![]()
昨日の晩のことですが、目白のゆうどへ行ってきました。単行本「更紗 いのちの華布」出版記念展のオープニングパーティーでした。
「インドで生まれた模様染めの木綿布、更紗。日本、ジャワ、ペルシャ、ヨーロッパ、行く先々で人々を熱狂させ、それぞれの地で独自に花開き、産業革命をも引き起こした、その布の魅力を探る・・・」と解説にあります。なるほど、なるほど。まさにそうね。「熱狂」という、普段の生活にはあまり使わない言葉が、ピッタリ合うのだよね。
パーティーで歓談のあとに、本に登場している方々が、一言ずつご挨拶なさいました。それがまた熱かったのだわ。更紗に対する熱烈な愛を感じました。その熱烈な愛を、皆々さんが、表現は違えど、腹の底からお持ちなのだ。すごいなあ。
布って、それだけの力、あると思う。染めもそうだし、織りもね。縫いもね。どうして、そうなのか、うまく説明できないけど。
![]()
会場のゆうどは、実は私の古巣です。13年前まで、勤めていました。28歳の時、ここで働くために再上京したのです。いやー、なつかしかったわ。いろいろ悲喜こもごもありましたけど、私を育ててくれた大事な場所です。
![]()
オリジナル制作のご紹介です。こちら、八寸帯「Grayish Bampy(グレイッシュバンピイ)」と申します。バンピイシリーズの2作目です。
![]()
小気味いい帯になったと思っているのだけど、いかがでしょう。
![]()
一本目のバンピーより、ずっとグレイです。薄いグレイが主ですが、濃いグレイもこそっと入れています。
![]()
緯糸はすべて国産のキビソ糸なのですが、太めの糸を多く使いました。八寸帯ですので、仕立てないで、張りを持たせるためです。
![]()
しかし、全体的に太いキビソを使っている訳ではありません。タイコと前帯部分に集中して使っています。その方が布としても面白いですし、もし全体に使ってしまうと、重たい帯になるためです。
![]()
いろんなお着物に合わせやすい、いろんなシチュエーションに締めてお出かけいただける、一本になるかと思っております。
![]()
糸の面白さがたまらんです。織りならではの一本。
![]()
もしよかったら、より詳しくご説明いたします。お値段などもお気軽にお問い合わせください。業界の方からのお問い合わせも、お待ちしております。ぜひ!
お問い合わせはこちらから→☆
![]()
これは、ヤマモモの樹皮をチップしたもの。草木染めの染材としてすごく状態がいいです。きれいでしょう。いい色出そう。
これね、いただいたのだ。宅急便で送ってもらった。箱を開けたとき、心底から感動した。
先頃、大変お世話になった、大好きな植木職人の親方がなくなられた。私、親方にも奥様にもとても可愛がっていただいていた。亡くなったと聞いて愕然とした。
出会いは、まだ勤め人の頃。担当した東南アジアの染織家たちをお呼びするプロジェクトに、ものすごく協力してくださって、盛り立ててくれた。会場に竹林とか橋とか作ってくれたんだよ!「一生懸命やれば誰かが助けてくれるものだなあ。それって神さま?」って実感した。
時は流れ、私は退職し、染織で独立した。その後も、交流はつづき、京都で奥様と二人展されたときなど、観に行った。
で、写真のヤマモモは、植木職人のお弟子の方が、奥様にって持ってきたののお裾分け。奥様も染織なさるのだ。ウールの手紡ぎ。
ヤマモモの樹皮をここまで丁寧にはがして、煮出しやすいようにチップにするの、ものすごく大変。これ、お弟子さんの、親方と奥様への愛だなあ。愛、あふれてるもんね。親方、そのものでもあるな。とても大事なことがここにあるように思うのだ。分けていただいて、ありがとうございます。
![]()
昨日の続きでオリジナル制作のご紹介です。
![]()
これは、九寸名古屋帯「Four Colors-Vivid Separation(フォーカラーズビビッドセパレーション)」と申します。4色の間に入った白線が、ビビッドでしょ。
![]()
タイコが締め方によって表情かえられるのは、昨日と同じです。
![]()
前帯です。
![]()
緯糸は国産のキビソ糸。
![]()
昨日のソフトセパレーションとの違いは、白がスキッと入るのに加え、こっちの方が、青が効きます。タレも青だし、手先も青です。青好きな方、青にあうお着物お持ちの方にはこちらかな。
青の色は、他の色と同じく、植物染料と酸性染料の併用ですが、染液が元気がいい時の藍染めの色に似ています。縹色(はなだいろ)って言いますか、日本のソウルカラーって感じです。和風を意識してませんが、和となじみがいいのでは?
