吉田美保子の some ori ノート

10周年&サイト開設記念プレゼント、発送しました!

2013.07.24

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大変遅くなりましたが、本日、染織吉田10周年&サイト開設記念プレゼントの当選者さま、計11名さまへ、賞品を発送いたしました。近い方は、明日に着くのではないかしら。どうか楽しみにお待ち下さい。
上の写真は特賞の私の織ったショール。ゲットしたのは、東京都のROさまです。
下の写真は、発送準備中のミニ巾着です。
当たったのは、YTさま(愛知県)、KKさま(福岡県)、JKさま(神奈川県)、YSさま(埼玉県)、YTさま(東京都)、MAさま(東京都)、MKさま(千葉県)、NMさま(愛媛県)、HYさま(東京都)、SFさま(熊本県)です。
こちらのミニ巾着をデザイン縫製してくれたのは、高級婦人帽子のアーティスト、善林英恵さん。丁寧で美しい仕事をなさる作家さんです。布のよさを引き立ててくれるのです。ありがたい。
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ラッキーな10名の当選者さまには下のような包みで参ります。切手を買いに行き損ねましたので、秘蔵の切手を大盤振る舞いです。
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それから、惜しくもはずれてしまった方はには、「ありがとう賞」として、染織吉田特製カードをお送りします。こんなの。なかなかすてきよ。(と自分で言う)
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以下のような封筒で送ります。ご応募下さった方で、もしも数日しても届かなかったら、何らかの不備ですので、どうかご一報ください。
*お一人、ご住所お聞きしようと、メッセージに返信する形でメールいたしましたが、戻って来てしまった方があります。「東京都目黒区のNYさま」、もしよかったら、ご住所、お知らせくださいませ!
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これを持ちまして、今回のプレゼント企画、幕引きです。
初めての企画で、どうしたものかと思ってましたが、おかげさまで楽しかったです。新しく何かをするっていいですね。
ご応募いただき盛り上げてくださった皆様、ここを読んで見守って下さってる皆様、本当にどうもありがとうございました。
今後とも、染織吉田をどうかよろしくお願い申し上げます。

お知らせ

糸を決めた。

2013.07.22

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森先生との電話を切ってから、糸決定に至る少し詳しいお話です。
糸選びは何より大事と思ってる。糸によって、まったく違う布になるから、「どんな着物」にしたいのかが見えて来ないと、糸は決められない。同時に、糸を選んで布を作ることこそ、織りをやる人間だけの特権。染めの作家さん、刺繍の作家さん、ごめんなさいね、おほほ。
その都度、その都度、織りたい布に合う糸を正しく選ぶ。糸の入手は、キモだと思ってる。自分の非力はよくよく分かっているので、頼りになる糸屋さんを味方に付けて、教えてもらったり、融通してもらったり。でも絹糸業界、すでに風前の灯火で、とても難しい点なんです。
今回の、アトリエ森繍の佐藤さんのお着物は、「白をきれいに見せること、明るく、きれいで、きちんとしていること」。さて、その糸は?
このご注文にピッタリ合う特別な糸が手元にちょうどありました。
一年ほど前に、懇意にしている前橋の糸屋さんに、「吉田さん、悪いこと言わないから、買っておきなさい。こんな糸、もう二度とでないよ」と勧められ、無理して買った、ぐんま200の生繭座繰り糸。
実はこの糸、太さ違いで、2種類譲り受けています。どちらにするかで筬目も決まるし、布の表情も違ってくる。佐藤さんは、袷になさるから、糸がのびのび呼吸するような感じで行きたい。(これは私の感覚の「のびのび」。単衣だと、丈夫さ重視で目を詰ませるから「のびのび」と言うより、キッチリ)それだったら太い方だね。(太いと言っても細いよ。240デニールくらい)
いよいよ満を持して、この糸の出番だね。
今回使う糸は、左の上から2番目に写ってます。

デート目撃

2013.07.21

今朝、うちを出て歩きはじめたら、遠く前方からこちらに歩いてくる老夫婦あり。
奥様が日傘をさし、手をつないであいあい傘。いいなあと思うも、すれ違う前に私は右折。
用事をすませ、帰路、先ほどのカップルとすれ違う。どうやら、目的地は私と同じだな。まだあと300メートルくらいあるよ。道中には休めるところもないし、大変ね。
このご夫婦、思ったより高齢だった。ご主人は90近いと推察。奥様も80は下らないのでは。
年を取ると投票するのも大変なんだたあ。でもすごいや。
それに、二人で、手を取り合ってのデートだったよ。うらやましい。

