吉田美保子の some ori ノート

甚五右ヱ門芋がきた!

2013.10.11

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半年も前に注文して、心待ちにしていた、芋がきた。その名も、甚五右ヱ門芋。山形の真室川の、森の家さんが育ててる特別なお芋です。うーん、ぷりぷり。うれしい。
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さあ、作って食べましょう。早速、同封されてたレシピ「佐藤家に伝わるおばぁの芋煮」どおりにチャレンジ。いっただきまーす♡
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実は、森の家の佐藤さんご夫婦に、気仙沼さんま寄席でお会いできたのです。佐藤さんご夫妻は新婚さん。すてきなカップルでした。これからますます森の家は、わいわい楽しく盛り上がるなあ。
明日は、甚五右ヱ門芋の収穫祭り「芋祭」なんです。秋の実りっていいなあ。行きたいよ〜。
These are the special yummy & yummy Taros potatos [Jingoemon imo], from Mamurogawa, Yamagata located at east-north japan.
Tanto Tanto Mangiare !

小熊素子さんを訪ねた

2013.10.09

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とても久しぶりに、染織家の大先輩の、小熊素子さんを訪ねました。石神井公園を突っ切って歩いていくのが、気持ちよかった。久しぶりだけど、よく知ってる道。私、神奈川に引っ越す前は、よくおじゃまさせてもらって、染織の仕事のことや、いろんなこと、教えてもらったんだ。
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久しぶりの小熊さんは、染織も、生き方も、前にも増して、孤高の感じ。自分の道を歩かれてた。機にかかってた着尺は、織りづらそうな真綿の経糸だったけど、風格あって、すてきだった。これが織りたいってことなんだろう。織りやすいとか、流行りとか、売れやすいとか、関係ないのだ。
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それでいてこの方は、甘ったらしくない優しさがあるのだ。それは、作品にもにじみ出てるのだけど。
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小熊さんの仕事場にお邪魔すると、私はなぜかリラックスして、長居しすぎてしまう。いろいろ話せてよかったです。仕事やってく上で、同業者の先輩の存在は、何よりありがたい。
ありがとう!小熊さん!!
写真は石神井公園。

お返事、きたる

2013.10.06

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一週間ほどして、めとさまから返信がきた。一週間、私はわくわくして待っていた。
どきどきして開封。たいへん、たいへん、たいへんに美しい万年筆の手書きのお手紙を添えてくださった。インクの色もすてきです。
ご挨拶の文章から結びまで、意識が行き渡ってるお手紙、心して読みました。
「ほんの数回のやり取りで、ここまで、どんぴしゃに私の好みを察知してくださったことに、驚きと感謝でいっぱいです。」
ありがたいお言葉いただいた。形にするまでがんばります。
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めとさまのチョイス。色番号2番と11番をメインに、もう3つほど加える。例えばこんな感じ。
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もしくはこんな感じ。これもいいね。
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これらの色もお好きとのこと。
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トーンを引き締めるために、これらが入っても。
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となると、これらは選外ですな。それも重要な情報なのです。削ぎ落して、残ったものを、また削ぎ落す。そんな感じで進めます。

色の提案

2013.10.04

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めとさま、今回のお着物のテクスチャーに関しては、ほっこり系をお望みとのこと。うん、それがお似合いになりそう。やっぱ、自分のことをよく分かった方だ。
ほっこり加減は考える余地ありだが、それは糸の太細で決まるので、大きくは決定と言っていいだろう。さあそれでは、色をおさえたい。
先日お会いしたときは、私の過去作品の写真を元に話すことが多かった。写真やモニター越しでは、つかみきれないことや、思い込みですれ違ってしまうこともある。私も舌足らずで説明べたなので、実物を提示して話を進めたいタイプだ。
それで、手持ちの絹糸からめとさまに合いそうなものをピックアップして、台紙に巻いて、郵送して現物を見ていただくことにした。(上の写真)
全部で23種類。可視化は大事やなあ。具体化しやすい。と自分でも思った。
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23種類のうちから、めとさまのお着物に合いそうなものをピックアップして、3案に絞った。
上は第一案。もみじのような赤を基調に大きな格子はどうだろう?
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これが第二案。これは山桜の印象。めとさまは、きれいなふんわりした色も似合われる。
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これが第三案。紅紫のこっくりとしたお着物。
これらを封筒にいれ、切手をはり、さあ、あんたたち、全権大使よ。いってらっしゃい!行って、めとさまと対話してきて。
と、投函したのでした。
(お送りした糸をそのまま今回のお着物に使うってことではありません。これらはあくまで見本で、本番では最適な糸に染め直します)

