吉田美保子の some ori ノート

朋百香さまの織り

2018.03.04

朋百香さまのONLY ONLY、織りの本番、水面下で進んでおります。

デザインも、色も、糸も、すべて決まっておりますが、何回も確認して、準備を整え、深呼吸して、いざ。本番を織る日々は緊張の毎日。

ヨコ糸は、16種類。杼に名前をつけて、使い分けます。

柳川千秋さんに撮っていただいた上の写真、朋百香さまの帯のタテ糸です。ぐんま200という繭からひいた糸です。本当にきれいな糸です。

photo by Yanagawa Chiaki

2018.03.03

染織家で写真家の、柳川千秋さんが、写真を撮ってくれました。

すっごく自然で、丁寧で、撮る人の優しさが伝わります。撮られている方は、少々恥ずかしいけど、いい写真だなあって思います。

糸。

道具。

糸を巻く私。

出番を待つ糸たち。

私。もくもくと。

織ってます。

柳川千秋さん、どうもありがとうございました!

もまさま、私の本番

2018.02.22

もまさまのONLY ONLY、さあ、私的には本番です。タテ糸の準備、ヨコ糸の準備をへて、ブラッシングカラーズです。ここでほぼ決まると言ってもいい。緊張状態で、乗り切ります。そして、心をほどいて、織ります。

織れたら、整理して、蒸して、水元して、張り手で張って、伸子張りして、乾かして、スチームアイロン。

さあ、準備は整った。善林さんへ、発送します。あとは任せた!

もまさまの鞄、どんな絵を描く?

2018.02.21

もまさまの鞄のONLY ONLY、ではご希望の色を、実際に作りましょう。こんな感じ?もう少し、薄くしようかな?もっとねらいを定めた方がいいかな?

そして、糸にどんな絵を描くか、まず紙に描いてみます。どんな鞄にするか、私もこっそりねらいます。そのねらいを、善林んさんが、いい方にひっくり返してくれるのも、楽しみなのだけど。

もまさまは、地味目をご希望だから、あまりリキを入れすぎず。力を抜いて、気は抜かず。型にはまらず、目線は高く。

どんどん描いて、その中から、選びます。上の写真は、ボツにした分です。

 

9通目のメルマガ 【大事な道具号】

2018.02.19

染織吉田のメルマガ、《 some ori 通信 》にご登録いただき、ありがとうございます。

こんばんは。お元気でいらしゃいますか?
先日は旧正月でしたが、この時期、必ず梅が咲きますね。自然のカレンダーはすごいなあと思います。いい香りが、冷たい風に乗って、ふっと届くのが、この季節ですね。

9通目のメルマガをお届けいたします。今日は、ある機の道具の話です。

《 目次 》

1. 織り伸子

2. 影山秀雄さん

3. 機料善

___________

1. 織り伸子

機の道具の一つに、織り伸子(おりしんし)というものがあります。人によっては、機張り(はたばり)、幅出し(はばだし)と呼ぶ人もいます。竹の両端に針がついているものです。

どういう目的の道具かと言いますと、織っている時に、布に張って、織り幅を一定にするものです。これをつけないと、布幅が縮んでくるのですよ。糸の太さなどの条件によりますがね。織りやすくもなります。何気ないけど、大事な道具です。

何でただの伸子(しんし)ではなく、織り伸子(おりしんし)と呼ぶかというと、ただの伸子と言えば、完全に織りあがった布を、湯通しをして張る時に、やはり布幅を整える目的で使う道具の方をさすからです。布の幅出しという目的は一緒で、竹の先に針がついているという点も同じですが、別物です。

私はこの織り伸子を、3種類持っていて、布幅によって、また布の厚みによって使い分けています。

今、織っているのは九寸帯なのですが、実は九寸幅、久しぶりに織ってまして、したがって、織り伸子も、しばらくぶりに九寸幅用のを使っています。同じような糸使いで、一尺幅の着物を織ったばかりです。

それで実感したのですが、この九寸幅に使う織り伸子、あまりに無骨で、うわあ、こんなだったかなあと、、、。持っているうちで、一番の古株なんだけどね。

最近愛用している、一尺幅の織り伸子のエレガントさが身にしみました。昔はものを思わざりけり。

 

2. 影山秀雄さん

この一尺幅の織り伸子は、染織家の影山秀雄さんが、自ら制作されて、売ってらっしゃるものです。3年ほど前に入手しました。今回、図らずも使い比べるような形になって、改めて、影山さんのものの良さが身にしみたというわけです。

影山さんの織り伸子のよさ、どこにあるのでしょう?

