいて作ったんです。

布の厚みも選べるようにしてまして、今回まるさまのご希望は、「厚」です。絹特有の持ち重りがして、ぴたりと決まります。無双袖のお襦袢にバッチリです。

上の写真の、右側のちょっと大きめの反物が「厚」ですよ。きれいな、しっとりとしたいい反物です。

ONLY ONLY 、まるさまスタート!

2020.12.18

さあ、新たなONLY ONLY のストーリーをはじめましょう。今回のヒロインは「まるさま」。かがやく笑顔が、まわりも明るくするキラキラの美しい方です。

このかたのためにお作りするのは、初の「アートなお襦袢キャンディ・キャンディ」。新しい試みが受け入れられて、とってもうれしいのです。

まるさまには、「八寸帯 イエローフラワー」を、まるさま仕様にしてお作りしまして、この秋の「あわせ」展に締めてお越しいただきました→

あ、アルバム見てたら帯の制作中の写真出てきました。こういう風に、お着物のお写真をプリントアウトして、それにあわせて作って行ったんですよ。

 

初めてゆっくりお会いしたまるさまに、あわせの会場で、「キャンディ・キャンディ」のお襦袢のお話をいただいたのです。

14種類の襦袢の色サンプルを持って行ってました。

その中からまるさまがお選びになったのは。。。。

 

なんと、上の写真の右。パッキリ、ハッキリ。黄、橙、空。インパクトある〜〜

こんなお襦袢、特注じゃないとぜったいないと思います。やりがいまんまんです。

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