吉田美保子の some ori ノート

熊本ゆかりの染織家展、打ち合わせでした

2013.08.12

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本日は、「熊本ゆかりの染織家展」の企画者で着物ライターの、安達絵里子さんと打ち合わせ(という名のデート)でした♡。(って唯一の夏休みです)(打ち合わせだけど)
場所は、東京国立博物館。法隆寺館で待ち合わせだったのだけど、その前に観ちゃおうと早めに出かけた、「和様の書」展でばったりお会いしました。
(写真は本館の天井)
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「和様の書」、書道はさっぱりの私ですが、1000年前の書の美しいこと!力強いこと!
書は教養だったのだろうか?
いや、、教養とか、文化とか、芸術とか、、そんな安易なカテゴリーを超えた、生きることそのものみたいな力を感じました。
(写真は本館の内線電話。展示物じゃないと思うよ)
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東博に7時間くらい居ました。そのうち3時間は、打ち合わせだったにせよ。東博いいねえ、満喫しました。
その後、不忍池のほとりを歩いてアメ横へ。伊勢音って鰹節屋さんに。ここの鰹節削りを使ってて、かんな研ぎのサービスしてくれるのです。待ってる間に一本買って、地下鉄の駅に歩いてたら、雨が降り出した。

試し織りをみていただく

2013.08.12

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アトリエ森繍の佐藤さんのお着物、試し織りができましたので、京都に郵送して観ていただきました。
試し織りは、地の黄色から始まって、白になり、緑になり、白に戻って、黄色のグラデーション、、、、を2回繰り返しました。その都度、色や質を吟味して。テクスチャーのツルツル具合ホッコリ具合も変えてます。
色味は、違うと思ったらすぐ染め直すので、時間はかかるけど、その変化が目の当たりで面白い。森先生と佐藤さんが望まれているのは、果たしてどの程度の色味や風合いなのか、、、、探りながらすすめます。
試し織りには、紙をつけて、「この部分はどの糸で、どの位の濃さで織りました」などとメモし、お伝えしました。
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こちらは、同封してみていただいた、織物の設計図。実際に織る時に、この通りに織って行きます。ニュアンスをつける所、見せ場、なども設計段階で書き込みますし、また織りながら即興で付け加えたことも、書き込みます。そうやって全体のバランスを整えます。
速達でお送りしたら、到着してすぐ、森先生直々にお電話いただきました。
開口一番、「きれいですなぁ」とおっしゃっていただいき、うれしかったぁ〜〜。心の底から安堵しました。いろいろお話でもでき、光栄でした。
試し織りは、丁寧なお手紙をつけていただき、次の日には、手元に戻ってきました。
さあ、本番が始まります。

ありがとう、アカオニさん

2013.08.09

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この染織吉田のウェブサイト、作ってくださったのは、山形のデザイン会社の、アカオニさんです! Bravo!
いやはや、ほんとーーーにお世話になりました。おかげさまで、夢に描いた通りのサイトができました。
たぶん、ものすごく七面倒なクライアントであったと思います。(私、前世は校正者だったんではないかと言うくらいうるさいんです。半角開けてとか、句点の打ち方変えてとか、、、自分の原稿がなってなかったのにも関わらず)
うざい私によくお付き合いくださり、よくご辛抱いただきました。的確なアドバイスもいただきました。
私も注文制作で物作りをやっておりますので、お客様のご希望をかなえるってことは、一緒です。参考になること多々でした。異業種に学べです。
心から、本当にどうもありがとうございました。
山形とご縁ができたのもうれしいです。
(どうして山形かと申しますと、私の大好きなサイトがありまして、そちらに「大変申し訳ありませんが、お宅様のサイトの作ったデザイナーの方を紹介していただけないでしょうか?」とメールしましたら、こころよく教えてくださったのですが、それが何と、山形の会社だったのです。えっ、関東じゃないの、、、一瞬くらっときました)
お話が始まったのが、今年の2月ですから、半年ですねえ。あっと言う間だったし、長かったなあとも思います。
サイトが完全に完成しました。さあ、バリバリがんばろう!
お世話になった、アカオニデザインさんのサイトはこちら
作ってくれたのは小板橋基希さん、写真は志鎌康平さん、お会いはできなかったけど、後藤ノブさんと阿部衣利子さんが、支えてくださってたの知ってます。どうもありがとうございました。
大好きなサイトというのは、こちら、森の家さん。
今日の写真は志鎌康平さん撮影。撮影は4月3日でしたねえ、、、今となっては楽しい思い出。

ウェブサイト、本当に本当に、完成しました!!!

2013.08.09

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染織吉田のウェブサイト、今をさかのぼること2ヶ月強、6月1日にオープンいたしましたが、実はそれは見切り発車で、水面下で、ジリジリと書き加えておりました。
それが、本日、やっとやっと、完成いたしました!!!やったー!
どうか、もう一度、いろんなページをご覧になって下さいね。
新設ページがふたつできたのが、目玉です。
注文制作の詳細を記した「ONLY ONLY 」のページと、「業界の方へ、プレス方へ」のページです。
はじめまして」や「こんなふうに作ってます」も微変更。「作品ギャラリー」も新しい作品入れました。
これで念願のホームページができました。ご覧いただければ、本当にうれしいです。
染織吉田、ますます、染めること、織ることに、素直にまっすぐ、取り組んでまいります。
どうか、今後ともよろしくお願いいたします。
写真はうちの近所。

