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ふふさまの帯、方向性が決まりましたので、早速動きはじめます。さあ、糸を仕入れましょう。
ふふさまは、つるっとした光沢のある、絹らしい絹の帯をお望みです。シャープな感じを出すためにも、節の少ない、白さのある糸を選びました。
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糸がきましたよ。ストレートな、性格の良さそうな糸。
さあ、まずは洗います。振洗いして、不純物を落として、さっぱりさせます。いい感じ。
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2月1日に発売された和楽3月号、きれいにスキャンしましたので、再掲いたします♡
このモデルさんが締めてる八寸帯が、ヨシダ作です。帯のタイトルは、スモール・バード。全通の八寸帯です。玉糸やタッサーシルクやカンボウジュを使ってて、ワイルド感があります。野原で小鳥がさえずってるイメージ。
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このページは、きもの研究家の森田空美さんの着物新提案のページです。森田さんといえば、クールな現代着物ブームを起こした張本人。帯の提供は銀座もとじさんです。
着物で育った訳でも、教育を受けた訳でもない私は、手探りでやみくもに着物や帯を作ってきました。着物の常識を知らないことを逆手にとって、無我夢中でやってきました。
今回、高級誌の和楽の、現代着物で多くのファンを抱える森田先生のページに選んでいただけたことで、ああ、がんばってきてよかったなあとしみじみ思いました。本当にどうもありがとうございました。
和楽3月号は、ただいま発売中。238ページと241ページです。見てね。
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週末に、写真家の神ノ川智早さんの個展に伺った。渋谷の雰囲気のある古いビルの2階だ。
写っているのは、ウェールズの田舎の風景の中の少女。神ノ川さん、こういう世界を撮りたかったのかー。被写体がのびのびしているのが、神ノ川さんご自身がのびのびされているようで、とてもよかったです。
神ノ川さんとのご縁は、5年半前。七緒の取材を受けた時のフォトグラファーが彼女だったのです。撮影のとき、彼女がすっごく乗って撮ってくれてるのが、よく分かり、これはいい写真が撮れているんだろうなあと思っていたら、やはりすごくよかった。今回、その時のことをお話したら、とてもよく覚えていてくれて、うれしかった。お互い、撮り続け、織り続け、そして発表し続けましょうぜよ。
掲載された号の七緒は、こちらのページ中程に載せてます。写真をクリックすると記事全体をお読みいただけます。
写真は、求めてきた神ノ川さんの冊子です。神ノ川さんのサイトはこちら。展示会は終了しています。
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2月1日のこと、生まれてはじめて、メガネ屋さんに行った。そう、この45年の人生ではじめてのことだ。私、目がいいだけが自慢の人生を送ってきた。何の苦もなく、何でも見えた。それがこの数年、かすむし、疲れるし、辛くて辛くて、しょうがない。ショックだ、、、、、だが、仕方ない、、、
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で、メガネ屋さんでひととおり、検査や説明を受け、一段落ついたとき、携帯電話が鳴った。めずらしいことだ。着信見ると、あらうれしい、仲良くして下さってる方。すごく久しぶり。メガネ技師さんに断って出る。
「本屋さんで、和楽を見たら、ヨシダさん、載ってたから思わず電話しちゃった」と。
「あーーー!そうだったーーー!!忘れてたーーー!!!」
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そうなんです、私が織った帯、今日発売の「和楽 三月号」に載ったんです!実は、事前に知ってたんだけど、うっかりしてた。(載るよって知らされた時はエキサイトしましたが、、、)
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この表紙です。「森田空美の、きものでお出かけしませんか?」というページ。238ページと、241ページに載ってます。ぜひぜひ、チェックして下さいね。(白地に、黄色や緑の春色ブラッシングカラーズの八寸帯がヨシダ作です。)
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いよいよ、ふふさまとお会いする日がやってきました。
その日は、2013年6月1日。都内でお仕事が有り、足を伸ばしてくださることに。
ドキドキ!
準備万端にして待つ。
ふふさまは、車を運転して来られました。
北関東からロングドライブ。けっこう遠いよ、120kmくらいかな。そのフットワークの軽さがイイネ!
