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実は私、今年の前半は忙しいんです。高校の、東京同窓会の幹事の年が廻ってきているのです。私が通っていた高校は、卒業してからも、なんだかんだと繋がってられる、ちょっと特異な高校なのよ。実は自慢。
故郷熊本から、こっちに出てきて、四半世紀は過ぎてるよね。去年の夏頃から、何だかんだと、集まりを持ち、旧交を温めつつ、準備が進んでます。私は、当時から、あまり人と仲良くすることが得意でなかったのだけど、なんか、仲間に入れてもらえてて、今さらながら、濟々黌でよかったなーって思ってる。役には立たないタイプなんだけどね。
で、今夜も会員PR班のミーティングに参加してきました。パンフ・渉外班も集まってたはず。協賛広告のお願いに、出向いていた人もいたはず。みんなすごいなあ。
私はいつも、原則ひとり行動なので、力を結集させたり、人を動かしたりするの見てて、ほれぼれしています。かつ、やっぱ、私は、一人でやって行くタイプの仕事しか出来なかったかなと思ったり。
いやはや、人生は面白いと思います。
ここ読んで下さってる、同窓生の皆さま、昭和11年卒の大先輩(昨年参加の最長老)から、平成25年卒のピチピチまで、5月24日土曜日は、ぜひ、濟々黌の東京同窓会にご参集ください。下のバナーからサイトに飛んでね。

*ロゴ、カッコいいでしょ。同窓生のデザイナー、渡邉善文くん作です。
*サイトを作ってくれたのは、同窓生の河瀬徹くんです。
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いよいよ、くりさまご一家と、お会いできるチャンスがやってきました。去年の11月23日のことです。くりさま一家は、休日のこの日、一日使って、歓待くださいました。
ご主人さまとも、はじめてお会いしました。この方の着物を織らせていただくのね。
あたたかい、ゆったりした印象の方です。一緒にいる人を、優しい気持ちにさせる。
きっとお着物も、きっちり平坦に、四角四面に織るより、自然でおおらかで自由な感じを持たせた方がいいんじゃないかな。色味もこっそり、たくさんまぜようか?
その面白さを着こなして下さるんじゃないかしら。それに、そっちの方が着てて楽ってことにならないかな。
この日、くりさまご一家に、蚕影神社って、筑波郊外の里山の中のひなびた神社に連れて行っていただいて、それがとても良かったのだけど、神社のある森(山?)は、雑木林で、いろんな色がまじってて、きれいだなって思った。
その雑木林に、クリちゃんともう一匹のペットのカキちゃんが走り回ってるイメージの着物はどうだろう?
ご主人さまは、この日は、カジュアルな服でらしたけど、洋服も、キッチリしたスーツより、今日みたいなラフな恰好の方が似合われると思った。お正月にお召しになって、気恥ずかしくない感じのカジュアルさはどうだろう?
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クリちゃん色の茶色をメインにするのはいいんじゃないかな。クリちゃん、抱いてらっしゃるの、お似合いだもん。
この日のことは、ここに書いてます。
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2013年9月25日に、くりさまからいただいたメールには、こうも書かれてました。
「こちらは栗の産地でもありますので、草木染めの材料は調達できます。」
おお!せっかくなら、地元の栗を使った方がいいでしょう。ぜひお願いしますと返信しました。
しばらくした頃、ドーンとすてきな宅急便が届きました。そのことは、こちらのブログに書いてます。
早速、染料を取ります。そのことは、こちらのブログに。
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このとき作った試し染めは、このようになりました。
さあ、これをどう料理して行きましょう?