まず、軽いです。竹を薄く削ってあります。軽いと布に与える影響が少なくてすみます。そして、しなやかです。適度なしなりがあります。絹の布にそっと張力を与えます。力任せにぐぐーーっと伸ばすではなく、竹のしなりで、柔らかく伸ばします。

そして、先についている針が短く、角度が絶妙。織ったばかりの布に、すっと入って行く。刺さるといいうより、入るという感じ。九寸用のは長い針が、「ブスッ」と突き刺さるのですよ。生まれたての布に「ブスッ」と刺し、ぐーっと広げるの心苦しい。痛そうだもの。

それから、針以外は金属を一切使っていない。長さの調節、九寸用のはネジで止めるけど、影山さんのは、竹製のタボ。二本の竹を合わせるもの、革のバンド。九寸のは金属です。これ、実感として、やはりいいと思う。

何より使ってて気持ちいいです。こういう道具で織ると、こういう織物になると思います。私の心もこうであれば。

 

3. 機料善

影山さん作の道具は、お店に置いている訳ではなく、通販もしないそうなので、ご縁がなければ買えません。東京では近々、TEORIYA さんで公開講座を開かれるそうなので、直接ゲットするチャンスです。そのあとは4月に奈良ですって。ご興味の方、ググってください。

私が、影山さんの道具がいいなあって思うのは、影山さんご自身が、経験豊かな一流の織り手であって、まずはご自分の織りのために道具を作られているという点です。この道具が与える影響は、糸にはこうで、布にはこうで、織り手の体にはこうでって、全部を知り尽くしていらっしゃる。

で、実は、恥ずかしながら、この織り伸子も、ここまで素晴らしいとは、思ってなかった。調子よくは使っていたけど、布に掛かる負荷を最小にしているとか、針が長いと自分で引っ掛けるおそれがあるとか、考え抜かれて作られてるとは、気づいていませんでした。

その上、姿が美しいのです。本当にエレガント。影山さんは、ご自分の作った道具に「機料善」(きりょうよし)と名付けていらっしゃいます。少々オヤジギャグぽいネーミングがほのぼのだなあ。

*織りをやってない方には、織り伸子がどういう形態か、想像しにくいですよね。ブログの方に写真載せました。よかったらご覧ください。

http://www.someoriyoshida.com/?p=4348

1枚目の写真、上が影山さんの機料善、中が九寸帯に使ったオールマイティーの古株、下の西陣で使われているものです。長さ違いでたくさん持ってます。

2枚目の写真で、機料善の竹の薄さ、しなり、お分かりいただけると思います。竹製のタボも見えてますね。

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染織吉田のメルマガ、《 some ori 通信 》9通目のメルマガをお読みいただき、どうもありがとうございました。

ご感想、ご意見ございましたら、このメールに返信する形でお送りください。

配信停止をご希望の方は、タイトルを「配信停止」として、このメールをそのまま返信してください。

これからも、some ori や、きものや、モノ作りを通して、あなたさまとご縁を育んでいきたいと思っております。

どうかよろしくお願いします。

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きものと帯の注文制作

染織吉田 吉田美保子
http://www.someoriyoshida.com

メルマガ

オリンピックと確定申告

2018.02.19

たまには時事ネタ書きますね。今、世間は、オリンピックと確定申告ですね!

うちにはテレビはないのですが、それでも気になるのは、動画で見ています。フィギアスケートも見ましたよ。宇野昌磨くんは、甥にそっくりなので、特に応援してます。

オリンピックが始まると、いつも思うのは、人間は進化しているのか否かってことです。この前まで、あんな氷の上で何回転もするなんて、誰も思いもしなかったのに。毎回毎回、どんどん難易度をあげて、高度な技をこなして行く。本当にすごい。

これは人間の進化なの?