メールを交換するようになって4年、はじめてお会いするふふさまは、空想どうり、すらっと美しく、思慮深く、丁寧で、お考えをクリアな言葉にして下さる方でした。
いろんなお話をした。これから作る帯のことも。
どんな着物をどんな風にお召しになるのか。その他いろいろ。
どんな帯を望んでられるか、見えてきた。どんな手法と魔法で、作ろうか。
以後、その時のノートを何回も見返す。
______クールでシャープな九寸帯が欲しい。雪解けの冷たい感じ。薄い墨染め。白が好き。藍が好き。地の面積が多い方がいい。柄よりも地が多い方がいい。前柄はうるさくないのが好み。直線が好き。カクカクしてるのは好き。丸っこいのはきらい。かわいくならないように。細目の糸で繊細に。金糸も好き。銀糸も好き。グレイッシュ、アッシュが好き。ビビッドな色は好き。ビタミンカラーは着ない。白は好きだけど、オフホワイトではなくて、ブルーグレーを持った白。アシンメトリーは好き。などなどなどなど。_______
オッケー!!!了解しました!!!
私の織った着尺や帯を見ていただいた。
「ここのところが好き、取り入れたい。こういうのは違う」とストレートなご意見。
縞は好きだけど、格子はダメ。
これによって、糸のチョイスと地の設計図がクリアーに見えた。
やっとファーストハードルの突破口が見つかった。
4 year-long communicated client came to see me and my studio.
She was so close to my expectation.
We talked short but deep to customize the obi expressing herself.
She could show herself with clear and crisp manner.
The picture of making special obi to her, came up me in a snap.
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ふふさまとのメール、4通目は、2013年の2月2日付けです。3通目からまたまた時間がたっぷりたってしまいました。その間、頭の中には、ふふさまの帯のことがいつもあるのに、ちっとも掴めてなく歯がゆい思い。
なかなか突破点が見つけられなかった私は、ふふさまにメール差し上げて、ある呉服屋さんのオンラインショップに載っていた私の帯を観ていただき、その感想を求めました。何かヒントをつかみたい。その一心。ちなみに、観ていただいたのは、この帯のシリーズです。
色や形は如何様にもするので、このイメージにピンとくるものがあるか否かを知りたかった。
ふふさまは、丁寧で的確なご返信くださいました。結果は、このタイプの帯はお好きでなかったようだけど。何となく、ふふさまが、どんな方なのか分かってきました。まだお会い出来ないふふさまは、とても大人な、すてきな方です。
いただいたメール、一部抜粋で、ご紹介させて下さい。
その中に、私の過去作品を、たくさん書いて下さってます。よく見つけて下さったなあー。今でこそ、サイト内に「作品ギャラリー」があるけど、この時はブログの過去ログから探して下さったのです。今回、あらためて見つけ出して、リンクしました。本人だって、うまく検索できず、手間取りました。いやはや、ふふさま、ありがとうございました。
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件名:re: 染織吉田です
こんばんは。すっかりご無沙汰してしまいました。
(略)
さて、帯ですが、率直に言って、ストライクど真ん中ではないですね。どこがどうと言葉に出来ないのですが。では好きなたたずまいって、、、、難しい。何がどう違うのか、うーんと唸ってヨシダさんのブログを見直してみました。
好きだなあって思ったのは、プラハの石畳シリーズの「教会Ⅱ」。
「ディープ・チャコール」とか、「ブラック・パープル」もかっこいいですね。
「Gメジャー」の帯もすてき。レインボーシリーズの「虹のプリズム」「レインボーレイン」も好き!
「ちょっときつめの春の日差し」「柔らかな光のピエト」も素敵ですね。タイトルも素敵!