![]()
キリッとカッコよく締めていただけると思っています。
![]()
もしよかったら、より詳しくご説明いたします。お値段などもお気軽にお問い合わせください。業界の方からのお問い合わせも、お待ちしております。ぜひ!
お問い合わせはこちらから→☆
![]()
オリジナル制作のご紹介です。私の手元にある分です。どうかお付き合いください。
![]()
こちらは、九寸名古屋帯「Four Colors-Soft Separation(フォーカラーズ ソフトセパレーション)」と申します。以前つくった八寸名古屋帯「Four Colors」の発展形です。Soft Separation というのは、色と色の境目が、やんわりとしてることから命名しました。境目がちょっとナナメになってるのもかわいいなと思います。
![]()
上の3枚の写真、おタイコを少しずつずらして締めた感じを撮りました。このように表情を変えて締めるのも面白いと思います。
![]()
前帯はこんな感じ。前もちょっとずらして締めると面白いかも。
![]()
おタイコのアップです。
![]()
染めは、全面にブラッシングカラーズしています。植物染料と酸性染料を両方使ったダブルブラッシング。併用することで深みが出ると思っています。
植物染料は、蒸しによる色の変化が予想しづらく、難しい、、、。何回やっても思った通りには行きません。これは予想通りではなかったけど、いい方に転んだと思っています。
![]()
緯糸には細目のキビソ糸を使いました。国産の絹です。
![]()
*こちらは、おかげさまで、ご約定となりました。ありがとうございました。
![]()
ジョルジョ・モランディ展を観に、東京ステーションギャラリーに行ってきました。観たかったんだ、モランディ。
モランディの本物、しっかり観たのはじめてでした。同じような瓶ばかり描いている朴訥なイメージがありましたが、なんの、なんの。狙いのするどいテクニシャンでビックリ。ますます好きになりました。
モチーフの瓶も、そこらにあるのを描いてた訳でなく、吟味して自分で色を付け、好みにして繰り返し描いていたのだと。アトリエはわざと掃除せず、ホコリを積ませてそれも重要なモチーフだったのだと。ほぉー。さすがだなあ。
瓶の絵はもちろん好きだったけど、最後に掛かってた花の絵も好きだったな。特にラストの3枚。花もね、モチーフは造花なんだって。で、ホコリももちろん描いている。へー。
で、モランディは、花の絵は売ろうとせず、家族や友人のために取っておいたのだって。なんだかいいな。だから、こんなにも優しい絵なのか。
上の写真は記念に買った絵はがきです。花の絵、私も大切な人に送りたくなりました。
ジョルジョ・モランディ展は、東京ステーションギャラリーにて、4月10日まで。
![]()
実は、モランディを観たかった理由がもう一つありました。
![]()
モランディ、2011年に日本に来ることになってたんです。私、年明け頃かに知って、とても楽しみにしていました。夏頃にくることになってたかな?よく覚えてないけど。
![]()
で、3月にああいうことになって、しばらくして、モランディ展が中止になったと知りました。まだ何も見えない頃で、それは仕方ないことだと思えました。それどころじゃなかったよね。
![]()
で、今年、モランディ展が開催されると知って、ああ、時間がたったんだなあって思いました。全てが解決した訳ではぜんぜんないし、根深くなった問題もあると思うけど、時間は流れたんだなあ。
3月に観たかったので、行けてよかったです。
*下の4枚の写真は、東京ステーションギャラリー内部と回廊からみた東京駅の丸の内北口改札。
![]()