そして、めとさま

2013.10.03

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ふーっと風が吹いたように、300kmの距離を帰って行かれためとさまと、メールのやり取りが続きます。
色のご提案をしようと準備をしていると、メールが届きました。メールに重さは無いにせよ(テキストだけだし)、ずしっと感じた、想いが詰まってるメールでした。そこには、めとさまが、大事にされてるいろんな事柄が書かれてました。好きなモノ・コト・色・花・歌などなどなど。
それを私は興味深く読み、いくつかは画像検索し、プリントアウトしました。(上の写真)
きれいだなあ。なーるほどなあ。そっか、そこにこだわるか。いくつか、「これだ」「ここから発展させよう」ってポイントをみつけました。
その数日後、次なるメールで、お手持ちの、特に気に入っている帯の写真を添付して下さいました。なるほど、なるほど。帯は染めなんだな。めとさまらしい審美眼で選ばれ、大切にされてる帯たち。これら全てに合う着物を求めているわけではないってお書きでしたが、振れ幅を見極めるのに、ありがたかったです。
このやり取りの数日後、中秋でした。私は、めとさまお好みの歌を思いながら、月を見上げました。
「月夜よし 夜よしと人に 告やらば 来てふに似たり 待たずしもあらず」 
(読みびと知らず、古今和歌集、めと好み)

気仙沼のこと、もう一度

2013.10.01

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すっかり日常に戻っているのだけど、(今日は、胃がん検診でバリウム飲んできたし)気仙沼のこと、もう一度だけ。
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私、気仙沼は二回目で、2012年の3月にも行ったんだ。この時も志の輔師匠のさんま寄席で。
で、一年半後の今回、何が変わったか。私にとっての1番の違いは、じゃーん、「レンタサイクルできた」です!
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前回も今回も、現地で特に予定を立てていたわけでなし、行き当たりバッタリな旅だった私。
前回は、レンタサイクルなんてなかったと思う。確証はないけど。道を歩くのが精一杯だったから。アスファルトがあちこち波打ったまま放置されてた。歩きやすいスニーカーを履いてたけど油断すると転んで大けがしそうで、緊張して歩いた。それで気仙沼市内散策を断念して、目の前の大島にフェリーで渡って山歩きした。のどかだったけど、森の木の下の方が焦げていて、あの日の火災が、まざまざだった。
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今回、ホテルについてふと見ると、「レンタサイクル1日500円」貼り紙。それも電動アシスト付き。こりゃ借りるでしょう。
アスファルト道路は、まだまだとは言え、自転車こぐのくらいは大丈夫までに整備が進んでた。ただ粉じんは舞ってます。リュックのポケットさぐったら、去年の冬のマスクが、買ったままの状態で発掘され。ビバ!ずぼらな私!
レンタサイクルで、マスクと帽子と日焼け止めで、気仙沼を走りまわった。川辺がのどか。ああ、この川を津波がさかのぼったのか。
更地になっている所は津波に持って行かれた所。そこに立ち始めてる急ごしらえの建物。
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学校の運動場の隅とか、児童公園とかに、小さなプレハブが連なって立っていた。
なんだこれ?用具倉庫?って思った瞬間、あ、これ仮設住宅だ!
ガーンときました。失礼なこと、思ってしまいました。ネットなんかで、機能的でデザインされてる現代的な仮設住宅の紹介を見てたから。現実は違いました。知らないことを恥じ入りました。
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ま、こんなことを感じてたから、その後の、市場で朝飯や着物ワークショップやさんま寄席が、いっそうジーンとくるものであったわけです。よい集まりでした。参加できたことを誇りに思います。
写真は旅の風景。
一番上と二番目は、解体中の、第18共徳丸です。ほら、津波で800m流されたってよくニュースになってた船です。一番下の写真は、市場で出船送りをさせてもらった時のです。楽しかった!左は着物ワークショップでお友達になった方。いいお出会いでした。

