吉田美保子の some ori ノート

大晦日

2013.12.31

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大晦日と言えど、みっちり、めとさま織りました。どうにかこうにか、今年の目標を織り切りました。少々遅れ気味だったのですが、やっと追いついきました。よかった。
デザイン、染めと織りと、どれも大変だけど、やっぱ体を使うのは織りだ。
頭も体もいっぱいいっぱいで、何も考えられなくなった時、頭によぎるのが、めとさまとの対話だ。
普段着であり、年代長く、季節も長く着られること。自分を表す着物であること。紅葉、紅。匂い立つ、色。透明。風。
めとさまの来し方行く末。幸多かれ。
そんなことを思いながらの、2013の大晦日でした。
織り終えて、それから掃除。この一年のお浄めだ。機や糸や道具に感謝です。いろいろ反省しきり。
Today is “oomisoka” the last day of this year. All over japan, people say thanks being well to family and friends and others. And Japan close all operation.
Different from regular japan, I worked as usual from morning to evening as usual.
At the last minute, I cleaned the weaving machines and tools with special gratitude.
“Good Job!” this year, welcome coming year 2014.

新春は、熊本ゆかりの染織家展へ!

2013.12.30

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新春から開催される、「第4回 熊本ゆかりの染織家展」に、やっとやっと、出品作を発送しました!!!いやはや、ギリギリです。
私はギリギリになってしまいましたが、「ゆかり展」自身は、昨年の開催後から一年かけて、ゆっくり大切に育てられた展示会です。どうか、このお正月に、熊本に居られる方、熊本に出かけられる方、初詣のおついでにでも、ぜひぜひお出かけください。
会期は、1月3日(金)から、1月6日(月)です。時間は、11時から19時。会場は、熊本城のお膝元に鎮座する和の國さんです。
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「熊本ゆかりの染織家展」の育ての親は、和の國の茨木國夫さんと、着物ライターの安達絵里子さん。
和の國さんのブログに安達さんが、毎月初めに「熊本ゆかり便り」という連載をされています。そこに、「熊本ゆかりの染織家展」の主旨や目標や魅力などなど、余すところなく書かれていますので、どうかお読みになって下さいね。
こちらのリンクからどうぞ
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私は、新作の帯など中心に、着尺やストール、小袱紗、タブローなども出品します。
1月5日は、会場にいますので、ぜひぜひお出かけくださいね。11:30からは、トークもします。ぜひ聞きにきてください。
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写真は、新作の帯など。発送前のバタバタの写真撮り。イメージショットばかりで、ごめんなさい。近々、タイコの形にしてきちんと載せまする〜。許して。

作品

めとさま、進行中

2013.12.29

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めとさまのお着物、織ってます。毎日、ジリッジリッと進行中です。ここまで来たら、日々、粘り強く前に進むだけ。
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もう変更の余地はない。自分の手で生み出している、目の前の布と対話するだけ。しかし、その向こうには、いつもめとさまがいて、対話が深くなる。
めとさまとのたくさんの対話を思い出しながら織っている。透明な風、色づいた風、colored wind。洒落っ気がある風だなあ。どこにでも飛んで行く、おしゃれな風を織ってます。

kozue さん、19歳

2013.12.28

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大学一年生で、19歳の kozueさんが、我が家に手伝いにきてくれました。写真は糸巻きをしてくれてる kozueさん。いやー、ピカピカしてらっしゃいました。若いねー。
実際には、手伝いと言うより、将来の仕事としての染織の可能性をお話する、という感じになりました。
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私は、若い人に、染織を仕事として取り組むの、残念ながら、勧めません。生業として、不確実すぎます。それによっての不安、ストレス、計り知れません。それが、ずーーーっと続くんです。染織を仕事としている限り、一生不安定です。それでもやるか、すべてをひっくり返す覚悟でやるか。私も未だに不安に押しつぶされそうになって、それを蹴り上げている日々。
私としての最大のアドバイスは、まずは出来るだけ関連している会社に就職せよと言うものです。着物のメーカーとかね。呉服屋さんもいいかも。働きながら学べること、無限大にあると思う。それで精一杯働いて、いい所も悪い所もたくさん学ばせてもらえばいいと思います。それから、どうしても自分が手を動かしたいと思えば、作り手に転身もいいかもです。
作り手になるには若くはじめた方が有利とはいえ、つける師匠を見つけるのが大変難しいと思われます。後進を育てる力のある作り手は、今は皆無に近いのではないか、、、(そんな方についてる人は大変ラッキー!)
関連していない会社からの転身の方も、覚悟が決まってると言う意味でいいかもです。染織以外の世界を知ってるし、背水の陣は強いです。
kozueさん、お互いがんばろう!!!未来は、自分で明るくしなきゃね。これはいつも自分で自分に言ってること。

2013.12.26

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午前中、来客あり。仲良くさせてもらってるけど、この業界のプロの方。自分が着るためでなく、クライアントのために、という目線で着物を見る方。
戻られてからメールいただく。
「着物を選ぶ時の私のテーマは、光で、被写体の内にある光を探すのが、クセになってます。ヨシダさんの織りなす光は若々しい眩しいほどピュアな光。あの着物は、着ると不思議に正義に満ちそうと思いました。」
うっわーー。光ですか、ピュアですか、、、私自身はピュアじゃないけど、織ったものがもしもそうなら、本望です。
着る方を正義に満ちさせる着物かーーー。そうなのかなあ。よく分からないけど、そうだったら、うれしいな。
がんばって織り続けよう。
どうもありがとうございました。
*写真は、めとさまのお着物の緯糸。

メリークリスマス!

