けむさまと1回目の打ち合わせを経て、さあ、シンキングタイム。どうしましょう。
けむさまは私からの提案も柔軟に受けてくださるタイプの方でありがたい。が、これは実は難しくもある。
どうして難しいかというと、「お客様のいうとおりに作ること」は難しくない。でも、「私はこんなタイプの着物が好き。こういうとき着たい。一緒に考えてね。ある程度まかせるね。」と言うご注文は難しく、やりがいがある。
で、燃えております。
ご注文としては、黄色とピンクと白の熨斗目(のしめ)とのことだけど、打ち合わせ中に、まず、タテ絣はしないことになった。主に、奇抜すぎて、着ていくところがなくなるという理由から。そしてのしめ自体にもそれほどこだわらないという話にもなった。色についてもこれも提案次第では変更可とのことに。
よーし、ではどうしましょう。というわけで、自由な発想で、ひな型、たくさん、描きました。(上の写真の図のような着物を広げた形の図をひな型といいます)
私からのご提案としては、お色味のピンクと黄色と白をまず考え直してみたらどうだろう。理由として、
・黄色とピンクと白の組み合わせだと、一般論として、可愛らしくなりすぎる。これを回避するために、こげ茶などを組み合わせるといいかもだけど、けむさまにそれは似合わなさそう。
・きれいなピンクと黄色でなく、ちょっとくすませて、ピンクベージュとクリーム色なら、大人っぽくなるが、けむさまは澄んだ色の方がお似合いになりそう。かつ、その組み合わせだと下手するとお襦袢ぽくなりがち。
だとしたら、ピンクか黄色のどちらかを地色にして、寒色系の水色かターコイズを組み合わせたら?
などなど思い、ひな型に説明書を添えて、けむさまの元に郵送しました。
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こんばんは。
今日も蒸し暑い日でしたね。
天候も定まらなく何かと落ち着かない8月の終わりですが、どんな夜をお過ごしですか?
メルマガ、よかったらごゆるりとお付き合いください。
《 目次 》
1. 歌舞伎座へ!
2. 和の精神?
3. 民藝のある暮らし
4. にっぱち
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1. 歌舞伎座へ!
さる日曜日、歌舞伎座へ行ってきました。私は観劇にあまり縁がなく、歌舞伎座が新しくなってからは初めての歌舞伎でした。東銀座の駅について、地下が縁日ひろば(?)みたいになっているのを発見したときから、舞台がはねて軽くお食事してお開きになるまで、ずーっとドキドキし通しでした。
いえいえ、もっと言えば、お誘いいただいたときから、まあどうしましょう、着ていくものは、、など選択肢もないのにもんもんと悩み、当日の予報が36度など知ってしまえば、さらに悩む悩む。で、前日にせめて帯揚げを夏物にと思い、急きょ、絽の帯揚げを染めたりと、バタバタといたしました。
で、歌舞伎はとっても、面白かったです。歌舞伎って、とことんエンターテイメントなのね!
観たのは、東海道中膝栗毛のパロディで、なんと喜多さんが幽霊で、最後には弥次さんまで幽霊になり、キリスト様に見送られ、天使とともに宙乗りでふわふわと天国へ召されるのです。早替わりもバンバンあり、舞台の背景も何幕も目まぐるしく変わって、観ている者は目がずーっと釘付けです。文句なく楽しませていただきました。
日本が誇るエンターテイメントは心底すごいなと思いました。
(ちなみに上の写真は、歌舞伎に行った日の、着物姿をセルフィーして失敗したものです。なんでこんなになるのかなあ。。。。)
2. 和の精神?
弥次さん喜多さんのドタバタを観ながらケラケラ笑っておりましたが、一体この舞台を作るのに、何人の人が携わっているのだろうと思いました。
舞台の上に上がっている役者さんや囃子方さんや黒子さんだけで何十人もいそうだし、衣装や道具や床山さんとか直に携わる人だけで100人はゆうに超えそうだし、歌舞伎座を支える人は1000人は軽く超えそうよね。もう一つ広げて、お土産作ったり、チケット売ったりする人まで入れれば何千人?