気仙沼

2013.09.30

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宮城県の気仙沼に、立川志の輔師匠のさんま寄席に行ってきました。ほぼ日さんのイベントです。いろいろ盛りだくさんでお腹いっぱい。今はもう帰ってきちゃってるんですが、、、心はまだ気仙沼にあるよ。ぼーっとしてる。
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志の輔師匠の落語もそれはそれは熱気を帯びたものでした。中入り後の一席は、「大河への道」っていう伊能忠敬を大河ドラマの主人公しようと画策する話でした。迫真でした。
伊能忠敬が全国の海岸線を歩いて測量していったというとこで、ああ、ここも歩いたんだって思った。たぶん会場の観客みんなが、チーム伊能一行が、三陸海岸を歩き、測量し、ときにその美しさをため息したって様子など、思い描いたと思います。
三陸は美しいぞ!日本は美しいぞ!
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今回、旅先で着物で落語が実現しました。会場を賑やかにできますものね。うふふでした。
ほぼ日さんで着付けのワークショップがありましたので、申し込んだんです。自分で着るのと全く違うってのが何とも情けないのですが、、、、、ちょこっと補正してもらいました。タオル二枚、ウェストに巻くのです。カッコよく着たい、自分の着姿をつくりたいと思えば、それなりに意識と努力は必要ですな。私、まだまだです。
なななんと、ほぼ日さんのテキスト中継のページに載ったのですよ。ありゃー。こっぱずかしいけど、うれしいです。こちらのページの一番下に載ってるよ〜。
写真は旅の空。

ホリデイ

2013.09.28

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うふふ、ホリデーです。気仙沼に来ています。
命の洗濯しております。
Hey! I am escaping from Kanagawa and enjoying my holiday!
I am in Kesennuma where is North-East Japan. Here was get horrible earthquake and tsunami at March 11th 2011.
I have been here one and a half years ago also. And now I am came back.

めとさま、きたる

2013.09.27

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それで、何と めとさま 、遠く我が仕事場まで、お越し下さることになったんです!300Kmの距離など、ものともせず!
その日、その時刻、私は精一杯の準備をして、お待ちしておりました。火曜日でしたね。
玄関を開けると、そこにいらした めとさま 、ふんわりと透き通った風と一緒に入ってらっしゃったような。若くてきれいな方でした。
なんだか、お互いにはにかんだような、、、ってそんなもんですよね。私もそれほど社交的とも言えませんし。少しずつ、少しずつ、心がふれあったように思います。
たくさん、お話しました。メモも取ったけど、ハートに刻み込んだ。
この方の、生きることへの真剣さを織り込みたいと思った。ふんわりした洒落っ気がある着物にしたとしても、そこはしっかり織り込もう。
写真はずっと以前の。iPhoneってよく撮れるよね〜。

めとさまとメール

2013.09.25

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こうして始まった めとさま との対話。まずはメール。
はじめは納期とか、お値段とか、そういう話だけど、すぐに芯の話になる。芯というか、根っこというか、、、
メールのやり取りで、このお方は、ご自分のことよく分かっておられる方だなあと思った。好みとか、似合うものとか、生き方とか、、、、、
でも私に依頼くださってる着物については、「どんな仕上がりを求めているかは、自分でも全く見えていない」とお書きだ。どういう着物が欲しいってことは、濃霧の向こうにぼぅっとしてるということか。
霧を払うのが少々やっかいかな。霧を吹き飛ばして、整えて、新しく生み出して、名前を付けるのが私の役割かな。ふむーー。
メールの最後に、「もしよろしければ、一度実際にお目にかかれればと思います。」と書いて下さっていた。
もちろん会いたい。でも めとさま のお住まいは、ここから300kmはあるんじゃないの?
続きはまたね。
写真は以前撮ったもの。去年か一昨年の秋。今年も涼しくなりましたねえ。

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