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先日のこと、中谷比佐子先生の、「秋桜きもの塾」に出かけてきた。
いつも秋桜舎からいただくお便りに、「きもの塾」のご案内を見た時に、「これは!」と思いました。まず、お習いすることは、「自分の体を知る。それぞれの骨と筋肉の動き」とあるのです。
白状しましょう。私、今まで、いつもいつも、「ちょっと違うんだよな」って思いながら着ていました。着物の本など読むと、着物は体の調子を整える、など書いてありますが、ちっともピンと来ていなかったのです。腑に落ちてない感じを持ったまま、うー苦しいーと思いながら着たり、はじめはきれいに着ても、あとで衿がパカパカになったりしていたのです。
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でね、思い切って行って、すごく良かったです。
「きものを着るということは、自分の身体を知ること」「着付けの基本は、骨を美しく動かすこと」
テキストからの引用ですが、そうなのよ、そう言うことを本当に体得したいのよ。
それでね、衿がパカパカいってた訳も分かりました。私の鎖骨がそういう形をしているのだって。ひとりひとり骨が違うんだから、着付けも違って当たり前。私のような鎖骨の人は、衿が広がりやすいから、それをどうカバーするかが着付けの力。それは私だけの着方だし、他の鎖骨には必要ないのだ。そっかーー。
身体を知り、骨に聞けば、中谷先生おっしゃるところの、「身体が喜ぶ着付け」ができるかな。がんばろう。
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全体図。
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それから、くりさまとは、8月、9月とメールがときどき行き交いました。メールの文章から、少しずつでも、お着物のイメージが拾えないか考えつつです。
布の風合いは、真綿紬糸を多用して、ふっくらほっこりさせることは確定しました。緯糸はもちろん、経糸にも紬糸に極細の生糸を絡ませた糸を使って、経緯諸紬の風合いに持って行きます。
しかし、色の方向性がなかなか出てきません。ご主人様はすでに青い大島紬をお持ちだそうですので、それとは違うお色味ではどうでしょうとはご提案しましたが、その先に進めないまま、時間は経って行きます。慌てて決めることはないと、私もゆっくり構えています。
くりさまは、草木染めがご希望です。さあ、どうしましょう。
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そして、2013年9月25日、くりさまから、一通のメールが届きました。曰く、
「やっとひらめきました!主人の着尺の色は、愛犬クリちゃんの「毛の色」でお願いします!」
「ところで、染めに栗は使用できますか?」
「全体的でなくても、一部分だけでも、または白髪のようにばらしてでも入れていただけるとうれしいなあ」
おお!ご主人さまのお着物の色は、愛犬クリちゃんの色。それを栗染めで作る。おお!!面白い。受けて立ちましょう!
*写真が、今回の主役のクリちゃんです。
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展示会ふたつ観てきた。出る用事の合間に、パパパッとだったけど、観てよかった。いい布見ると、リセットされるもんね。
まずは、「影山秀雄展」。織りの見本のような展示会で、ああやっぱり手織りの物はいいなあとしみじみ思いました。影山さん、伺うと、丁寧に何でも教えて下さるんです。織物への大きな愛を感じます。
ギャラリーを出て、銀座の街を歩きはじめたら、向こうから、着物姿のすてきなご婦人が歩いてくる。えっと、どこかでお会いしたような。思い出せないけど、、、藍の織りの着物に織りの八寸を銀座結び。さりげなくてカッコいいなあ。すれ違って、あ!影山さんの奥様だ!さすがの自然な着こなし。愛あふれる着物姿でした。
「影山秀雄展」は、銀座一穂堂にて、明日13日まで。
それから、自由が丘の、岩立フォークテキスタイルミュージアムで、中国少数民族の布を観ました。ここは、本当に布好きの聖地ね。すごいなあ。人間が布に出来るすべてのことが、本当にやりつくされてるもんね。民族衣装はエネルギーのかたまりだ。
たまに、見ないとダメね。人間がなぜ布を作ってきたかというに、戻れる。
「中国少数民族のデザイン」展は、4月19日まで。木金土のみ開館。
*写真は我が家。染め場兼台所。撮影は、天野志穂実さん。
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くりさまとの30年ぶりの再会を果たしてから、さらに、4年の歳月が流れました。
2013年の7月、くりさま、メールくださいました。その2ヶ月前に、私は、独立10周年を迎え、合わせて、このサイトを立ち上げました。その新しいサイトを見てのメールでした。
「ひとつお尋ねしたいのですが、ヨシダさんのサイトで見られる過去の作品はまだあるのでしょうか?ずっと前の作品画像の中に、男性物の着尺が見えるのですが、もうお手元には無いものなのでしょうか?
と言いますのも、うちの主人が今年50歳になるので、記念に紬でもと思ったのですが、、、(後略)」
まあ!何と!くりさまご自身が着物をお召しになるとは伺ってましたが、ご主人さまも!なんとすてき!
