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金曜の夕方、神田小川町の TEORIYA さんでの、影山工房講座を終わったら、もう真っ暗だった。早めに出たら、観に行こうと思ってた展示会があったのだけど、ちょっとタイムアウトだなあ。
神保町に向かって歩く。スマホにメール。「竜巻だいじょうぶだった?」えっ!検索すると厚木市で午後3時頃。わー、知らんかった。厚木はすぐ隣り。
神保町をウロウロしたかったのだが、この日は、なんせ寒かった。ウロウロなんて不可能だ。さて、どうしよう。神保町で、寒くなくて、何か面白いこと。あ!岩波ホール!ものすっごくご無沙汰してるけど、岩波ホールがあるじゃん!
とりあえずビルの下まで行って、看板を見上げる。上映中なのはポーランドの「幸せのありか」。みようかなあ、、、当日一般1800円が、ちとネック。
そしたら、見知らぬおじさまに声を掛けられた。「失礼ですが、今から映画みられるのですか?もしよかったら、前売りチケット、安く譲りますよ。もう最終日で最終回だからね。1200円でどうでしょう?」
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と言うわけで、特別に寒い日の晩、若い頃、憧憬の念を持って足を運んだ映画館で、映画を観た。
映画は、脳性麻痺の男の子が、小さい頃から、成長していく過程。それがみずみずしいこと、美しいこと。実話なのだそうだ。
主人公は、私より、一回りくらい若いんじゃないか?だとしたら、映し出されるポーランドの風景は、私と同時代なのだ。共産圏だったし、庶民の生活は、決して豊かでないけど、とても、とても美しく、心が揺れた。
ああ、私、映画を観ることが好きだったなあ、、、、映画で、世界中に旅して、主人公になりきるのが大好きだった。忘れてたよ。
*写真はうちの近所。遅くに帰ってきたけど、竜巻の影響は一切なかったみたい。
I saw movie at Iwanami Hall at Jinbocho, Tokyo on Friday evening. Iwanami Hall is a very famous film house showing anti-hollywood movies since opening. When I was very young (about 20 years old), I visited there so often.
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染織家の影山秀雄さんの、公開講座「織りを伝える」を受講してきました。影山さんは、織り歴40年。染織の家に生まれ、ずっと織りと共に生きて来られた、マエストロです。
私は影山さんのシンパサイザー。すごいと思ってる。その経験に基づく膨大な知識。それを惜しげなく伝えて下さる姿勢。ほんと、ありがたいです。
私が受けた講座は、「私の好きな糸の話」と題されてて、影山さんの実際に使ってられる糸とそれで織った布の実物を見せていただきながらの講座でした。
木綿、絹、野蚕、麻、カシミアやヤク、蓮糸。
糸をどう使いこなして行くかってことが、大変面白かったです。双糸にしたり、追い撚りを掛けたり。この糸を使いたいってことがあって、使いにくい糸だったとしても、目的に合わせ、一手間、二手間掛けることで、経糸にも使えるし、また、唯一無二の布にもなる。これぞ、私が求めていることだ。私の弱いところでもあると思う。まだまだ追求が足りないぞ、私!
講座のほか、影山さん考案の機道具も展示販売されてて、こういう知識の交流、道具の交流、いいなあ〜と思いました。影山さんから教えたいただいたことと、譲っていただいた道具を、しっかり自分のモノとしなくちゃね。がんばろう。
*写真はうちの近所。ブロック塀の一部がガラスでいい感じ。なんだけど、ガラスの向こうは集積所。下半分の緑はカラスよけの網。ちらと見える黄色は、大和市指定有料ゴミ袋。
I have joined into the lecture of weaving by Mr. Kageyama yesterday. He showed the cloth made from the fiber extracted from lotus. It was a soft, savage and beautiful cloth.
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にこさまの緯糸、新しく染まりました。デザインも整えた。さあ、3回目の試し織りをしましょう。新しく染めた糸の調子を見るためだけど、同時に、ブラッシングの色味の再確認と、緯糸の入れ方を考えたい。即本番に持って行けるように。
緯糸は和紙の糸だけだと、単調なのよね。単調が悪いわけではぜんぜんないけど、「リズミカルな森のラクダ」の絵は、背景も決して単調ではない。もちろん、和の世界にもってくるのだから、クレーの絵の調子そのままって言うわけには行かないけど。如何にミックスするか、悩みに悩む。
にこさまがこの帯に合わせる予定のお着物は、色は個性的だけど、テクスチャーはさらっとしてる。だったら帯は、手の跡が残るような、印象に残るような、そんな深い風合いでもいいのかも、、、、、。
さあ、3回目の試し、織り終わりましたよ。ドキドキの蒸し。難なくクリア。想定外の変色はありません。水元もオッケー。
それでは、にこさまに観ていただきましょう。説明書を書いて、デザインの実物大と縮小版とともに、発送です。
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にこさまの帯、緯糸を新たに染めているうちに、デザインも詰めましょう。完成形に近づけて行こう。
この段階では、私はパソコンを使います。イラストレーターってソフトです。これで、ジリジリと場所を変えたり、大きさを変えたり、配色を変えたり。微調整に微調整を重ねます。手描きより、非情な感じがすきよ。ニュアンスに流されないと言うか。
ま、こんなもんかなって思ったら、すかさずプリントアウト。実物大です。それで、タイコの形にしてみて、鏡の前で、ああでもないこうでもない。この時ね、にこさまが合わせる予定のお着物の色「青緑」になるべく近い服を着て合わせるの。何となく、空気が近くなるというか、、、分かるのです。
そして修正。納得いくまで、落とし所をみつけるまで、何回も何回も。
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にこさまの二回目の試し織り、ブラッシングカラーズをして、緯糸を染めて、織って、蒸したら、、、、なななんと、色が変わった、、、、ガーーン!ショッーーーク!体の力が抜けて行く、、、、
蒸すことによって、温度を加えると、色が微妙に変わる。それは分かっているのだけど、今回は想定外だった、、、緯糸が変わった、、、。(今までブラッシングカラーの色が変わって、ショックでずたぼろになった経験は多々。それを突破した話しは涙なしでは話せないほど。)蒸しは本当に怖い。
この色も決して悪くないけど、にこさまの色じゃない。
前日までの意気揚々がいきなりショボーン。でも仕方ない。がっかりしている暇はない。巻き直しじゃ。こういう場合は、同じ種類の染料でいろいろ調整するより、元から変えてしまおう。緯糸を新たに別の染料で染めよう。直接染料、行ってみよう!