写真はうちの近所。すてきなおたく。投票所とは反対方向。

— iPhoneから送信

森先生とお電話で。

2013.07.20

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柔らかなイントネーションで、「京都の森です」って電話口で。うわわわー。びっくり&恐縮。あわわとなる私に、森先生はどこまでもお優しいのだった。
この降って湧いたヒアリングで、ご注文の全貌をつかみ取りたい私。必死です。
で、目から鱗でした。
先生がおっしゃるには、「今回ね、白をきれいに見せたいんよ。」
おお!そういう風には思ってなかった。
黄色ベースのお着物だから、黄色と柄に入る緑にばかり注目してた。それで、お出ししたメールでは、うす黄色から白のグラデーションでは、白は効果的に出ないかもですってことをお書きしたばかりだった。そっか、白だったのか、、(サスペンスで重大な秘密を知ってしまった主人公の気持ちです)
(自分の弁護のために書きますが、今回のお着物のデザインで、白の分量はほんのちょっぴり。でもこれがキーカラーで効かせ色だったとは、、、、)
(吉田、察し取る力、まだまだです。精進します)
それで、「経糸を白にしたら」とのこと。そうすることで、「白をきれいに見せて、また黄色も緑もきれいに見せたい」とのこと。
これまた、おお!そっっかっ!その手を選ぶかっ!
経糸を白にすることで、真っ白な場が生まれる。うわー!この電話がなかったら、地色のうす黄色のほうに重きをおいていたかも。そうしたら、白は薄ぼんやりした白にしかならなかったよ。
というわけで、感動のうちに受話器を置いたのでした。
森先生、どうもありがとうございました。
ベクトルの向け先ははっきり決まった。今回、やはり、糸は思い切って、ぐんま200の生繭座繰り糸にしよう。つやが最高にいいのだ。白がきれいに出る。
で、筬目をひとつ落として、経密度を下げて、緯糸の色を出るようにする。そうすると、地色の黄色も柄の緑もきれいに出る。
ここまでくれば具体化していくのみ。
写真は散歩の途中。電話機の写真撮っても、意味ないしね♪

二度目の対話

2013.07.18

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それで、私は、佐藤さんに向けて、2通目のメールを送りました。今度の内容は、色についてです。
佐藤さんからは、色見本とひな形をいただいていましたが、私はこの色や色彩構成をどこまで再現することを求められているのだろう、これはお聞きしてみないと分からないと言う気持ちがありました。
私はこれまでも、注文制作の機会をいただいてきましたが、はじめに提示されるお好みの色もイメージも、まだ焦点が絞ってなく、お客様と私で、一緒に対話しながら絞り込んで決めて行きました。
しかし、今回の発注元は、プロ中のプロ、「日本刺繍 アトリエ森繍」さまです。
それで、色見本の裏にかくれている真のご希望は(って読み取りに自信がなかったってのが真実ですね)、お聞きし確認するしかないと思い、頭の中のモヤモヤをそのまま書いたような回りくどいようなメールを差し上げたのです。
このメールを貼るのは差し控えます。(何と言ってもくどいのです!例えば、黄色の色味はレモン色成分はまったく入れなくていいのかとか、黄色と緑色の強さの関係とか、白は真っ白を目指すのか、アイボリーに寄せるか、薄いブルーを入れるかなどなど。えんえんと続きます)
長いメールを出しまして、少々すっきりした気分でおりましたら、なんとビックリ!京都の森先生ご自身から、お電話いただいたのです!
ということで、話しは次号に続きます。写真はうちの近所のスーパーの駐車場。夏の夕暮れ。