こうして観て行くと、小さなパーツが散っている柄ではなくて、帯全体として、ひとつの風景だったり、幾何学模様になっていたり、そういうのが好きなのかも。
着物以外でも、形がシャープなものや、シンプルで大胆な柄の方が好きです。一方、色は鮮やかなものより、少しくすんだり、柔らかいもの、中間色の微妙な色が好きです。
・・・こんな感じで伝わりますか?「どういうものが好きか」を伝えるのって難しいですね。
でも、私自身が好きな色、好きな形、好きなたたずまいが変化していくし、その時の気分でも変わるので、自分でも思いもしないものに惹かれたりします。それではヨシダさんが困ってしまいますよね。すみません。
一度お会いできるといいですね。
(略)
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ふむふむ。よく分かります。やや、分かったのは、まだまだスタート地点にも立ててないぞってことで。このままでは方向性すらつかめない。これは、ますますお会いしたいなあ。
この頃ふふさまは、関西から、北関東に越されてました。近くなったぞ!ふふさま、大変なキャリアウーマンでいらっしゃるのです。フットワークも軽くてらっしゃるし。かっこいいんです。
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2回目のメールのやり取りで、ふふさまが求めてらっしゃるのは、「帯」であること、そのテイストは「厳しいけれども凛として、澄んだ冬の空気を残した、でも華やかな春の予感のある感じ」であることが分かりました。
なるほどーー。「厳しいけど凛とした、、、」。そうねえ、、、急ぎではないっておっしゃっていただいてますので、長期戦でいこうと覚悟します。ふふさまにとって、大切なことは何なんだろう???その辺りのことが、まだまだ探れていません。
お会いできれば話が早いのですが、ちょっと遠いなあ、、、。ああそうだ、すでに出来上がってる帯の中に、「厳しいけれども凛とした」一本がある。これを観ていただきたいな。その上で、お望みとの相違を伺えば、作るべき帯の一端が見えてくるぞ。
と言う訳で、次の一衣舎さんの姫路での展示会にその一本もお預けしました。(この帯のシリーズ物です)
ふふさまは、お忙しい中、姫路までお出かけくださり、感想のメールを下さいました。一部ご紹介させていただきますね。2011年1月24日のことです。ちょうど今から3年前ですね。対話をはじめてからは2年がたとうとしています。
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件名:行ってきました
(略)
ヨシダさんの帯、やっぱり素敵でした。雪解けの、春が来るぞっていう帯、とっても好みです。ちょっとだけ、イメージが違うとすると、少し印象が柔らかくて、なんと言うか、花霞みと言うのか、ふわっとした感じの所でしょうか。
色のトーンのせいかなとも思うのですが、もう少し、キリッとした雪解けの水の冷たさみたいな感じが欲しいなと。
明度の高い色が入った方がいいのか、それとも、ジェリービーンみたいな光る系の糸が入った方がいいのか、よく分からないのですけれども。
うーん、イメージを言葉にするのは難しいですねえ。
(略)
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いえいえ、イメージを言葉にするのは、誰にだって難しく、本来なら私の方から言葉でもご提案すべきなんです。今の所、聞き役に徹してって申し訳ない。お望みの帯が、このタイプではないってことはよく分かった。
ふふさまは、ご自分が求めるイメージをはっきり画像として思い描ける方だ。明確でクリア。お会いしたことないけど、凛としたイメージ。今はもう少し、お話お聞かせ願いたい。そのチャンスを探りたいところ。
*写真はうちの近くの工場の窓。
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ふふさまとの対話は、少しずつ、少しずつ、まだ全く目に見えない、遠ーーくにある大事なものをたぐり寄せるような感じで進んで行きました。
2009年2月にメールでやり取りした約1年9ヶ月後の、2010年11月22日に、2通目のメールをいただきました。
その1年9ヶ月の間に、ふふさまは、何と関西に引っ越され、一方私は、2回の個展と、板橋区から今の仕事場へ引っ越しをしていました。
この時いただいたメールによると、一衣舎さんの京都での展示会で、この会に参加させていただいた私の作品を見て下さった由。私の織ったものの実物を観て下さったのは、この時がはじめてのはず。
ふふさまが2通目に下さったメールも、素晴らしく私を励ましてくれました。作り手は、こうやって、まだお会いもしてない方に鼓舞していただている。ちょっとくらいしょぼんしてても、しゃっきりする。この方の帯を織らせていただくまで腕を磨き続けねばと固く決心する。