こうやって、それぞれが自分の持ち場をしっかり努めて、みんなで大きなことを作り上げて行くのって、和の精神かしらなどともちょっと思いました。外国にもあるだろうけど、和を尊んでないと出来なさそう。
3. 民藝のある暮らし
前回のメルマガでもちょっと話題にしましたが、先日取材を受けた雑誌が出版されました。
「民藝のある暮らし」という宝島社のムック本です。表紙は、桐島かれんさんが松本の民芸館の椅子に座ってまったりしている素敵なショットですので、本屋で探してみてください。(下の写真)
私は「丁寧な暮らしに寄り添う 10 PEOPLE 私が愛する民藝品」という特集のところに載ってます。
一足先に見本誌をいただきまして一読しましたが、歌舞伎を観たときと同じような、「一つのものをみんなで作り上げて行く感覚」を感じました。
私がお会いしたのは、依頼をくださった編集者、実際に書いてくれたライター、写真を撮ってくれたカメラマン、この3人だけですが、実際には、多くの人がそれぞれの持ち場で携わって、目標に向かって力を出し合ったということかなあと。
ま、この本に関しては、取材時には私は全く全体像を知らされてないので、どこらへんをターゲットとして話をすればいいのか分からず、話しづらかったりもしました。
みんなで作り上げて行く一つの輪の中で自分のポジションを演じ切るというの苦手なのかしら、私、、、、、そこまで求められてないかもけど、できる人は自然にできるんだろうなあ、、、などなど思ったりいたしました。
その辺もかね合わせて、読んでみてください。今、本屋さんで売ってます。1200円税別です。
4. にっぱち
2月と8月は物が売れないと言いますが、私の8月も悲惨でした。営業すれどすれど撃沈ばかり。
つらい8月ですが、いいこともありました。
昔なじみの呉服屋さんに作品をお送りしたら電話くださり、とてもいいものだから、自分と仲が良い他県の呉服屋さんにも見せていいかとおっしゃってくれたのです。
はあ、なんといい人なんでしょう。
なかなか苦しいのは本音ですが、人に恵まれてどうにか生きています。
some ori マーケット、のぞいて下さいね。
http://www.someoriyoshida.com/store
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染織吉田のメルマガ、《 some ori 通信 》21通目のメルマガ【歌舞伎号】をお読みいただき、どうもありがとうございました。
ご感想、ご意見ございましたら、このメールに返信する形でお送りください。
配信停止をご希望の方は、タイトルを「配信停止」として、このメールをそのまま返信してください。
これからも、some ori や、きものや、モノ作りを通して、あなたさまとご縁を育んでいきたいと思っております。
どうかよろしくお願いします。
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きものと帯の注文制作
染織吉田 吉田美保子
http://www.someoriyoshida.com
「民藝のある暮らし」の見本誌が送られてきました。宝島社から出るムック本です。発売日は明日。
私、特集ページの「丁寧な暮らしに寄り添う 10 PEOPLE」のしんがりをつとめております。
取材受けたのは、7月の暑い日でした。発売の頃は秋だなあって思ってたけど、まだまだ夏ですね。笑
大掃除したり、当日は朝から袷(あわせ)の着物きたり、バタバタでした。(この大掃除がその後断捨離に発展!)
民藝のある暮らしがテーマで、私を取材するって妥当なのかなあ???と思ったりしましたが、結局はよかったなあとありがたく思っています。
いくつか、ちょー個人的見どころをご紹介します。
上の写真の左上、赤い布が目立ちますが、これ森島千冴子先生の縞帳です。森島先生は、昭和中期(私が生まれた頃!)、長野県松本市で織りをされてて後進もたくさん育てた方です。私の師匠の師匠なのですが、その方の縞帳、私が受け継いで持っていること、誰も知らないと思うのです。多分、今まで印刷物に出たこともないと思うし。だからうちに実物があるよって言うこと、お知らせできてよかったと思います。
上の写真の右側は、これも知る人ぞ知る、私にとっては心の支えの青田五良著「上賀茂織之概念」について載せってもらってます。私が着てるきものは、青田が織った布を私が復元したものです。
上の写真の下は、益子の日下田正さんの展覧会を見に行ったときに求めたもの。日下田さんを藍染工房にお訪ねし、ありがたいことに親しくお話しさせていただきました。このときも、森島先生の話題が出たのですよ。日下田さんが若いころ、柳悦孝先生の工房で修行中に、森島さんが松本から訪ねてきて、リンゴを二つお土産に下さったお話をこのとき聞きました。
上の写真で、小銭入れを取り出しているバッグは、善林英恵さん作です。布は、私が織った布の上にシルクスクリーンしたもの。これ、善林さんとのコラボの試作です。完成品で載りたかったけど、試作品も十分すてきです。
巻頭特集は、長野県の松本を桐島かれんさんが旅して、民藝を見て回ってるんだけど、あこがれの本郷織物研究所が載ってました。写真が小さいのが残念!もっとよく見たーい!