2013.12.25

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クリスマスですね。
ほとんど関係ない生活をしていますが、何枚かのカードを贈り、鶏肉を食べ、ワインを飲みました。野菜ももりもり食べました。年末を乗り切る起爆剤でしょうか。
どなたさまもお風邪など召されますな。
写真は、めとさまのお着物の緯糸。糊をつけ直し、真綿も扱いやすくなりました。
Dear Friends
Merry Christmas!
Hi.How have you been? Busy? I hope you and your family are very well and nice.
Do take care. See you soon.
xxx mihoko

フリンジさんに行ってきた

2013.12.22

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二子玉川に新しくできた素敵なスペース、「fringe フリンジ」さんに行ってきました。店主の福永麻子さんの「!」ピンと来たものがいっぱい。さすがでした。これからますます楽しみな空間です。
写真とらせてもらったので、ちょっとだけ〜。(ごくごく一部、それも周辺狙いで撮ってますので実際は観に行ってね)
上の写真は、私のタブローやミニ巾着などです。うふふ。
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こーんなかわいい小動物さんたちもいましたよ。
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鏡の中にもご注目あれ〜。
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これは開店のお祝いかな。お店にすっごく似合ってた。
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店主の事務空間。
フリンジさんのお披露目プレオープンは、12月27日(金)まで。25日はお休みとのこと。詳細は、フェイスブックの「私のフリンジ日記」にて。

布糊と生麩

2013.12.22

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めとさまの緯糸(本番用)にふのりをつける。乾いて巻くも、むむ。真綿の糸の、ふわふわ感が抑えられてない。もう少し固くならないと、織りに支障が生ずる。
こんなこと初めてだ。いったいなぜだ。糸はいつもの糸屋さんのものだが、ふんわりふかふか具合が多いように思う。しかし、だからと言って。
皆目見当がつかず、助けを求める。小熊さーーん!染織の大先輩の小熊素子さんに緊急電話。申し訳ない。
こころよく話を聞いてくれ、アドバイスくれる。いろいろ話して下さり深くうなづく。ほんのちょっとのことで、こうまで違うとは。
糊を強くするしか解決策はない。ふのりに加え、しょうふもつけると、安定する。そっか、緯糸にしょうふは、つけてなかったよ。
それで早速、しょうふ登場。
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つけてます。
それにしても、小熊さんはすごいです。電話で、糸の様子を聞いてだけで、状況がバババっと分かって、バババっとソリューション下さる。
今回のめとさまのお着物に使っている糸なども説明すると、織り難いけど、面白い布になるんじゃないって言っていただき、ほっとする。織り難くてもがんばろう。
ありがとう、小熊さん!

吉野山と龍田山

2013.12.20

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めとさまの緯糸、出揃ったところで、上の写真を添付してめとさまにメールしました。
「山桜の咲き乱れる吉野山と紅葉の燃え盛る龍田山」
とお返事いただき、うれしかった。めとさまの写真も添付されててうれしかった。自然なこぼれる笑顔だった。人生を大きく舵取りしてらっしゃる時なのだ。「今」だからこその着物、織ろう。
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さあさ、糊をつけますよ。これは、ふのり。
糊をつけた緯糸で、少し試運転して、およよ。思ったような色が出ない。染め重ねたのに、試し織りと変わらないくらいだ。これはいったい????
ああ、そうか!経糸が見えてるんだ。筬を入れ替えたから、経糸の密度が上がり糸が見えるのだ。試し織りは、緯糸が見えていたのだ。筬密度、おそるべし。
しかし、密度は今の方がよい。糸のバランンスもよい。しっかりしたいい布味だ。では、緯糸をもう一度、染め直すしかないでしょう。
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それで、早速調整の染め。ホンのちょっとだけ。ホンのちょっとだけ。(←やり過ぎるなよ!)
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はいよ!
吉野山はより吉野山に、龍田山はより龍田山になったと信じる。

めとさま、ラストじゃないけどラストスパート

2013.12.18

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めとさまのお着物、筬通しのやり直しです。やっぱ、51羽はゆるかった。一羽の違いがこんなにもって思い知らされる。どんな布を目指すかってことは、全方位から攻めねばだ。
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朱の糸です。メインの朱もホンの少々だけ、染め重ねる。こっくりした感じ、もうちょっとだけ。茜の成分、もうちょっとだけ。紅葉の色だ。
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こちらは地のピンク。昨日の段階で「だいたい良し」だったんだけど、ちょっと可愛らしすぎに見えてきて、そうするといても立ってもいられない。地の部分は分量が多いから、全体の印象が決まってくる。ほんの少々大人っぽさを加えよう。それで透明感を保ちつつグレー味を極少加えたピンクにする。
めとさまは、「普段に、出来るだけ長く着られる袷の着物」をとお望みだ。普段着であること、30代になっても、40代になっても、50でも60でも70でも、出来ればオーバーエイティでも着られること、、、、めとさまのオンリーオンリーは、もうすぐ全容を現します。

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