お知らせ

きれいな色

2013.08.08

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アトリエ森繍さんの佐藤さんのお着物、一度目の試し織りをしてまず思ったのが、「きれいさが足りない」。もっと「きれい」を追求しないと。
それで染め直し。
森先生や佐藤さんとのやり取りの記録を再読する。「きれい」という単語が何回もでてくる。「きれいで、明るく、きちんとしている」。求められているものは、明示されている。
よく読め、私よ。
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試し織りの黄色部分に使った杼です。試しの時にはいろいろやってみて、本番の時に、もう少し整理します。
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こちらは緑の方。緑は結局、大幅にチェンジしました。「きれい」は緑の方がむずかしい。

試し織り、はじまる

2013.08.07

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アトリエ森繍の佐藤さんのお着物、試し織りが始まりました。
佐藤さんからいただいている色見本と見比べる。
うむ、ちょっと違う。色が薄すぎる。佐藤さんが望まれているのは、もっときれいな黄色だ。
それに、テクスチャーもつまらない。こちらはきれい過ぎ。力強さと面白みに欠ける。
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それで早速、あと黄色7色、緑1色、白1色、染めました。どんどん染める。いいぞ!いいぞ!
今度は、植物染料も使って染めよう。生繭座繰り糸も太い方、細い方、両方染める。真綿紬糸もエッセンス的に使おう。濃淡も染め分けて。
植物染料は、福木と茜を染め重ねることにしました。(福木も茜も、女の人を守ってくれる色だと思ってるし)
酸性染料で染めた糸をメインで使うとしても、植物染料で染めた糸をまぜて使うのは好きです。あえて、ひとつ抜くというか、、、、その方が、着るものとして、肩の力が入らず、着てて楽ではないかと思うのだ。
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黄色の色数を増やしたら、緑の方の迫力が落ちた。緑に力を吹き込むために、また染める。

梶の葉

2013.08.06

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郵便受けに、大きな封筒。差出人は、ライターの雨宮みずほさん。2011年に出された「東京きもの案内」が有名だ。
雨宮さんが私に大きな封筒?それも速達。何だろう?
開けてビックリ!湿らせたキッチンペーパーとクリアファイルの間から、大きな葉っぱ!!!
添えられていたお手紙拝読。
この葉っぱは、梶の葉っぱで、昔、短冊の代わりに、七夕の日、梶の葉に願い事を書いて笹に吊るしたそう。もともとは、布や紙に使われていた原料でもあるそう。
へーーーーー!知らなかったよ!
すごいなあ、雨宮さん。さすがの知識と、それを分けて下さる優しさ。普段から、ここにこの木が生えてるとか、気にしてらっしゃるんだろうなあ。きれいな葉っぱを選んで、枯れないように水で湿らせて。包みながら、私の機織り姿とか思って下さったのかなあ。うれしいです。ありがとうございます。
もうすぐ、旧暦の七夕ね(今年は8月13日だそうですぜ)。心に涼風。
雨宮みずほさんのブログ、トップページはこちら。季節の風、感じます。すてきなブログ。
梶の葉のことを書かれたページは、こちら

試し織りの糸が染まりました

2013.08.03

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アトリエ森繍の佐藤さんのお着物の、試し織り用の基本の緯糸が染まりました。これは、ぐんま200の生繭座繰り糸です。これを基準にどういう風に、他の種類の糸をまぜるか?色をまぜるか?
絹糸は同じように見えても、ふっくら加減とか、すべりとか、微妙な色の濃淡とか、違うのです。さあ、悩め、悩め、私よ。
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これなーに?
答えは、糸につける布糊(ふのり)を煮て、漉しているところ。
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漉すとこうなります。
糊の作り方は人それぞれと思うけど、私は毎回、布糊28gにつき、水1.6リットルで作ります。どうしてこの量かと申しますと、これ以上作っちゃうと冷蔵庫に入らないというスペースの事情。以前は多く作りすぎ、冷蔵庫が布糊だらけになったこともありましたっけ。長くやってると、こういうことが上手くなるなあ、、、(←他のことはどうなんだ!)

森繍さま、進む

2013.08.01

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アトリエ森繍さまからの、ご注文、ジリッジリッと進んでいます。
上の写真は、綜絖通しをしているところ。さすが、きれいな糸だなあ。色もニュートラルな白。よかったと思う。
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緯糸にする糸もやってきました。こちらも、国産蚕の生繭座繰り糸です。少々太目。緯を目立たさせるためと、しっかり打ち込むために頼りがいのある糸を選びました。
この糸と、経糸と同じ、ぐんま200の生繭座繰り糸(少々縒りが甘め)(こちらは細いです)をまぜて使いたいと計画してます。場合によっては、真綿紬の細目に生糸が絡んだ糸も少々まぜるか?
きれいな布を織りたいのだけど、風合いの良さ、気持ちよさ、丈夫さ、、、、
試し織りまでいかないと決定できません。
森康次先生から、着るものは「美しく力強いもの」でなくてはと、お言葉いただいてます。
着る人を守る鎧であること。御意です。肝に銘じます。
佐藤さんを、外側からも、内側からも守る着物。そうありたいなあ。
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緯糸の染めの試しです。まず絹の布でやってみます。いきなり糸だと怖いです。
とは言っても、布と糸も違うし、見本の色を染めるのでなく、織り上がり、お召しになった時にその色になるようにってのがミソなので、考えつつ悩みつつ、進めます。
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こちらは緑の方。うーむ、悩みは深いわ。

夏の晩

2013.07.31

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暑かった日の晩、窓を開け放って、扇風機を回す。細く開けた玄関から蚊取り線香の煙。氷をいっぱい入れた芋焼酎のロックを飲みながら、焼いた海苔に梅干しを崩しつつ。納豆を巻いたり。古いジャズのCD。
ああ、夏の晩。

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