表紙はこんな感じ。明日には書店に並ぶそうですから、手にとってみてくださいね。
タイトル 大人のおしゃれ手帖特別編集「民藝のある暮らし」
版型 A4変形 カラー95ページ
本体価格 1200円
出版社 宝島社
さてさて、さるゴールデンウィーク中の平日に、けむさま、我が仕事場までお越しくださいました。都心に住まわれるけむさまからしたら、最果ての地のような我が家なのに、本当によくお越しくださいました。
けむさま、この日は洋装でした。洋服姿もさすがおしゃれです。ふんわり華やかで、効かせるところはキリッと効いてて、颯爽とした素敵な方です。
なんと、ご自分で描いた着物のひな型(展開図)や、のしめのきものの雑誌の切り抜きをご持参くださってます。
きもののひな型をお描きになれるとは、相当のきもの通でいらっしゃるなと踏み、お話うかがうと、なんと着付けの先生でいらっしゃいました。さらに、ご先祖さまに呉服屋さんもいらっしゃり、お母様もきもの大好きな方でいらしたと。
うっわーー、それはそれは、、、。身が引き締まります。
着物や帯のお誂えの経験も大変豊富で、それを踏まえてのお話は、示唆に富み、教養あふれ、かつ率直で、本当にありがたかったです。
印象的だったのは、「今、呉服屋さんで買うことのできるのしめの着物は、力作すぎて着づらいなって思う」っておしゃったこと。
これ、すごく分かります。のしめはタテ糸を絣にすることが多いのだけど、色がパキッと出て、大胆で印象的なものになります。それ「やりすぎ」と紙一重です。下手すると着物ばっかり目立ちます。こうなっちゃうと着づらいし、着て行くところがなくなる。
こうもおっしゃいました。「高名な作家さんのものは、一目で〇〇さんのものだって分かって、まるでブランドのロゴをつけて歩いているみたいになるわね。」
うなずきすぎて、首がもげそうです。
もう一つとどめ。「平凡なものも案外いいなあって思うこともあるのよ。」
作り手のエゴがない、普遍的なもの。ああ、目指すべきはここだなあ、、、、
私は着物の文化の真髄をレクチャーしていただいてる気分になりました。一人で聞くのもったいない。全ての作り手に聞かせたい内容です。
(追記)昨日、投稿した時には、写真のアップができませんでしたが、今やってみたら(8月23日)できました!なんの努力もしてないのに!やっぱり一回電源落とすとか、一晩おくが最善策なのかなあ。。。。つか、それしかできんし、、、写真は打ち合わせ後の様子です。
「きものも考えているのよ」おっしゃって下さったけむさま、それからしばらくして、メールをくださいました。
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「のしめ」の着物が欲しくて、ずいぶん探しているのだけれど見つかりません。
それで、「そうだわ、吉田さんに織っていただこう」と思うようになりました。
森康次先生ご注文のお着物、すてきですね。これにとても惹かれました。
でもヨコのずれがない、いさぎよい「のしめ」、色はうすいピンクと黄色と白。
座繰り糸も大好きですし、さらりと薄くすこし光沢のある紬も。
こんな訪問着に負けない着尺。ご相談を進めさせていただきたいです。
——————
なんと、うれしいメールでしょう!それこそ「生きててよかった」って思うくらいうれしいメールです。
「のしめ」って、「熨斗目」と書きます。ずいぶん難しい漢字ですよね。元々は、武士が裃(かみしも)の下に着る礼装用の着物です。室町時代に始まって、江戸時代に多く着られたみたい。お能や狂言でも、着ますね。
いずれにせよ男性のものでした。それが、いまは、おしゃれに敏感な女性に着られています。
ちなみに上の写真が、のしめといわれてすぐに頭に浮かぶもの。こういう風に、きものの上下が無地で、中央部分は別の色で格子などになっています。現代ののしめは、これに限らないのですけどね。
さあ、けむさま、どうしましょう。