もし進化だとしたら、美しさの追求についても進化してる?うーん。

織りの世界は進化している?うーん。

それについては大変疑わしいですが、染織をやって生きて行くには進化せざるを得ないです。

今、せっせとやってる青色申告と確定申告ですが、ソフトは弥生会計の「クラウド」です。ついこの前まで、「クラウド」って一体それ何っ、理解不能っ、て言ってましたが、どうも、それが一番便利なシステムらしいってことがわかってきました。他にもやり方はいくらでもあるけど、お金もそれほどでもなく、時間も短縮できるのはこれかなと。

使いこなせてるのって問われれば、微妙な感じの私ですが、弱小自営業者は、一番便利なシステムに乗っかれるだけの、進化をしなければ、成り立たないと思った次第です。。。

このページに載せている二枚は、メルマガの方のお話の写真です。メルマガはテキストメールで配信してるので、写真はこちらで見てもらおうという戦略です。よかったら、この号から配信しますので、ご登録くださいね

メルマガのアーカイブは、ノートに残していますが、そちらは、有料設定(100円)です。ノートが有料なのは、メルマガの記事は無防備に書くので、少々のハードルを設けさせていただくためです。よろしくお願いします。

 

日本のグレージュ

2018.02.18

もまさまの鞄のONLY ONLY、希望の色は「グレージュ」とのこと。

さあ、グレージュってどんな色?はやりのヘアの色っていうのは分かった。もう一歩、腑に落とし込んで考えたいのだ。一度、和に寄せて考えてみるか。もまさま、「いろんなきものに合わせて持ちたい」というのが、ご希望だ。

それで、日本の伝統色の色見本から選んだのが、上のスクリーンショット。この辺りを組み合わせる?

もまさまに伺ってみよう。ご返信いただき、

「今の淡い色合いの中に、もう少し黒に近いグレーや茶色、白に近いグレーなど入れていただけませんか?」

とのこと。

合点承知!メリハリつけるってことですね。

グレージュ

2018.02.15

もまさまのONLY ONLY、鞄の色味はいかがしましょうとメールしますと、

「グレーと、グレージュの濃淡ではどうでしょう?」とお返事いただきました。

ん?グレージュ?

もしかして、ベージュの打ち間違えかしら?それで、「グレーとベージュの濃淡ということですか?」と返信しますと、

「グレーの濃淡と、グレージュを何色か組み合わせていただけますか?」とのこと。

これで、やっと、私は、「グレージュ」って色の名前なんだって気づきました。で、早速検索。画像検索の結果が、上のスクリーンショットです。

へええーーー、この色か!。ヘアの世界では、はやりなのだな。もしかして席巻してる?知らなかった〜〜。さすが、もまさま、おしゃれだなあ。

こういう、微妙な中間色で、いろんなきものに合うような鞄にするってことですね。了解!

もまさま、鞄の概要

2018.02.14

「バッグ、私も欲しいです。きものの時持てるような、地味目の」

とメールをくださったもまさまにお応えして、やり取りを続けます。

それによると、お望みは、きものをお召しで、お稽古事に行くときに、A4サイズのノートを入れる、そのギリギリサイズの鞄であること。色味はいろんなきものに合うように地味目がいいとのこと。

A4がギリギリ入るサイズなら、すでに作っています。例えばこれです。この型で、地味目の布で作るというのは、どうでしょうか?

ご返信は、「ヨコ長がいいです。」

ここまでのやり取りを善林英恵さんに伝えて相談すると、早速、上の写真のようなプロトタイプを作ってくれました。

もまさま3、スタートです!

2018.02.12

完全注文制作ONLY ONLY、新たなストーリーを始めましょう。次なるヒロインは、3回目のご登場の「もまさま」です。

もまさま、1回目のご縁は、八寸帯「Brown Brown」、2回目は「Sky Grey Bumpy (スカイグレイバンピイ)」。いやあ、本当に懐かしいなあ。

実はこれ以外にもオリジナル制作でいくつかご縁をいただいています。昨年秋にも九寸帯をお求めいただきました。その時のメールのやり取りで、感涙の一節、送ってくださったんですよ。

「ヨシダさん、最近、すごく良いですね!○○屋さんのご主人も言ってましたよ。」

このお言葉にどんなに励まされたことか、、、、。

そして、そのメールの最後に、

「バッグ、私も欲しいです。きものの時持てるような、地味目の」とお書き添え下さったのです。

ますます感激!

*写真は、この秋お求めいただいた帯のアップ。

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