それで、早速お返事し、画像に載っている着尺はもう無いけど、新たに織らせていただくことは、もちろん出来ますとお返事しました。
そうしましたら、ぜひ作りたいとおっしゃって下さったのです。
目指す作風は、サイトの作品ギャラリーの2007年に載ってる「経緯諸紬(たてよこもろつむぎ)」みたいな、真綿紬糸を経糸にも緯糸にもたっぷり使った、風合い大切にしたもの。2005年の帯「苦し紛れ」の緑がかった色にも惹かれるとのこと。
しかし、急がないし、ご自身も大阪での個展準備で忙しいから、しっかり詰めるのはしばらく先がいいとのこと。それで私はひとり、さあどうしましょうと思いを巡らす数ヶ月を過ごすことになったのです。
*写真はくりさまとご主人さま
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七緒に載ったのをきっかけに、くりさまがメールをくださってから、半年ほどたった頃、私は、銀座もとじさんで、個展を開催しました。この展示会に、くりさま、お越しくださいました。30年ぶりの再会。わー。
なんだか、恥ずかしいような感じしたな。同郷とはいえ、接点は小学校のときのスキーツアーのみ。中学校は同じはずだが、話をした記憶はない。その人が、今、私に会いに来てくれている。その不思議さにじーんでした。
昔のブログに、ちょっと書いてる。
くりさまのその後を知って、びっくり&羨望。くりさま、フレスコ画のアーティスト。上野にある某国立芸術大学卒業(私を二度も落としやがったとこ!)、イタリア、フィレンツェに留学。
我が中学校から、芸大に行った人がいたなんて、知らなかったよ。それも、たったいっこ上に。その人が今、目の前にいる。
くりさまもあまりおしゃべりなタイプではないとお見受けし、話に花をって感じではなかったが、織った物はじーっと見て下さった。作品をちゃんと見て下さる方だ。
ショールをお買い上げくださった。記憶違いでなければ2枚も。一枚は店頭で、一枚はもとじさんのネットショップから。
その後、くりさまの展示会のご案内をいただくようになり、また、一度、我が家にお越しくださったこともあった。ムサビに行ってるご親戚の青年らを連れて。
30年前のきっかけが、広がって行くなー!どきどきするよーー!
*写真はくりさまご一家。
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さあ、完全注文制作ONLY ONLY、お次はじゃーん!「くりさま」です。
くりさまとの出会いは、、、、、なんと、小学生のときです。
小学生の5年と6年の冬休み、私は鳥取県の大山に、子どもたちと引率の指導者だけで行くスキーツアーに参加しました。1年目は姉と姉の友達と一緒に。2年目は私一人で。2年目に一人で参加したのは、きっとこのスキーツアーがすごく自分に合っていたからだと思います。真っ白な雪山や、大晦日に除夜の鐘をつきに行ったことなど、当時の興奮とともによく覚えています。スポーツ全般ダメで、社交的でもなく、周りにとけ込めないタイプの私が、目を輝かせて参加していたと思うと、なんだかジーンときます。
くりさまと私は隣の小学校という間柄。ひとつお姉さんで、オドオドしていた私を気にかけて下さっていたのでしょう。
それから、長い長い歳月が流れました。2008年の秋、私は、「七緒」という着物の雑誌に載りました。しっかり取材していただき、とてもいい文章書いていただきました。(その記事はこちらのページの中程に載せてます。→☆)
この雑誌をたまたまお読みになったくりさまが、私の名前(なんせ姓が変わってない)と「1968年 熊本県生まれ」と横顔(30余年後!)で、「ピン!」とこられ、当時のブログアドレスが載ったので、そこからメールくださったのです。
いやはや〜。感激しました。よく覚えてて下さいました!世の中って、本当に面白いね!
と言うわけで、長〜いお話のスタートです。
写真は、今回のONLY ONLY の主役がみんな写っています。そうなんです、「くりさま」は彼女のみじゃないのです!
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山本きもの工房の山本秀司さんが出された「新・和裁入門」をアマゾンで取り寄せました。面白くて、目から鱗で、引き込まれて、一気読みしました。考え方や基礎が丁寧に分かりやすく書いてあるし、シチュエーションに合わせた離れ業がすごい。仕立てでこんなことまで出来るのね!技術が完璧であるからこその離れ業だって思った。
布を本当に生かして下さる。ご本の「はじめに」に、仕立てる人は「超能力者」「2次元である布を、着る物という3次元の物に作り変える次元操者」とありましたが、本当にそうだわ。仕立てに対する尊敬の念が倍増です。
第一章にとても自然で普通のことが書いてあって、心に残ってる。以下、引用させてください。
「きものを仕立てるーーひと口にそう言っても、マニュアル通りに作ればお客様にとって着心地の良いきものに仕上がるわけではありません。
一反の反物をお客様仕様のきものに誂える。そのためには、確かな技術と知識、知恵、そして感性とコミュニケーション力が求められます。」
織りも全く同じです。自省です。
はじめてきものを織ってから、はや20年が経とうとしてます。しかし、いったい私はどこまでできているのか?
山本さんの本を何回も読み返して、着心地のいいきものを織りの観点から、考えて行きたいと思います。
山本きもの工房のサイトはこちら→☆
「新・和裁入門」のアマゾンページはこちら→☆
写真は我が家。天野志穂実さん撮影。