文中にある、森康次先生からのご注文というのは、こちらの着物です。これは、森先生からじきじきにご注文いただき、制作中には電話やメールでやり取りさせていただき、ずいぶん勉強させていただきました。
「この着物はね、白を美しく見せたいんよ。」とおっしゃる森先生の口調をいまもはっきり覚えてます。それで、自分がやるべきことが、パキッと分かりました。
今回、森先生から教えていただいたこと、総動員して挑みます。
けむさまとは、何度かのメールのやり取りし、打ち合わせのため我が家にお越し下さることになりました。
染織吉田のメルマガ、《 some ori 通信 》にご登録いただき、ありがとうございます。
20通目のメルマガをお届けいたします。
おはようございます。
8月も後半になり、私の住むあたりでは、朝晩は本当に涼しくなりました。昼間も、すっと秋風が通ることありますね。
移ろいゆく夏の終わり、いかがお過ごしでいらっしゃいますか?お疲れが出てませんか?
メルマガ、お付き合いください。
《 目次 》
1. シーリングライト
2. 使い捨て
3. きものは?
4. それでも!
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1. シーリングライト
私の仕事場であり住まいである古い共同住宅は、3LDKというのか、全部で4部屋ありまして、電灯は全てよくある天井に照明器具をつけるタイプです。これ、シーリングライトって言うんですってね。
で、最近、そのうちの一つが、突然消えるようになり困ってました。蛍光灯が寿命になるときのように、消えたりついたりするのではなく、突然パッと消えて消えたまま。まるでタイマーで切れたよう。変だなあ、こんなの初めてだなあ。
それでも対策としては蛍光灯を取り替えるしかないだろうと、カバーを外してみました。が、黒くなってるわけでもなく、、、
うーむ。変だ。
これ、ここに引っ越してきたときに買ったものです。と言うことは10年か。でも、電灯って壊れるもんじゃないよね。
正直上等なものじゃない。もしかしたら丸ごと替えちゃうのもありかなあ?これを機にLEDとか?いくらするんだろ?
で、試しにネットで検索してみますと、ガクッとくるほど安かったです。びっくりしました。3000円台でたくさんあるし、2000円台のすらあるのです。
こう言うの、もうちょっと高かったよね。
ああ、もしかしてこれがデフレっての?
なんか、実感してしまいました。
2. 使い捨て
それで、一つ、LEDのシーリングライトを買ってみました。アマゾンで売上第一位ってあった、アイリスオーヤマの。3,546円。送料無料。
次の日に、シンプルにして必要十分なものが届きました。取り付けもスムーズにできました。
買って初めて気づきましたが、これって、使い捨てなんですね。蛍光灯を取り替えるみたいなことができないんです。へー、知らんかった!!!(これってすでに常識ですか??)
長寿命10年って書いてあるけど、10年たって不具合が出てきたら丸ごと捨ててくれってことですね。今まで、電灯って家具のように、デザインも大事で買いたいものだったけど、10年こっきりだったら、その時の経済状態がモロですね。ムリしてがんばってカッコいいのを買うってことなくなりますね。
長年の愛着ではなく、その場しのぎです。
はぁー、なるほどね、そう言う時代ねって思いました。
3. きものは?
必要にして十分なシンプルなものを低価格で買い、壊れたら躊躇なく捨てて、買い替える。
こう言うの、時代の空気って言うんでしょうか?今はそう言う時代なのかもしれないけど、私の生業は、真反対です。
必需品ではないし、十分な枠を大きく超えてるし、シンプルなものも作るけど、シンプルだとしても相当なこだわりだし、時が経ってくたびれてきたら仕立て直しもできるし、娘さんやご親戚やご友人に受け継がれて行けるものだし、、、、、
お代金も、低価格かって言われると困ります。納得はしていただけてる金額なのですけども。
時代の空気に逆らって、これを仕事にしている私ってなんだろうって思います。
4. それでも!
