吉田美保子の some ori ノート

枯風 〜 Colored Wind – part 2

2017.12.19

さあ、完成しましたよ。

めとさまの2回目のONLY ONLY 、ここに、完成しました。

めとさま、遠いのに、やりくりしてお越しくださったんですよ。

こんにちは!お久しぶりです!

相変わらず、澄み切った空気をまとった方です。そして、周りの空気を、自分の色にする力がある人。

出来上がった反物をお見せすると、「わあ!きれい!」と第一声。

体にあてて、鏡に映して、しばし。めとさまと反物、お互い、引き合っているよう。

このおきものには、まだ名前はありません。それで、二人でタイトルを考えました。

一作目のONY ONLY は、「Colored Wind 」と名付けました。その名前を意訳して、めとさま、ご自分のお仕事の屋号を「枯風庵」と名付けられました。今回、「Colored Wind 」を越える名前があるのか?

うーん、「Colored Wind 」「枯風」は最高だね、それを踏襲しようねということになりました。

それで、このおきものの名前を「枯風〜Colored Wind part 2」と名付けました。

第1作の「 Colored Wind」の時、制作中にめとさまは人生の一大決心をされました。今回もまた、大きな舵を切ることになりそうとのこと。きっと話の続きは、このおきものをお召しの時に、聞かせていただけることでしょう。その日がとても楽しみです。

みるさま、すすんでます!

2017.12.18

みるさまの二つ目のONLY ONLY 、コラボの善林さんのインスタを見ていたら!進んでます!どんどん形になっていくのが、魔法のようです。

ブログにも記載がありました。こちら→

立体のラフを作ってから、型紙をいちいち作るんだね。なるほど。自由なモノづくりには、きっちりした型紙が不可欠。どの分野も同じような気がします。

これから、持ち手をつけるのが、最大の難関らしい。「柔らかい持ち手」というみるさまのご希望にどう応えるか。作り手は、いつも悩みます。

*写真は2枚とも、善林さんのインスタより拝借。

めとさま、仕上げ

2017.12.17

めとさまのONLY ONLY 、織り終わりまして、仕上げをしています。まず検反。タテ糸をつないだとき織り裏に落とした糸などは、よくよく確認して整えます。

浴槽にお湯をいっぱいに張って、反物を泳がせ、糊などをしっかり落とし、部屋中に張ります。伸子で張っていって、布目を整えます。この時、やっと素の状態になるのだよな、これが。

ほーら、お出ましになりました。やっと出会えたね。まさに、めとさまって感じです。

ゆうど20周年

2017.12.16

ゆうど開業20周年の展示会に、行ってきました。久しぶりの目白、久しぶりのゆうどです。私は、この店に勤めるために、21年前に、2度目の上京をしたのです。それから、6年、働かせてもらいました。

20年前のオープンの日、雪が降ってたよね。福娘っていう樽酒を叩いて開けたのだったよね。

それからいろいろあったなあ。ここは私にとって、とても大きな存在です。

しんみりしつつも、ここが存在してくれてて、うれしかったです。存続するの、大変よね。お店も仕事も、、、

私が貼った壁紙もそのままだったし、私がいる頃からゆうどを縄張りにしていたトラも出てきてくれました。変わらんねえ。。。。

ゆうど20周年記念展は、今日、12月16日までです。写真は、宙吹きガラス作家の荒川尚也さんの作品、ガラスの船。すごくよかったです。

めとさま、ゴール見えた!

2017.12.15

ONLY ONLY めとさまの2枚目のおきもの、もう少しです。織っても織っても終わらなかったものが、終わり間近です。

きものを織るときは、たんたんと、同じことの繰り返しをするのが、いいのです。同じようになるように、何か起きたら、なかったように対処するのがキモです。糸が切れたら、切れなかったことにして、うまくつなぎ、布が吊れたら、吊れなかったことにするのに、ちょっと戻る。

何にも起こらなかったことにするのに、何かを起こすわけです。

ほら、もうすぐ終わりますよ。このように、タテ糸が割れてきたら、ゴール間近のサインです。

写真の横にどーんと見えるのは、「機草(はたくさ)」と呼ばれる厚紙です。この紙、タテ糸を巻くときに、ずーーっと糸と一緒に巻き込んで行きます。で、織り進むと、この紙が一枚づつ落ちるのです。毎日、3枚、落とすのが目標。上の写真が、最後の一枚。やったぜ。

 

池田重子展に行った

2017.12.14

横浜のそごう美術館で開催中の「池田重子 横浜スタイル展」に行ってきました。招待券をたくさんいただいたので、メルマガで「おふくわけ」企画をして、お申し込みいただいた方のうち、今日都合がつく方々とご一緒しました。

池田重子さんのコレクションは、増えているわけではないと思うので、膨大なコレクションの中から、どう選び、どうコーディネートし、どう魅せるかが見所だとは思うのですが、なぜだかとても新鮮さを感じ、さすがだなあって思いました。

入ってすぐの、横浜スタイルのコーディネートのブースは、特に面白かったなあ。船やヨットの帯とか。魚の帯留とか。明るくてのびのび。「私はこれなのよ」って感じがして気持ちよかった。横浜ってつくづく海の町なんだね。私、神奈川県在住で、横浜までも小一時間なのでたまに行くけど、生まれ育ってないせいか、年代のせいか、海を感じたことない。でもここは港町なんだ。池田さんが、生まれ育った時代は、特に色濃かったんだろうなあ。

あと、着物を着ているボディが小さくて、昔の人のサイズはこのくらいだったのだなあ、などなど思いながら、眼福、眼福で、会場をぐるり。

5人でランチもいたしました。(5人の内一人は男性で、御年はなんと4ヶ月!)