一度目の対話、その後

2013.07.17

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一度目のメールのやり取りをして、ずいぶん、頭がすっきりしてきた私です。今回のお着物に、何を求められているのかってことが、分かってきました。
それは、まっすぐに、刺繍やご自分に向き合って生きていらっしゃる佐藤さんそのもののような着物です。美しく凛として、きちんとしている。押しが強いとか、派手とか、そう言うのは一切ないけど、優しいまじめな主張があるような、、、そして、創作の根本に清らかさがあるような、、、、
そうねえ、、、
ひな形と色見本を見ながら、考えます。
そろそろ糸の手配をしなければなりません。それには、もうちょっと、突っ込んで、どういう着物にするかをすり合わせないと、決められません。糸によって、どういう着物になるかは大きく異なります。色の発色も違います。
次は色のことを対話したいと思いました。
写真は神奈川県の空。京都までつながってます。

一度目の対話

2013.07.15

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ほどなくして、アトリエ森繍の佐藤未知さんから、封書が届きました。A4サイズがすっぽり入る大きな封筒です。中に、お手紙と、これから作るお着物のひな形と、色見本と、寸法が入っていました。どれも、とても丁寧で、佐藤さんのお人柄やお仕事に対するまっすぐな姿勢を偲ばせるものでした。
さあ、私はこれらから何を感じ、何を掬い取れるだろうか。お手紙の行間から、色見本の向こう側から、ひな形の色鉛筆のタッチから。
私はメールをお送りしました。
お聞きしたいことはつぎつぎ出てくるのですが、まずは概観を固定するというか、、、大きく見て方向性に間違いがないか確認するというか、、、そのためのメールでした。
2日おいて、佐藤さんはまたまた丁寧なお返事を下さいました。この返信のおかげで、ピントが合ってきたと実感。もうちょっとフォーカス絞り込みたいですが、まずはここまでで、頭の中を整理整頓です。
下に、私がお送りしたメールを貼付けます。いただいたお返事は内緒です♡
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佐藤未知さま
こんにちは。
夏至の頃、いかがお過ごしですか。
こちらは今日は一日中雨のようです。
佐藤さん、今日は、お着物の件で、少し詳しく伺いたいと思い、メールさせていただきます。
ゆっくり読んでいただいて、佐藤さんがお時間ある時に、ご返信いただければと思います。
どうかよろしくお願いします。
佐藤未知さん
1、以前にもとじさんでお会いした時、私が受けた印象は、「すらっと、明るい、まっすぐ」ですが、佐藤さんのお着物を織る時に、私が頭に持っておくイメージはこんな感じでいいですか?
もしかして、もっと「はんなり」などをイメージとしてお持ちですか?
2、大変、失礼ながら、画像検索させていただきました。
この写真の表情、生き生きして、とてもすてきです。
http://◯◯◯
もう一枚ありました。こちらはちょっと以前のもののようです。こちらは色がきちんと出てます。
http://◯◯◯
私が、佐藤さんのお顔や印象などを思う時、この2枚の写真を頼りにしていいですか?
もし、この写真はイメージと違うなどあれば、大変お手数ですが、写メでもいいので、一枚お送りいただけませんか?
3、またまた大変失礼ながら、お年を伺っていいですか?(ちなみに私は1968年生まれ、申年、45歳です)
また、もしも、今回の着物に関して、年より若いイメージでとか、大人っぽいイメージでなどあれば教えて下さい。
4、それから、今回のお着物は、お召しでお出かけになる場所など、ある程度でも決めてらっしゃいますか?
どのくらい、フォーマル成分を入れるかってことを知りたいのです。正式な場所にもお召しになるものをお望みですか?
5、お送りいただいたひな形、色見本を拝見しますと、おとなし目に、遊び成分などは押さえ、きれいに作るって風に感じますが、その認識に間違いありませんか?
6、佐藤さんは刺繍の作家さんなので、もしかしたら、この着物に刺繍をなさるのかなと思いましたが、もしもその場合は、織り手が気をつけることなどあれば教えておいて下さい。
7、袷になさるか、お単衣かは、決めてらっしゃいますか?
8、もしも袷でしたら、布の風合いは、「ほっこり」に寄せるか「つるつる」に寄せるかは、どういたしましょう?
真綿紬糸を多用すると「ほっこり」成分が増し、座繰り糸、玉糸などで織ると「つるつる」します。
「ほっこり」ですと、いわゆる「紬」になります。(紬糸で織った着物という意味で)
冬にお召しでしたら、「ほっこり」もいいですね。
最近の流行は、「つるつる」目で、軽いというのみたいです。
あと、もしも正式な場所にもということでしたら、「つるつる」目の方が、よりフォーマル感が出るかもしれません。
真綿紬糸と玉糸、座繰り糸をまぜて使うのもいいですし、私も好きですが、まぜるとカジュアル感が出るので、場合によっては押さえますね。
お単衣でしたら、さらっとがいいかと思います。
(後略)