とか書きながら、自分の作っているもののお知らせです。
おかげさまで、完全注文制作ONLY ONLY、継続的に順調に作らせていただいています。
この前まで八寸帯を作っていた「たくさま 」、香川県在住の方なんですが、先日横浜でお会いできたんですよ。直接、思いを話し合えてうれしかったです。帯のことも、とても満足されてて、よかったーーーって思いました。気持ちが通じてたのがうれしかったです。
それから、次に取り掛かっているのは「けむさま」です。こちらは、なんと熨斗目(のしめ)調の絵羽のお着物を作らせていただきます。すごく着物通な方なので、ドキドキですが、チャレンジしがいはひとしおです。うれしいなあ。
動向は、ブログで発信していきますので、覗いてくださいね。
http://www.someoriyoshida.com/blog (ブログ some ori ノート)
デフレだろうがなんだろうが、この社会で、明るく元気に機を織り、そのエネルギーまでも伝わるような着物や帯を作って、お渡しできればと思っております。よかったら、私の織ったもの、御許で使っていただけませんか?
http://www.someoriyoshida.com/shop (通販 some ori マーケット)
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染織吉田のメルマガ、《 some ori 通信 》20通目のメルマガ【デフレ号】をお読みいただき、どうもありがとうございました。
ご感想、ご意見ございましたら、このメールに返信する形でお送りください。
配信停止をご希望の方は、タイトルを「配信停止」として、このメールをそのまま返信してください。
これからも、some ori や、きものや、モノ作りを通して、あなたさまとご縁を育んでいきたいと思っております。
どうかよろしくお願いします。
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きものと帯の注文制作
染織吉田 吉田美保子
http://www.someoriyoshida.com
さあ、夏の終わりも見えてきました。秋は着物の季節です。新しいONLY ONLY をスタートしましょう。
今回のヒロインは「けむさま」。かわいい愛称でしょ。このお名前の由来は、けむちゃんという猫さんです。もう16年も前に保護された、おばあちゃん猫なのですって。今回のヒロインの「けむさま」に寄り添って、いい人生(猫生)ですね。
ところで、ところで、けむさまと私の出会いは、この春の伊勢丹での展示会の初日のことでした。とても気品のある奥様がふらっと現れたと思ったら、帯を即決でお求めくださいました。こういう時、腰が抜けるほど驚きますね。何年やっても慣れません。なんとびっくり、ありがたい。
驚いて、少しお話しすると、もう何年も前の銀座もとじさんでの個展も見て下さっているとのこと。その時から気にかけて見てくださっているとのことで、なんと、なんと、本当に、本当に、ありがたい。じーんとしました。
お話ししてたら、お着物も考えてるのよっておっしゃってくださって、まあ、ではメールでご連絡をと申し上げたら、なんとメルマガも取ってくださっているとことで、メール上でもすでに繋がっている方だと判明しました。
あとで住所録を探すと、ずっと前にお名前いただいてました。いやはや、失礼しました。
そして、またメールで連絡取りましょうということで、このありがたいお出会いは余韻を残しながら、一旦終了したのでした。
今日は、午前中からお出かけしました。
素敵なお友達の福永麻子さんが、何やら面白そうなことを始めてて、そのワークショップだというのです。麻子さんは、近頃、地元世田谷区で区民農園にハマってて、それがにょきにょき発展してるみたい、、、、というのは、彼女のSNSで知ってたのだけど、、、、
二子玉川の蔦屋家電で開催とのこと(広報はこちら→☆)(福永さんのSNS、私のフリンジ日記はこちら→☆)。ふむふむ。読んだだけではよくわからんけど、麻子さんの周りには、いつも素敵な人が集まるのだよな、出かけてみよう。
で、すごーく面白かったです。
ようは、農業初心者の麻子さんが、近くのレストランのシェフが地元の有機野菜を使って料理しているのを知り、それがめちゃくちゃ美味しくて、シェフの方が野菜を調達している農家さんとも懇意になり、農業の深さと面白さに目覚め、その素晴らしさをみんなにシェアしましょうという企画でした。
シェフの方も農家さんも、お話は得意でないということでしたが、話し出したら、深くて豊かで、面白かったのだわー。
世田谷区という大都会においての、区民農園、地元野菜のレストラン、地元の農家さん、それは珍しいけど、正直、別のところにもあると思います。それに、一つ一つにあまり光が当たってないように思います。
それが、今回こんなに面白かったのは、麻子さんのコーディネート力と引き出す力、大きいなあと。地元でコツコツ、自分がすべき仕事を、もっとよくしようと淡々と日々精進されている方々のカッコよさ、なかなか注目されませんものね。
ガスパチョを試食させていただいたのですが、あまりに美味しくて目が覚めた!