なんか、みなさん、布好きで、それぞれにきものライフを楽しんでいる方々で、リラックスして、いろいろ話せて、楽しかったです。上の写真は私だけですけどね。みなさん集合写真を撮ろうってタイプの方々ではないと思ったので。

メルマガでは、またこういうお誘い企画したいなって思っていますので、よかったら、お気軽にご登録ください。

池田重子 横浜スタイル展」は、そごう美術館で、1月8日まで、会期中無休だそうですよ。ぜひ!

 

めとさま、まだまだ!

2017.12.13

めとさまのおきもの、進んでいます。この秋、織り機に少々手を入れてからは、初めての着尺を織っていますので、あちこち、調整しつつ、進んでいます。

メルマガには書いたのですが、踏み木の支点の位置を変えたのです。それ以外にも、腰掛の板に角度をつけ、少々、斜めに座るようにしました。板の上には、本邦初(?)ヨガマットを切って、幅を揃えて敷くことにしました。これ、3つ折りか、4つ折りかによって、安定感が全然違うのですね。

どこかを、ほんのちょっと触ると、例えば綜絖の高さを少し変えたりなど、連動して変更する点が出てきます。織りにくいなあって思っていたのを、ちょっと止まって、どこかをいじると抜群に織りやすくなる。その繰り返し。

それ、かえって、集中できていいような気がします。ちょっとだけ感触が変わるのを、身体は味わうけど、布には常に一定であるように意識しているからかな。

踏み木の支点を変えたからか、太腿が筋肉痛です。こんなの初めて。力の入り具合が違うのかな。肩こりは今までより楽。

めとさま、織ってます。

2017.12.12

さあ、ONLY ONLY ストーリー、めとさまに参りましょう。ブログでは、「本番直前」まででしたね。バリバリ本番、行ってますよ。記載はしていませんでしたが、ずーっと、じりっじりっと織り続けています。着尺は長いですのでね。日々たんたんと精進です。

杼は15丁杼。どんどん持ち替えながら織ってます。小格子になりますよ。

青森からサプライズ

2017.12.11

先日のじざいやさんでの展示会で、とってもうれしいサプライズがありました。フェイスブックでつながっているけれど、お会いしたことはない方が、「ちょうど研修で上京中なので、お尋ねしたい」ってメッセージ下さってました。その方、なんと青森からなんですよ。青森の方と横浜で会うなんて、不思議な感覚です。

それで、そろそろお越しになるかなあなんて、心待ちにしていました。

じざいやさんのドアが開きました。おきもの姿の一人のお客さまです。あ、あの方かな?優しそうなお顔がのぞきます。

こんにちは、ヨシダです。あの、メッセージくださった方ですよね、、、、

あれ?あれ!あれあれ??!!

なんと、私の織ったきものをお召しになっています。頭の中が、ぐるぐるです。え?え?え?うぅぅわっーーー!びっくりしたーーー!!!

これは、この秋に、名古屋の呉服屋さんにお求めいただいたものです。それが、なんと、目の前に!!青森からいらした、初めてお会いするけど初めての気がしない方が、にっこりと笑顔でお召しになっている。とても素敵に。すっかりなじんで。

腰が抜けるほど驚きました。神奈川で織った反物が、名古屋経由で、青森へ。それを、「ヨシダさんに着姿を見せたい」って、上京時にお持ちになって、研修中でお忙しいのに、時間を作ってお召しになって、東京から横浜にお越し下さって、、、、、(東京から横浜ってそんなに近くありませんよ。)なんというジャーニーでしょう。それになんとお優しいのでしょう。私は完全にノックアウトされました。

今思い出しても、しみじみうれしい出来事でした。本当にどうもありがとうございました。次回は、もうちょっとゆっくりお話ししましょうね。

 

作品

みるさまの型ラフ

2017.12.10

みるさまの鞄の ONLY ONLY、善林さんサイドでも、着々と進んでいます。ラフの第一案がでできたと上の画像送ってくれました。しかし、「全体的に気に入らないので、プラン練り直します」と添え書きあり。

しばらくして、「再考した結果」と送られて来たのが、上の画像。型のことはちっともわからない私にすれば、大差はないように見えますが、きっと善林さん的に、納得いく所まで持って来たってことだと思います。

それと、キーチェーンが必要ならお付けするが、、とのことだったので、上の画像を添付してみるさまにメールしました。

みるさま、早速のご返信くださり、本体は問題なしだが、持ち手の間隔を、腕がひじまですっと通るくらいまで、開けて欲しいとのご要望が。キーチェーンは不要とのこと。

善林さんに伝えると、すぐに上のようなラフの修正版が出ました。「これ以上、持ち手を長くするとブラブラして持ちにくくなる」との添え書きあり。

みるさまにご連絡すると、下のような返信が。

「今回オーダーをお願いして思うことですが、下げて持っても、ひじに通してもよい、この大きさのバッグ、市販のものではなかなかありません。サイズ、持ち手についても、オーダーならではの絶妙のバランスです。これで進めてくださいませ。よろしくお願いいたします。」

なんか、お望みにじわっじわっと近づけている感がある。こういう時、我々のやってることは間違ってないぞって思います。

 

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