only only はじめます。

2013.07.15

染織吉田の制作スタイルに、ご注文をいただいて、その方のためだけに着物や帯を制作するというのがあります。その制作スタイルを「only only」と名付けました。
「only only」は、染めもonly、織りもonly。もちろん、糸選びもデザインも、全てがあなたのためだけに行なわれます。どんなお着物、帯にするかってことは、対話を重ねながら、あなたと私で決めていきます。一緒に作り上げて行くあなただけの一枚です。
それで、このブログにも、新たにカテゴリーを作りました。その名も、「only only」。ご注文制作を作り上げていく過程を許される範囲でつづって行きます。
今、アトリエ森繍さまから、大変ありがたいお着物のご注文をいただいてます。ブログに掲載してもいいよと寛大なお言葉いただいてますので、出来る限り連載していきたいと思っています。続けてご覧になりたい方は、このページの左に出ますカテゴリーの「only only 森繍さま」をクリックしてご覧になってください。
よろしくお願いいたします。

福本潮子展へ、下地康子展へ

2013.07.13

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福本潮子さんの展示会のギャラリートークに、銀座もとじさんに伺いました。福本さんは、言わずと知れた、藍染めの大家です。お話の中で、「基本は几帳面です。計算できるところまではきちんとやります。それ以上のことは自然に任せます」とおっしゃってたのが心に残る。あの美しく冴えた白の秘密は、緻密な計算だったのね。
その後、染織家の下地康子さんの個展を拝見しに、南青山の como さんに伺いました。色とテクスチャーの妙、すばらしかったです。下地さんの表現したい世界観と、作った作品がピタリと合ってる感じがしました。それってすごい。
染色家・福本潮子展は、銀座もとじさんにて、15日(月/祝)まで。
真東風 織工房URIZUN 下地康子展は、como さんにて、17日(水)まで。
というふうに、今日はおしゃれな場所に行ったのに、写真はうちの近所。工場の壁。

そもそも

2013.07.12

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森先生のお弟子さんのお着物をお作りするお話のそもそもは、10周年のご挨拶状でした。
私はこの5月、設立10周年を迎えました。織りを始めてからは、20年です。そのご挨拶のお手紙をお付き合いいただいている方々へお送りしました。その手紙に応えて、ありがたい、あたたかいメッセージを送ってくださった方のお一人が、森先生だったのです!
こっそり引用しちゃいます。森先生、佐藤さん、勝手にごめんなさい。感動のお便りだったので、皆様と分かち合いたく、、、お願いします。
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吉田さん 10周年おめでとうございます。
そうですか、もう20年と10年ですか、モノ作りもなかなか大変で、それでいてこれほど楽しいことはなくて、つくづく幸せを感じる時もあるのです。
10年のご挨拶をいただき嬉しく思っています。
そこでお願いですが、着尺を1本織っていただけないでしょうか。
着る人は弟子の「佐藤未知」です。
希望の色があるのです。
「黄色」のベースに「白」と「綺麗な緑」で配色して欲しいのです。
この場合 好みの色を色見本としてそちらに送りたいのですが・・・・
こんな注文の仕方でもいいですか。
よろしくお願いいたします。
織りの道に入って20年、開業10周年、おめでとうございます。
これからも精力的にご活躍ください。
アトリエ 森 繍
森 康次
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このメールを開けたときの、私のビックリ、口あんぐりを想像してみてください。わあ、森先生だ!メール下さっただけでも、感謝感激なのに、なんとご注文。え?え?えええっーーー!って感じです。
ちょっと落ち着いて、森先生のホームページをじっくり拝見しました。
例えば、この「質問や疑問に答えて」のページ。森先生のお人柄、創作に対する真摯な思い、次につなげよう、育てようと実践なさってること、すごく響きました。
ああ、森先生、刺繍やご自分のお弟子さんのみならず、着物世界全般や、溺れそうになりながらアップアップでやっている私などまで、お心を掛けてくださって、なんとありがたいことだろう。私、しっかりがんばれよと、心に誓いました。

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