ちょっとだけ、ちょっとだけ、引用させていただきます。
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件名:ごぶさたしてます
(略)
着尺や帯、見せていただきました!やはり、いいですね。実物は画像と違って、迫力がありますね。上品で華やかで、そして他にはないオーラがあって。
「淡雪ジェリービーン」、購入しようかどうか、悩んで悩んで、、、、。でもまだ着こなせないという思いと、とっても素敵だけど、ちょっと自分のイメージとは外れる(可愛い感じが強すぎる)という思いがあり、後ろ髪を引かれつつ、帰途につきました。
そこで、ですが、将来ヨシダさんのお手隙のときに(とは言ってもずっとお忙しいとは思うのですが)、帯を織っていただきたいのです。
前にメールで大好きですとお伝えした「スプリング・シーショア」のような、厳しいけれども凛として、澄んだ冬の空気を残した、でも華やかな春の予感のある感じ、って抽象的ですが、そういう帯をぜひ作っていただけたらなあと思っています。
(略)
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ちなみに、文中にある「淡雪ジェリービーン」は、こちらの帯です。
上に載せた写真、「厳しいけれども凛として、澄んだ冬の空気を残した、でも華やかな春の予感のある感じ」をハンティングしてます。
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完全注文制作 ONLY ONLY の次なるお客様は、「ふふさま」です。ふふさまとの対話は、なんと、2009年2月28日に始まっています。この時から、ゆっくり、ゆっくり温めてきました。もうすぐ5年になりますね。
2009年2月28日、一通のメールを受信しました。タイトルは「はじめまして」。知らない方からメールいただくと、いつもドキリとします。何かが始まる予感がするからです。
ちょっとだけ引用させていただくと、
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件名:はじめまして
はじめして。
some origin、いつもこっそり拝見させていただいてます。
こっそり、、、、だったのですが、あまりにも好みストライクな名古屋帯にどうしても一言伝えたくて、思わずメールしてしまいます。
「スプリング・シーショア」、色といい、かすれ具合といい、完全に一目惚れです。
それから、「氷が溶けて、水が動く」、これも着物に仕立て上がったら、どんなに素敵でしょうね!
当方、〇〇在住のため、銀座まで足を運べず大変残念に思っています。手に取られる方が、うらやましくて仕方ないです。
(後略)
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じわっとうれしいメールでした。2009年2月というのは、3月の春分の日からの、銀座もとじさんでの初個展を控え、最高にテンパっていた頃でした。不安で不安で仕方ない時に、エールのようなメールいただき、ああ、見てくれてる人がいるんだなあと心底うれしかったのです。
ちなみに、some origin と言うのは、このブログの前に長く続けていたブログの名前です。
書いて下さってる「スプリング・シーショア」の記事はこちら。「氷が溶けて、水が動く」はこちら。
どちらも、とてもいいご縁いただき、幸せにしています。
この2009年に始まったふふさまとのご縁、やっとやっと、結実に向かいはじめました!
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作品ギャラリーを更新しましたので、ぜひご覧になって下さい。
2014年に、「colored wind」(着物)と「静かな色の羅列」(タブロー)を載せました。
2013年のところを、ずずずーっとスクロールしてください。新しい作品、載せました。帯、タブロー、オブジェ、増えてます。
すでにご縁があって手元を離れたものもありますが、手元にあるものもございます。もしご興味ありましたら、詳細をお伝えしますので、お気軽にお問い合わせください。
2010年をぐぐーっとスクロールしていただくと、先日お着物をお召しのところのお写真をいただいた「モルダウ・バッハ」が載せましたよ。この作品の写真、本当によくなりました〜。以前は、絵羽仕立ての状態をマネキンに掛けている写真でした。見違えちゃうよね。
モルダウ・バッハ、これで完成です。着物は本当に一人で作るものではないのだなあ。こうやって、完成させていただきました。本当にどうもありがとうございました。