これぞプロの仕事と思いました。素材の良さを最大限に引き出して、最適の技術で手を加え、しかし余計なことはせず、、仕上げの完璧さ、、、。これらは、料理に限らずモノづくりを仕事にしている者でしたら、日々向き合っていることですが、、、はい、難しいです。それが完璧。さすがだなあ〜。
うーむ、ここのお店行きたいな。シェフの方、仕事をノリに乗って楽しんでるって感じでした。ここです→☆(二子玉バルIBERO)
私は今、お土産に持たせてくれた「夏をとじこめたトマトケチャップ」を、オムレツを作って、よく冷やしたお手軽白ワインに合わせて、うーむとうなっていただいてます。形のくずれたオムレツが引き立つわーー。ワインも上等にしてくれる。この何げなく完璧ってのが、いいよね。目指すところよね。
上の写真、いただきましたよ。右が福畑の福永麻子さん。左がIBEROのシェフ 坪井 健一郎さん。楽しむ私。
先日配信したメルマガには書いたのですが、今、私、断捨離にはまっています。
一応の区切りがついたのでメルマガに書いたはずだったのですが、実はしつこく続けてて、今もやってます。染織の道具も、プライベートのいろいろも、よく見極めて、捨てるべきは捨ててます。
で、思ったこと。
断捨離すると、語りたくなる!笑
なのですよ〜。
いかに不要なものに囲まれていたか、それをどう取捨選択したか、などなど。。。
が、大抵の方は聞きたくないでしょうから、書きませんね。
聞いてやってもいいって方は、うちに遊びにきませんか?以前にお越し下さった方がいいです。で、前と比べて、ここがこうなったと熱弁をふるいたいです。あはー、うざいですね。
昨日今日と、キッチン周りを徹底的に掃除してますが、びっくりするのは、唐辛子のタネが至る所で、発見されるってことです。調味料置き場はもちろん、冷蔵庫のたまご置き場の下とか、扉のパッキンに挟まってたりとか。
野菜室の隅に、ピーマンのタネが干からびてるのもお約束。あと、魚のウロコ。ウロコがある魚を料理したのなんて、いつでしょう?それがひょいと発見される。。。
ちょいと遺跡発掘者の気持ちを味わっております。
映画見てきました。「カメラを止めるな!」。で、先ほど暑い中帰ってきて、ひとっ風呂浴びて、心地よい疲労感です。
見に行った理由は、ツイッターやノートでフォローしている方々が、口々に大絶賛&心からのおすすめしていていたから。これは見たいなと。よし!映画の日ねらいだ!
で、みなさん、「ネタバレ注意」「できるだけ事前情報を仕入れるな」と書いてて、そっか、ではそうしましょうと、無垢の状態で行きました。
で、泣いたり笑ったり、忙しかった。声を出して笑った。「ポン!」
なんか、すごくリアルに感じてしまって、登場する映画監督が、本当にこの映画の監督みたいな錯覚。登場していた監督さんは役者さんなんだよね〜。不思議だわー。
私も大絶賛&心からのおすすめです。特に物作りしている中年以降(笑)の方!事前情報はないほうがいいけど、ただ一つだけ言うと、前半は全て伏線ですよ。よーく観ておきましょう!楽しんできてください!!
*川崎のチネチッタで見てきました。映画の日とはいえ、満席。多分全ての回がソールドアウトと思う。すごい〜。写真は、映画終わって川崎駅に向かう途中。川崎、初めて行ったけど、庶民的ないい街でした〜。