みるさまのonly only、完成いたしました。早速、みるさまにお納めしました。みるさまのお許しを得ましたので、こちらでもご紹介させていただきますね。
![]()
この帯を、「Spirit of Green(スピリッツオブグリーン)」と名付けさせていただきました。
みるさまとのやり取りの中で、常に揺るがず、しっかりと存在したのは、みるさまのみずみずしい新芽のような明るさでした。
ちょっとしたことではめげない、生きてる感じを、みるさまからヒシヒシ感じ、それを帯の中に織り込みました。
みるさま、姿勢がきれいな方なんです。生きる姿勢も。すてきな方です。
![]()
上の写真、黄緑の部分は「手」。濃い緑は「タイコ裏」から「タレ」。締めたときのうしろ姿、両方の色が見えるよ。
![]()
お手紙を書いて、糸と色の見本を作って、みるさまの元へ。
きっとみるさまは、この「Spirit of Green」と今後の生活をぞんぶんに楽しまれると思うなあ。「Spirit of Green」は幸せな帯だ。ありがとうございます。
*みるさまストーリーは、これにて中締めです。お付き合いくださってありがとうございました。みるさまから、もしかしたら、締めてくださったお写真いただけるかも。どきどき。楽しみです☆
![]()
さあ、みるさまのonly only、織り上がりましたよ。早速、蒸して、水元して、張り手で張って仕上げます。
この作業、実はとても緊張します。失敗のリスク、けっこうあります。織りの他の作業で失敗してもリカバーできるけど、ここは出来ない。ほとんど祈りながらの作業です。色がにじみませんように。しっかり定着しますように。神さま〜〜。
祈りつつ、考えられるすべての対処をしています。
写真の手前のグリーンがタイコ裏とタレ部分。向こうにちらりと見えるのがおタイコです。チラみせで失礼〜。みるさまに観ていただくまでは、他の方にはお見せしませんことよ〜。
![]()
みるさまのonly only、織りの佳境です。写真の中央部から下方、織り終わって巻いてあるところがおタイコ、上部のまだ糸の部分が前帯です。いわゆる、魅せ場です。正念場ですわ。
どうですかねえ?織ってて、ガーーーっと集中できるから、そういう時は出来がいいことが多いから、うまく行ってると思うのだけどね。こればっかりは仕上げてみないとね。どきどきですわ。いい具合にメリハリもついたと思っているのだけど。
私はここんとこ、いつもの肩こりを100倍ひどくしたような、四十肩(と言っていいですか?アラフィフですけど)に苦しんでましたが、みるさまの織りはじめたら落ち着いてきました。やっぱ、織りはじめると、肝が据わる感ありますね。たんたんと進めるしかないところまで来てしまったからね。
![]()
みるさまのonly only の八寸帯、織りはじめです。タイコ裏にくる返しの部分とタレ先はこんな感じ。生命が生い茂る、深いグリーンです。写真、ピンぼけですね。実物はもっとキレてますぜ。
![]()
緯糸は、すべて国産のキビソ糸です。この糸、太さや固さやテクチャーが一定でないのです。面白いのだけど、行き当たりばったりでは織れません。それで、必要量をぜんぶ小管に巻いてしまって、どんな糸か把握して、狙いを定めて、杼を何丁も使って、同種の糸でも混ぜながら織ります。
みるさま、うちにお出でになった時、バンピーシリーズをご覧になって、糸のデコボコ、面白がっておられたし。みるさまの帯でも、そんな感じ出したいのよね。あまり大人しくしない方が、みるさまのご希望に添うと思うのよね。
小管巻きは、手伝いに来てくれたasakoさんが、重さを量って、長さを計って、デニールを出しつつ、全部巻いてくれました。助かりましたー。