写真は、使用前使用後。光が違う写真だから参考にならないけど、こんなに違うんだよ。ちなみに、左が蒸し前。右が蒸し後。
Oh my goodness! I dyed weft thread into lemon yellow for Niko’s Obi. But beyond my expectation it changed into cream-yellow when I steamed them up.
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にこさまの緯糸、メインは和紙の糸にすることに。弾力あって、適度な張りで、八寸の緯糸に最適と思い、にこさまに提案してたんだ。
試しでは、この糸を以前使った分で織って、風合いをみて、オッケーであった。
さあ、本番を染めましょう。和紙だから植物繊維です。ふだんは動物繊維である絹を使ってますのでね、染料も違います。いつもと違う染料を出して来た。染料によるのだけど、植物繊維には、動物繊維の染料はまったく染まらないのだよ。染めは化学反応だなあと実感する。
合わせてシャリ感のある細目の絹も使おう。一種類だと単調になるしね。こちらは、草木染めで福木の銅媒染。彩度の低いレモン色が完成形で求める色だから。
写真は染まったあとの、和紙糸と絹糸。よしよし、いい感じ。早速ブラッシングした経糸に織ってみる。よしよしよし。さあ、蒸しましょう。
ここで、ガーーーーーン!!!ショックなことが、、、、、、(続きはまた)
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にこさまの帯、色味のご要望に答えるため、二度目の試しのブラッシングカラーズ、やってます。
青にはね、暗くして紫みを増やすのです。染料の配合的には、紫にちょっと青を加えるくらいにしてみた。
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緑は渋みを増やした。そうね、合わせるお着物が渋めの青緑だものね。ここは相通じさせるのが吉だね。
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だ円の大きさも問題だけど、マキシマムがこの位ではどうだろうか。
ブラッシングカラーズの試しが出来たら、織ってみます。緯糸も本番と同じのをこれから準備。
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にこさまに、試し織りをお送りしたら、わずか数日で、丁寧なお手紙とともに、感想やご希望がやってきた。
さあ、エンジン吹かして行きましょう!
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にこさまの新たなご希望を元に、今度は、実物大でラフのデザイン画を描きます。あまり詰めずに。たのしくのびのび。こんな帯を締めて欲しいなって願いをこめて。
で、これは、写真を撮って、メールに添付してにこさまに観てもらった。(上の写真より、もちょっと整頓した形で撮って送ってますよ。)すぐに、「真ん中の」って返信がきた。
さあ、それでは、最終の詰め。本番用の糸の準備をしつつ。
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にこさま、さあ、試し織りです。試し織りの段階では、あまり深く考えず、いいと思った色を染め、織ります。とは言っても、比較するため、染料のチョイスを変えたり。ひらめきを探る感じ。「ピン!」
同寸の紙に、意図したところを書き記し、にこさまに説明できるように。
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全体像は小さい方が分かりやすい。タイコの辺りは、こんな感じ。タレを黄色にするか、タイコの続き柄にするか、はたまた、、、、、。にこさまも、私も、双方納得のポイントを探る。
前柄と手先は、黄色に内定してる。ベタはイヤとのことだったから、刷毛目を残す?オキーフの絵のような感じもいいね。紙の上ではいくらでも悩めます。
まだぜんぜん詰まってないけど、この段階で、一度にこさまに観ていただこう。方向性を確認したい。早速お送りする。
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経糸の準備は、紆余曲折と膨大な時間がかかるのですが、今回、写真撮り忘れ。一枚もない。でも、ほら!いい感じ。
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それと同時に、デザインを詰めていきます。にこさまとお話したことや、メールのやり取りしたこと、すべて書き出して、検証し、大事な点をピックアップしていきます。
過去のメールに宝物が埋もれてたりする。ずっと前いただいてたメール。貼付けてくれてたアドレスを開くと、にこさまお気に入りのラブソング!これ聴きながら、がんばろう!
I weave the Kimono and Obi free from old rules. I have been keeping the full-custom kimono and Obi production (I named “ONLY ONLY” means from thread selection, original design, individual dyeing, special method weaving).
This time, I am doing ONLY ONLY for my client Niko. Niko-sama gave me the theme, the picture “Camel in a Rhythmic Landscape of Trees” by Paul Klee.
I am working harder to satisfy her and me!